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第3話 死闘ヴィタラ

前回のあらすじ

伝説のフランスパンを求めた山本はついに自分の父親と対面する事になる。

その時、浮気相手の洋子の中に新たなる命が産まれる

父親となる山本に……嘘です。


新しい仲間のイケメン(池山麺蔵)を加えた凛達はヴィタラの屋敷に向かって進む。

風が心地よくとても丘の上を歩いているとは思えない。

しかし村の人は凛達3人を奇異の目で見ていた。それもそのはずバニーガールと裸の男(無論下は履いてない)と魔術師が一緒に歩いている何とも気持ちの悪い集団だからだ。


「バニーガールのお嬢さんや」

すると途中で凛達は声をかけられた。声の方を向くと僧の様な年配の婆の姿があった。

「この先お前さんに重大な決断が降りかかる……その時お前さんは自分の思う事と逆の選択をするのじゃ、さすれば道は開かれん」

「あっそ、どけババア殺すぞ」

凛は婆に睨みを効かせ威嚇する様に吐き捨てる。

「全く、最近の若いもんはクドクド、ワシの若い頃なんかクドクド」

凛達は婆の説教を無視して先を急いだ。

ヴィタラの屋敷に到着した。屋敷は古びていて庭の手入れもされてなく不気味な雰囲気を放っていた。

‹ギギィー ›

重厚な鉄の門をあけて玄関へ進むと左側にインターホンがある。

‹ピーンポーン ›

凛はインターホンを鳴らすとすぐに返事が来た。

「はい、宗教の方ですか?何度も言いますがウチは光の家とかそーいうの読まないんで持ってこられても困ります」

男の声がした。

「ヴィタラを倒しに来たよー」

凛が陽気に答える

「あー、ちょっとまって鍵あいてらるから勝手に中入って」


玄関に入りまっすぐ進むと大広間に出た。大広間は周りに骸骨が散らばっていて前方に頭はイカで胴体は人間という不気味な生き物の姿がある。おそらくあれがヴィタラなのだろう。

「久しぶりの挑戦者か」

イカは答える。間違いないこいつがヴィタラだ。

「我はこの街の支配者ヴィタラ、人間よ少しは楽しませてくれよ。ここにある強者達と同じ末路を辿りたくなければ全力で我を倒しに来るがいい」


「うおおおお」

突如イケメンがものすごい雄叫びをあげヴィタラに前進して行った。

ヴィタラの両手は触手に変化して

‹シュパッ›

イケメンを、一振り叩き上げた。

「うひょおおおお」

イケメンは歓喜の声をあげ凛の方へ吹っ飛ぶ。

「破邪断頭流 頭棍(ずっこん)

凛はイケメン目掛けて凶悪な頭突きをかました。

「いでええええ、癖になりそおおお」

イケメンはヴィタラの方へ吹っ飛ばされた。

‹ザッシュッ ›

再びヴィタラが触手を鞭のようにイケメンに放つ

「ヒギャピイイキイ」

またもイケメンは凛の方へ飛ばされる。

「破邪断頭流 刃棍(バッコン)

