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なんでもない日

「マリー、チョコレートの審査の方はどう?」

「アリス様のご協力のもと、我が家の使用人および商会の人員で滞りなく進めております。約100店舗の応募がありその中から20店舗に絞り、マヤ様には呪いを行っていただく予定です」

「ナリサ、衣装の進捗は?」

「先日、呪いをかけていただいたもので全てです。マヤ様の呪いは魔法より劣りますが多少の魅了効果が付与されているとダリキス様にお聞きしましたので、これ以上数を増やすのは愚策かと。その他の衣装は各家庭が張り切って制作しております」

「ダリキス…宣伝の方はどうなってるの?」

「王国ッターで第一王子が参加表明されましたのでその影響は広く、我が領地の宿もほぼほぼ満室です」

「ほぼ?満室じゃない宿があるの?」

「もしこの先、高貴なるお方が参加されることになった際の予備として確保しております」

「…私がやることなにもない」


祭りまで1ヶ月を切った頃、周りが忙しく働く中で発案者である私は暇を持て余していた。

駄犬ですら領主交代のための手続きと祭りの準備で相手にしてくれない。


「暇だ…」

「マヤちゃん、暇ならお茶をしましょう!」

「アリス様…昨日も一昨日もその前もお茶会したじゃないですか」

「なら今日もしてもいいじゃない?美味しいチョコレートを探しましょう!」

そうアリス様は大のチョコレート好きだったのだ。私を遥かに上回る情熱で祭りのチョコレートを厳選している。

「チョコはしばらくいいです…」

私はというと甘いものに飽きていた。

「あら。ではケーキはいかが?」

「甘いものは…ちょっと…」

「一昨日マヤちゃんのレシピで作ったポテチ?はどうかしら?」

「…ふ、太ったんです…太ったんです!アリス様はどうしてスリーサイズが変わらないのですか?!?!私はコルセットが日に日にキツくなっていくのに…」

「あらま。それは大変!すぐに騎士団長を呼んでちょうだい!ブートキャンプ入隊希望者がいるって」

「ブートキャンプ?騎士団長?あのピンクブロンドの?なんだかすごく嫌な予感がするんですけど…」

「大丈夫よ!マヤちゃん!たった3日で元通りのスレンダーなマヤちゃんに戻るわ!」

「全然大丈夫じゃない気がする」

「お祭りの衣装入らなくなったらどうするの?ナリサが1番気合を入れて作ってるのに」

美女の笑顔の迫力に私は黙ることしかできなかった。

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