異世界主人公と魔法の書
私の秘密を明かす。私は脳内の異世界主人公とよく会話をしている。
周りは何もしてくれないと知ったからだ。
私は中学生の頃までいじめられていた。あだ名は、豚野郎だった。
世界を外側と内側でわけて、私は内側にひきこもった。
人生を諦めようと思った。先生も同級性生もみんな敵だ。私に味方なんていない。
そして、私は憧れた。異世界に。私も異世界に転生したい。
あんな風にキラキラ輝く、他の人には無い力で生きたい。周りには信頼できる仲間がいて、毎日笑って過ごしたい。
だから私は、脳内の異世界主人公と話しをするようになった。
死んだら異世界に転生できるのかな、、、、
そう思いながら、私はいつものように主人公様と話をする。
「そっちの世界は良いわね。毎日楽しそうで。私には何も力が無いから毎日いじめられてさ。」
「何バカなこと言ってる。そっちの世界のほうが100倍マシだ」
「そうかなぁー?私にはそうは思えないけど。周りはみんな敵。おまけに力も無い。いわゆる無能ってやつ。」
「それなら、オレも無能って言われたいし、こっちの世界に来てから周りはみんな敵だったぞ。おまけにオレは勇者じゃない。力なんて持ってはいなかった。あるのは、戦闘に使えない力だけ。お前と一緒だ」
「でも結最後は神を倒すし、世界を救うし、それって結局力があるからじゃん」
「まさかオレの言葉忘れているんじゃないだろうな。オレは力があるから何かをなすんじゃない。何かを成したいから力を求め、使うんだ。その力をオレは異世界特典でもらったが、お前の世界にもあるんじゃないのか?魔法の書みたいに力をくれるやつが」
「そんなのあるわけ無いじゃん!」
「お前はそれを探したのかよ。今が地獄だとして、そこから抜け出して帰りたいって力を求めたか?まずは探してみろ。成したいことは決まっているんだろ?後は力を求めるだけだ。」
こうして、私の魔法の書探しが始まった。
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