移動要塞マーベラス 突入作戦 中編
今作の主人公はジニア
ひょうひょうとした三枚目な彼は
めちゃめちゃ強いです。
実は若干クールなとこもあるジニアですが
その明るさの裏にはきっと何かあるんだろうな。と
思わせてくれる奴です。
今回は刃術戦闘のオンパレードです。
私自身もメモを取りながらやらないと
わっけわけんねーので
刃術に関してはきをつけないとね!!
では、前回バトルが無かった分
新たな敵と組織が登場します。
これがまた書いてて楽しい!!!!
では、皆さんもたのしんでね!
作者名 REN’sJackson
千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜
移動要塞マーベラス 突入作戦 中編
N
六刃花隊専用
移動用飛行魔進
"亜那魂蛇"に乗り込んだ
六刃花隊500名
八刃花隊500名。
総勢1000名を率いるのは
六刃花隊
隊長アキレイ
三刃花隊
隊長ジニア•副隊長キキョウ
八刃花隊
隊長ラナンキュラス
移動要塞マーベラスによる
ラミオラス帝国の侵略を防ぐため
突入作戦を決行することになった。
そして突入まであと僅か2キロ
船内では移動要塞マーベラスの
地図を広げながら会議が行われていた。
キキョウ
「それではまとめます。
アキレイ隊長が率いる
一分隊250名は陽動」
アキレイ
「任せろ。派手に暴れてやる」
ジニア
「お手のもんやろ
半壊どころか今度は
全壊したってもえーんやで?」
N
挑発するように男に言った。
ラナンキュラス
「ジニアやめなって」
アキレイ
「なんだと?」
キキョウ
「ゴホン。続けます。
ジニア隊長率いる二分隊250名は
着陸付近を制圧
亜那魂蛇着陸後
全分隊が突入し頃合いをみて
船体の護衛しつつ離陸し空で待機。」
ジニア
「任せとき!
花札でもして待っとるわ!」
キキョウ
「あの、、花札よりも隊長、、本当に
この任、大丈夫でしょうか?
私の部隊よりも
隊長が行った方が確実に、、、」
ジニア
「えーねんて。
俺にしか出来ひんのわーっとるやろ?
それになぁキキ。胸張ってやり。
張るほど無いけっ
いったぁあ!!ヲォイ!!
どこに隊長の頭ド突く副隊長がおんねん!」
キキョウ
「何か言いましたか?」
ジニア
「え、な、なんもゆーてません」
キキョウ
「よろしい。では続けます。
ラナンキュラス隊長率いる
三分隊250名と私の四分隊250名は
二手に別れて移動要塞マーベラスの破壊
敵を殲滅しながら
マーベラスの駆動中枢である
両翼と思われるこの二箇所を破壊するのが
任務です。」
ラナンキュラス
「ぁあ。任せてくれ。キキョウ副隊長
それともし、寂しかったら
いつでも連絡してくれ。」
キキョウ
「....ラナンキュラス隊長」
ラナンキュラス
「雷よりも速く君を抱きしめにいくよ」
ジニア
「アホか!!
なぁ、キキ!寂しかったら
俺の写真でも見とったらえーねん!
600ベルクで売ったるわ!!」
キキョウ
「いりませんし
べ、別に寂しくなる事も
ありませんから!」
ラナンキュラス
「フフッ。キキョウ副隊長って...」
キキョウ
「...え?」
ラナンキュラス
「可愛いところもあるんだね。」
N
すると、後方でバタバタと
耐えきれなかったのか
黄色い悲鳴を上げて
女性隊士たちが倒れていった。
ラナンキュラス
「フフッ」
アキレイ
「オイオイ、、大丈夫なのか?この作戦」
N
男は気の抜けた声で
呆れていた。
しばらくすると
亜那魂蛇の
外部カメラに
移動要塞マーベラスが映し出された。
キキョウ
「なんて、、大きさなの、、」
アキレイ
「想像を絶するな、、」
ジニア
「なんやと、、城やないか、、」
ラナンキュラス
「これが、、移動要塞マーベラス」
キキョウ
「隊長!!まもなく着陸!!
