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王女サヤカの思い(幸せな星)  作者: 藤村 次郎
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第6話 お父様の仕事場を覗きました

 私の上には、兄が3人と姉が3人います。

長男のノブオは、父について仕事を習っています。次男のフリオは、帳簿関係を習っています。三男のケンジは手が付けられないほどの悪餓鬼です。一度、池を覗いているところ後ろから蹴飛ばされ、池の中に落ちました。それ以来、三男のケンジには注意しています。いつか私の配下にしてやるのです。

長女は嫁に行きました。次女のユキネは10歳で、よく私の面倒を見てくれますし、一緒に遊んでくれるので好きです。


 3女のアンズちゃんは8歳で、おとなしく、いてもいなくてもわからないのです。が、たまにふと見ると横に居たりします。不思議な子です。


 よし、三男のケンジを手懐ける計画を立てましょう。

なんたって、私は精神年齢では16歳ですからね。9歳のガキンチョには負けちゃいないよ。



「お父様。わたくしサヤカは元気になりました。少し動けるところを広げてほしいのです」

「そうだな。イネよ、そなたはどう見る? サヤカの侍女のとして、どのあたりまでがよいかの?」


「確かに、サヤカ様は元気になれました。王城の中と東の東屋までを、サヤカ様に代わりましてお願い申し上げます」

「おぉ、そうか。ならばよろしく頼む」

「もう一つ、お願いしてもよろしいでしょうか?」


(やったー。さすがイネ。私の気持ちを読んでくれていたのね。感謝感謝)


 もう一つのお願いというのは、遊び相手を所望したことです。私は喜んでいいのか、精神年齢18歳の紗耶香がバレるのではと、ちょっと心配なのです。



 今日は、そおっと庶務棟を覗きに行くことにしました。

庶務棟は王城の東側にあって、国民へのサービスを行っています。住民登録や農業指導、資産登録など、ミズホ国が国民が安寧に過ごしやすくするための仕事で、このシステムは、初代魔女ハナが各国を作るときに敷いたそうです。


 さて、やってきました、庶務棟。通路で親子連れが通るのを待って、紛れていこうという算段です。

しかし、この格好では??。水色の振袖に、黄色の帯。目立つよ。


「おっとっと」テトテトと何食わぬ顔でついてゆきます。

ここが住民登録するところか?。数人並んでいるな。隣は出生届のようだ。


「サヤカお嬢様!」

「えっ!」

ばれたよ。早いよ。もっと見たかったよ。この人誰だよ。


「総務係のエレンと申します。サヤカ様でいらっしゃいますよね?。こちらでお菓子でも如何ですか?」

おおお、お菓子で釣られるほど子供ではないわい。と言いながら、エレンの後ろをトテトテとついてゆきました。


 休憩室には、おなごどもがわんさかいました。そして、もみくちゃにされたのです。

う・・、今日は失敗か?でも農業支援課のミホちゃんをゲットしたよ。


(恵さん。今日はこちらのお父様の仕事場を見に行ってきました。彼は王様です。金髪でブルーアイ、地球ではアングロサクソン系のような風貌です。見上げるような大男なんです。その彼が、私を持ち上げて”高い高い”をするのです。恐怖です。でも、お城の皆は優しいです。)


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