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ラスト

しばらく心地よい沈黙が続いて、そして拓海は言った。

「‥‥‥梨花‥‥俺の理性がそろそろヤバいから離れた方が良いかも。」

「ん?」

「‥‥いや、だからさ!」

そういって拓海は私の頬を両手ではさんで少しかがんだ。

「えっ。なに?」

「黙れ。」

そして拓海は私の唇に自分の唇を重ねた。

ファーストキス。

にしては長かった。

拓海も私も離れようとしなかった。

呼吸をも忘れていた。

ただただ、温かい拓海の唇が嬉しかった。


「おい梨花。」

「ん?」

私と拓海はならんで窓から校庭を眺める。

「俺、意外とSだけど、それでもいい?」

「知らなかった。でも今は知ってる。ってかドSでしょ」

「はっ!なんだと。」

「超意外。もっと純朴な少年だと思ってたのに‥‥‥」

「なんか、ごめん」

互いに顔は見ないで、校庭を見て話す2人。

照れくさくて、でも嬉しくて、私はテンションMAXだった。

「あぁ〜もうっ!だいすきっ!」

私は拓海に抱きつく。

「‥‥‥!おい!いきなり?!‥‥‥あぁ‥‥。」

「ん?どうしたの?」

「‥‥‥‥‥‥‥なんでもない‥‥‥‥‥‥」

顔を真っ赤にして言う拓海はものすごく可愛かった。

どうしてこの男はこんなに可愛いのだろう。

こんなにも可愛い人が私のものだなんて私はどうしてこんなに幸せなのだろう。

「だいすきぃいいい」

私はぎゅう〜とキツく締めた。

「苦しいからヤメろ‥‥!」

「ダメ。アノ時首しめたお返し。」

「あ、お前覚えてたの‥‥‥‥って下を見るな!」

「へ?」

拓海は私を振り払ってしゃがんで言う。

「‥‥‥‥‥‥俺‥‥‥エロイから、その、梨花にそんなに抱きつかれると、もう限界というか、こらえるのもう無理というか、だから、その‥‥‥」

拓海は顔を真っ赤にして言った。

「拓海?」

「梨花ごめん!」

拓海は私にいきおいよく抱きついてきて、キスをした。

舌をからめられて、教室にくちゃくちゃと音が響く。

そして拓海は言った。

「キスだけじゃ我慢できないな。」

拓海は可愛すぎる笑顔で私だけに微笑んだ。

そして私の首をかじる。

「いたっ」

「お前が俺のものだっていう印。」

「‥‥‥は?‥‥‥もう‥‥‥いたいなぁ。」

私はそう言いながらも拓海に言われた言葉が嬉しくて思わず顔がニヤけてしまう。

ひりひりと痛い首も、拓海だったら許す。なんて思ってしまう。

私Mだったりして?

「本当は襲いたいけど、でも俺は梨花を守るから。」

私はその時はその言葉の意味がよく分からなくて、でも一応うなずいた。


「私も拓海のこと守るからね。」


私と拓海は本日3回目の、そして人生3回目のキスをした。

この話は、実話にもとづくお話です。

私が経験した話です。

最後までよんでいただき、ありがとうございます。

拓海は、実際はこんなに格好よくないです。

本当はもっと不器用で女の子の扱いになれていない普通の中学3年生です。

でも難しいですね。

男子の気持ちなんて分かりません。

私は私がその都度思ったことを思い出しながらこの小説を書き上げました。

難しかったです。

日記を見てみたり、携帯のメールを見てみたり。

でも一番思ったことは、楽しかったということです。


最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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