移動要塞マーベラス 突入作戦 前編
新しい隊長格の登場!!
前回の話しから1カ月後のお話しです。
今回は未登場の隊長のお話から
部隊の特色を少しだけ書いてます。
そして、何より前回リナリアが言っていた
癖の強い隊長たちのその個性も
楽しんでもらえたら嬉しいです。
少し長いはなしになるので
前編、中編、後編1/2後編2/2脱出編に
分割しました。
飽きずに楽しんでくれたら嬉しいです。
もちろん。小説としても、声劇台本としても!
2020/1/15 挿絵追加
作者名 REN’sJackson
千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜
移動要塞マーベラス 突入作戦 前編
N
帝都ルシファンブルクの強襲から1ヶ月後
未だに城内の修復は終わっていなかった。
兵士達や帝都屈指の建築家、土木作業員、
公募で集められた国民たち総出で
再建作業を行なっていた。
不幸中の幸いか帝都の損傷は
とても軽かった。
一方で、六刃花隊
隊長アキレイの強制招集にて
遠路遥々から集められた
二刃花隊隊長を除く
7人の隊長達の会議が終わり
それぞれが隊舎に戻った。
間
N
ここは煌びやかな装飾が異彩を放つ
八刃花隊隊舎前 連絡通路
ラナンキュラス
「大変だったね。でも、君が無事で良かった。
次は僕が君を守ってあげるからね」
N
男は女の肩に手を置き
ジッと目を見つめながら言うと
女は頬を赤く染めて
恍惚とした表情で
男の美しい顔を見つめている。
ラナンキュラス
「フフッ どうかしたのかい?リナリー」
リナリア
「隊長、、そんな、、
ありがとう、、ございます」
ラナンキュラス
「良かったらウチの隊に
入らないかい?
絶対に傷つけたりしないよ」
リナリア
「え?、、でも、、わたっ」
ラナンキュラス
「僕といるのが嫌かい?リナリー」
リナリア
「そんなっ、、嬉し、、い、、です」
ラナンキュラス
「このまま夜まで二人っきりで語らっ」
ジニア
「夜まで!?はぁ!?
どんなけ長くいるつもりやねん
まだ昼前やぞ!」
リナリア
「ジ、ジニア隊長!!」
ラナンキュラス
「やぁ、ジニア、僕の隊舎の前で
何してるんだい?」
ジニア
「お前が何してんねん!
六刃花隊とこの
副隊長 口説き回しやがって!」
ラナンキュラス
「僕さぁ、今から摘んだばかりの
紅茶をおろそうと思ってるんだけど。
三刃花隊の隊舎は真反対だろ」
ジニア
「なんやそれ!!
しょーもな!!なぁキキ!!
なんかゆーたって!」
キキョウ
「ラナンキュラス隊長
わ、私はピーチティーが好きです」
ジニア
「なんでやねん!!
お前がピーチティー飲んどるとこ
見た事ないわぁ!!
私、常温の水しか 飲みませんので。
っていつもゆーとるやないか!」
N
キキョウはキッと
ジニアを睨んだ。
ラナンキュラス
「キキョウ副隊長、、
じゃぁゆっくりとじっくりと」
ラナンキュラス
「いれてあげるよ」
リナリア
「そんな、、」
キキョウ
「は、恥ずかしいですわ」
ジニア
「あぁぁあ"!!しょーもなっ!!
紅茶の話しなんか
どうでもえーねん!!!
リナリー!!早よ行き!!
それ渡し来ただけやろが!」
リナリア
「あっ!そうでした。
なんかつい、、、私、、あの、、
こ、コレです!!次の任務資料です!!
では!」
ジニア
「、、行ってもーた。」
N
女は顔を隠しながら
走り去って行った
ラナンキュラス
「フッ」
N
男は 不敵に笑みを浮かべながら
渡された資料を眺めていた。
女は照れくさそうに首にかけたペンダントを
いじりながら男を眺めてボソッと呟いた。
キキョウ
「では、紅茶を」
ジニア
「せやな!!
ちょうど喉乾いててん
ってどアホ!!飲みに来たんとちゃうねん!」
ラナンキュラス
「!?
ジニア、、コレは.....」
間
ジニア
「.....やっぱし
一杯、もろてくわ」
キキョウ
「そうですね。隊長」
N
3人は八刃花隊の
隊章が大きく書かれている扉を開け
八刃花隊隊舎の中へと
入って行った。
入った瞬間、女性隊士大勢に
出迎えられた。
ラナンキュラス
「やぁみんな。元気だったかい?
