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圧力


 さて、少年たちは非常にアワアワしている。

 言いたい事があるならはっきり言ってくれればいいのに。俺英語分かんないけど。

 とにかく会話にならんので、コータとへきへきを呼び寄せする。

 その光景をみて、少年たちは再びビクっとした。


「あ、マスター!」

「ごめんな、何か変なの踏んじゃって。それより通訳頼めるか?」

「うん!」

「えっとじゃあまず、何で俺を転送したか聞いてくれるか?」


 少年たちに話しかけるコータ。

 彼らの反応が一切ない。

 テンパってるのだろうか、それとも……。


「なぁ、もしかして彼らは英語話せないのか?」

「んーん、さっきから互いにヒソヒソ話してる言語は英語だよ」

「そうかー……」


 となるとテンパってるか、無視されているかというところか。

 失礼な奴らだな。

 そう思っていたら、大きい方の少年がこちらに走り始めた。お兄ちゃんか?

 手には剣を持っている。交渉決裂か。


「コータ」

「うん!」


 コータの《幻惑》がモロに襲う。

 恐怖を増幅したらしい。良い判断だ。


 そんな兄の状態を見て、弟も放心状態だ。

 とりあえずコータに指示を出す。


「コータ、ここから出せって指示を出してくれないか?」

「分かった!」

「……どうだ?」

「だめー、返事も何もない」

「よし、わかった」


 正直帰れるならすぐにでも帰る。

 しかしボス部屋に設置されている、基本的にどちらかが死ぬまで開かない扉を採用しているせいで帰れない。


 が、正直この兄弟は殺したくない。

 慈愛の精神等ではない。彼らが死ぬと、そのうちこのダンジョンが消えてしまうのだ。

 噂によると、マーシュにある俺達が制圧したダンジョンは、一週間後に消失したらしい。

 このトンネルは便利だ。無くなって欲しくは無い。


 足をガクガクさせている弟に近づく。

 弟は杖を持つと、果敢にもこちらに向けていた。

 知ったことか。無理矢理取り上げて放り投げる。

 そして胸倉を掴んでこういった。


「いいから出せよ」


 ハナ直伝、母国語の方がインパクトがある作戦だ。


 その後、失禁している弟の襟根っこを掴んで扉の前に立たせた。

 扉についている緊急解除の操作をさせる。

 これはダンジョンマスターが間違えて閉じ込められた時の手段だ。

 少年は知らなかったらしい。

 まぁいいか。開けばいいんだ開けば。


 こうして、俺達は二人の少年の心に恐怖を植え付け、俺達はトンネル型ダンジョンを後にした。

 白米を前に、何だか出鼻をくじかれた感じがする。

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