外れ
目が覚めた時、モニターを見ると外が大分明るくなっていた。
女の子のベッドで目が覚めるって何かいいよね。
相手はモンスターだし、そもそもハナのベッドで散々やったんだけどね。
さて、フマウン側の灯りの設置作業はほとんど終了したと言っていいだろう。
ナフィ側は行うとしたらほぼ日の出とともにな連中なので、この時間にまだ来ていないということは今日は無いとみていいだろう。
朝に少年たちの特訓をすることを決定。
ブザーを鳴らしてモンスターを転送する準備を完了させる。
30分後、特訓を開始する。
ちなみに今日のモンスターはモグラ男、大サソリ、武器アリのリザードマンだ。
これをこなす頃には、最初戦闘レベルが4だったレオ君が、5に上がってると思いたい。
少年たちの特訓が始まる。
特徴は司令塔君に伝えてある為、大サソリ相手にも全力でしっぽを警戒したりしてるな。
結果、3体ともすんなり倒せた。
昨日リバースしてしまった子も気を確かに持っていたようだ。
リバース、生まれ変わったのだ。いや、何でもない。
その後、記念すべきことに第三階層のボムスライムプールが完成した。
少し手を加えれば、この層は完成となる。第二階層よりは構造が単純だしな。
忘れずに明日の特訓分のモンスターも確保しておいた。
明日はオークだぜ、へへへ……。
夕方になると、ハナたちが帰って来た。
カロリーナはハナたちを送るとあっさり帰ってしまった。
ハナのテンションも心なしか低そう。
しかし手に何か持ってるな。調味料の入手は成功したのかん?
「おかえりー」
「ただいま!ただいま!」
「ただいま……はい、おみやげ」
「これは……あーなるほど」
ハナは非常にテンションが低かった。
それは入手した調味料が問題だった。
青のりって。
これって調味料なのか?
いや、青のりを馬鹿にしてるわけではなんだが、流石にこの世界でも代用品はありそうだ。
一番いいのは焼きそばかお好み焼きかたこやきにふりかけることだが、当然ソースやマヨネーズなんかは無い。
いいや、チャーハン作ろう。チャーハン作るよ!
ちなみにコータは速攻でへきへきと遊びに行く!と言ってどっかへ行った。
まぁいいや。俺たち二人で美味しくいただこう。
「……なぁ、ハナ。結婚ってどう思う?」
「んー、いつかしたいね」
完全に思ってもいない言葉が口から出ていた。
昨夜鬼姉妹に言われた事が気になってしまったのだろうか。
「ただしあたしが結婚するなら、一個条件があるかなー」
「条件?」
「プロポーズをちゃんとして欲しい」
「ほー」
「チャーハン作りながらガチのプロポーズする人はちょっと」
「お、おう……」
よく分からないが、ハナと結婚するにはプロポーズ案を考えないといけないらしい。
それならいくつか考えないとな。
……何でプロポーズする前提で考えてるんだ俺は。




