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【連載版】鳩時計の裏っ側 二次  作者: 滝翔
第五弾 デュエル:ユグドラシルサーガ
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シルバーとのデュエルの後は一躍人気者のミオ

伝説レアの存在もさることながら 少女の華々しい初勝利が話題の中心だ


「まさか発売当初から海外でしか存在が確認されていない伝説レアを見ることが出来るとは……」


「うちの兄貴が言ってた! テンバイヤ-っていう悪党に目を付けられないようにしないとだってよミオ!」


「ネットでも馬鹿みたいな値段が貼られてるって話だぜぇ?!!!」


男子達はカードに目が行くが 功績に寄ってくるのは寧ろ女子の方だ


「すごいねミオちゃん!

カードゲームやりたいって思ってたんだけど男子に勝てるわけないって思ってたからすごいよ!」


「私も師匠に教えて貰ったからね! コツさえ掴めば男子なんかに負けないよ!」


ちょっと強気になるミオにシルバーがある物を渡した


「あまり調子に乗るなよミオ 今回はたまたまだ」


「……負け惜しみはカッコ悪いよシルバー君」


「だからこれやる……」


ミオは一枚のカードを受け取った

それは自分がラシーネから貰ったメモルのカードと全く同じ物


「デッキに入れられる同じカードの上限は四枚

強いカードは四枚で固めればデッキの回りも良くなるんだ」


「へぇ…… でも受け取れないよ」


「っ…… 何でだよ!?」


「シルバー君が言ってたんじゃん!

一枚一枚が高額で 無くしでもしたらお母さんにドヤされるって」


「……勝ったんだから素直に受け取れよ」


「どういうルールなのそれ? 野蛮じゃない?」


「いいから受け取れって!!!!」


シルバーは強引にカードをミオの手元に押し付け

そのままダッシュでどっかに行ってしまった これから給食だというのに




お昼寝が終われば

短い時間で女の子友達にカードゲームを教えるミオ

思わぬ挑戦者バニラが立ちはだかってはボロボロに負けてしまった

彼女曰く バリーとの勝負を重ねて強くなったらしい

でも流行りに乗って楽しむことをミオ達は知れて良かったと思っている


会えば共通の話題で会話が進むのだから 初対面相手でも苦に感じることは無くなる

暫くミオの通う保育園ではデュエル:ユグドラシルサーガで一つのコミュニティーが確立された


だけどミオには倒さねばならない人がいる

保育園から自宅に帰れば 脇目も振らずに裏町に住むラシーネの所へ

彼女は焚き火をしながらミオが現れるのを待つ トンデモ強者の貫禄を醸し出していた


「今日も懲りずに来たわね…… 何度返り討ちにすれば気が済むのかしら?」


「今日こそは負けないよ! アオと一晩中考えて作り上げた究極デッキを思い知れ!!」


互いにアニメも見るようになって台詞の真似っこも板に付いてきた頃

双方の好手を逆手に取り 戦局は素人が理解不能に陥る異次元の地へと赴いていた

ターンは10を軽々と超えて尚 二人の勝敗はギリギリまで悟ること無く

夕方の鐘が鳴るまで極致の頂きを目指した


「ふぅ…… なんか…… 飽きたね!」


「そうだねぇ~~ 保育園でももうやってる人少ないんだぁ……」


「ここまでやり過ぎると何にでも飽きは付きものだもんねぇ~~」


「うん……」


「……次は何する?」


「日曜の朝の番組で魔法少女とオカメライダーやってるじゃん?

あれの玩具を買ってゴッコするのが流行り始めたよ!」


「おっ! ならそこのお嬢さん! えぇ品が入ってまっせぇ!?」


流行が変わっても友情は変わらない

次なる流行に親御さんの財布も泣かずにはいられないだろうが

飽きれど探究心は天井知らずの子供達の進撃を 誰にも止めることは出来ないのだ





おわり


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― 新着の感想 ―
[良い点] 飽きたんだ(大笑い) 子どもってやつは…子どもってやつは…w 今章も楽しませていただきました。お疲れさまでした( ´ ▽ ` )
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