各部隊に通達!!
着陸後、任務遂行!!!」
ジニア
「おっしゃー!!
二分隊行くでぇ!!!!!」
N
亜那魂蛇のハッチが開く
強風に髪をなびかせながら
下の様子を見た男は叫んだ
ジニア
「おし!!肉眼で敵を確認!!
恐らく対鞘花戦闘魔進
KARE8や!!20機はおる!!
ええか!!二分隊!!
刃術構え!!」
N
男はハッチから身を乗り出して
胸の前に両腕を出した。
ジニア
『剋刃 十七•浮天地遊!!』
N
男が唱えると
身体がふわりと浮いた。
すると次々と隊士たちは
同じ刃術を唱え出した。
ジニア
「続き構え!!!
かましたれや!二分隊!!
『滅刃 二十一•砂刃大天』
N
男の手からKARE8に向かって
強大な砂嵐が巻き起こり
紐のような細い竜巻に変わると
次々にKARE8を貫いていった。
すると二分隊はハッチから
飛び降り各々の刃術を繰り出していく。
二分隊の怒涛の刃術を
浴びた20体のKARE8は動かなくなった。
男と二分隊はふわりと
着陸して周囲を見渡した。
ラナンキュラス
「へぇ。中等 刃術で
鋼鉄を貫くか。」
キキョウ
「当然です。うちの隊長は
ぁあ見えて強いですから。」
ジニア
「おし!しばらくは、えーやろ。
おーい!!もうえーでーー!!」
N
男の合図で
亜那魂蛇は
ゆっくりと着陸し次々と隊士達が降りていった。
ジニア
「早よしや!!」
アキレイ
「随分と派手にやったな」
ジニア
「えぇ見本がおったからな!」
アキレイ
「フン。
一分隊出陣!!!!
派手に暴れるぞ!!!!」
N
男の一声で一分隊は前進した。
すると移動要塞マーベラスが
激しくガッガッガッと振動し始めた。
キキョウ
「な、なにこれ!!」
ラナンキュラス
「全隊警戒態勢!!」
アキレイ
「な、、ん、だと、、?
上を見ろ!!!!」
ジニア
「嘘、、やろ、、」
N
移動要塞マーベラスの上空が
格子状の屋根に覆われた。
するとスピーカー音が鳴り響く
ペチュニア
「「ぁっーあっーあっ!
マイクテスト、マイクテストぉワンツー
ゴホンっ!!
千刃花の皆さん
御機嫌よう。
私はラミオラス帝国
対鞘花特殊魔装機動部隊黒薔薇
ペチュニア と申します。」」
サフィニア
「「でぇー!僕は サフィニアっ」」
ペチュニア
「「ちょっと!!お姉ちゃんが
まだ話してるでしょ!?」」
サフィニア
「「だってぇ!!ズルイ!!
ズルイ!!!!ネギが
カモしょってきたんだよぉーー!」」
ペチュニア
「「それをいうなら
カモがネギしょって来たの!
ちょっ、、と!!
か、え、し、な、さい!!」」
サフィニア
「「えーー!!」」
ジニア
「なんやねん、、コイツら」
ペチュニア
「「ゴホン、、
おバカさんな千刃花の皆さん
ようこそ移動要塞マーベラスへ
歓迎するわ!!」」
キキョウ
「歓迎するですって?
どういうこと??」
アキレイ
「貴様、、一体何者だ!!!」
ペチュニア
「「うん、うんうん、、うん。
はい、聞こえませーん。
一方的に話していまーす。
残念ながらあなた達の声は
聞こえないの。
ごめんなさいね。
あと、何か言い忘れてたようなぁぁ。
うーん、うーん。なんだっけ!!ウフフっ
では気を取り直してぇ!!
おかえりなさい!!
鞘花の皆さーん」」
ラナンキュラス
「気味が悪いな。
おかえりとはどう言うことだ」
ペチュニア
「「理解できないでしょうねぇ
でもしてくれなくても
構わないわ!!
