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仮の面はどう足掻いても。  作者: 月乃宮 夜見
第二章 その日の難逃れ
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おともだちごっこ。

視点がいつもの子に戻ります。


わたしはその、気になる少女と友達になる(近付いてみる)事にした。


なんだか怪しいけれど、わたしたちは『余計な事をするな』って言われてたし、もし関係のない内容だったら申さん(パパ)たちの手を煩わせちゃうかもしれない。それにまだ、申さんのお仕事は途中だし計画外のことはあんまり起こらない方がいいのかも。


だから、あの子のことをよく知ってみて、申さんたちに知らせるかどうかを考えてみるの。


まず、どうやってあの子とちゃんとお友達になる?主人公ちゃんのおかげでなんだか『同じ教室のみんなはうっすらお友達』みたいな状態だから、ただ挨拶するだけなら自然なはず。


偶然を装って通学中に挨拶してみようかな、って思ったけれど、お家の方向は図ったかのように殆ど反対の位置だったみたい。だから、これはダメ。やっぱり、教室に入ったら挨拶してみるのがいいかも。



×



『善は急げ』っていうから(わたしたちは悪の組織の一員だけれど)、早速私はその女の子に声をかけてみることにした。


声をかけると、


「…おはよ」


ちょっと驚いてたけれど返事をしてくれた。……これを繰り返したら、お友達になれるのかな?



×



「なんで、その子と関わることにしたんすか?」


同期の少女は不思議そうに首を傾げた。『どうせ今回のお話でしかかかわらないような存在なのになんで』って言いたいのかもしれない。……なんとなく、ほっとけなかったの。ほんとは他にも理由はあるけれど、あんまり言わない方が良いのかもって思ったから、言わなかった。


「まあいいっすけど」


って言って、細かい理由は聞かないでくれた。


……ありがとう。



×



「おはよっすー」


私と同じように、同期の少女もあの子に声をかけてくれるみたい。


「仲良くなるなら、あたしも一緒の方がもっと楽しいと思ったっす!」


だって。


「おはよ」


やがて、その子も私達に積極的……とは言えないけれど、挨拶を返してくれるようになった。


「あっ、教科書忘れたっすー!」


「一緒に見る?」


って、忘れ物のフォローをしてくれたり、先生の


「好きな人と組んで、数人のグループになってください」


ってかけ声で一緒にグループになったりするようにもなった。気になった少女の他にも、何人かも主人公ちゃんやその周辺ではない子たちともよく話すようになった。


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