期待の新人(四百文字お題小説大複合版)
沢木先生のお題に基づくお話です。
「期待の新人」「休日出勤」「朝活」「お気に入りのボールペン」「USBのペンダント」「サービスエリアで……。」を一気にお借りしました。
ものぐさですみません、人間だもん(ムフ)。
律子はスチャラカなOL。
今日は朝早くに出勤し、勉強会。
いわゆる朝活である。
宵っぱりな律子には辛い。
もう一人辛そうな者がいる。
期待の新人と言われている杉村君。
「僕は休日出勤はしたくありません」
平井課長にそう言ったツワモノだ。
「何それ、面白い」
律子が杉村君が持っているボールペンに気づいた。
「お気に入りのボールペンなんです」
そのボールペンには、某ネズミの手が付いていた。
「そんなふざけたものを持って来るな!」
梶部係長が怒鳴った。
「係長だって、USBのペンダントなんか下げて、ふざけてるじゃないですか」
杉村君が言い返す。
「これは仕事のデータが入ってるんだ。お前のと一緒にするな」
係長はムッとした。
「そうなんですか」
律子は似合わない台詞を言った。
「うるさいわね!」
律子は地の文に切れた。
「どこで買ったの?」
律子が小声で尋ねた。
「海老名サービスエリアで……」
杉村君が答えた。
(ダメだ、こいつら)
係長は項垂れた。
大晦日にお粗末様でした。
皆さん、よいお年を!