Part Ⅵ 風に朽ちるは青藍世界
小説に登場するキャラクターの
紹介の挿絵を全て描き終わりました。
絵がそんなに得意ではないですが
キャラ絵があった方がイメージの相違が無くて
良いなーっと思って筆を取りました。
小説に関しては2日ほどで書き上げましたが
ちょっと急遽なキャラクターを
出すことになり更に物語に深みが出たと思います。
では!楽しんでね!
作者名 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
海底都市 ポセドニア
Part Ⅵ 風に朽ちるは青藍世界
N▶︎▶︎▶︎トギリ
アナスタシアとスイセ
クーワとマリガルド、ラベンドが
激戦を繰り広げる中
レンゲイはガーベラと共にいた。
レンゲイ
「なるほど、十鬼槍の1人と
相対したと。」
ガーベラ
「そうなんすよ、、
やたらデカイ大男だったんす!!大男!!
いや、大女??ん??大男?大女??
女?男?女??男??
と、とにかくベラボーに強かったんすよ!!」
レンゲイ
「??まぁ、、よく無事でしたねガーベラ君。
急に消えてしまったので驚きましたよ。
しかし敵に見つかるリスクを負ったおかげで
見つけることができました。
結果的に香草煙樹も良い案でしたね。」
ガーベラ
「せ、せんぱぁーい!!
アチシを見つけてくれてあざーす!!」
レンゲイ
「フフッ、相変わらず元気そうで何よりです。
もう、片時も離れてはいけませんよ。」
ガーベラ
「え?片時も?で、でもアチシには大切な人が、、」
レンゲイ
「このポセドニア では!ですよ。
それに恋人なんていませんよね?」
ガーベラ
「ち、ち、ちぃ
先輩、、アチシにはプアール君という
ステキな人がいるんすよね!残念!」
レンゲイ
「それってアニメの中のキャラですよね?」
ガーベラ
「ナヌ??聞き捨てならぬその言葉!!
プアール君とドクダミ君、カボチャ先輩の
爽やかで健やかでビッチャビチャな
関係にハスハスするアチシのこの気持ちが
恋ではないと申すのか!?!?」
レンゲイ
「恋ではないですよ。それ。妄想です。
そもそも名前がカボチャ先輩って、、」
ガーベラ
「はあ、3人に貢ぎながら生活したい」
レンゲイ
「もういいです。
それよりダンデライ副隊長が言ってた話しを
聞かせてください。」
N
そう言うとレンゲイはガーベラと隊士達を
引き連れて近くの建物へ歩いて行った。
ーーダンデライサイドーー
マリガルド
「オリャァ!!!」
『怒鐡㩮!!』
ダンデライ
「ガハッ!!!」
N
ダンデライはマリガルドに吹っ飛ばされていた
するとフワッと体が浮きゆっくりと着地した。
クーワ
「何しに来たですかー」
N
クーワは青い風の鎧を纒う
纒無双切切風来暴を
未だに発動したままだった。
半径1メートルのものを風で切り刻む
攻防一体の鎧はクーワ自身の身体も
刻まれ血が滴り落ちていた。
ダンデライ
「割って入って申し訳ありません、、
クーワ、、隊長、、
それは、、纒無双切切風来暴
ではアレをやるのですね、、」
クーワ
「ハイですー。
下がっててくださいねー」
ラベンド
「グッ、、、なんなんだよ、、その青い風、、」
N
血まみれになったラベンドは
片膝をついたまま起きあげれなかった。
マリガルド
「チッ!!!邪魔だラベンド!!!」
ラベンド
「うぐっ、、どけたらどきますよ、、」
マリガルド
「風が青くなってから
威力が増してきやがった、、、
しかも始めより少し色が濃くねーか?」
ラベンド
「たしかに、、そうですね、、
それに、、威力が、、増すどころじゃありません、、
範囲1メートルあたりは普通の人間なら
一刀、、両断されます、、、
