天才画家、街へ入る
ゴブリンを倒してから少し歩くと平原に出た。
視界の先には街へ入るための門が見える。
なぁそういえば街に入るのに身分証明書みたいなのは無いのか?
『ありますよ。ですが、あなたは持っていないので銀貨3枚を払う必要があります。銀貨はウインドウのアイテムの画面にありますよ。』
アイテム!
なんかゲームアイテム欄みたいな感じだな。
・・・おっ銀貨が入ってる。というか金貨も入っている。
アイテムは一つの欄に99こ入るらしい。
銅貨、銀貨、金貨、全て×99の表記がある。
ということは、俺は今の時点でかなりな金持ちなんじゃないか?
ついでにさっき倒したゴブリンの魔石も入っている。
よし。いくか!
「街へ入りたいんだが。」
「身分を証明できるものは?」
「ないな。銀貨3枚だったか?」
「ああ。次にこの水晶に手を当ててくれ。これで犯罪者かどうか確める。」
「どうやってわかるんだ?」
「犯罪者だと赤く光るようになっている。」
ほぅこう言うところだけずいぶんハイテクだな。
「よし。変化はないな。入っていいぞ。」
「ああ。ちなみに身分証明書を作るにはどうしたらいいんだ?」
「商人ギルドや冒険者ギルドに入るのが一番手っ取り早いな。」
冒険者ギルドか・・・
「わかった。すまないな。礼をいう。」
「ああ。それはそうと何故話し方が少し上から目線なんだ?普通、門番とか初対面の奴と話すときは敬語を使うだろ。」
「・・・ふむ。まずは認識の違いだな。俺が天才で上なのだから上から目線は当たり前だろう。」
「あ・・・ああ、そうか・・・気を付けてな。」
「ああ。行ってくる。」
あの少し歩いたところにある。剣と盾の看板が冒険者ギルドか?
行ってみるか。
ここが冒険者ギルドか・・・イメージ通りだな。
受付と依頼の貼ってある板そして酒場。
なかなかわかっているではないか。
まずは登録が先だな。
登録をしに受付へ行くとかなりの美人な受付嬢がいた。キリッとしていて仕事ができそうな雰囲気だ。
「すまない。登録がしたいんだが。」
「はい。登録ですね。ではこちらに記入をお願いします。」
ふむ記入するのは種族と名前、生年月日そして使用武器と使用魔法そしてスキルか・・・
「スキル等は書かなくては駄目なのか?」
「いえ、書いていただけると依頼を勧めやすいのと他のパーティーに誘われ安くなるだけなんで情報を漏らしたくない方は書かなくてもいいですよ。」
「そうか。できたぞ。」
「ありがとうございます。それでは冒険者カードを発行しますね。・・・できました。これから頑張って下さいね。」
「ああ。ではまたな。っとその前にこの近くに宿屋等はあるか?」
「ございますよ。冒険者ギルドを出て右へ行くと妖精亭という宿屋があるのでそこがオススメです。」
「そうか。ではな。」
冒険者ギルドを出て言われた通りに歩くと、妖精亭と看板が出ている、宿屋があった。
ここか・・・入ってみるか。
入ると恰幅のいい、いかにも宿屋の女将的な人がいた。
「すまない。ここに泊まりたいんだが部屋は空いているだろうか?」
「ああ、空いているよ。一泊銀貨一枚、飯は別料金だが、なん泊していく?」
「とりあえず十日頼む。」
「あいよ!これが部屋の鍵だよ。食事の時間になったら知らせるから降りてきな。」
「ああ、わかった。
とりあえず部屋に入るか。
おお・・・意外としっかりしているのだな。
ベッドも綺麗だし掃除が行き届いている。
ベッドに横たわると睡魔が襲ってきた。
今日一日でいろいろあったしな・・・
とりあえず寝てしまうか・・・