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ウロコとしっぽ


 さて、まずはドラゴンと俺たちの位置関係を考えよう。

 棍棒を取り出し、地面にがりがりと図を書いてゆく


 今まで地面を覆い尽くしていたツタは、ほぼ全てドラゴンの元に向かい吸収された。

 それまでツタに覆われていた地面は、栄養も水分も吸い取られ、カラカラになっていた。

 ツタが無くなったということは、ある意味近づく絶好のチャンスだ。

 近づいたからと言って有利になるとは限らないが、最終的には奴の元に向かわないといけない気がする。


 ドラゴンと俺たちの距離は大体500メートル弱。

 その間には3本のしっぽが立ちふさがっている。

 ドラゴンのすぐ前に1本。

 そして離れたところに2本。

 3本で正三角形を形成するようにそびえたっている。

 しっぽツタのいる場所にぐりぐりと点を書く

 それを見ていたハナがポツリと呟いた。


「『ゆえに』、だね」

「ゆえに?何が?」

「あぁ、この三つの点がゆえにって記号に似てたから」

「へ?そんな名前なの?これ」

「うん。ちょっと貸して」


 棍棒を俺から借りて点を書くハナ。

 今度は逆三角形になるように点を3つ書く。


「これで『なぜならば』って読むんだよ」

「え?マジで?」

「マジマジ。パソコンでなぜならばーって入力して変換すれば出るよ」

「うそだー」

「今はそんなことはどうでもええやろ!」


 おっと、初めてカロリーナがツッコミに回った気がする。

 何だろうこの満足感。

 それにしても、パソコンが使えなくなった今そんな豆知識を言われても気になるだけなんだが。


 とはいえ、あのしっぽのツタは攻撃する気配がない。

 どうやら、しっぽツタと本体のドラゴンはあまり離れられないらしい。

 ドラゴンもあの場所から動かないようなので、恐らくこの位置にいて攻撃される事は無いだろう。うん。……うん?


「なぁ、ドラゴンの表面がおかしくないか?」

「え?ほんと?」

「あぁ、何かウロコが剥がれ落ちているような……」


 ドラゴンの表面にはウロコのような模様が存在していた。

 そのウロコを形成していたツタが、そのウロコの形を残したままポトリと地面に落ちた。

 それも次々に。

 ドラゴンのわき腹から始まったその現象は、首元からおしりまで広がっていく。

 そして、地面に落ちたウロコはもぞもぞと形を変え始めた。


「うわぁ、気持ち悪い」

「ウネウネしとんなぁ」


 ウネウネし始めたウロコ達は、やがてある姿になった。

 人型の、まるで緑の鎧を着た騎士のような姿に。


「あいつら分離したってことは、ここまで来れるってことか?」

「せやろなぁ。にしてもぎょーさんおるなぁ」

「100は超えてるんじゃねぇかな?」


 緑の騎士たちは、自分が歩けるのを確認すると我先にとこちらに向かって走ってきた。

 いやー数が多いなー。負けちゃうなー。

 まぁ、そんな事はないんですけどね。


「おいカロリーナ。俺もアレを取得したから一緒に出来るぞ」

「あぁ、アレやな。ほな、一緒に決めてやろうや」

「おう!」

「いっせーのって奴でいくで!」

「分かった!」


 俺たちの場所まであと100メートルと言ったところまで来たところで、俺とカロリーナは両手を緑の騎士たちに向けた。


「今や!」

「おう!」

「いっせーのー、で!」

「お、おう!?」


 掛け声の関東と関西での違いに戸惑いつつ、ワンテンポ遅れて俺は発動した。

 俺が60体。カロリーナが25体。

 《ゴーレム召喚》を使った、合計85体のゴーレム合同軍だ。

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