あれ?今日はちょっと少ないね!」
N
男は一人一人に声をかけていった。
ジニア
「なぁ、、キキ」
キキョウ
「はい」
ジニア
「ながない?」
キキョウ
「はい」
ジニア
「もう5分は経ってんとちゃうかな。。。
ながない?」
キキョウ
「しかし、マメです。
隊士をねぎらうのは
隊長の立派な役目です」
ジニア
「せやけど、、これは」
キキョウ
「どこかの
デリカシーも気品も
礼儀も威厳も思いやりも
食べるときもご飯粒は残し
後片付けもしな」
ジニア
「ちょちょちょっ
あれ?聞き間違いかぁ?ふっつうに悪口
言われてる気ぃすんねんけど!!」
N
15分後
男のねぎらいも
一通り終えて
ようやく隊舎内を進んだ3人
ジニア
「いやぁーしっかし
派手やなぁーー八刃花隊舎は!
落ち着かんわ。こんなキラッキラしとったら」
ラナンキュラス
「フッ。すぐになれるよ」
N
男は隊士たちの挨拶に
手を振りながら答えていた。
ジニア
「くっ、、しかもすれ違う隊士が
全員、女ばっかやないか!!」
ラナンキュラス
「偶然さ。
僕の隊は女の子の入隊希望者で
いつも溢れかえるんだよ。
毎年、すぐに募集枠が瞬く間に
女の子で埋まってしまうからね」
ジニア
「なんやねんそれ。」
キキョウ
「ラナンキュラス隊長
少しお聞きしたい事があるのですが」
ラナンキュラス
「どうしたの?」
キキョウ
「なぜ、八刃花隊舎は
損傷していないのでしょうか。」
ラナンキュラス
「ぁあ。簡単な話さ。
アキレイがこの前戦った場所とは
遠く離れていた事と
幾重にも刃術を
施してあるからね。」
ジニア
「せやで。
八刃花隊は
戦闘刃術特化の部隊やからな。
この手の刃術は
お手のもんやろ!!
まっ俺んとこの副隊長も
刃術は負けへんでぇ!」
キキョウ
「ちょっ!!
ラナンキュラス隊長には流石に!!」
ラナンキュラス
「フフッ僕はどちらかというと
滅刃よりだけどね。
それと、キキョウ副隊長の噂は聞いてるよ。
集団刃術戦が得意なんだってね?」
ジニア
「せやで!!
だから副隊長に選んだんやからな!」
キキョウ
「そうだったんですか?
私はてっきり子守かと。」
ジニア
「えぇえ!!!」
ラナンキュラス
「フフッ相変わらず
賑やかな隊だね。君のところは。」
キキョウ
「いえ、ジニア隊長だけですから。
他の隊士達は真面目です。」
ジニア
「えぇえ!!
そんなことないわ!!」
キキョウ
「それで八刃花隊は」
ジニア
「それでって、、」
N
女は男を蔑む様に睨んで話を進めた
キキョウ
「ゴホン。
それで八刃花隊の隊士の皆さんは
集団刃術も勿論ですが
三十番の刃術は使えるのですか?」
ラナンキュラス
「もちろんさ。
中には四十番の刃術も
使える子いるんじゃないかな??」
キキョウ
「それはすごいですね。
では、四十後半以降は?」
ラナンキュラス
「アハハ!
さすがにいないよ。
隊長格でもやっとの超高等刃術を
使える子が沢山いたら
それはそれで頼もしいよね。」
キキョウ
「流石にそうですよね。」
ラナンキュラス
「でも。彼女たちの名誉と
僕の隊の名誉の為に言わせてもらうけど
複合刃術の
組み合わせの数に関しては
千刃花で右に出る隊はいないよ。
集団刃術においては
二重詠唱以上の刃術が
勝敗の分かれ目だからね。
うちの子達は下から上まで刃術の
達人の集まりだよ。」
キキョウ
「凄い。。
複合刃術は
四十番の刃術と
同じくらい難しいのに。」
ラナンキュラス
「フフッ。それは少し違うな。
僕が教えれば誰だって
簡単に出来るようになるよ。
僕らの隊と組むことがあったら
実践してみるといい。
寸分違わぬ集団刃術を
お見せ出来ると思うよ。」
キキョウ
「確かに、、後方支援に
八刃花隊がいてくれたら
とても頼もしいと思います。」
ラナンキュラス
「そうだね。
どうしても女性隊士が多くなると
いつの間にか前線で戦うよりも
後方支援が多くなるからね。
四刃花隊みたいに
前線で戦いに明け暮れたりして
僕の大事な子猫ちゃん達に
怪我なんてさせられないしさ。」
ジニア
「こ、子猫?まぁええわ。
俺あそこの隊長苦手やわぁー
ホンマっ鬼畜やで。」
ラナンキュラス
「ぁあ少し化け物じみてるね。
戦闘特化は間違いなく
死を名に冠する
四刃花隊だろう。
それに内輪の喧嘩も多いから
何度修復依頼が来たか」
キキョウ
「各隊の特色が顕著なのも
千刃花の特徴ですね。
それと、先ほどの隊長会議で
六刃花隊には
一刃花隊隊長から
罰則が課せられていましたね」
ジニア
「当然やろ!!
