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第7話 綺麗な食堂と女将への質問

「ただいま」


 


宿屋に戻ると、女将さんが立ち止まった。


 


「……え?」


 


食堂を見渡し、目を見開く。


 


「ちょっと、どうしたのこれ。

 ピカピカじゃない」


 


「あ、その……」


 


私は少しだけ慌てて答えた。


 


「私の、召喚魔法で……

 綺麗にしたんです」


 


女将さんは、一瞬きょとんとした後、私を見た。


 


「あんた、召喚魔法が使えるの?」


 


「はい……」


 


「それは凄いわね」


 


女将さんは腕を組み、感心したように言う。


 


「この街だと、せいぜい一体か二体のテイム魔法が関の山よ。

 召喚魔法なんて、かなりレアだわ」


 


それから、もう一度、食堂を見回した。


 


「それで、こんなに綺麗になったのね。

 どんな召喚獣なの?」


 


「……ちっちゃいゴーレムです」


 


(それくらいなら、危険はなさそうね)


 


女将さんは、そう思ったのか、あっさり頷いた。


 


「そう。分かったわ」


 


その様子に、少し安心する。


 


 


「それで、女将さん」


 


私は、ずっと気になっていたことを聞いた。


 


「街の人に聞いたんですけど……

 レベルって、なんですか?」


 


「ああ」


 


女将さんは、あっさり答える。


 


「教会に行けば分かるわよ」


 


「レベルが上がると、ステータスが上がるの。

 体力とか魔力とかね」


 


「それから、固有スキルが発現することもあるわ」


 


「一度、見てもらったら?」


 


「はい」


 


私は素直に頷いた。


 


「じゃあ、次の休みの日に行ってきます」


 


それから、少し間を置いて――


 


「あ、そうだ」


 


私は思い出したように言った。


 


「今日、オムライスを作ってみたんですけど……

 どうでしょう?」


 


女将さんが、鍋の方を見る。


 


「オムライス?」


 


「はい。

 ロック鳥のもも肉を使って、トマトベースの味付けです」


 


「塩と胡椒で炒めたお米を、卵で包みました」


 


女将さんは、一瞬黙ったまま、匂いを確かめる。


 


「……へぇ」


 


そして、小さく笑った。


 


「それ、出してみましょうか」


 


「はい!」


 


胸の奥が、少しだけ弾んだ。


 


(この世界でも……

 ちゃんと、やっていけるかもしれない)


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