なぜ本人は平然と、、してるのでしょうか、、」
マリガルド
「バケモンなんだろーよ。」
N
マリガルドはグッと鐵化武装を
構えるとラベンドの前に立った。
マリガルド
「いけるのか?ラベンド」
ラベンド
「はい。」
『糸跳』
N
ラベンドが糸を弾くと
マリガルドは高速でクーワの上空へと移動した。
クーワ
「クフフッ」
マリガルド
「ギアを上げるぜ!!!」
『第二武装!!暴双㩮骨!!!』
N
エンジンをふかす轟音と共に
鐵化武装はクーワめがけて
大砲のように発射された。
マリガルドは空中にある糸の上に立って
シャドウボクシングのように拳で空を切り始めた。
鐵化武装はその拳の動きと
連動しクーワに襲いかかる。
クーワ
「クフフッ!!いいですねぇ!いいですねぇ!!!」
マリガルド
「てめぇの青い風なんて
近づかなけりゃどうってことねーんだよ!!」
ダンデライ
「隊長の風でも切れないあの武器は一体、、」
N
激しい攻防戦が繰り広げられていた。
クーワは見事に全てを見切っていたが
自身の 風来暴の力により
確実に体力が奪われていた。
マリガルド
「はぁ、、はぁ、、なんて野郎だ、、」
クーワ
「終わりですかー?」
マリガルド
「クソ野郎が、、」
ラベンド
「いいえ!!まだです!!」
ダンデライ
「させません!!」
『滅刃二十•土竜熔岩』
『鎧無•壱の型• 剥取臓子』
N
ダンデライは地面に 鎧無を
突き刺すと次々とラベンドのいる方向へ地面が爆発した。
ラベンド
「地面から!?
そんなことも出来るん、、だね!!!!」
『大地鳴糸』
N
大地が激しく揺れると
糸が地面を走り大地を次々とひっくり返した。
しかし互いの攻撃が止まることはなかった。
ダンデライ
「グアッツ!!!」
ラベンド
「ウワァァ!!!!」
N
ダンデライは地割れするほどの大地の波に飲み込まれ
ラベンドは爆炎に包まれた。
マリガルド
「ラベンド!!!」
クーワ
『薫風奏者』
「よそ見してるですかーー」
マリガルド
「チッッ!!!!!!」
N
クーワは
薫風奏者で空を飛び
マリガルドに向かっていった。
マリガルドは糸から飛び降り
暴双㩮骨の左腕部に乗った。
クーワ
「面白い使い方ですー
サーフィンみたいですねー」
マリガルド
「そんなチャラついたもんじゃねぇよ!!」
クーワ
「クフフッ逃げるですかー?」
マリガルド
「ぁあ"?
逃げるってのは
背中を見せるってことなんだよ!!!
見せてねーだろ!!!
躱してん、、だよ!!!」
クーワ
「グッ、、」
N
マリガルドは右腕部でクーワを空中で握った。
マリガルド
「このまま握りつぶしてやるよ!!」
クーワ
「あっ、、ガ、、、ガ、、」
ダンデライ
「隊長、、」
N
ラベンドは先のクーワとの一戦で
すでに身体中に大きなダメージを
負っていたせいもあり
ダンデライの技を食らってフラフラと
立つのがやっとだった。
ダンデライも重症に近いダメージを負っていた。
ラベンド
「クッ、、そ、、んな、、心配して、、
よそ見してるほど、、
余裕じゃ、、ないだろ、、」
ダンデライ
「、、、はなっから、、目的は、、あなたですよ、、
部下を、、沢山、、やられて
黙っていられるほど、、私は優しくはない!!」
ラベンド
「カッコつけやがって、、
千刃花隊士なんて、、雑魚過ぎて
首切り落とすゲームがあったら、、
作業ゲーだよ全く」
ダンデライ
「部下を、、愚弄するな、、」
ラベンド
「じゃぁ見せてあげるよ!!
なんで僕が、、あんなに殺したのかをね!!」
N
ラベンドが右手を空にかざすと
怒涛の糸が天に向かって飛び出した。
ラベンド
「さぁ、、ここからがメインステージさ!!!
