表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

ダイさんの魔力暴走でも私の厨二病設定は、健在です。(8話)

☆厨二病の悪役令嬢は、優雅に踊る☆


〜8話〜


私は、乙女ゲームの悪役令嬢のルリに転生しました。

せっかく魔法ありの乙女ゲームの世界に転生できたから厨二病生活を楽しもうと思いました。


この世界に来て厨二病仲間のクロルネとサッシカイアとオノロベラが増えました。

そして乙女ゲームの攻略キャラクターのダイが私の義理の弟になりました。


どんどん厨二病の仲間や義理の弟が増えて行くのは、嬉しかったです。

屋敷を歩いていると義理の弟のダイを見掛けました。


「あら、マイファミリーダイよ。

こんなところでどうかしたのですか?」


私は、右目を左手で隠して怪しく微笑みました。


「ル、ルリお姉様……

あ、あの……」


ダイさんは、私の姿を見て安心した様に微笑みました。

そしておどおどしながら控え目に私を見つめました。


「ふっ。

予定がないのならば我について来るがよい」


私は、右手で左目を隠して怪しく微笑みました。


「は、はい、ありがとうございます、ルリお姉様……」


ダイさんは、私の提案を聞いて恥ずかしそうにほんのり顔を赤らめて照れ笑いを浮かべました。


私は、ダイさんの手を握り締めて歩き始めました。

そして私とダイさんは、街外れの森まで来ました。


「ふっ……

風が気持ちが良いものだ……

まるで我の体を包み込む様だ……」


私は、髪をかきあげて怪しく微笑みました。


「そ、そうですね……

風が気持ちが良いですね……」


ダイさんは、恥ずかしそうに顔を赤らめて照れ笑いを浮かべました。


「っ!?

伏せなさい、ダイ!」


私は、シルバーウルフがダイさんに襲い掛かったのを見て慌ててダイさんに覆い被さってダイさんを庇いました。

私は、体をシルバーウルフ爪にひっかかれました。

でもとっさに強化魔法で肉体を強化させたために擦り傷で済ました。

 

「ふっ、我に傷を付けるとは、なかなかやるものだ。

これは、褒美じゃ。

受け取るがよい。


『デスファイヤー』」


私は、シルバーウルフに向かって黒色の炎を放ちました。

そのままシルバーウルフに当たると溶けて消滅しました。


「大丈夫じゃったか、マイブラザーダイよ」


私は、右手を右目を隠して怪しく微笑みました。


「あ、ああ……」


ダイさんは、私が庇って血を流したのを見て血が真っ青になりました。

そしてダイさんの魔力が暴走して風の刃が撒き散らして自分ダイさんの体と周りを傷つけました。


「っ!?

落ち着きなさい、ダイさん!?

私の魔力を体に感じてそのまま私の魔力を重ねなさい!?

さあ、ゆっくりと深呼吸しなさい」


私は、瞬間移動でダイさんの背後に回り込んでダイさんを抱き締めました。

そして私の魔力をダイさんに流してダイさんの暴走魔力を落ち着かせようとしました。

でも私の体は、ダイさんの風の刃で傷つきました。


「うぅ……

わ、解りました……」


ダイさんは、私の魔力を感じて徐々に魔力を落ち着かせていきました。

しばらくすると完全に魔力の暴走が収まりました。


「あ、あの、ルリお姉様、すいませんでした……

やっぱり僕は、人を不幸にします……

両親が盗賊に殺された時も魔力を暴走させました……

それにルリお姉様にも怪我をさせました……

ルリお姉様が私の暴走のせいで死んでしまうのは、嫌です……」


ダイさんは、涙目で俯いて私を傷つけた事を謝りました。


「我がダイに傷つけられる?

我を舐めてもらっては、困りますな。

ダイのちゃちな魔力で我を傷つけるとは、舐めた物じゃ」


私は、右目で右手を隠して怪しく微笑みました。


「す、すいません、ルリお姉様……」


ダイさんは、頭を下げて私に謝りました。


「ふっ……

満月の日は、我の堕天使の魔力も暴走する事じゃ……

暴走する気持ちは、解るつもりじゃ……」


私は、わざと髪をかけあげて右手を空の方に上げて厨二病全開の設定を呟きました。


「堕天使の魔力……?

ルリお姉様は、堕天使なのですか……?」


ダイさんは、戸惑いながら私を見つめました。


「ふっ……

地上では、それを隠しておる……

だからそれは、秘密じゃ……」


私は、髪をかきあげて怪しく微笑みました。

そしてダイさんの唇に右手の人差し指で触り怪しく微笑みました。


「は、はい、解りました……

ルリお姉様の秘密は、誰にも話しません……」


ダイさんは、恋する乙女の様に顔を赤らめてうっとりと私を見つめました。 


「くすっ、良い子ね……

これは、口止め料よ……」


私は、ダイさんの髪を優しく撫でてダイさんのほっぺたにキスをしました。


「あ、ありがとうございます、ルリお姉様……」


ダイさんは、私にほっぺたにキスをされてトマトの様に顔を真っ赤にして俯きました。


私は、今日も厨二病全開の設定を使えて良かったと思いました。

でもその時の私は、私の厨二病設定のせいでまさかあんな大事になると思っていませんでした。


〜つづく〜




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