表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/39

第29話 いざ王宮へ。大浴場入ります。

この日は、公爵家のご令嬢たちと大いに盛り上がった。

さすが一夫多妻制。子どもの数がとにかく多い。


(公爵家でこれなら、王様ってどうなってるの……?)


私の日本の話で場はさらに盛り上がった。

けれど、少しずつ――記憶が薄れている気がする。

思い出せないことが、増えている。


寝所は、まるでお姫様みたいな大きなベッド。

メイドたちが着替えまで手伝ってくれるのだけど……正直、恥ずかしい。



翌日。

朝食を終えた私たちは王宮へ向かうことになった。


同行者は、副騎士団長のカイルと騎士数名。

それに公爵とご令嬢たち、公爵家直属の騎士団が二十名。


豪華な馬車での移動だ。


(地面交換のほうが楽なんだけどなぁ……)


公爵家から王宮までは、馬車で二十分ほど。


王宮に到着すると、玉座には国王の姿があった。

その隣には、美しい奥方様――

……一人、二人、三人……?


「よう参られた。

 予はイスペリア王国第十五代国王、

 ハインリッヒ・フォン・シュヴァルツェンベルクである」


エミリア

(名前、長っ……ハインちゃんで良くない?)


「えっと……ハイン様で」


「うむ。それでよい」


私は自然に笑顔になった。


「ここにいらっしゃる貴族の方々、皆さん素敵ですね。

 男性はかっこいいし、女性の方はとても綺麗で」


――魅惑の笑顔、発動。


先ほどまで「不敬だ!」とざわついていた空気が、一気に和らぐ。

本人は、まったく自覚がない。


「さすがエミリア様だ! 大地の女神様だ!」

「ぜひ我が屋敷にもお泊まりを!」


ざわざわ……


「静粛に!」

丞相の声が響く。


国王ハインは満足そうにうなずいた。


「今宵は王宮に泊まりなさい。

 最高の宮廷料理と、大浴場でもてなそう!」


「ありがとうございます、ハイン様!」


カイル

(王だ……王と呼べ……胃が痛い……)



「ねぇ、カイル。どうしたの? 顔、真っ青だけど」


(お前のせいだ。普通なら俺も打首だ……)


「……いや、なんでもない」


昼は軽めの食事。

その後は入浴、そして夜は晩餐会。


「……で、誰が体を洗うの?」


「……専用のメイドたちだ」


「え?」


「俺も見たことはない」



入浴。


「じっとしてください、エミリア様!」

「ダメです、動かないでください!」


私は五人の入浴メイドに囲まれていた。


「もう良いです!」

「まだです!」


――やっと解放。


「あぁ……やっぱりお風呂って良いわね……」


私は、湯気の中でほっと息をついたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