第16話 私は料理で無双します 前編
「12号。この塀を越えるから、私を捕まえて飛んで」
「はい」
――無事、帰還。
「土に帰れ!」
これでさっきの……91号だよね?
「ゴーレム91号召喚」
…………。
しーん。
「は?」
一体だけ呼ぶって、どういうこと?
「ゴーレム一体召喚」
「私はエミリア様の一の子分!
3号です!
好物はカレーです!」
……これじゃない感がすごい。
「土に帰れ!」
「ゴーレム一体召喚」
「いやー、私を召喚するとはお目が高い。
私は48号。暗殺の48号です。
誰を殺しますか?」
「土に帰れ!」
「ゴーレム一体召喚」
……ちっさ。
ちっさ、ちっさ、ちっさ。
(あ、心の声が漏れた)
「土に帰れ」
今の、何号よ……。
このスキル、全然使えないじゃない。
私が欲しいのは、四葉の香草を取ってきた子なのよ。
「……全部出すわ」
「ゴーレム召喚!」
ムクムクムク――100体。
「さっき“ちっさ”って言ったの、誰?」
シーン。
「……絶対、もう言わないでよ?
いいわね?」
ゴーレム達が、こくこく頷く。
肉を食べたら大きくなるのかしらね。
私のお胸みたいに。
……今度、食べさせましょう。
「えっと、91号!」
前に出てくるゴーレム。
「さっきの香草、出してくれる?」
91号が地面に手をつくと、
四葉の香草がどさっと現れた。
「うん、これでいいわ」
「土に帰れ!」
……。
「あ」
これ、どうやって持って帰るのかしら。
…………。