踊り狂って暴れて死ね!!千刃花!!」
『狂音祭!!!!』
ダンデライ
「こ、、これは、、、やめろ、、、
やめろぉぉぉお!!!!!!!」
マリガルド
「始まったか、、」
クーワ
「、、へぇ」
N
首のない千刃花隊士たち、魚人亡者が
ゆっくりと起き上がりダンデライに向かって
走り出した。
ラベンド
「ここから本当の地獄を見せてあげるよ。
ダンデライ副隊長」
N▶︎▶︎▶︎マリガルド
ーーレンゲイサイドーー
レンゲイ
「4人は 四方に散って見張りを。
1人はあそこの高い建物で見張りを。
それぞれ 光彩刃術を
忘れずに使って下さい。
少しの間、情報を整理します。」
N
レンゲイは隊士を抜粋して見張りにつかせると
青白く丸い家へと入った。
その不思議な作りの家の中はとても質素で
海藻とフジツボだらけだった。
とても綺麗とは言い難いほど汚かった。
レンゲイ
「気配に気付かれぬように音を遮断しましょうか。」
『剋刃の 十三 遮々音々 』
N
レンゲイがそう言い放つと
レンゲイを中心に波紋が広がり
気圧で耳が詰まるような感覚が家中に広がった。
ガーベラ
「波動系 剋刃 遮々音々
そんな剋刃も使うんすねー!!」
レンゲイ
「ガーベラ君。確かにこの刃術はあまり使う機会が
五刃花隊にはないですけど
下級 刃術だからと言って
鍛錬を怠ってはいけませんよ?」
ガーベラ
「そうっすよねー!いゃぁ先輩さすがっす!
戦闘にあまり関係ない刃術は
覚えると 刃術容量の消費が激しっすから!!
アチシら五刃花隊は
それでなくても 照刃で
刃術容量埋まっちゃいますしねぇ!!
燃費悪りぃっすよね!!!
アチシ、 刃術処理も少ないから本当大変っす!」
N
刃術容量と刃術処理とは
刃術を使える数と
発動速度や複数の 刃術を
組み合わせるための処理速度である。
容量が多ければ多いほど
刃術を沢山覚えられ
処理が速ければ速いほど
複数の刃術を同時に
組み合わせることができ、発動速度も速い。
鞘の力を持つ
レンゲイを始めとする鞘花は
鞘の力でその絶対値が皆高いが
副隊長であったゲイジュは隊長にも劣らないほど
その絶対値が高かった。
回復系 刃術である照刃は
刃術の中でも
燃費が悪いと言われるほど刃術容量と
刃術処理の消費量が多く
繊細なコントロールが必要な為
刃術の中でも
一番難しいと言われる 所以はそこにあった。
レンゲイ
「処理と容量の底上げは瞑想が一番ですから
今度、訓練するときは
瞑想を取り入れましょう。
いいですか?瞑想ですよ?
あと、ガーベラ君は寝ないで下さいね。」
ガーベラ
「瞑想くらいアチシ クラスになると
瞑想と妄想と睡眠の境目がなくなるくらい
見事にできますぜ!!」
レンゲイ
「この前、寝てましたよね?」
ガーベラ
「はい!!!」
レンゲイ
「いや、、そんな元気よく認めないで下さい。
はぁ。ガーベラ君
ダンデライ副隊長が言ってた話しをして下さい。」
ガーベラ
「あっ!そうっすね!!
忘れてやした!!」
レンゲイ
「はぁ。忘れないで下さい」
ガーベラ
「祭壇に神器を持っていかないと
いけないって言ってやした!!
あと、これっす!!
ダンデライ副隊長から
預かってきやしたぜ!!!」
レンゲイ
「これは!!鏡の神器!!」
ガーベラ
「クーワ隊長のとこへ馳せ参じる!!
って言って預けられたんすよぉー」
レンゲイ
「ダンデライさんはクーワさんの
熱狂的な信者ですからね。
副隊長の鏡です。」
ガーベラ
「もしかしてこの神器と掛けてます??
え?嘘っすよね??嘘っすよね?」
レンゲイ
「ガーベラ君と話すといつも話が進みません。
とにかく、これで2つです。
あと1つは敵の手の中にあるみたいですから。」
ガーベラ
「えー!!なんで分かるんすか!!」
N
レンゲイは 祖霊厳殿での出来事を
話して聞かせた。
ガーベラ
「こわっ!!!幽霊すか!?!?