だってぇ!!あなた達は
もう逃げられないかーー」」
キキョウ
『滅刃 三十八•水鮫咬牙!!!』
N
溢れ出す水圧が鮫に変わり
上空の格子を噛み砕こうとしても
ビクともせず逆に巨大になって
術者に跳ね返ってきた
キキョウ
「そんなバカな!!間に合わーー」
ジニア
『剋刃 四十八•砂門弁天!!!』
キキョウ
「キャッァッ」
N
女は遠くに目をやると
巨大な砂の像が
水を吸い込んでいたのを見た。
しかし、自分がいるのは
先ほどより少し離れた場所だった。
そして暖かな温もりの中
男の優しい声が聞こえる
キキョウ
「いつの間に、、私、、このーー」
ラナンキュラス
「言ったろう?
雷よりも速く君を抱きしめにいくって」
キキョウ
「あっ、、はい、、」
ラナンキュラス
「それと、これ。
ペンダント。落としてたよ。」
キキョウ
「あっありがとうございます。」
ペチュニア
「「あっ!おっもーい!出したぁ!
そうそう!言い忘れましたが
上空の屋根に
攻撃する方がいるなら
やめた方がいいですよ!!
跳ね返りますので危険です!」」
キキョウ
「くっ、、今更なにをっ」
アキレイ
「なるほど。刃術が
無理なら、、、」
ラナンキュラス
「待て!!アキレイ!!
ここでは人が多すぎる!!!隊士達を
巻き込んでしまってもいいのか!」
アキレイ
「クッッ!!しかし!!」
ペチュニア
「「ねーねー!大人しくしててね!!
これから長い長い旅になるから!!
自分の家だと思って
くつろいでくれたら
ペチュニア うーれしいーな!!」」
アキレイ
「貴様、、、」
ペチュニア
「「だから言ったでしょ?
....おかえりって。」」
KARE8
「ギギギギッギギギギッ」
ジニア
「なんやと!?倒した20機が、、」
キキョウ
「隊長!!!!」
ジニア
「二分隊構え!」
ペチュニア
「「あっそうだーーー!!
さっきも言ったんだけど
おかえり!って私が
言ったのわぁー鞘花の
皆さんに向けて言ったんだからね!!!
後ろの千刃花隊士は
特にいらないの。ごめんなさいね。
....むしろ、さようなら。」」
ラナンキュラス
「囲まれた!!わざとやられたフリをしたのか!!
KARE8にそんな知能が、、」
アキレイ
「分からん!!
KARE8の残骸を
調べてもまだ詳しくわかっていない!!」
ラナンキュラス
「フフッ KARE8
千刃花隊長8人を枯らす。か。
粋な名前だ。僕は嫌いじゃないよ」
N
男は片手を空に向けた
ラナンキュラス
『剋刃の七•鏡乱合』
『滅刃三十六•天馬雷槍』
アキレイ
「二重詠唱…ッッ!!」
キキョウ
「皆さん伏せて!!」
N
男の頭上に鏡のような光が
縦に幾重にも並ぶと
その光に向かって雷の槍を放った
すると雷は全ての光を通過し
幾千にも枝別れした。そしてKARE8に
雷の槍を降らせた。
ジニア
「な、なんちゅー使い方すんねん。。」
N
KARE8は
焦げ付き動かなくなった。
キキョウ
「こ、この威力、、刃術だけじゃ
きっと、、、、無理だわ」
KARE8
「ギギギギギガガギ!!」
キキョウ
「嘘でしょ!」
ジニア
「なんかよー分からんけど
また来よった!!!
さっきよりも数が多い!!!
ここは二分隊に任せて
お前らは
予定通りに行った方がええ!!」
キキョウ
「隊長!!この数は!!」
ジニア
「200機はおる!!
しゃーないやろ。
久々に運動しますかのぉ!!」
ラナンキュラス
「僕が残ろうか??」
ジニア
「アホ言え。お前ばっか
ええカッコさせられんやろが」
キキョウ
「隊長!!」
ジニア
「なぁ、キキ!!
後で写真欲しなっても
売らへんからな」
ラナンキュラス
「フフッ
キキョウ副隊長!!
