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ジョニーは空を飛びました

作者: 夏向 朔

 ジョニーは空を飛ぶのが好きでした。


最初はゆっくりと、そしてだんだん速く助走をつけ、最後にはふわりと浮かびあがり、地面を離れる瞬間が大好きでした。

勿論、空を飛んでる間だって大好きです。

周りは自分以外、誰も飛ぶことのない一人っきりの空間です。

たとえどんなに天気が悪い日でも、雲を抜ければそこには青い空と白い雲の美しい世界が広がっています。

そこは、いつも穏やかで優しく、何度飛んでも飽きません。


稀に、遠くを仲間が飛んでいるのを見かけることはありましたが、互いにあまり近づくことはありませんでした。

地上では意外と近くにいるものですが、空の上では近づかないのが暗黙の了解なのです。

だから、遠くで好きなフランソワちゃんを見たとしても、安全のために近づいてはいけません。


また、雲の間を通れば気流にもまれ、大きくゆれることもしばしばです。

ですが、そこはジョニー。

踏ん張りこらえて飛び続けます。

空を飛ぶのなら、このぐらいのつらさなんて、跳び箱4段を軽々飛び越えるようなものです。

しかし、ジョニーは跳び箱をしたことはありません。

なぜなら、両手がないからです。

ですが、その代わりに白銀(ホワイトグレー)の翼があります。

それと体に似合わない小さな足を使い、毎日大空を飛び、地面に降り立つのをを繰り返しています。

疲れないのかと聞かれれば、もちろん疲れると答えます。

けれども、ちゃんと休むこともできるし、定期的に点検してもらえる。

なにより、ジョニーにとって空を飛ぶことはそれ以上の価値があるのです。







さて、今日も飛び立つ時間がやってきました。




行先は羽田空港。



ロゴマークがプリントされた機体(からだ)を滑走路に向け、今日もジョニーはあの大空へ飛び立ちます。



読んである通りジョニー、飛行機です。

なんで、飛行機になったのか、未だに不明。

でも、書いてて楽しかったです。


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