アチシ呪われるよぉ!!呪われるぅう!!」
レンゲイ
「呪われませんよ。
では、あと1つを探しましょう」
N
ーートギリサイドーー
トギリはポセドニアのピラミッド付近にいた。
トギリ
「あー胸糞わりぃ。
祖先のことなんてどーでもいーわ。
つーか誰だよあの声。
それになんで俺がこんなとこに、、
下っ端にいかせりゃあいーのによぉー
帰って寝てーなー。
ウサギ野郎に借りさえ作んなきゃ
俺は今頃、偉そうなフリして踏ん反り返ってりゃ
良かっただけなのによ、、
あん?ピラミッド、、、
確か親父がよく言ってたな、、ん?
言ってたっけか?確か、、
絵本で読んでもらったような、、、。
ポセドニアの昔話、、、
あぁ、、思い出したわ、、
事実かどうかやりゃあ分かるか。」
N
ーーレンゲイサイドーー
レンゲイ達は外へと出ていた。
レンゲイ
「あそこのピラミッドが気になりますね。
行ってみましょうか。」
ガーベラ
「ワクワクするっす!!!」
レンゲイ
「本当ですか?」
ガーベラ
「嘘っす、、、」
レンゲイ
「心配いりませんよ。
僕がいますから。」
ガーベラ
「しぇんぱい!!!」
N
ガーベラは涙目になっていた。
レンゲイ
「二つの神器がここにありますから
なんとしても残り一つを手に入れましょう。」
N
レンゲイ達はピラミッドへ向かって走った。
ーートギリサイドーー
トギリ
「入り口なくね?
どうやって中に入ればいいんだよ。
おいお前ら!!入り口探してこい!!」
N
トギリは各所に散らばった部下達
全員を集めていた。
色が濃い隊長格たちは自由にやらせて
黒四葉部隊と黒百合部隊
総勢200人を引き連れていた。
トギリ
「あいつら自由過ぎんだろう、、ったくよ。
俺あっちで寝てっから見つけたら起こしくれ」
N
そういうと
トギリはサンゴが沢山ある森の近くで
寝っ転がった。
トギリ
((懐かしい香りがする、、
じいちゃんと親父がここ見たら
どう思うんだろーな。
、、、別になんも思わねーか))
N
すると遠くから声がする
その声は次第に大きくなっていく
ガーベラ
「サンゴの森
走りにくっ!!!つまずくっすよ!!」
レンゲイ
「ガーベラ君
静かに走ってください。
ん?神器が光ってる、、」
ガーベラ
「走れるか!こんなとこっブヘッ!!!!」
トギリ
「イッテェ!!!」
N
ガーベラは盛大にこけた。
ガーベラ
「こんなゴツゴツしたところで
寝てるバカはどこのどいつギャーーーー!!!」
トギリ
「イテテ、、イッテェな、、、ってお前!!」
レンゲイ
「全体止まれ!!!!!
お前は!!!!!!!!!
ガーベラ君!!!!
離れてください!!!!!!」
『滅刃 二十七 散麗花!!』
N
レンゲイが唱えると
色とりどりの花びらが勢いよくトギリに襲いかかった。
ガーベラ
「ガッ!!!」
トギリ
「グッッ!!!なんだ!!この花!!
服が溶けてやがる!!チッ!!」
『剋刃三十九•照盾楼壁』
N
トギリは光の大きな壁を召喚し
自身とガーベラを包んだ。
ガーベラ
「へ?」
レンゲイ
「ガーベラ君!!!!!!」
トギリ
「部下を巻き込んで打つ威力じゃねーなー。
五刃花隊 隊長 李 莲华伊」
ガーベラ
「あ、アチシ、、」
レンゲイ
「こんな大物が、、、
ダンジョンに来るなんて、、、。
帝国を統べる三軍の大将軍が1人
ラミオラス帝国 十鬼槍
"海王軍"団長 トギリ
あなたの首は鞘と同等ですよ」
ガーベラ
「こ、こ、こ、この人、、
見たことあ、、ある、、あるっす!!
ぎゃー!!!!殺されるぅ!!!」
トギリ
「うるせーな。喰っちまうぞ。」
ガーベラ
「ぎゃー!!!喰われる!!!
