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第3話 ありがちな神能力



そういうものなんですね。


そうじゃ。

ちなみにワシの全知は固有スキルと言われており、これはワシしか使えない。固有スキルとは別に、全ての神が使える共通スキルが3つある。

順番に説明するぞい。


(わくわく)


嬉しそうじゃな。

一つ目が神々の図書館じゃ。

これは、いかなるときでも神々の図書館で調べ物ができる権能じゃ。

ワシの全知の下位互換じゃな。

未来を除く、過去現在のあらゆる出来事、森羅万象を図書館で調べることができる。


いやいや。

そのスキル絶対おかしいでしょ。

あらゆることって何でもですか?


そうじゃ。

ワシは調べなくとも全てを知覚できるが、ワシ以外の神は神々の図書館で調べないと知覚できない。

たただ、それだけじゃ。


とんでもないスキルじゃないですか…


未来の事は調べられないという欠点はあるがな。

それと調べ物をしているとき、時間は停止している。

故にお主が望めば永遠に調べ続けることもできる。


(想像以上にヤバいスキルだ…)


神ならばあって当然のスキルじゃと思うぞ。

さ、次にいくぞい。

二つ目が神々の代行者じゃ。

これは下位の世界に自身の代行者を送ることができるものじゃ。


あれ、これは普通…

神々の図書館がチートすぎて拍子抜けしちゃうじゃないですか。


そうか?

これもチートな権能じゃと思うがな。


(この爺にチートという言葉は似合わない…)


全く…

お主に合わせておるのじゃぞ。

さて、神々の代行者を使い、多くの神が下位の世界に代行者を送っている。

なぜだと思う?


さあ…

暇なんですか?


お、勘が冴えたのう。

そうじゃ。

暇なんじゃ。

神々の代行者は暇潰しの為の権能じゃ。


その権能いるんですか!?


その神による、と言えるじゃろう。

暇潰しとはいえ、神命を賭している神も少なくはないぞ。

なんせ今回、勇気の神と嫉妬の女神が消失した原因の一つでもあるからのう。


何ですって!?


ここで細かく説明はせん。

後でじっくり理解すると良い。


いや、教えて下さいよ。


ここで説明しても時間の無駄なのじゃ。

後で自然と理解するじゃろう。

では最後いくぞい。


(自然と理解する…?)


三つ目は神々の贈り物じゃ。

これは下位の世界の住人にお主の持つ勇気を分け与えることができる。

代行者を通じて送ることも可能じゃ。

ある意味、これは固有スキルと言えるじゃろう。

相手の器が許す限り無尽蔵に与えることができるが、与えられるのはあくまで勇気のみじゃ。


勇気のみ…

それは僕が勇気の神だからですか。


そうじゃ。

分け与えられるのは、神によって異なる。

勇気の神は勇気を、嫉妬の女神は嫉妬を分け与えることができる。


嫉妬を…

それって悲劇しか生まなくないですか?


そうとも限らないのじゃがな。

ただ、勇気と嫉妬…

決して相容れるものではないのは確かじゃ。


僕は人に勇気を分け与えることができる…

頑張る意欲が湧いてきました。


そうじゃろう。

お主は勇気の神じゃからな。

さて、これで水先案内は終了じゃ。

他にもスキルはあるが、それは自然と理解していくじゃろう。


(さっきから理解理解って、何言ってるんだこの爺)




お主の物言いに反応するのはやめるかの。

では、身の回りの世話をする使徒を召喚するぞい。

マーキュリー。


はい。

ゼウス様。

お呼びでしょうか。


うわっ。

(何もない空間から人が出てきた)


マーキュリー。

新しい勇気の神が顕現した。

今後はこの新たな神に仕えなさい。


はい。


マ、マーキュリー?

(超絶美少女じゃん…)


お主は神になっても煩悩が尽きぬようじゃな。

変な所に勇気を出すんじゃないぞ。


(全くうるさい爺さんだ)


マーキュリーよ。

非常に未熟な神じゃが、仕えてくれるか。


(未熟ってこの爺は)


は。

私はその為に存在しております。

誠心誠意、お仕えさせて頂きます。


(マーキュリーちゃん、天使!)


ではよろしく頼むぞ。

この未熟な神もいずれ成長するじゃろう。


何かとんとん拍子に進みますね…


そりゃそうじゃ。

ワシは数えきれぬ程このようなことをやってきたからの。

では最後の儀式をやるぞい。


最後の儀式?



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