5V1A
一方通行だって、わかってる。
そんなの、初めから知っていて。
それでもいいと、毎夜毎夜、君を眺めることにした。
元気に家を出ていく君。
疲れて帰ってくる君。
何もかも忘れて、ベッドに倒れこんで。
ぐったりしている君を、僕は知っている。
差し伸べられる手なんてないことも。
ただ僕にできることは。
家に帰ってきた君を、お帰りって出迎えて。
明日の朝、また、送り出せるように。
寝ている間に、君の疲れを取ってあげるだけ。
それでもいいんだよ。
僕は、幸せなんだと思う。
君の役に立てること。
蒼いランプが、黄色くなって。
赤くなって。
大丈夫だよ。
また、青に戻してあげることができるから。
そんなことを思っている、ブラックボックス。
そんなこんな。
今日は、充電器になった僕。