第１４話 予選①
「予選第二回戦は！市街地だ！」シュカイが言った。
へぇ、市街地かぁでもどうやってコロッセオの中に市街地なんて作ってるんだろう？
「スタート地点はランダムです！スタートまで５！４！３！２！１スタート！」シュカイが叫んだ。
生き残るだけでいいんだよね。でも戦ってみたいなぁ。お！杖持ってるから魔法使いかな？
「ねぇ！」
「え、ゴッホンなにもんだ！」
「私はね春風流のサキだよ」
『え、春風流といったら日本を第三次世界大戦で勝利へ導いた流技じゃん。勝てるかなぁ』その人はトッププレイヤーの一人で不死鳥のクレハと呼ばれていた。
「見つけたからには、戦うぞ！『炎化』」そう言うとクレハの体から炎が出て、体が炎と同化した。
「おー！すごいですね！」キラキラ
サキは目をキラキラさせて叫んだ
「そうだろ！これはな、火魔法の上位スキルの炎魔法と初めてフェニックス討伐をしたプレイヤーに送られた、『炎の支配者を継ぐ者』と言う称号を持っていると発動できるスキルなのだ！」
クレハは自慢気に話した。
「そうなんだ！」こっちも嬉しそうに聞いていた。サキの脳には情報という言葉はないのだ
「では、始めようか」
「はい、始めましょう」
二人の天然そうな雰囲気がうって変わって真剣なものになった。
「春風流一閃」
『フレイムバーン』
クレハは当然かの如く無詠唱だった。クレハは纏っている炎の勢いが増し、サキに向かって突撃した。2人の技はぶつかり合って爆発した。
「おー！なんと予選でここまで大きな戦いがあるとは！」シュカイが実況として叫んだ
爆発の煙が去りそこに立っていたのは、サキの刀を腕に纏った炎で受けたクレハだった。サキは勢いよく斬りかかったためクレハの後ろにいた。
「やるね」
「あなたもね」『うわぁー危なかったよぉー。この子の剣筋見えなかった、こんなに春風流ってすごいのぉ、ヤバイよ魔力切れちゃうってえ？』グラッ
クレハは足下がおぼつかなくなり、尻餅をついた。
「ごめんね、私の勝利だね」
そう言ってサキはクレハの首を切った
「おーっと！クレハ選手になにがあったのでしょうか！」
サキの酒乱之刀で切ったことにより、クレハは状態異常『酔い』になったから倒れてしまったのだ。
サキの近くには爆発の音を聞いた多くのプレイヤーがよってきた。
「あれ？いっぱい人が来た！」
「あいつか？不死鳥のクレハを殺ったのは、みんな殺れー！」
クレハは男性プレイヤーの人気が高くサキは恨みを買ってしまったのだ
「うわぁー、いっぱい襲ってきた。けどダメダメだね」
「春風流龍牙」
そう言ってサキは刀を振るって、龍の牙を思わせる斬撃を飛ばした。現実では刀を素早く振るから斬撃に見えるだけであったが、今は酒乱之刀によって本当に斬撃を飛ばしていた。サキを襲っていた50人程のプレイヤーのうち10人のプレイヤーをキルしていた。
「え、・・・化け物だ！お前らにげろー！」
「化け物ってひどいなぁ、でも逃がすわけないじゃん。春風流龍砲」
この技は春風龍之介がアメリカの要塞を占拠した時に使った技である。この技は相手に向かって突撃しながら居合い抜きをして切る技である。これを龍之介は自分の技量のみで一度の居合い抜きで数十人切っていた。しかしサキはまだ未熟だから、酒乱之刀の力を使って残ったプレイヤーを全て切ってみせたのだ。
「な、な、なんと予選突破者がもう決まったー！その中でもまだ無名の選手が活躍してみせた！」
「「「うぉー！」」」
会場にいるプレイヤーが沸いた
「ふぅ、次は予選第三試合を始めます。」
サキは元いた席に帰ってきた。しかし隣の席のお兄さんが居なくなっていた
あの人はこれから試合かぁ。強いのかな？
「予選第三回戦は森林だ！」シュカイが言った
「スタート地点はランダムです！スタートまで５！４！３！２！１スタート！」シュカイが叫んだ。
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