ここはジニアに任せていこう!!!」
キキョウ
「はい。。」
アキレイ
「ジニア!!!!」
ジニア
「なんやねん」
アキレイ
「任せたぞ」
ジニア
「どアホ!
はよ。いけ!!」
N
各分隊は予定通り散らばった。
そして男は離れたのを
しっかりと確認すると
二分隊にも少し離れるように言った。
しばらくKARE8と
二分隊の攻防が続いていた。
ジニア
「二分隊!俺から100m
距離を取り更に4つの班に分離
ええか?気ぃ抜いてると
俺に殺されて死ぬでぇ!!」
ペチュニア
「「あっあっあーー!
マイクテスト!マイクテスト ワンツー!!
えーっと!もうそろそろ
死んだかなぁーー」」
サフィニア
「「鞘花は
なかなか死なないけど
きっと!!!千刃花の隊士わぁ
死んだよね!!」」
ペチュニア
「「200機はやりすぎよ。サフィニア」」
サフィニア
「「だってぇ!!
面倒ジャーーーン!!」」
ジニア
「聞こえとるわハゲ
ええ加減にしや」
サフィニア
「「カメラオン!
マイクオーーーーン!!!!」」
ペチュニア
「「ちょっと!!!!」」
N
男は静かに手を胸に当てて口上を始める。
すると足元の鉄や石、建物が
次々と砂に還っていく
まるで乾きに飢えた砂漠のようにーーーー
ジニア
『『天輪•邪絶
骸の産声
渇き飢えしは舌無き呼声
反魂せよ•執着せよ
砂城の業に再び踊れ!!!
金剛砕刃 金色木乃伊』』
N
金色の刀身が怪しく光り
男の顔を写す。
その気だるそうな顔からは
覇気は感じられないが
その瞳はただ真っ直ぐ遠くを見ていた。
サフィニア
「「ちょっ!!ちょっ!!!!ちょっと!!
解放してんだけど!!!!
お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん!
すごくない??カッコよくない??
いーなーいーなー欲しいな!!!!
アレは僕がもらうよ!!お姉ちゃん!!
ピカピカピカピカっーって!
アハヒャアハヒャアハヒャ!!
はぁーーあ。
壊したいな」」
ジニア
((ん?欲しいやと?
どういうこっちゃ))
ペチュニア
「「か、え、し、て!!もう!!!」」
ジニア
((俺に話しかけとんか?))
サフィニア
「「お姉ちゃん!貸して!!
へーんだ!!
やっちゃいな!!KARE8」」
KARE8
「ギギギギッギギギギッ」
N
KARE8 200機による
一斉射撃が始まった。
ジニア
「二分隊!!亜那魂蛇を
傷つけられへんよう半分は刃術で防御!!
もう半分は攻撃や!!」
N
辺りで刃術の詠唱がこだまする。
しかし、250名の千刃花隊士達の刃術をもってしても
KARE8には敵わなかった。
ジニア
『砂奏数•砂漠ノ命』
N
巻き上げた砂塵が
つぶてとなってKARE8に次々と襲いかかると
数十機のKARE8は
小さな穴だらけになって動かなくなった。
ジニア
「クッ
カバーしきれん
数が多すぎる!!!」
ジニア
((亜那魂蛇はラナンの
五角羅生門の効力が
まだ効いとるおかげで
ビクともしてへん。でも隊士達が
一斉射撃を浴びてもーたら
もう持たへんかもしれん))
ジニア
「チッ」
ジニア
『剋刃 の三•走疾』
『剋刃十七•浮天地遊』
N
風が男の周囲を疾り
身体が宙に浮いた。
サフィニア
「「浮いてどうすんのさぁ!
アハヒャアハヒャアハヒャ」」
ジニア
「黙っとれぇハゲ」
サフィニア
「「僕はハゲてない!!」」
ジニア
「知るかい、んなもん。
よう見ときぃ
KARE8なんて
金色木乃伊に
かかればなんぼのもんじゃい!!
二分隊!!五ぉ数えたら
亜那魂蛇に乗り込みぃ!!」
サフィニア
「「ねぇねぇ!!何をやるのさ!
