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走っても、走っても

支店でのお客さま対応を経験

まずは社会人らしく、お客さまとお話できるようになる必要がある。

すなわち、挨拶だけは元気よく。

「いらっしゃいませ!」


配属から1週間。開店から閉店まで、所謂ロビーでお客さまの案内役。最初は丸1日立っているだけで、腰が痛くて仕方がなかったが、1週間も経てば慣れてくる。それとともに、当初は積極的にお客さまに声を掛けていたものが、早くも少しずつダレてくる。


少しずつ土地柄を掴めてきた。ここは東京都心から僅かに外れた住宅街。駅前ロータリーには、いわゆるメガバンク、地銀・信金が軒並み店舗を構えている。その一方で、証券会社は大手・中小を含めて存在しない。


自己紹介を忘れていた。慶早大学を卒業して、メガバンクに入社した日下翔くさか しょう。高校は男子校、大学もほぼ男子校で、ほぼ引きこもり。いわゆるリアルな生活が充実していない典型で、慶早付属高校の仲間うちだけで大学生活を過ごしきり、めっきり女性関係はダメ。そのことを指して、親からは就職はともかく、将来の結婚は心配されている。ただ、大学では経済学部で金融を専攻、就職活動でも金融関係を中心に説明会を聞いたので、メガバンクの店舗での商品ラインナップはなんとなくわかっているつもりだ。


慣れないながらも、お客さまには丁寧に。決して、あのような想いはさせないんだと就職前から心に誓っている。

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