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同情求む男

作者: 月顔

同情するなら金をくれ。

いや、金はなくてもいい。むしろ渡さないでくれ。俺は同情されたいだけなんだ。しかもただ同情されたいんじゃない。俺の高揚した気持ちに同情して欲しいんだ。テンションマックスの状態の俺を見て、「俺も俺もー!」と一緒にはしゃいで欲しいんだ。いや、わかっている。そんな事を言おうと、誰も俺に同情してくれないことなんか。俺は根暗で、人と話すのが苦手で、生きる目的もなく、辛くなって。俺は、俺は気付けば一日中自分の部屋にいた。誰にも会わない空間に、もう何年も居続けている。俺は最低だ。誰かに同情してもらいたい。一緒にはしゃいでもらいたいと思っているにもかかわらず、自ら外に出る勇気すら無い。ネットでたまに、オフ会をしようと誘われるが、俺は一切出ることはなかった。誰にも会いたくなかったから?そんな事無い。俺は誰かに会いたいし誰かと直に会話をしたい。友達の家でゲームだってしたいし、一緒に旅行にもいきたい。その土地で得た思いを一緒に分かち合いたい。そうは思うが俺にはそれが出来ない。なぜだろう?

俺は閉じ込められている。このみすぼらしい部屋に何年も監禁されている。一日3回、ドアが開き食料が渡される。それが俺が唯一外を見ることが出来る機会なのだ。俺の部屋には電気は通っているが窓がないため空気が悪い。息を吸う度息を吐く度俺は気が狂いそうになる。いや、既に狂っているのか俺は。何年もこの中で生きていて、外界に直接触れることなく過ごすことで俺という人間がわからなくなってしまっている。俺は俺に絶望している。その中で俺は俺を認めてもらおうと考えている。とても見窄らしい生き方であるが、俺にはこれしか出来ないのであろう。ドアは内側からかけるタイプだから、出ようと思えば出れる。が、出ることができない。ここから出たら、俺という存在が消えてしまいそうになるからだ。あれ?俺はもう、俺じゃないんだっけ?あれ?

俺が世間を知るための手段はひとつ、パソコンしか無い。故にパソコンがなければ俺は外界の情報を知ることが出来ないのだ。俺はパソコンを毎日開き、次々と立てられる掲示板を巡回する。そこでは匿名を名乗った俺のような者たちが自分勝手に意見を出し合う。俺は情弱なので口出しはしない。何回か書き込んでみたこともあったが、俺の意見はすぐに論破され、スレの波にさらわれていった。俺という存在の小ささがわかってしまった思いだった。クソッ!なんで俺はこんなに頭がまわらないんだ。誰かと話さなかったから?コミュニティ障害だとでも言いたいのか。笑われているのか。指を差されているのか。俺は何だか俺がここにはいてはいけないような気持ちになってブラウザを消した。俺は空からと笑う。ああだれか、今の俺のこの気持ちを、分かち合ってくれ。

ある日、パソコンが壊れた。俺には何も出来なかった。急に青い画面を見せつけたウィンドウはそれ以上俺に変化を見せてくれることはなくなった。だけど俺には他にすることがなかったので青い画面をずっと見ていた。誰も俺にかまってくれないのだから問題ない。俺はずっと眺めていた。

知らぬ間に、日に3回きていた食料の量が減ってきている。回数も2回、1回と減らされていた。俺は青い画面を見ること以外することがなかったので、そこまで多い食事も必要がなかった。だから俺は気にしなかった。

食料が来なくなって3日たつ。別におれは同じことをしつづけているだけなので問だいはなかった。おれは青い画めんを見ていた。

おなかがすいた。だけどそとにはでれない。しかたないのでおれはあおいがめんをみていた。







アオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオアオ





俺は外に出ていた。部屋の外に。

部屋の外の景色は赤かった。真っ青な景色にどす黒い赤色が見える。

俺の服にも、赤色がついていた。目の前に2つの死体。俺には関係ない。だれだこいつら?

俺は手洗い場に行って鏡をみた。俺の顔も赤っぽかった。だけどそれ以外は青い。あ、髪は黒いや。

俺は外に出た。閉じ込められていた部屋から開放された。

気付けば俺の周りには警察がいた。俺は両腕を掴まれていた。動けなかった。

俺はパトカーに乗せられた。このまま警察署までいくのだろうか。なぜ?俺は何もしてないのに。外を見ると大勢の人間が俺を見ていた。俺を写していた。青い人間たちは、俺に対して何を考えてくれているのだろう。

興奮したこの俺を、

同情して、くれるかな。

30分という時間制約でオチまで書こうと思うとどうしても話を進めなければと思うわけなんですが、今回はとりあえずのあらすじだけ考えて、オチとか二の次じゃーみたいな感じに描いていました。だから行動が余りありません。致し方なしです。だけど一応まとまったっちゃあまとまったのではと自分では満足気です。

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