何をやるのさ!!!アハヒャ」」
N
男は刀を地面に向けて
円を描くと一気に空に刀を振り上げた。
ジニア
「しばらく出て来れんけど、我慢してな」
ジニア
『金剛離殿砂漠ノ墓標』
サフィニア
「「ぇ??え??え??
なにこれ!!!!!!」」
ジニア
「片道切符のつもりはないねん。
亜那魂蛇は壊させへん
壊せるもんなら壊してみ?」
サフィニア
「「スッゴォオイ!!
これさこれさ
ピラミッドだよね???
スゴイスゴイスゴイ!!
閉じ込めちゃったの??
これで飛行魔進と隊士守るの?
もう安心なの??
隊長ってカッコいいなぁ!!
こーろそ!こーろそ!」」
ジニア
「せや、カッコエエ隊長からの質問や。」
サフィニア
「「面白かったから
ひとつだけ答えてあげるよ!!」
ペチュニア
「「サフィニア!!
もう、かえ、し、て!!!」」
ジニア
「鞘花をどうする気や。」
サフィニア
「「鞘花?鞘を奪うんだよ」」
ジニア
「奪う?奪えるもんやないやろが
俺たちが継承に応じるとおもーとんのか。」
サフィニア
「「アハヒャアハヒャ!!
強制解除もしらないのぉお??
アハヒャアハヒャ
可愛そう!!隊長さん可愛そう!!
みんなから秘密にされてさ!!
教えてもらえてないんだ!!!」」
ジニア
「なんや?
きょう、、せい、、かいじょ??」
サフィニア
「「あーーー!!!」」
ペチュニア
「「いい加減にしてくださるかしら?
別にそんな大層なピラミッドを
建設しようがどうでもいいこと
時間ならたっぷりあるわ。
ってこら!!!」」
サフィニア
「「でもぉ、、ほい!ほい!!ほーい!!
まだまだいるんだなー!!!
KARE8って!!!!!」」
ジニア
「!?、、まだ、半分くらいしか
倒してへんのに追加て、、
500はおるやんけ、、」
サフィニア
「「もっと魅せてよ!!
もっと魅せてよ!!!
鞘花の力をさぁあ!!!」」
ジニア
「見せたってもえーけど
また質問答えてくれや」
サフィニア
「「え?いーよ!」」
KARE8
「ギギギギッギギギギッ」
ジニア
((亜那魂蛇と隊士達は
金剛離殿の中におれば安全やな、、よしっ))
ジニア
「恨まんといてや」
N
男はゆっくり金色木乃伊を振り上げた。
ジニア
『大砂海!!』
N
突然、何万トンもあるであろう
砂の海が上空に召喚された。
男はKARE8の群れに刀を向け
一気に振り下ろし叫んだ。
ジニア
『砂塵砂漠三天鎖柩!!』
N
およそ700体のKARE8が
砂の津波に飲まれたと同時に
砂嵐が巻き起こり三箇所に分けられると
次々とKARE8が飲み込まれいった。
そして一斉に圧縮するように
握りつぶされた。
砂で音は遮断されてはいたが
かすかに複数の爆発音が聞こえる。
ふわりと男は砂の上に着地をし、そっと呟いた。
ジニア
「砂漠の世界へ
ようこそ。
.....歓迎するで。」
間
ジニア
「ぁあ!やりすぎてもうた!!
質問聞きそびれたわ。
まっえーか!!!
うるさい女やったし。
もう、戻ってもえーで。ようやったな。
金色木乃伊」
N
移動要塞マーベラス
コントロールルーム
ペチュニア
「へぇ、、ぜーんぶ砂の海に
KARE8が飲み込まれて潰されちゃった。
危険な力ね金色木乃伊って。
攻撃に回れば圧砕するほどの力を見せ
防御に回れば圧倒的に堅固な盾と化す
使い勝手が良さそう。」
サフィニア
「ねえ!!かっこ良かったねーー!!!
僕もあんな風に
キンピカでキラキラした刀を
振り回して砂と黄昏てぇ!!
