第18話 カイルが団長に呼び出されました
少ない文字数ですけど、一日18話は結構きついかも。
今日は、頑張りました。
翌朝。
宿屋に、騎士団から伝令が来た。
「カイル様。団長がお呼びです」
「……承知した」
何かあったのかしら?
カイルさんも、なかなかお仕事大変ね。
私は朝のスープを飲みながら、ぼんやり考えていた。
四葉の香草って、朝のスープにも合うのよね。
身体がぽかぽかする。
「はぁ〜、あったまるわ〜」
ふと見ると、カイルさんの顔色が、なんだか青い。
(大丈夫かしら……栄養足りてないのかなぁ)
⸻
◆ 騎士団宿舎
団長の声は、低く重かった。
「市民から報告が上がっておるが……どういうことだ?」
団長は、机を指で叩く。
「昨日、エミリア様が一人で森に行き、
四葉の香草を採取している」
一瞬の沈黙。
「その間――お前は寝ていたそうだな?」
「……!」
カイルは、すぐに跪いた。
「団長!誠に申し訳ありません!」
「神経は研ぎ澄ませておりました。
宿屋全体に結界も張っておりましたが……
それらにも一切、反応がなく……」
「申し訳ございません!」
団長は深く息を吐いた。
「よいか。
土魔法SSSランクだぞ?」
「下手をすれば、街一つ――
いや、国境線すら変えられる力だ」
団長の視線が鋭くなる。
「これが、もし他国に渡ったらどうなる?」
カイルは唇を噛みしめる。
「……護衛を二名、増やす」
「必ず守れ。
今度こそだ」
「――は!必ずや!」
⸻
◆ 宿屋・厨房
「今日は何作ろうかなぁ〜」
私は鼻歌交じりで、仕込みを始めていた。
実はですね――
ターメリック、クミン、コリアンダー。
なんと、商人ギルドから提供されたんです!
(全部揃ってないからカレーは無理だけど……)
(カレー風味なら、いけるよね)
無理はしない。
まずは、カレースープ。
小麦粉を少し入れて、とろみをつけて――
玉ねぎ、にんじん、じゃがいもも投入。
「えへへ……」
そこで、もう一品。
魔大鳥のもも肉。
これがね、すごくジューシーなの。
衣をつけて――
「とり天にします!」
揚げたてを、さっきのカレースープと絡める。
――完成!
「できたぁ!」
女将さんが、厨房を覗き込んだ。
「……なに、この匂い」
「すっごく美味しそうじゃない!」
「はい!エミリア特製、カレースープです!」
「……エミリアちゃん。
こんな料理、どこで覚えたの?」
「凄いわよ、これ!」
「あ、えっと……
前に住んでたところで、料理屋さんが作ってました」
「……すごいわね」
女将さんは、すぐに決断した。
「今日の昼は、これを出しましょう」
「はい!」
⸻
しばらくして、宿屋の扉が開く。
「あ、カイルさん!おかえりなさい!」
「今日はですね、特製エミリア料理ですよ!
ぜひ食べていってください!」
「……ああ。わかった」
返事は短かった。
(……やっぱり元気ないわね)
(騎士団で、何かあったのかしら)
私は、少しだけ心配になりながら、鍋をかき混ぜた。
エミリアです。皆さんいつもありがとうございます。
私は悪くないと思うんです。




