卑弥呼、誕生
卑弥呼。
古代の女王、いわゆる『ひめみこ』である。
ひめみこがなまって、『ひみこ』になったとされるが、卑弥呼は称号で、実際の名前はまた、別にあったとされている。
それゆえ、彼女は日食の日、まじないの意味も含めて暗殺されたとか、色々俗説もあるのだが・・・・・・。
それとべつに、一年神主というのがある。
一年間、神主、つまり神社の長をつとめ、年末になると犠牲(殺害)にするという、極めてグロテスクなものだ。
卑弥呼もこのような祭祀的意味のために、命を絶たれた・・・・・・?
さて、大きな神殿、つまり男のムラオサが、もともとこの社殿に住み着いていたが、いつのころからか農作物が荒れ、村人は会議を始め、男の王ではまずいのかも知れない、ではどうしたら、そうだ、女の王を立てるがよろしかろう! と結論し、彼らは籤をつくって、白羽の矢をある娘に立てることにした。
のちの卑弥呼、さらら、と言う名前の娘である。
彼女はすぐには、王になる決心をしなかった。
「待ってください。いきなり王にとは、まず無理です。それに今の王が、わたしのような小娘に王の資格があるなどと聞いては、なおさら承知しないのではありませんか」
難斗米と言う年長者が、なるほど、とうなずいた。
同時に頭を痛めることとなる。
「ではどうしたらよかろう? おまえさんが王にならないと、ホント困るんだよ」
「わたしでなくとも、いいのではないですか。だってね、ナシメ様。みんなが祈れば、神様だってきっと、願い事は叶えてくださるはずでしょう? 大切なのは王ではありません。みんなの心がけなのです」
ナシメは戸惑った。
「いや。さらら。ワシにはわかるよ。お前が国を守ってくれたらきっと、よその国との諍いも、不作も、減ると思うのだ」
さららは、しばらく考えたいと申し出た。
案の定王は、さららが王になることを許しはしなかった。
だがそうすることで、大地は枯れ果て、稲穂は全滅し、米はあきらめざるを得ない状況になる。
そこでナシメは、感情論になることを承知で、現王に申し出た。
「このままでは不作だ! 頼みます、どうか王権の交代、さらら殿に譲り申してくだされ」
自分が飢えることを恐れた王は、渋々退位し、ナシメはやったとばかり、早馬でさららのことを、呼びに行った・・・・・・。
こればかりは嘘臭いこと書いてません、たぶん(汗。
いや・・・卑弥呼ちゃん好きなので・・・。