喰われるぅううう」
トギリ
『剋刃 の十四 金鳴切縛』
N
キーンと耳鳴りの様な音が流れると
ガーベラは目と口を開けたまま固まった。
レンゲイ
「返していただきましょうか。
うちの副隊長を」
トギリ
「死んでも構わねーから撃ったんだろ?」
レンゲイ
「まさか。彼女を信じて発動したんですよ。
それにガーベラ君がその程度で
死ぬわけないことを知ってますから」
トギリ
「ガーベラ、、ほーん。」
N
トギリはガーベラをマジマジと見た。
トギリ
「わりぃが返せねーわ。」
レンゲイ
「なんだと?」
N
レンゲイは胸に手を当てて口上を唱えた。
トギリ
「おっと。解放させねーよ。」
N
トギリは服の袖から
3本に枝分かれした長細い爪の様な武器を
スッと出して固まるガーベラの首に向けた。
レンゲイ
「やめろ、、」
トギリ
「やめるのはお前だ。」
N
トギリの様子に気づいて
トギリの部下たちがゾグゾクと集まった。
トギリ
「こっちは200人と人質の副隊長
そっちは25人。」
レンゲイ
「何が言いたいんですか」
トギリ
「話し合おぜ。仲良くな。」
レンゲイ
「あなた達と話すことなどないです」
トギリ
「俺はあるぜ。
戦いが大嫌いなんでね。」
レンゲイ
「笑わせないでください。
今まで何人殺しましたか?」
トギリ
「殺した数よりも生かした数さ。
大局を見て判断するのが隊長の仕事だろ?」
レンゲイ
「その大局の中に一体
どれほどの犠牲を払ったんですかね」
トギリ
「お互い様だろ?
戦争なんてどちらも悪だから始まるんだ。
正義なんて勝った奴が後から決めるのさ」
レンゲイ
「勝てば正義。手段を選ばない奴が
よく使う言葉です。」
トギリ
「戦争なんてそんなもんさ。
いつだって承認欲求と
自己愛にまみれた大人のイス取りゲーム」
レンゲイ
「お前の座ったイスを僕が奪えば
大きく戦局が動くことを分かってないみたいですね。」
トギリ
「奪えないさ。李 莲华伊
お前はそういう男だ。」
レンゲイ
「僕の何を知ってるんですか?」
トギリ
「李 莲华伊
五刃花隊隊長
当時最年少でナーベルク帝国
千刃花の隊長となった神童
鞘は樹木や花を操る 桜雌鹿
そして、、ナーベルク帝国の英雄
キスツス グレイの恋人、、だった。」
レンゲイ
「、、キスツスの名を、、呼ぶな、、」
トギリ
「これが現実だ。
受け止める器もないんじゃ隊長を降りな」
レンゲイ
「僕が隊長でいる理由など
他国の兵には関係ない事です。
時間を稼ぐのは僕が怖いからですか?」
トギリ
「ぁあ。怖いね。
鞘を解放すれば
その強靭な桜雌鹿は
俺の部下を殺すだろう??」
レンゲイ
「もちろん殺しますよ。
まずはあなたからね。」
トギリ
「おーおーおーそんなに優しそうな顔して
悪役が様になる顔もできるのか。
でもこのお嬢ちゃんを死なせるわけには
いかないよな?
キスツスが悲しむだろうよ」
レンゲイ
「そんな言葉で惑わされませんよ。
要求はなんですか??」
トギリ
「おっ。やっと話す気になったか。
じゃぁ言うぜ?
一つ神器をもってるだろ?
嬢ちゃんの鏡と、、」
N
トギリは青白く光るガーベラの持つ神器を
胸元から奪った。
トギリ
「お前のをよこせよ。持ってんだろ?
さっきまで光らなかったこの短剣が
お前らと会うと光りやがった。
どうやら3つ揃うと光るみたいだな。」
レンゲイ
「そんな要求は飲めません。」
トギリ
「飲むしかない」
レンゲイ
「鞘を諦めろと?」
トギリ
「ぁあそうだ。嬢ちゃんはしっかり返すぜ?
ほら。」
N
トギリはそういうと
照盾楼壁を解いた。
トギリ
「部下の命と鞘
どちらを選ぶ。」
レンゲイ
「両方ですよ!!」
N
するとガーベラの身体から
イバラが生えるとトギリに襲いかかった。
その一瞬でレンゲイは
ガーベラを後ろの部下に蹴り飛ばして
トギリの手の中にある鏡と
腰にさしてある短剣を奪った。
トギリ
「チッ!!!!!」
レンゲイ
「僕は部下にはいつも複数のタネを持たせてます。
解放しなくても僕ら鞘花は
力の片鱗を使えるんですよ!
