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居合……切り?

 さて、俺とメーシャは何とかしてしっぽツタの根本まで来ることは出来た。

 しっぽツタはどうやら根本まで来てしまえば攻撃手段を失うらしい。

 何だろう、体が硬いのかな。


 その代わりと言っては何だが、遠くから緑の騎士が押し寄せてくるのが見える。

 今回、しっぽツタを切り倒す担当は俺、メーシャは緑の騎士が来た時に時間稼ぎ担当だ。

 一応接近したら地中から強いツタ製モンスターが出てくるのを想定してたが、それは杞憂だったらしい。


 さて、今回俺が使うのはこれだ。《鉄斧》だ。

 確か店売りの中ではそれなりに良い値段をしていた斧だった気がする。

 まぁ戦争の時の落とし物なんですけどね。

 当然コボルドたちに支給してある武器もこのランクのものがちらほら。

 え?何で俺が《強棍棒》のまんまなんだって?

 ……戦争でだれ一人棍棒使いがいなかったんだよ!


 棍棒の上位といえばハンマーとかその手の奴だろうか。

 いや、合成の時に使ったアレではなく。

 脱線はこのぐらいにしておこう。


 とにかく俺は今回斧を使って倒す。

 棍棒じゃ無理です。切り倒すのには向いてません。

 そして当然《二刀流》なはずもない。

 ということで装備してきましたよ。《居合切り》


 斧で居合切りが出来るわけないじゃないかって?

 あまいなぁ。それが出来るんだな。


 居合切りというのは二つの用途があって発達したものだ。

 一つは常に帯刀している武士が、出会い頭で戦う事になった際、急いで刀を抜きそのまま戦う必要がある。

 その為にいかに早く刀を抜くかの研究が行われた。

 それが抜刀術であり居合術。居合切りだ。

 しかし、この世界の居合切りはどうもそうではないらしい。


 もう一つは、一撃の威力を上げるというもの。

 刀の中で全力で鞘の中に刀を押し当て、引き抜くと同時に反動や勢いがついて威力が増す!というもの。

 なら、同じ理論を成立さえしてしまえば斧でも行けるはず!

 というよく分からん理屈をハナが力説していた。

 とにかく実践だ実践。


 まず、斧を両手で持って左側に構える。

 斧を地面に押し当て、力を入れる。

 そして力のベクトルを変え、地面の土ごと一気にフルスイングする。

 理論的には居合切りと同じはずだ。


 何でこんなに自信まんまんなのか。

 それは、ここに来るまでの道中で何となく興味本位で試したからだ。

 道に落ちている棒を拾い、地面に突き刺して軽く力を入れる。

 《居合切り》カードを装備している状態では、ちゃんとエフェクトが出た。

 非常に不服ではあるが、この出来損ないのゴルフみたいなものでも行けるらしい。




 というわけで、斧を地面に突き立てる。

 一連の動作でエフェクトがかかるので、《居合切り》がちゃんと発動しているはずだ。


 居合切りは、一撃の中に二つのスキルを込める事が出来る。

 ポチはいつも《ハードヒット》と《クイックヒット》でスピード&パワーな作戦だ。

 が、今回はスピードなんていらない。パワーに更なるパワーをプラスする。

 《ハードヒット》に《衝撃波》をプラスだ!


「うおりゃぁ!」


 メーシャが応援する中、俺の魂を込めた一撃がしっぽツタを襲った。

 斧はかなり奥深くまで刺さった。が、ちょっとした問題が。


「なぁ、ハナどうしよう」

『ん?どしたの?』

「斧が抜けなくなった」

『ばっかじゃないの?一回消して出せばいいじゃない』

「あ、あぁそうか」


 何でそんな基本的な事を忘れていたんだ。

 まぁ、無理もない。

 目の前のしっぽツタ、凄い迫力があるんだもん

 俺もまだまだ冷静さが足りないな。


 俺がしっぽツタを切り倒すまでに、5発の居合切りが必要だった。

 いや、俺が攻撃力寄りのステータスだったことを考えると、5発で済んだと言った方がいいのかもしれない。 

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