2.嬉し恥ずかし珍道中
GM:街の中を歩くと……街の人がなんだから、振り返って、イルネリアさんをじろじろ見ている。
GM/小さい女の子:「ままぁ、あたしもあれ、着る~」
GM/まま:「これ! 見ちゃいけませんっ!」
GM/若い女の人:「まぁ……あんな格好して、恥かしくないのかしら?」ひそひそ。
イルネリア:「…………」恥ずかしそうに俯く。
ブラッド:「……耐えてください」顔を出来るだけ見られないように、頭にぽんと手を載せたりブロック。
GM:じゃあ、そうやって、皆にじろじろ見られながら……城門に着く。衛視の人が走ってくる。
イルネリア:「……ぅ~」恥ずかしさで真っ赤になりながら、ブラッドさんの服の裾をぎゅっと握った。
GM/衛視:「あーーっ……ちょっとこっちに来てもらおうか?」ぐいっと乱暴にイルネリアさんの腕を掴む。それは変質者に対するように!
イルネリア:「……な、何?」
GM/衛視:「さすがに公共の場でそんな格好でうろつかれてたら、困る」苦い顔をする。
ブラッド:「どうしました? 失礼でしょう?」衛視の腕を逆に掴み>
GM/衛視:「って、て、抵抗するかっ!?」
イルネリア:「……べ、別に好きで私、こんな格好してるわけじゃっ」
GM/衛視:「あーっ、好きじゃなければ、何なんだね?」
イルネリア:「……これには、ワケがあって。仕事よ!! 仕事」
GM/衛視:「仕事ぉ? 昼間からどうどうと客引きか?」
イルネリア:「……客引き!? なっ……」そういう職業の人と間違えられて、絶句する。
ブラッド:「女性相手に急に腕を掴むのは失礼でしょう? それに、これは立派な鎧でしてね、鍛冶屋の宣伝なのですよ」
GM/衛視:「鎧? それが? 宣伝?」どれどれとイルネリアさんの胸元とかお尻を覗き込む。それでお尻を見て、衛視ははっと顔色を変える!
イルネリア:「…………(やだっ。もうっ…)」
GM/衛視:「こ、これは……名匠アルンダインの紋章!? これはアルンダインの作品かっ!?」
ブラッド:「……あまりじろじろ見ていると怒りますよ?」にこ~りと笑いつつ。
GM/衛視:「いや、すまん、すまん、そういう事情なら、ほら、通るがいい」と慌てて、頭を下げます。
イルネリア:アルンダインって……依頼人?
GM:うん、依頼人! ちょっと説明忘れてたけど、村が盗賊被害にあってると知って、それでこれは鎧の宣伝になるということで、村人の代わりに盗賊退治の依頼を出したそう。
ブラッド:実は偽者だったら悲しすぎるね!
イルネリア:それはいやーーん
ブラッド:「…さ、行きましょう」宣伝の邪魔にならないよう極力隠しつつ。
GM:じゃあ、街の外に出た!
GM:通りすぎる人が皆、まじまじとなんか驚いたようにイルネリアさんを見る。もう振り返ってみる。
ブラッド:とりあえず、冒険者風な人とかに会ったら宣伝だけしておこう。
イルネリア:仕事人がいる。
ブラッド:律儀なのさ!
イルネリア:「早く、人通りの少ないところ行きましょ……」
ブラッド:「…そうしましょうか」
GM:そんな目に合いながらも、てくてくと村の方へと進んでいく。
イルネリア:ああ、ちょっと人通りの少ないとこまできたら、ブラッドさんと話ししたーい。
GM:どうぞ!
ブラッド:ふにゃん。
イルネリア:「……ふぅ。ここまで来たら、しばらくは大丈夫ねっ」
ブラッド:キョロキョロ周囲を見渡し「……そのようですね」少し離れ。
イルネリア:そして二人っきりになると突然、別の恥ずかしさが。
ブラッド:「大丈夫…ですか?」覗き込み。
イルネリア:「……だ、大丈夫よ!! 私だって、これぐらいっ。本当はぜんぜんっ平気なのよ!! ちょっと恥ずかしいぐらいで……」
ブラッド:「それなら、良いのですが……無理はしないで下さいね?」
イルネリア:「……無理はしないけど……。私が降りたら、あなたまで違約金払うことになるし」
ブラッド:「まあ、そうですね」
イルネリア:「そうですね、って、それだけ?」
ブラッド:「ええ、女性に無理強いして露出度の多い服装をさせるよりはましでしょうしね」
イルネリア:「てか、わかってるわけ? ……えーっと10000の依頼だから、最低でも4000ぐらいはふんだくられるわよ」
ブラッド:「それでもです」
イルネリア:「……あんたって、今時信じられないぐらいお人よし、ね」
ブラッド:「……よく言われますよ」苦笑。
イルネリア:「……もういいわ。いちいちこれぐらいの事で騒ぐの、馬鹿らしくなってきた。私も覚悟決めるわ。盗賊の前で胸とか足とか隠したまま戦うわけにもいかないものね」
ブラッド:「出来るだけ、私もサポートしますから無理しない程度に頑張ってください」
イルネリア:「……ううん。もう大丈夫よ。それとも、この私がこの程度の事で混乱すると思って?」ふふんと胸を張るわ。露出度のアレな格好で。
ブラッド:「いえ、そうは思っていませんが……あまり良い気はしないでしょう?」
イルネリア:「そこらへんはもう、仕事と割り切るわ」
ブラッド:「そうですか…イルネリアさんがそう言うなら、こちらも気にしないようにしましょう」
イルネリア:「さあ、行くわよ。……ここで話してたら日が暮れちゃうわ」
ブラッド:「ええ、そうですね」
GM:そして数日ほど歩いて、村についた!