刃術を解くなんて
浅はかでしたね。」
トギリ
「奪らせたんだよ」
レンゲイ
「負け惜しみを」
トギリ
「フン、流石は隊長ってとこだな。」
レンゲイ
「こんな大物の首を取れる日が
来るなんて思いませんでした。
覚悟は良いですか?」
トギリ
「そんな大層な首じゃねぇよ。」
レンゲイ
「それを決めるのは僕らですよ。」
トギリ
「仕方ねーな。。」
レンゲイ
「死ぬ覚悟は出来てますか?」
トギリ
「チッ、、野郎ども!!逃げるぞ!!」
N
トギリはそういうと
煙幕を投げて部下達と一斉に走っていった。
追おうとする千刃花隊士達を
静止させたレンゲイは鋭い眼光で
トギリを睨んでいた。
レンゲイ
((あれが海王軍の団長ですか、、、
ここで逃げる決断とは。
底知れぬ男ですね、、))
レンゲイ
「逃げるなら追いません。
それに鞘を追えば
必然とまた会えますから。
さて、神器は揃いました。祭壇へと向かいます。
ガーベラ君の刃術を
解いてやってください。」
N
レンゲイは部下にそう言うと
部下達は照刃でガーベラの刃術を解いた。
ガーベラ
「ドラーーイアイ!!!!!
目が取れるわ!!!」
レンゲイ
「よく頑張りましたね。」
ガーベラ
「アチシを殺す気っすね!!」
レンゲイ
「いやいや、ガーベラ君を信じていましたよ」
ガーベラ
「あんな速度で打たれたら
避けれませんって!!」
レンゲイ
「いいえ。ナイス 囮でした。
簡単に神器を奪えましたし!
少し簡単過ぎましたが」
ガーベラ
「やっぱり囮!!!!
先輩!!ひどいっすぅ!!!!
あんな超極悪人Sランクの男の真横にいるアチシ!!
アチシの気持ちを考えてくださいよ!!」
レンゲイ
「よくやりましたね。
これで鞘花への一歩です!」
ガーベラ
「ハッ!!アチシが次の鞘花!!!
そうか、、その為の試練だったんすね!!」
レンゲイ(ボソッと)
「、、多分」
ガーベラ
「これでアチシもーー」
トギリ
「言ったろ?返せねぇって」
レンゲイ
「ガーベラ君!!」
ガーベラ
「せんぱーー」
N
トギリはガーベラを抱えたまま消えてしまった。
ーーダンデライサイドーー
ダンデライ
「ウォォオ!!!」
ラベンド
「無駄無駄無駄無駄!!」
N▶︎▶︎▶︎ガーベラ
首のない元隊士たちと魚人亡者を
次々と鎧無で爆破させていった。
ラベンド
「全然、覇気を感じられないなー!!
やっぱり部下を斬るのは死んでもツライかい?」
ダンデライ
((みんな、、すまない))
ラベンド
「隙だらけだよ」
『奏爪槍雨』
ダンデライ
「グッ!!」
N
無数の糸の槍が
ダンデライに降り注ぐ
ラベンド
「死んでも役に立つ部下っていーよね!!