んで!あの隊長の生意気な口を
縫い付けてさぁあ!
一緒に朝ごはん食べるの!!!」
ペチュニア
「食べれるの?それ?」
サフィニア
「プチプチ糸が切れる音と
その痛みと裂ける唇に吸い付きたーい。」
ペチュニア
「はぁ。相変わらずね。」
サフィニア
「それでさぁ
この人どーするの??」
ペチュニア
「そうねぇ、、」
サフィニア
「ひとまず、ぶちこんどく?
それとも一緒にごはん食べる?
どうする?どうする??」
ペチュニア
「どうしましょうか」
N
女は舐め回すように
耳元で囁いた。
ペチュニア
「アキレイ隊長」
サフィニア
「拷問も意味ないし
強制解除するにしても
解放させないといけないし
難しいねー!!!」
ペチュニア
「吊るしておきましょうか!!
帝国に帰るまで時間もあるし
ゲームでもしましょう。」
サフィニア
「いいね!!いいね!!」
N
姉妹2人は
移動要塞マーベラスの
中心部へとやってきた。
サフィニア
「カメラおっけ!
お姉ちゃん大丈夫だよ!!」
ペチュニア
「ゴホン」
サフィニア
「スタート!!!!」
ペチュニア
「えーー!
マイクテストワンツーー
マイクテストットットォー!!
はい!皆さん。
ご機嫌麗しゅう。
はい、空を見上げて頂きたい
ペチュニアですペチュニアです。
ペチュニアです!!」
N
ーー三分隊サイドーー
ラナンキュラス
「三分隊止まれ!
さっきの地震といい
一体なんだ」
ペチュニア
「「えー。
ご紹介致します!!
映像を飛ばしてるので
見えてると思いますがぁ!
一分隊の皆さんでーす!!」」
ペチュニア
「ほら!サフィニア!!
隊長アップすんのよ!
バカ!早く!!」
ペチュニア
「ゴホン!!
ジャッジャーーン!!!
六刃花隊隊長
アキレイの御坊ちゃまぁあ!!!」
ラナンキュラス
「なんだって、、そんな!!」
N
ーー四分隊サイドーー
キキョウ
「アキレイ隊長!!!」
ペチュニア
「「この吊るされてる人ねぇ
大暴れしまくるから
要塞をパズルみたいに
いじってぇ捕まえちゃいました!!
エネルギーの消費が激しいし
もうできないから安心して下さい!」」
キキョウ
「そんな、、さっきの地震は
金色木乃伊の能力じゃなかったの、、
アキレイ隊長が吊るされて
一分隊がみんな檻に、、、」
N
ーー二分隊サイドーー
ジニア
「あんの どアホ」
ペチュニア
「「でねぇー!妹属性のぉ私の妹のぉ
サフィニアがKARE8を1000機ご用意して
追いかけるそうなので
皆さん気をつけてね!!!
ラミオラス帝国に着くまでの間
楽しみましょーーー!!!」」
サフィニア
「「エンジンぶっ飛ばしていくねー!!
スッッタート!!!の前にぃぃ
この子殺してから5分後開始だから!!」」
N
ーー三分隊サイドーー
ラナンキュラス
「!?スミレちゃん??
やっやめろォォォオ!!!!」
ペチュニア
「「はい。スタート」」
ラナンキュラス
((落ち着くんだ
部下の命を僕も背負ってる
冷静に冷静になるんだ。冷静になるんだ。
スミレちゃん、、スミレちゃん、、
スミレちゃん、、ごめんよ。
よくも僕の隊士を、、僕の隊士を!!
仇は必ず打つ!!))
ラナンキュラス
「あそこの場所は、、、
ココか!!!キキョウ副隊長が
一番近い!!しかし!!
要塞を自在に変動できるとしたら
果たして地図に意味はあるのか!?...グッ
三分隊!!!目標を変更し
ただちに救出に向かう!」
N
ーー四分隊サイドーー
キキョウ
((奴らの目的は
明らかに鞘花である隊長
隊長たちは殺される心配はないはず
でも隊士たちが、、どんどん殺されていく
クッ、、、なんて卑怯な。
でも今はそんなことより
敵の殲滅は戦闘力の高い隊長に任せて
私が駆動中枢を破壊するのが一番良い))
キキョウ
「四分隊!!
