やるとしても、気分次第? あらゆる責任は追わねぇかな! そんなことより、なろうのメジャー以外のジャンルってどうなってんだよ? 読んだことねーよ読まねーがな!
追加しました。ちなみにやることはありませんので。
「いやー! やめてくれ! せっかく異世界転生して、チート能力で好き勝手やって、可愛い女の子を侍らせてたのに! どうしていきなり攻撃されて、チート能力奪われて、女の子達皆殺しにされて、今から男の大事なモノを切断させられないといけないんだ!」
ノミ虫のような格好で縛られて、惨めにわめき散らしているのは、お前らことなろう系異世界転生の主人公だ。
ジャスティス大元帥は訊ねる。
「お前らなんで異世界に転生するんだよ。現実の世界で生まれ変わらないの? そんなに現実が嫌なの? 現実を何とかしようも思わないの? 全部嫌だからなろう書いてるの?」
「ど、どうしてそんなことを俺に聞くんだ!」
「お前が作者の幻想だからだよ」
「うるせー! そんなわけあるか!」
「あるんだよ、ボケ! おら、アナスタシアやっちまいな」
「去勢ですね?」
「ったりめーよ!」
わかりました、の後に大きな切れ味のありそうなハサミを持ち出し、遠慮なく切った。
なろう主人公はそれはもう悲鳴をあげるが、ウザいのでカット。
「よし、あとは消毒液かけて終了。さあ、本当の意味で生まれ変わったぞ」
「え、声高いっ、気持ちビジュアルが女の子みたいになってる!」
「お前はこれから一人の男の娘として生きろ、あばよ!」
そう言って、踵を返す。
その背中に近寄ったアナスタシアは、
「良いのですか? 事実を伝えないのは?」
「ヒロインが生きてて、この世界を襲って主人公を打倒してくれ。そのまま言うと面白くないだろ? いつまでも、自分の考えた安直で安楽な世界で生きてられるほど、世の中甘くねーんだよ」
「酷い大人もいたもんだ」
溜め息をついた。
「向こう側の世界の家族には?」
「アイツが交通事故でくたばったから、生命保険貰えたってよ。だから帰ってこなくていいってさ」
「これも酷い」
「あら、戻ってきたのね~」
クリスティーナが現れた。背後に見慣れない人々がついてきている。
大元帥が、そのモブキャラたちは? と聞くと、
「近くの村や町の人たちが、是非お礼がしたいって。魔王やモンフターより厄介ななろう主人公を倒してくれて感謝してるって」
「よし、宴をやろう」
「許可して良いの~?」
「ああ、ヒロインたちも可哀想だから入れてやろう。頼めるかねアナスタシア軍医」
「了解~」
アナスタシアは行く。
残りの二人は、彼女が戻る間、なろうの悪口を言い合いながら待った。
「なろう消滅しろ」
「それはダメでしょ」
「いいから消滅しろ」
「そういえば、このエッセイわりと読んでる人いるみたいですよ」
「意外だな、タイトルで誰も読みに来ないと思っていたが」
「レビューでも書いてやるか」
「そらまたなぜ?」
「レビュー書くの面白いと思ってよ、児の場を飛び越えて他の作品をけちょんけちょんにしてやりてぇの」
「まあ、一応募集しとこ」
「感想とポチントとブクマしろとか言われそうです」
「我々も言おうか」
そうしよう、という言葉を聞いて、
「まあ、本当にやるかは作者次第。我々とあんた達さ。やるとしても内容には期待すんなよ」
「という夢を見た」
「ダメですよ大元帥」
「いやーわりぃわりぃ」
「まあ、いい作品よりも目立ちたい、ポイント稼ぎしたいだけなんだよ連中は」
「そんなものですよ」
「悲しいよなぁ、現実は」
「面白い小説は巷で間に合ってますしね」
「だよな、クソみたちいな連中のクソみたいな小説なんて願い下げよ」
「仮に来たとして、来るのは底辺自称作家ばかり」
「そだな。お、そろそろ宴みたいだぞ」
「いきすか、あっ、お酒の飲み過ぎはダメですからね」
「ちぇっ」