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冬編 シーン1


      ―???前―


 ベッドの上で寝そべっている女性の名は初雪はつゆき 冬子とうこという、彼女が身に纏っている黒い服は、知り合い……いや、妹同然の少女の葬儀から帰ったばかりだったからだ。

 「……どうしてこうなった……?」

 事件の顛末は聞いている、原因は彼女自身の跳び出しが原因であり、自分のせいだとずっと塞ぎ込んでいた弟分のせいではない。 しかし、彼女が悪いのだという励ましをすることも出来ないのは、妹分を悪者とするかのような言葉を口にするのがためらわれたからでもあった。

 「……お姉さんぶってみせていてもな……四季がああなるのを防げもせず、晴夜を慰める言葉も出せんのだからな……」

 自嘲気味に呟く。

 教師を目指しているとはいえまだ若輩の自分にそれが出来るという考えは自惚れとも思える一方で、単なる言い訳に過ぎないのではないのかとも思えるのである。

 幼なじみとはいえ、成長し大人になると共にずっと一緒にいられないのは当然であっても、こういう別れはあってはならないはずだ。 

 「……だが……」

 すでに起こってしまった事はもうどうにも出来ない、時間を巻き戻せる魔法でもない限りは四季はもう帰っては来ないのだ。 魔法などというアニメの中のものを信じれるような年齢ではないが、本当に存在していてほしいと願う望むのも冬子の本心である。

 「……まったくな……私がしっかりしないでどうする?」

 冬子は残された弟分や妹分達の顔を思い浮かべる、まだ幼い彼らがこの悲しみを乗り越えるのは大変だし時間も必要だろう。 親しい人間が亡くなるというのはそういう事なのだと冬子は知っている、だからこそ一番年上の自分が励まし支えにならねばいけないのだろう。

 だから、今はまだ一人で気持ちを整理するためにこうしていたいと思った……。




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