謎の少年団
その日の夜、再びブザーが鳴った。
そろそろ寝ようかと思っていたタイミングだったので、起こされたわけではなかっただけいいか。
さて、例によってモニターチェックをするとやはり団体だった。
20人ぐらいの団体だろうか。
男が多いようだが、たまに少女の姿もある。5人くらいか?
また灯りを設置する前準備部隊かと思いきや、何やら様子がおかしい。
白い玉を持っていないのだ。
どいつもこいつも10歳前後と言ったところか。
何人かレベルが少し高い奴もいた。
それでも一番高い奴で8とかだが。
彼らはナフィ側ダンジョンの入り口に陣取ると、腰をおろし始めた。
そして各々寝る準備を始めている。
これは一体……?
「あっ!」
「おぉうびっくりした」
いつの間にかモニターを覗き込んでいたハナが、突然大きな声をあげた。
ちょっとびっくりした。
ハナは少年たちの足元を指さした。
これは……奴隷用の?
「これ見覚えない?」
「あぁ、アリサがこれのせいで足を吹き飛ばされたっていう」
「そうそう。この子たち、全員それをつけてるのよ」
「あー……」
ということはこの少年たちはナフィの奴隷なのか。
しかし……。
「何で足のが爆発しないんだ?」
「逆よ、爆発しないからここまで来たんじゃない?」
「と、言うと?」
「おそらく彼らの誰かが足の機械が爆発しないようにする方法を見つけた。そしてほかの奴隷を巻きこんで、集団で脱走した」
「なるほど」
そう言われれば筋は通っている気がする。
で、このダンジョンまで逃げ伸びてきたと。
このダンジョンはもちろんフマウンまで続いている。
が、彼らの目的はそこではない。
単純に雨水が凌げればそれで良かったんだ。
ついでに俺たちのダンジョンは涼しいしね。
それにしても脱走少年団か。
最近あまり面白いものが無かっただけに、ちょっと彼らを利用したくなるな。
「ハナ、あいつらを利用して何か面白いものでもやってみないか?」
「ほう、確かに最近、面白くないことばかりだもんね」
「じゃあ相談でもしましょうや」
「へっへ、お主も悪よのう」
「お代官様こそ、ほっほっほ」
「えーあたし越後屋がいい」
そっちかよ。
とにかく、こうして俺とハナはよからぬことをよかれと思ってやる為に、計画を練る事にした。




