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1.風変わりな依頼

GM:ここはフェンディルの首都ディルクール! 皆はここの酒場の1つにたむろしている感じ。時刻は昼くらい。客は他にいない。

GM/マスター:「きゅきゅ……」(コップ磨き中)

ブラッド:「……お邪魔する」物珍しそうにキョロキョロ店内を見ながら入ってきます。

GM/マスター:「ああ? いらっしゃい」

イルネリア:では、店の中に入ると、エルフの少女が暇そうにコーヒーを飲んでいる「……んもぅ。ブラックコーヒーってなんでこんなに苦いのよっ……」ぶつぶつ。「(……かっこつけて頼むんじゃなかったっ)」

ブラッド:「とりあえず、紅茶でも貰おうか……あちらのお嬢さんにも」ちょっと見かねつつ。

GM/マスター:「ああ、わかった。待ってろよ」お湯を沸かしにキッチンに行く。

イルネリア:「……うぅ。苦い。やっぱりケーキセットでも……いいえ、きっとそれは負け、ねっ」

ブラッド:「……お嬢さん、飲食は好みで頼んだ方が人生勝ち組だと思いますよ?」隣のテーブルに座ってる。

GM:マスターはコポコポとお湯を沸かし、しばらくして、カップを2つ持って、キッチンから出てくる。

GM/マスター:「ほらよ」ブラッドさんにカップを2つ渡す。

ブラッド:「あ、どうも」

GM:マスターはコップ磨きに戻る。

イルネリア:「……へ?」やっとそっちに気付いて顔を上げる。「………な、何よ、あなたっ」警戒してるってか、異種族の人とあんまり接した経験がないからちょっとビクビクしている。

ブラッド:「……騎士崩れの…冒険者と、言った所でしょうかね」思いっきりエルフのナイトメアだから種族はなんだか親戚だけどね!

イルネリア:でも耳とんがってないから!!

ブラッド:うん!

ブラッド:代わりに角とんがってる!

イルネリア:ツノ、見えますのん?

ブラッド:ん~、特に隠してないね。

イルネリア:じゃあ、気付くわね。

ブラッド:兜は外してるから! というか、角があるし兜がそもそもないか。

イルネリア:「……(ナ、ナイトメアだわ。あれが噂に聞く、ナイトメア!!?)……そ、その騎士崩れが私に何か?」どきどきしながら、動揺を悟られまいとそっけない態度を取ってみる。

ブラッド:「いえ、なんだか飲み慣れないものに苦戦しているようでしたので、差し出がましいと思いましたが口直し用にと」

イルネリア:「……別に苦戦してなんてっ。ただ、ちょっと途中で飲み飽きただけです」

ブラッド:「それは、見間違えたようで申し訳ない」ぺこり。

イルネリア:「…分かればいいのよ」ちらっと自分のカップを見る。コーヒーはまだ、たっぷり残っている。「…………」そして紅茶を見る。ミルクをたくさんと砂糖を入れたらさぞかし美味しいだろうなぁ、と。

ブラッド:それは、見てみぬ振りしてます。

イルネリア:「わったわよ。仕方がないから頂いてあげるわ」

ブラッド:「はい、勿体無いのでどうぞ」

イルネリア:一応、ちょっと距離がありつつも、そちらのテーブルにつくわね。そして、紅茶に砂糖をどざー。

ブラッド:「そういえば、貴女もエルフ生まれのようですね」紅茶に何も入れずちびちび飲んでる・

イルネリア:「まあ、そうだけど。……そんなに尖った耳がめずらしいかしら?」お茶をのみのみ。「……あら。美味しい」

ブラッド:「珍しいと言えば珍しいかもしれませんね、エルフとはあまり接触する機会が多くありませんでしたから」

イルネリア:「……て、貴方も?」

ブラッド:「ええ、エルフ生まれのナイトメアです」

GM/マスター:「しかし、困ったたなぁ……」ぶつぶつ。

イルネリア:「……ふぅん? エルフからもナイトメアて生まれるのね」エルフ生まれ、と聞いて、ちょっと軽蔑したような眼差しを注ぐ。

ブラッド:「まあ、ナイトメアはどの種族でも生まれるらしいですよ」苦笑。

イルネリア:「少なくとも、私の森ではナイトメアなんて居なかったわね……」興味半分、恐ろしいものはんぶんでそちらを見る。森? 2.0のエルフって水棲動物だっけ。まあ、いいや。

ブラッド:「ナイトメアは希少種ですし、穢れ持ちだから良いものじゃないでしょうしね……ん?」ん~、森の中の湖周辺に暮らしてたんじゃない?

