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第二章までのあらすじ

 あらすじを追加しておきました。

 読み飛ばしても問題ありません。

 ここで複雑化しつつある物語を整理するため、その始まりから重要な出来事に絞ってその流れを記述していきたい。


 人里離れた山奥にある静かな村。

 金髪金眼という美しい容姿を持ち、天使のように可憐(かれん)で心優しい少女ティナは、村領主の娘として育った。

 十五になったティナはアルテナ魔導学院への入学と学院生活に思いを()せながら(おだ)やかな日々を送っていた。


 しかし、突如(とつじょ)として彼女の生活は一変する。

 悪名高き傭兵隊長ヴァレンシュタインの襲撃(しゅうげき)を受け、村は壊滅(かいめつ)

 ティナは母親の形見であるペンダントを手に道なき道を逃げる。

 途中、ヴァレンタインに追い詰められたティナだったが、通りがかった冒険者ルチアにその命を救われる。


 行き場を失ったティナはルチアとともに冒険者としての生活を始める。

 その生活はお嬢様だったティナからすれば悲惨(ひさん)極まりないものであった。力がないため底辺冒険者の地位に甘んじ、ほかの冒険者のおこぼれにあずかる形で糊口(ここう)をしのいでいた。自然、周りの冒険者たちは盗賊と(ののし)られた。


 そんなある日、ティナとルチアは、まだ誰も探索したことのない遺跡の情報を手に入れ、一獲千金を目指して、調査に向かう。

 地図の示す場所は、何の変哲(へんてつ)もない、丘だった。ところが、ティナの持っていた母の形見のペンダントが共鳴し、遺跡への道が開かれる。

 「再び世界を照らす光とならん」

 ティナがその言葉を唱えると遺跡は永い眠りから目を覚まし、ティナたちを向かい入れる。


 遺跡から魔導機械(マギアマキナ)を名乗る黒髪黒目の美男子ベリサリウスが二人の前に現れ、事情を説明する。

 なんとティナは千年前に滅んだ巨大帝国エルトリアを作った大英雄、建国帝ロムルス・レクスの子孫であり、帝位の正当な後継者であるという。

 しかも母親の形見のペンダントは、実は帝権の象徴(しょうちょう)たる五つの帝国宝器(レガリア)のひとつ帝国宝珠マテル・パトリアエであった。

 ベリサリウスの正体は、最後の軍団と呼ばれる帝国再興のために眠りについた機械の兵団である。

 そして遺跡そのものが、地中に隠された超巨大魔導艦クラッシス・アウレアだった。


 長きにわたる眠りから覚めた最後の軍団、全十二軍団の軍団長たちから、皇帝となり帝国を再興するようにと、ティナは懇願される。

 ティナは自分には無理だと嫌がったが、新しい家族ができたことは喜んだ。

 千を超す魔導機械の軍団兵マギアマキナ・レギオーたちもティナの分け(へだ)てない愛情に感化されて、より一層の忠誠を(ちか)うこととなった。

 かくしてティナの最後の軍団との新生活が始まった。


 ティナは最後の軍団を(ひき)いて目立たない場所に移り住むことを決心する。

 滞在先の自由都市ディエルナに別れを告げようとするティナだったが、ふたたび魔の手が彼女を(おそ)う。

 傭兵隊長ヴァレンシュタインと手を組んだ市長がティナをさらうべく冒険者ギルドのマスター、ベロードを差し向ける。

 覚醒した帝国宝珠の力でなんとかベロードを退(しりぞ)けたティナだったが、時すでに遅く、激怒したマギアマキナの軍団兵たちがディエルナに殺到(さっとう)した。

 軍団一の熱血漢(ねっけつかん)、軍団長ガイウスは手勢を率いて、ディエルナの若き女守備隊長ヴァレリアと一戦交え、これを破った。

 市長も逃亡し、ティナは期せずして、ディエルナを占領することになってしまった。


 戦いの中で、この世界から争いをなくしたいと考えたティナは、皇帝となることを、決意する。

 そんな時、千年の眠りから目覚めた超巨大魔導艦クラッシス・アウレアのメイン動力炉、神の心臓(デウス・コア)が破損してしまう。

 これを再起動するためには膨大な魔力とそれをコントロールする装置と制御する装置がいる。

 白羽の矢が立てられたのはアルテナ魔導学院に存在するとされる天体魔導反射装置と各地に散逸(さんいつ)した帝国宝器(レガリア)だった。

 ティナたちは自分たちの家であるクラッシス・アウレアを修理するためにアルテナ魔導学院で天体魔導反射装置を探し、散らばった帝国宝器(レガリア)を集めることになった。

 かねてよりティナの学院生活をしたいという夢をかなえたいと思っていた軍団長たちはこれを機に画策(かくさく)し、ティナに皇帝になるための修行と称してアルテナ魔導学院に通うことを勧める。

