プロローグ2
忘れてました。処女作です。
どうか生暖かい目で見守って下さい。
ここはよくある普通の高校。生徒数は、約600人とやっぱり普通である。
今、この高校は夏休みが終わり、一部の生徒たちが始業式の準備をしているところだった。
「はぁ、面倒ですね。またあの校長の長さしか取り柄のない、スカスカなありがたいお話(笑)を聞かなければいけないのですか……」
「田中クン。気持ちはわかるけど、校長先生の役割なんてそれぐらいしかないの。きっとあの長い話がなければ、みんな存在を忘れるもの。」
この、校長が聞けば涙目になりそうな話をしているのは、生徒会会長と副会長だ。
副会長の少年、田中功一には人様には言えない秘密があったりするのだが、それはまた後ほど。
この少年は表向き(・・・)平凡である。黒髪は短く切り、顔は中の上。身長は178cmと、探せばいくらでも見つかりそうな奴だ。
対して会長の少女、柊美優は結構な美しさだ。だが高嶺の花の綺麗すぎる美人とは正反対で、この親しみやすい美しさは、男女問わずに人気があったりする。
前髪パッツンのポニーテールで、身長は160cmほど。
「……会長も結構キツいこと言いますね。いや、俺が言うことじゃないのはわかっていますが。」
「まだまだ田中クンに負けるつもりはないのだよ。」
「……辛辣度で競ってどうするんですか。むしろ会長は勝たないで下さい。」
「まったく、負けず嫌いだな田中クンは。子どもみたいだよ?」
「………………はぁ……」
どうやら無意味な反論は飲み込んだらしい。
「とにかくさ。これ終わらせよっか?」
「そうですね。と言っても、大体終わりましたけどね。」
「あ、ホントだ。んじゃ、あとは他の人たちに任せて帰ろっか。」
「……そうしますか。」
生徒の模範たる会長がこれでいいのか?功一は内心悩んだが、こいつも似たようなものだった。
―――翌日
『――休みで―――精神を――――生活の―――生徒として―――――』
(長過ぎだろ……結局何が言いたいんだ)
始まってまだ5分しか経っていないが、早くも内容があやふやになってきて、うんざりする功一。仕方なく他のことを考える。
(教師共はどうでもいいが、会長とかは仲良くしてくれてるしなぁ……こんないい人たちに、名前すら(・・・・)言えないとか罪悪感で死にそう……)
なんてぼんやり考える。
だから気づけなかった。
視界が光で塗りつぶされた――