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仮の面はどう足掻いても。  作者: 月乃宮 夜見
第二章 その日の難逃れ
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偽りの学園生活。


久々の更新……


視点はいつもの子。



「疲れたっす」


そうだね、と頷いて、溜息を吐いて机に伏せたその頭を撫でてみる。みょ、と癖の強い跳ねた髪がわたしの手をくすぐった。


今日は、わたしたちが潜入する学校の入学式だった。



×



春の、青空が澄み渡るいいお天気の日。申さん(パパ)は中学生の制服を着たわたしたちを見て、


「服に着られてやがんな」


と、笑ってた。(ちょっと失礼っすよね?)わたしもそう思う。でも、わたしたちは特殊なお薬を飲んで、ちょっとだけ幼い姿になってるから、仕方ないかも?


「じゃあ、行ってくるね申くん」


未さん(ママ)と手を繋いで中学校まで行く。申さんは姿を透明にして、一人で学校の下見をするんだって。未さんは役職の関係で『人を見るのが得意』だって申さんが言ってた。……役職?


「仔羊、余計なことはすんじゃねーぞ」


あくまでこいつらは『脇役』なんだからな、と申さんはわたしたちを指して未さんに声をかけた。『腐っても最上位幹部なんだから、保有している魔力と気配をコントロールしてちゃんと一般人に混ざれ』って、すっごい難しそうなことをしなきゃいけないんだって。でも、


「わかってるよー。申くんってば心配性なんだから」


と未さんは気にした風でもなく、ずっとにこにこしてた。


入学式では特に何も変なことはなくて……色々があったのは、オリエンテーションの時だった。


「『ひの、ひかり』です!よろしくおねがいします!」


と、言った女の子がすごかった。


なんとなく、『この子が主人公かな』と思えるような雰囲気の女の子で、すごくきらきらしてた。その近くにずっといた、髪の長いクールキャラっぽい女の子は2人目の子、かな。


他にも、何人かすごくきらきらした女の子がいる。でも、申さんいわく、


「始まるのは『今年』じゃねーよ。来年だ」


っていってたから、ほんとに魔法少女だったとしてもしばらくは変身しないみたい。


それで、その女の子は元気いっぱいで声が大きくてきらきらしてておともだちがさっそくたくさんできてわたしたちもいつのまにかおともだちになってたけど、よこのくーるびゅーてぃーちゃんのめせんがすごくささっていたくてこれはすっごいなかよしなやつかーとかおもってたらたんにんのせんせーがでてきてながいおはなしやちゅういじこうをかたりだしてついでとばかりにがっきゅういいんちょーやいろいろがっきゅうのやくいんとかきめだしておやごさんのぴーてぃーえーのやくいんもついでにきまってまたせんせーのおはなしがはじまってかえりのかいとかいろいろあって、


ようやく、わたしたちは学校から解放された。


……つかれた。



×



お家に帰ると、申さんがリビングのテーブルに座って本を読んでた。


「お、帰ってきたか」


本を閉じてわたしたちの方をみた。ちらっと見えたその中身は学校の写真だったから、もう下見は終わったんだと思う。……居たかもしれないことに、全く気付かなかった。


申さんは他にも、もう一度街を見に行ったり、舞台になるときはどんな場所が使えるかを確認してたりしたみたい。



今回出てくる魔法少女達は、自分が数年前に作った子達、或いは募集した魔法少女達です。


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