GM/マスター:「はぁ……」溜息。

ブラッド:「マスターどうかしましたか?」

GM/マスター:「う、うん? あ、ああ……依頼が来てるんだが、引き受けてくれる冒険者がいなくて、困ってたんだ。うちの店のトリートもセーレも別の用事で出てるしなぁ……」

イルネリア:「冒険者の店っていうのも大変ね。ご愁傷サマ」他人事のように。

ブラッド:「どんな内容で?」

GM/マスター:「それが……」言いかけて、ふと、じーっとイルネリアさんをじーっと見る。「えっと、お前ら2人で、この依頼、受けてみないか?」それからマスターはじーっとイルネリアさんを舐めるように見回して、ふむと満足したように頷く。

ブラッド:「内容次第かと」

イルネリア:「……はぁ? わたしが? しかも、ナイトメアなんかと?」

GM/マスター:「しかしなぁ……他に適任がなぁ……。依頼は簡単だ。村の近くの洞窟に居座っている盗賊たちを倒して欲しい、というものだ。ただ、ちょっとその依頼のスポンサーより、特殊な条件があってなぁ……困ってたんだ」

イルネリア:「特殊な条件?」

ブラッド:「……盗賊ですか……人数と、その条件次第ですかね」

GM/マスター:「ああ、その依頼のスポンサーは鎧職人でな、自分の作った鎧の宣伝のために、是非その依頼をその鎧を着てやって欲しいそうだ。盗賊の人数は、6~10人程度だそうだ」