凛はイケメンへ鋭い蹴りを放つ。

「氷の針よ。降り注ぎ貫け!アイスピアシング!」

ミリアは魔法を唱えた。複数の氷の刃がイケメン目掛けて降り注ぐ。

「ぐあああ、きっきもちいいい」

「すいません。狙いを間違えました」

ちっ中々しぶといな、ここでこいつを殺して凛さんと私の百合物語を再びミリアは心の中で呟く。

氷に貫かれたイケメンを今度は凛が

「破邪断頭流 頭棍刃棍」

頭突きと蹴りの連続技を放つ。イケメンは再びヴィタラへと吹き飛ばされた。

「キリがない。喰らえ」

ヴィタラは炎の息を吐き、イケメンは全身炎に包まれ動かなくなった。

「イケメンさん」

ミリアがイケメンに声をかけるが返事は無い。

「死んだんじゃない?」

イケメンは既に焼き焦げてピクリとも動かなくなっていた。


ヴィタラを倒すはずが、全力で仲間であるはずのイケメンを攻撃していた事を心の奥底にしまいヴィタラへと視線を飛ばす。

「ここまで私の攻撃を耐えるとは中々やるではないか、人間風情が」

「アンタこそ破邪断頭流の奥義を喰らってビクともしないなんて流石ね」

喰らっていたのはイケメンだろうが、とミリアは心の奥で思っていたが口に出さなかった。自分も加害者だからだ。


「ミリア、魔法で援護お願い」

「任せてください」

凛は勢いよく踏み出しヴィタラへ飛び蹴りを放つ。

ヴィタラはそれを2本の触手で受止め口から光の玉を吐き出す。

凛は空中で体を捻るも完全に避けきれず喰らって地面に膝をついた。

「凛さん!離れてください」

凛は側転してその場を離れる。

「地の力、我が敵を打ち砕け!ロックビート!!」

ミリアが魔法を唱えた。ヴィタラに向かって複数の石つぶてが飛ぶ。

「そんなものは効かん」

ヴィタラは2本の触手でつぶてを全て粉々に砕く。

ヴィタラの2本の触手が鋭く2人に襲いかかる。

2人はそれを避けてヴィタラから距離をとる。

「凛さん、魔力増幅の杖で魔法を詠唱します。いつもより時間がかかります。それまで耐えられますか?」

「わかった。やってみる」


凛は呼吸を整える。思考をクリアにして目の前の敵のみ集中する。

跳躍して距離を詰め、右から鋭い手刀を繰り出す。

ヴィタラはそれを触手で受けたが手刀は触手を切り裂いた。

「よっしゃあ!私最強!!」

「まさか、この私に傷を人間の分際で」

もう1つの触手から素早い攻撃が繰り出される。

凛はガードしたがそれでもかなりのダメージを受けた。

全身が痺れて動けない。絶対絶命だ。

「やべ、これってもしかして主人公……死すって回?」

ヴィタラの口にさっきの倍よりもデカい光の玉が集まる。

「よくぞここまで私とやり合った。最後は私の最大の攻撃で貴様らを葬り去ってやろう」

「喰らえ!」

ヴィタラの口からレーザービームみたいな光が放たれる。

その時凛達の目の前を覆い被さる影が。

「ああ、あああっなんて、気持ちいいいんだ!もっと!もっと光を!!」

影はイケメンだった。焼け焦げたはずのイケメンが全身何ともなかったように凛達の前に立っている。

「なっ何、貴様がなぜ生きているってか火傷のあとすらないのか」

「あれくらいじゃ俺には効かない、俺をイかせたければあれよりも何倍のお仕置が必要だぜ☆」

その星なんだよ。

「雷鳴よ、轟叫べ!サンダーボルト!!」

ミリアの魔法が発動してヴィタラへと巨大な雷が落ちる。今度はイケメンではなくヴィタラを狙ったようだ。

しかしイケメンは雷の方に飛び込んで。

「あっあああ、生きてるってさいこー」

ヴィタラと一緒に痺れている。

「しまった、動けん……」

ヴィタラの体は雷の電気で麻痺していた。

「今です。凛さん究極奥義を!!」

「破邪断頭流は最強の拳、その拳は空を裂き、その蹴りは大地を割る」

「それ……聖○士〇矢だよね?」

ヴィタラは某少年漫画の始まりのセリフを思い出し口を出す。

「お前は強かった。私の最強の奥義で葬ってやるのが礼儀」

「破邪断頭流究極奥義、サブマシンガン」

‹ダラダラパラパラ ›

久しぶりに聞く乾いた音と無数の弾丸がヴィタラによって降り注がれる。

「がああ、そんなもん持ってるなら最初から使えし」

ヴィタラは蜂の巣になって緑色の血を全身から吹き出しその場に倒れた。

「やりました、勝ちました」

凛達はヴィタラを倒した。

「やったあ、3人が力を合わせたから勝てた」

殆どイケメンが1人で攻撃を受けたおかげで勝てたと思うがその話は伏せよう。

「これで次の階層に行けます」

「僕ももう少しでイキそうだったよ」

イケメンのナニはギンギンにそり立っていた。

「お前ほんと葉っぱぐらい付けろよ」

凛はナニに向かって蹴りを入れる。

「うっ……」

イケメンはビクビクしている、どうやらイッた様だ。

「羨ましい」

ミリアが呟く。


3人の旅は続く。

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