ただ今より二手に分離し
駆動中枢の破壊任務!!
この場にいるものだけで行う!
六刃花隊チョウラン副隊長代理!!前へ!
只今より、五分隊の部隊長に任命する!
リナリア副隊長より何かあれば
チョウラン副隊長代理を代理にと言われている!
ただちに125名を連れて
"東棟B"のコントロールルームへ行きなさい!」
N
ーー二分隊サイドーー
ジニア
「ここを離れるわけにはいかんしなぁ
せやかて、あん中に入って
俺も閉じこもるわけにもいかんしな。
どないしたらえーんや。」
N
ーーペチュニア サイドーー
女は吊るされた男を見て笑っていた
ペチュニア
「アキレイ隊長??
不思議に思わなかったの?
こんなにも馬鹿でかい要塞で
ナーベルク帝国に向かうなんて
どう考えてもおかしいわ。
滑稽よね??」
アキレイ
「まんまとやられたわけか。
貴様らはそんなに
鞘花が欲しいのか」
ペチュニア
「こんな要塞
鞘花ホイホイよ。
それとなんですって?
鞘花が欲しい?
バカ言わないで。
どの国からしても
あんな化け物じみた力は脅威に決まってるわ。
力が欲しい?当たり前でしょ?
遊びじゃないのよ。
分かってるのかしらアキレイ隊長。
今は戦争中なのよ。」
アキレイ
「フッ。怖いのか。」
ペチュニア
「なんですって?」
アキレイ
「我々は守る為にしか動かない。
だが貴様らラミオラス帝国は
我欲の為に動く。
我々鞘花の力が
怖いから奪いたいのだろう?
自分の手に収めたいのだろう?
フッ、、まるで子供だな」
ペチュニア
「ん?なるほど?ウフフッ
アハハハハッ!!!!
バカね!私を引き付けても
時間がくれば殺すものは殺すわ!!
はい。5分経った。はい。ドーン。
次はぁぁ、、この子?
この子がいいわ!!
さっ次はあなたが死ぬ番よ。
大人しくしててね!ウフッ」
アキレイ
「貴様ッッッッ」
ペチュニア
「楽しくなりそうね
アキレイ隊長?」
N
ーー四分隊サイドーー
キキョウ
「全体止まれ!
KARE8を確認
身をかがめて機を伺う」
KARE8
「ギギギギッギギギギッ」
キキョウ
「ざっと20機、、、四分隊!!
土灼水複合刃術構え!!」
『滅刃の二十•土竜熔岩』
「撃てぇえ!!!撃ち方やめ!!!
続いて
四分隊!!三重詠唱 刃術構え!!」
『滅刃三十八•水鮫咬牙』
N
土灼水複合刃術とは
熔岩したたる炎熱系刃術と
水流系刃術の
二重詠唱をするという意味である
キキョウはここで言葉にすることにより
急造の分隊への攻撃指示を出したのである。
キキョウ
「さすが八刃花隊隊士がいると
こんなにも簡単に複合刃術を
合わせてくれるなんて。
使える刃術が多いと
勘も鋭いですわ!!四分隊!!
KARE8の半分は
熔岩で固まって動かない!!
そしてその影響で壁も出来た!!
今のうちに負傷者は照刃で
治療!!残りはもう半分をたおっ」
KARE8(食い気味)
「ギギギギッギギガーーー!」
キキョウ
「グッッ!!!何!?
足をやられたか、、くっ!!四分隊!!!
爆炎複合刃術構え!!」
『滅刃二十四•熱鱗粉』
キキョウ
「放てぇえ!!!!!