イルネリア:「鎧職人の依頼、ねぇ。まあ、確かに実戦で有効性が証明されれば宣伝になるわね」

GM/マスター:「そういうことだ。ということで、頼んだぞ」ぽんとイルネリアさんの肩を叩く。

イルネリア:「って、また受けるって言ってないわよ。ちなみに、報酬は?」

ブラッド:「なるほど…鎧は丁度良いものがあれば良いのですが…とりあえず、直接聞いて見たほうが良い話ですね…こちらは、受けましょう盗賊退治も騎士の務めですしね」

GM/マスター:「あ、報酬は総額10000だ。鎧はもう受け取ってある。早速着てもらうだけだ」

イルネリア:「……10000!?」

GM/マスター:「2人で、だぞ?」

イルネリア:「2人にしたってすごい金額よ」

ブラッド:「…そんなにですか?」

GM/マスター:「それだけ、この依頼を依頼人は重視している、ということだ。それと鎧は一着だ。しかも女性用だ」

イルネリア:「5000あれば新しい服も靴もアクセサリーも買えるしっ」

ブラッド:「相場は良く分かりませんが…条件的に貴女が良ければお手伝いしますよ」

イルネリア:「そうね。……あなた、元騎士様っていうのなら、実力に自信はあるのよね?」

ブラッド:「一応、以前は近衛騎士をやっていましたよ…昔ほど強くはありませんが」明らかに20前後の見た目だけど。

イルネリア:「わかったわ。じゃあ、特別に手伝わせてあげるわ」

GM/マスター:「じゃあ、ほれ、契約書にサインしてくれ」と2人に契約書を渡す。

イルネリア:「契約書はコレね」さらさらさら~っとイルネリア、と書く。

GM:マスターはブラッドさんにも契約書を差し出す。

ブラッド:「はい、ではよろしくお願いします」言ってから契約書にサインしつつ

GM/マスター:「じゃあ、早速、着替えてもらおうか……」店の奥にいって、そして小さい箱を手にして帰ってくる。

イルネリア:「鎧かぁ。必要筋力7以下だといいけど……」メタ発言。

GM/マスター:「早速、これにに着替えてくれ」とその小さな箱をイルネリアさんに手渡す。

ブラッド:「ええっと、私はブラッド=ツェペシュ…皆さんはブラッドと呼んでいます」

イルネリア:「ふぅん。ブラッドね。私はイルネリアよ」

ブラッド:「では、よろしくお願いします」

イルネリア:「まあ、よろしく。……じゃ、さっそく着替えてくるわ」というわけで、奥の部屋を借りて着替えるわよ。

ブラッド:「はい、行ってらっしゃい」

イルネリア:鎧のデータは?

GM:じゃあ、着替えるため奥の部屋にいって、箱をあけると……下着が入っている! 見た目は金属で出来た下着みたいな感じ!

イルネリア:「あら?……肝心の鎧を入れ忘れているわね。マスター」一度部屋を出る!! 「鎧が入ってないわよ?」

GM/マスター:「それが鎧だ」

イルネリア:「……何言ってるのよ。こんなのが鎧のわけないじゃない」ちなみに、必要筋力と防護点は?

GM:アラミドコートと同じ! でも、防具習熟がなくても着れる!

イルネリア:「大体こんなの、何でどこを守るっていうのよ」何そのさり気に優秀な防具。

ブラッド:ランクBのアラミドコート(はじかし衣装)ってことね。

GM/マスター:「いや、それが正真正銘、鎧だ。なんでも、身体を拘束することによって、運動能力をあげるらしい」

イルネリア:「ちょっと! 待ちなさいよ! ……ありえない! ありえないから!!」顔を真っ赤にして。

ブラッド:「超超軽量型の鎧のようですね」

GM/マスター:「ちゃんと守るべきところも守ってるし……問題ないだろ?」

イルネリア:「守っても見えちゃ問題よ!!」ばん!!

GM/マスター:「大丈夫。大事なところは、隠れてる」ふむふむ。

イルネリア:「冗談じゃないわ。誰がこんな依頼っ……」と言いながらも契約書は交わしてしまったのだった。

GM/マスター:「違約金はかなり高いぞ?」

イルネリア:「……ぐっ……わかったわよ。着るわよ。着てくればいいんでしょ!!」

GM/マスター:「そうか、そうか、よかったよかった」こくこく。

ブラッド:「ふむ…腹部に不安がありますが……なるほど…」なんだか感心したように観察してる。

イルネリア:「てか、あなたも構造をしっかりと観察してるんじゃないわよ!!」

ブラッド:「いえ、単純に鎧という事なので気になったのですよ」

イルネリア:そのまま鎧をひったくっておくのへやへ。「……何で私がこんな格好を…」と思いながら着た!! そして20分後……。試着室から出てきた!

GM/マスター:「おおっ、似合っている、似合っている」何だか、脚とかおなかとかがすーすーする!

イルネリア:「……うっさい。撃ち殺されたい?」銃をじゃきりと。

ブラッド:「…あまり見るのも可哀相でしょう」

GM/マスター:「い、いや、あははは……」目線を逸らす振りしつつ、ちらちらイルネリアさんを覗きみて赤くなっている。

イルネリア:「……だからって憐れまれたくないわよっ!!」恥ずかしさのあまりブラッドさんに八つ当たり~。ボンデージ鎧にガンベルトに銃ってマニアックだわ。

GM/マスター:「あ、それから、上に何かはおったら、契約違反だから、気をつけろよ」

ブラッド:「とりあえず、この鎧を見せるのは盗賊相手だけで宜しいので?」

GM/マスター:「いや、しっかり街の人や村人にも宣伝してこい、だと」

イルネリア:「……最低」

GM/マスター:「まあ、依頼人の意向だからなぁ……」

ブラッド:「まあまあ、落ち着いてください」

イルネリア:「……落ち着いてるわよっ。もうっ」

GM/マスター:「まあ……頑張ってこい!」

イルネリア:「さっさと盗賊を倒すわよ……」

ブラッド:「そうしましょう」

GM:じゃあ、2人は宿を出た!

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