4.終わり良ければ全て良し
GM:そして酒場に戻ってきた。2人を見ると、マスターは驚いたようなほっとしたような顔をする。
GM/マスター:「おおっ、無事だったか、よかった!」
イルネリア:「無事よ。依頼も終わらしたわ。何か文句ある?」
ブラッド:「ええ、無事といえば無事でした」
GM/マスター:「いやー……あの鎧な? 間違えたらしい」
イルネリア:「……間違えた?」
GM/マスター:「道理で変だと思ったんだよ、あんな鎧、あるわけないもんな」
イルネリア:「どういう事よ。説明しなさい」
GM/マスター:「あれは女房の友達の出る劇用につくった、まがいものの鎧で、包むとき間違えて包んでしまったらしい。ということで、間違いだったが、先方の手落ち、ということで、依頼料はちゃんともらえるから、安心してくれ」
イルネリア:「……お芝居用? ……じゃあ、……私は……無駄に恥ずかしい思いしただけ? ……ふ、………ふふふふふふ……」低く笑いながら銃に弾を……。
GM/マスター:「まぁ……報酬はもらえるんだし、無駄ではないだろ……」
ブラッド:「まあまあ、苛立つ気持ちは分かりますが抑えてください」後ろから抱きつくように押さえ込み。
イルネリア:って、押さえ込まれた?
ブラッド:うん。先手打って抑えといた。
GM/マスター:「ひ、ひぃぃ」
イルネリア:「……離して。……これでは依頼人の脳天を吹っ飛ばせないわ」
GM/マスター:「いやっ、それ……犯罪だから……」ガタガタガタガタ。
イルネリア:「危うく別の犯罪を犯すところだったわよ!!」
GM/マスター:「別の犯罪……?」
イルネリア:あんなものでねりあるいたら犯罪かと。
ブラッド:「駄目です、抑えてください」ぎゅぅっと抑えておこう。格好的には後ろから抱きしめてるだけだけど。
イルネリア:「ちょ、ちょっと、ブラッドっ……」
ブラッド:「あの格好で街中歩いたら…分かるでしょう? ……私も、ちょっと怒ってますよ?」
GM/マスター:「あ、ああ……お詫びにその鎧はプレゼントするそうだ……それで許してやってくれ?」
イルネリア:「……いるかっ!!」
GM/マスター:「……じゃあ、俺が買い取ろう」
イルネリア:「売るわけないでしょ!!」
ブラッド:「まあ、とりあえず落ち着いてください」
GM/マスター:「そうか……」
イルネリア:「……もう、わかったわよっ」抱きすくめられて色々と毒気を抜かれたらしい。
GM/マスター:「ほっ……」
イルネリア:「わかったから、離して。……これも、は、恥ずかしいじゃない」
ブラッド:「ふぅ……もう、マスターもあまり挑発するような事は言わないで下さい」やっぱり頭なでてる。離してなでるに切り替わった!
イルネリア:「……次は子ども扱い?」む~っと不満そうな顔をする。
ブラッド:「別に、子供扱いしてませんよ?」
イルネリア:「……だって、頭」なでなでされてるし。
ブラッド:「こうすると、少しは落ち着くでしょう? その為です」
イルネリア:「……落ち着きない子で悪かったわね」
ブラッド:「……いえ……嫌でしたらすみません……悪気は無かったのですが…」手を引っ込め
イルネリア:「別に嫌とは行ってないし……」ぼそ。
ブラッド:「難儀な性格ですね」苦笑しつつまた、なでてる。はっ、マスターほたらかしだ!
GM/マスター:「ふう……やれやれ、とりあえず、何か食べるもの、作ってくるかな……」店の奥に引っ込む。
ブラッド:「ええ、お願いします」
GM:そして2人きりになった……。
イルネリア:何なのそのナレーション?
GM:と思った瞬間、入り口から1人のごっつい戦士と美少年の魔術師が入ってくる!
イルネリア:トリートさんとセーレ?
GM:うん。
イルネリア:例のふんどし事件の後か……。
ふんどし事件とは、このセッションの前に別のメンバー、別のキャラで行ったセッションのこと!
わたしがGMで、PLはセーレさんがこあらだまりさん、トリートさんが蘭宮魎さん!
リプレイ化の予定は一切なし!
ブラッド:「ん?(こちらも2人組みですか)」ちらっと見たり。
GM/トリート「マスター! 今、帰ったで! はよ、ご飯作ってくれや!」
イルネリア/セーレ:「……何かトリート、テンションが変……」
GM:とこんな感じに場の空気を読まない二人が帰ってきた!
ブラッド:「とりあえず、席につきましょう」
GM:じゃあ、席についたところで、料理がどんどん運ばれてくる!
イルネリア:「そうね。おこってばっかりのせいで、私もお腹空いたわ」
GM/マスター:「まあ、何はともあれ、依頼が1つ終わったし、ゆっくり楽しんでくれ!」
イルネリア:じゃ、席に着く前に例の鎧はこっそり回収!
GM:うん、回収した!
イルネリア:「(……捨てて変な人に拾われても嫌だし……。それに……)」
ブラッド:「あまり怒りすぎないよう注意してくださいね」苦笑。
イルネリア:「(……ま、記念っちゃ記念だしね)」
ブラッド:「ん? どうしました?」
イルネリア:妙な依頼だったけど、ブラッドが守ってくれたことは嬉しかったな、と。
イルネリア:「……べ、別に。ほ、ほら。冷めるからさっさと食べなさいよ」
ブラッド:「ええ、そうしましょう。また、機会がありましたらよろしくお願いしますね」にこり。
GM:こうして……1つの事件が終わった……。ちなみにこの事件により、イルネリアさんは有名人になった! ということで、めでたし、めでたし♪。
ブラッド:めでたし~にゃのかな?
こうして、ほのかな恋心が芽生えたりしながら……夜は暮れていく……。
ソードワールド2.0リプレイ 「さよなら、ビキニアーマー」 完