 ティナは帝国宝器(レガリア)を探しつつ、ベリサリウスに課せられた課題をクリアするために学院生活を送ることになった。


 占領したディエルナにクラッシス・アウレアとともにベリサリウスたちを残し、ティナとルチア加えて軍団長ウル、ルーナを筆頭にマギアマキナの軍団兵を合わせ計五十名で学院に入ることになった。

 しかし、入学の時機を逃していたために実技試験と筆記試験で構成される超難関編入試験に合格する必要がった。

 マギアマキナの軍団兵たちはもちろん、クラッシス・アウレアでの生活で(きた)え上げられたティナとルチアも難なく突破し晴れて学院生となった。


 ベリサリウスから課せられた学院生活で達成すべき目標は三つ。

 一つ、学院主席の成績を修めること。

 一つ、剣闘演武大祭で優勝すること。

 一つ、学院の生徒自治機関、生徒会の会長となること。

 ティナはルチアとともにまずは学院に慣れようとする。

 しかし、生徒会副会長で学院最強との呼び声高いドラドニア王国の姫、リントに目をつけられてしまう。

 リントに決闘を挑まれたティナはこれに応じ、激闘を演じる。

 両者、強力な武器である神器を用いた決闘は見る者を魅了(みりょう)した。

 お互いに力を出し切り両者引き分けのような形で幕引きとなった。


 ティナの体を心配したルチアは保健室まで見舞いに行く。

 そこで見たのはティナと(から)み合うリントだった。

 なんでもリントは別にティナを嫌っていたわけではなくむしろその逆、彼女は熱狂的なロムルス・レクスオタクで、容姿の似通ったティナと友達になりたいがために起こした暴走だった。

 結果的に戦いの中で通じ合ったティナとリントは無二の友人となった。


 ティナから生徒会選挙の話を聞いたリントは喜んで協力し、さっそく選挙戦略を教授(きょうじゅ)した。

 「名誉の道」と呼ばれる生徒会長に至るまでの定番コースのようなもので、優秀な成績はもとより、剣闘演武大祭で優勝し、有権者である生徒から人気を集めることが重要とされた。


 まずはその剣闘演武大祭で優勝するために、ティナには、リントとの決闘の教訓から、新たな武器が必要と思われた。

 それを手に入れるべく一行は、帝国宝器(レガリア)が眠るとうわさされる遺跡都市、アクレアに向かう。

 アクレアはすでに神器を求める冒険者たちでごった返しており、お祭り状態だったが、遺跡から見たこともない異形の魔物があふれ出し、アクレアは大混乱に(おちい)る。

 ティナは冒険者たちと一致団結してこれを打ち負かし、事件の黒幕を追い詰める。


 この事件の犯人はヴァレンタイン傭兵団の一人、黒衣の少女レヴィアの仕業だった。

 彼女は「悪魔の鍵」と呼ばれる呪器と用いて魔物を暴走させていた。

 そして自らにもその悪魔の鍵を使い、魔人化してティナたちを圧倒(あっとう)する。

 ひたすら交戦を拒否していたティナだったが、レヴィアに自分の故郷を焼いた話を面白おかしく聞かされて激高(げきこう)。暴走状態となりレヴィアを半死半生(はんしはんしょう)に追い込む。

 ルチアの呼びかけでティナはなんとか意識を取り戻したが、レヴィアには逃げられる。


 これで事なきを得たかと思いきや、今度は遺跡で帝国宝器(レガリア)を守っていたマギアマキナのドラゴン、エキドナが暴走。

 ティナは新たに得た帝国宝器(レガリア)、帝国宝剣インペラトールを手に、機械龍エキドナを鎮め、冒険者たちの英雄となった。


 帝国宝剣インペラトールを手に入れたティナは仲間たちとともに選挙戦の準備を始めるが、より大きな波乱が学院生活を送るティナたちを待ち受けるのだった。


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