続いて二重詠唱 刃術構え!!」
『滅刃三十五•火竜激賊!!!!』
「伏せなさい!!!!」
N
四分隊全員が放った無数の小さな赤い蝶が舞うところに
燃え上がるトカゲの形をした火炎が触れた瞬間
大爆発が起きた。
キキョウ
「やった??!!!」
KARE8
「ギギギギッギギギギッ!!」
キキョウ
「嘘でしょ、、、
たった20機もまともに倒せないなんて。
対鞘花戦闘魔進は硬すぎる!!
ただの戦闘魔進よりも
遥かに強い、、
これが、、KARE8...」
KARE8
「ギギギギッギギガーーー!!!」
キキョウ
「KARE8の様子がおかしい、、、」
KARE8
「ギッガガガギッガガガギ」
キキョウ
「目が赤く、、まさか!!!自爆!?
四分隊!!各々の最大防御 刃術構え!」
KARE8
「キーーーーッ」
キキョウ
『剋刃三十九•照盾楼壁』
キキョウ
「ァァア!!」
N
とてつもない爆発が起き
辺り一帯が焼け野原と化してしまった。
女は自身最大の
剋刃刃術をもって身を守ったが
他の隊士を庇ったせいで
ダメージを負ってしまった。
キキョウ
「、、うっ、、四、分、隊、、
大丈夫です、、か?
照刃でみんなを、、
治療しな、キャ、、どうし、、たの?、
しず、、か、、まさ、か、、
ばく、、はつ、で、、耳が、、きこえ、、
身体も、、動かな、い、、
え?」
N
視界が霞んでいるのは
土煙かそれとも爆発の影響か
耳が聞こえないのは
どの傷のせいか。
女は極限の状態の中
目の端で、影をとらえた。
キキョウ
「隊、長、、、」
サフィニア
「やっほー。
殺しにきたよ」
N
千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜
移動要塞マーベラス
突入作戦 中編 (完)
おまけ
ジニア
「なんやなんや!!
昇進して嬉しくないんかい!!
キキョウ!!!」
キキョウ
「わ、私はまだ、、その、、」
ジニア
「今日はキキョウの
出世祝いやぁ!!
ようさん食べ!!」
キキョウ
「私、まだ二刃花隊から
配属されたばかりで、、よく
三刃花隊のことも
分からないまま、、副隊長なんて、、」
ジニア
「ぁぁあ!カッタイ!カッタイのぉ!
もっと肩の力を抜かなあかんで!
ホンマ、自信があるのか無いのか
分からんやっちゃな!!!
その名前もカッタイわぁ!!!
名は体を表すってようゆーわ!」
キキョウ
「自信は、、あまりないですけど、、
って!!こ、この名前はちゃんと
両親につけっ」
ジニア
「カッタイ名前やな!!なぁ!キキ!!!」
キキョウ
「キ、キキって、、」
ジニア
「可愛いやろ?
今日からお前のことはキキと呼ぶ!
副隊長就任後、
初めての隊長命令や!」
キキョウ
「そんな子どもみたいな名前!」
ジニア
「もう決まりや!
さ、呼び名も決まって
笑顔になったら写真撮るで!
うちの恒例や!!」
キキョウ
「え?え?え?」
ジニア
「はい、ピース」
カシャっ
N
数日後
キキョウ
「どうしましたか?」
ジニア
「ほれ!
この前の写真出来たで!」
キキョウ
「え?ありがとうございます。
あ、あの隊長も写ってますけど、、」
ジニア
「なんやねん!当たり前やろ?隊長やぞ?」
キキョウ
「え?」
ジニア
「ほんで、副隊長就任祝いに
プレゼントや!ホレ!!」
キキョウ
「何ですかコレ!!」
ジニア
「三刃花隊 特製ペンダントや!」
キキョウ
「ペンダント?」
ジニア
「そのペンダントに
写真入れたってえーんやぞ!
お?お?お??」
キキョウ
「入れません。」
ジニア
「なんやねん。
ホンマ、カッタイやっちゃな!!」
完
キキョウのペンダント
気になるわー。
おまけは キキョウが
副隊長になった時の話でした!
キキョウどうなるんでしょうかね。
さて、次回の千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜
一番盛り上がるのではないかなと。
敵の能力がバンバン判明していきます。
ラナンキュラスに乞うご期待