無駄がなくてさ!」
『旋律亡者大旋回!!』
N
ダンデライを中心に旋回しながら
首のない部下と魚人亡者が
突撃してきた。
ダンデライ
「みんな、、」
ラベンド
『糸縛糸愛死!!』
ダンデライ
「斬り捨て御免!!!、、何!?、、」
N
無数の糸がダンデライを縛り付けた。
その糸はみるみるダンデライの肉体に
食い込んでいく。
ダンデライ
「グォォォ!!」
ラベンド
「その糸は暴れるほど
糸が身体を傷つける、、逃げられないよ!!」
『十六分超振動糸!!!』
N
辺り一面に張り巡らされた糸が
超速で振動し始めた。
先ほどの地震の様な揺れとは違い
一定のリズムで振動すると
ダンデライに向かって振動が大きく波打ちはじめた。
同時に旋律亡者大旋回による
大突撃がダンデライに迫る。
ラベンド
「十六分超振動糸の
振動が君の身体に届いた瞬間
君の命はこと切れる」
ダンデライ
「鎧無ッーー!!!」
ラベンド
「さぁ、部下と同じように首をはねてあげるよ。
ダンデーーー何!??糸が!!」
N
青い風が吹き抜けると
首のない元隊士と魚人亡者が
バラバラに刻まれた。
ダンデライは上空を見上げると
マリガルドの鐵化武装に
握りつぶされそうなクーワを見た。
クーワ
『青藍死海域』
ダンデライ
「、、隊長、、」
マリガルド
「おいおいおいなんだよコイツ、、、
なんなんだその濃い青い風!!!!」
N
マリガルドは鐵化武装で
クーワを握ったまま地面に叩きつけようとしたが
先ほどの纒無双切切風来暴とは打って変わって
深い深い夜のような青い風がクーワの青藍人魚から
吹き抜けると鐵化武装が
キリキリと軋み始める。
マリガルド
((鐵化武装が
軋んでるだと!?))
マリガルド
「ラベンド!!!一旦さがれ!!
その風に絶対に触れるな!!!」
ラベンド
((動けない!!この状態じゃ逃げられない))
『糸跳!!』
ラベンド
((糸が張れない!?
風で溶けていく??))
『糸跳!!』
ラベンド
((逃げなきゃ!!!逃げなきゃ))
『糸跳!!』『糸跳!!』
ラベンド
「動け!!動け!!動いてよぉお!!!」
ラベンド
((逃げなきゃ!!!
逃げなきゃ!!逃げなきゃ!
逃げなきゃ!!!!!))
マリガルド
「ラベンドォォォオ!!!!!」
N
ラベンドはその青い風に
全身を包まれた。
クーワ
「クフフッ」
ラベンド
「イヤダァァ!!!!!!!!」
N
断末魔の様な叫びが
辺り一面にこだまする。
マリガルドはラベンドの元へと
上空から駆けよろうとしたが
クーワの風が、それをさえぎる。
マリガルド
「クソ!!!!」
ダンデライ
「隊長、、」
クーワ
「まだですー」
N
暗くのっぺりと
深く震える声で
寒気がする様な気と黒煙が
ラベンドの身体から吹き出る。
そして、ラベンドは口上を唱えた。
ラベンド
『『身降ろし身降ろし
袖ツリ墓場
灯しべ灯しべ堕つべき仲間
捧げし捧げし我が子の命
我が此の命
....我•霊鬼ナリ』』
N
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
海底都市 ポセドニア
Part Ⅵ 風に朽ちるは青藍世界 (完)
※NEW キャラクター
ソープワイト▶︎▶︎▶︎ダンデライ役兼任
N▶︎▶︎▶︎レンゲイ
N
おまけ
ここは吹雪 吹き荒れる北の大地
ラミオラス帝国
黒金の巨大な城と科学が発展した街の上空は
灰色の蒸気で満ちていた。
そのラミオラス帝国の巨城の地下研究所に
1人の男のクセのあるヌメヌメとした声がこだましていた。
ーー魔装研究所ーー
ソープワイト
「検体A、、反応なし。
これは破棄だね。次」
N
男は白い髪に長い襟足を結い
ゴボゴボと謎の液体に入ったナニカを
靴を鳴らしながら見ていた。
その冷たい目は狂気に満ち
口元は真一文字に閉ざされていた。
ソープワイト
「ペチュニア のバカがあんな失態をするとは。
本当、礼節を重んじる私でも
バカとしか言いようがないね。
姉妹共々困った子達だよ。
ふん。
検体Bも反応無しか。破棄。
養分にはなるだろう。」
N
無数の巨大カプセルが並ぶその研究所は
とても暗くカプセルの中の液体の光と
わずかな機器の光だけだった。
ソープワイト
「さて、メインディッシュだ。
ヌフフ、、トギリに貸しを作れたことに
私はお礼を言わねばならん。
そうだろう?」
「ゲイジュくん」
(完)
いやぁ、、ソープワイト
そしてびっくりですよね。
実は周りには死んだ死んだと言ってましたが
俺の中では全く死んでませんでした。
嘘ついてごめんね。笑
次回の千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜を
お楽しみに!!