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3日目 4

ゼノはサリアに生活魔法の全てを説明し。亜空間が広がるまでは、ベッドを置くスペースが足りないので。ミラと一緒にのベッドだと言ったのはこの為だと告げた。


「なあなあ、アタシの荷物もここに置いていいか?」


「もちろんです」


(先に返事をされた…)


「っしゃー!ゼノ、どうやってここから出るんだ?早く入口開けてくれ」


 へこむ暇もなく、喜ぶサリアに出口を開けろと要求される。


「まあ待て。まずは周囲が無人で安全かを確認してからだ」


 ゼノが亜空間の外の状況を探っている間に、ミラはゼノが何をしているかを説明している。


「そんな事まで出来るのか、すげえな!」


「外は問題ないから開けるが。待ち合わせ場所も決めずに、サリアは何処へ行く気だったんだ?」


「あ」


 背後のミラに笑われながら、顔を赤くしていくサリア。

 サリアが何か言い訳をする前に、ゼノは話しを続ける。


「一緒に行けば問題ないだろう。部屋に入る必要はないし、宿のロビーか近くの店で待機しているさ」


「頼む…」


 もう1度外の状況を確認してから、3人は亜空間から出た。

 ギルドからおよそ2キロ離れたそこそこ高級なホテルに、サリアは部屋を取っていた。


「ちょっと待っててくれ、直ぐに荷物を取ってくる」


 サリアはギルドタグを出して受付けから鍵を貰うと。エレベーターを待たずに、高速で階段を駆け上がっていった。

 そして5分も待たずに階段の手すりを、滑って下りてきた。


(薄々感じてはいたが。サリアはしっかり手綱を握ってないと、騒動の中心になるタイプだ。騒動を起こすのと、自分から頭を突っ込むの両方で)


 手すりを滑るのに邪魔だったのだろう。左手に持っていた長剣を、今は腰に着けている。

 背中にはかなり大きな、飴色のワンショルダーの鞄を掛けている。

 階段から2人の待つ所まで半分程歩いて、返し忘れた鍵を走って受付けに返しに行く。


「いやー、わりぃわりぃ。待たせちまったか?先払いで済ませてあるから、もう行けるぜ」


 サリアも合流したのでホテルを出て、彼女の提案で目の前にあるコンビニで昼食を買っていく。


「荷物を気にしなくてよくなったからな。まだ早えけど昼飯買っとこうぜ」





 ゼノはパーポン草の500万イエンを、ミラから全額受け取る様に言われている。


「パーポン草はゼノさんと生活魔法が有って、初めて手に入る物です。薬草栽培を提案したのは私ですが、聞けば薬草の栽培は現在の技術では不可能との事。だからこれは全てゼノさんの正当な取り分です」


 更には残りの7万イエンも2人で分けようと言い出したので、せめてそれだけはと受け取って貰った。

 先行投資の分を返すと言っても。


「あのお金は返さない代わりに、私をずっと生活魔法の中に住まわせて下さい」


 と、双方譲らず返金出来なかった。

 折衷案としてゼノから300万イエンを、ミラから100万イエンを。チームの共同資金として、生活費はここから消費していく事になった。

 昨夜の買い物も食費も、全てここから出ている。


 なのでゼノは、200万イエンもの大金を自由に使える立場にあるのだった。


(フフフ、俺には大金があるんだ。リーマン時代より100イエン高い弁当を買ってやるぜ)


 彼はもう、死ぬまで小市民かもしれない。


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