半壊どころか全壊やったやないか!!
他の隊より予算ぎょーさんもろうとるんやから
少し削られたくらいどうってことないやろ!」
ラナンキュラス
「規律と法を司る一刃花隊か」
ジニア
「あそこの隊長も苦手やわぁーー」
キキョウ
「隊長に得意な隊長なんているんですか?」
ジニア
「失礼なやっちゃな!!!
なんぼでもいてるわ!んなもん!!」
ラナンキュラス
「なんぼでもって
隊長は7人しかいないよ?」
ジニア
「えぇーんですぅ!!
普段、任務以外で会う事ないから
得意不得意なんて、関係ないんですぅ!
俺んことよりもラナン!
はよぉ副隊長選ばなあかんで!
全部お前通してやってたら
回る仕事も回らんっちゅー話しじゃ!」
ラナンキュラス
「副隊長かぁ、、うーん。
僕にこの子たちから
誰か選べなんて、、
そんなこと出来るわけないさ
みんな一人一人が
僕の副隊長さっ」
N
そう言って男は
周りを見渡すと
女性隊士達は黄色い声を上げた。
ジニア
「な、、なんや、、
ここの隊は、、、」
ラナンキュラス
「さて、着いたよ。
先客がお待ちだ」
ジニア
「先客って誰....」
間
アキレイ
「遅い、、遅すぎる
また女共の尻を追いかっ ん?
なんでジニアがいるんだ?」
ラナンキュラス
「ちょうどいいタイミングで
居合わせてね。
あ、スミレちゃん
紅茶を4つ入れておくれ」
N
男は部下にそう言うと
女性隊士は恥ずかしそうにうなづいた。
ジニア
「ま、俺も同じ要件で
ラナンに会いに来てん
この任務が振られんのはラナンみたいやし」
アキレイ
「では、話が早い。
情報によれば
帝国国境付近に新たな
軍事施設が建造されてるらしい
むしろ、日々増築されている。」
キキョウ
「増築、、やはり、隊長あれは。」
ジニア
「せやな。」
アキレイ
「どうした?」
ジニア
「あれは軍事施設やない」
間
ジニア
「軍事兵器や!!」
アキレイ
「なんだと???
バカな!あんな巨大な、、
あんな巨大な兵器など見たことがない!」
ラナンキュラス
「リナリーの資料だと
たしかに建物にしか見えない。
ジニア、、説明してくれないか?
あっ、ありがとう。スミレちゃん。
もう、下がっていいよ。」
ジニア
「俺んとこの隊は知っての通り
斥候と隠密を兼ねてる。
常に国境、国内、敵国に
情報収集の為に
部下を張り巡らしてんねんけど
今回、不穏な動きを察知して
独自に隊を分けて調べてん。」
アキレイ
「なるほど、、
隠密部隊三刃花
それをもってしてもゲイジュの策略には
気付けなかったのか。」
ジニア
「せやから会議でも言うたやろ
俺はアナスタシアを調べるのに
反対したって。やのに皇帝とお前が
ゆーから他のことそっちのけに
アナスタシアを調べたってんねんぞ!
普段やってる隠密にアナスタシアの件
軍事兵器の件 これでも頑張った方やわ!
それに、俺んとこでも気付かんかった。
それほどまでにゲイジュの策略は
完成されてたっちゅー話や」
アキレイ
「アナスタシアを疑ってたわけではない!
アナスタシアの潔白を証明するために
俺の隊も、お前の隊も動いた」
ジニア
「わーっとる!
だからごちゃごちゃ後から
ぬかさんといてくれや」
ラナンキュラス
「みんな騙されたんだ
誰が悪いとかそんな事は
今更どうでもいいさ。
僕達、千刃花の任務は
帝国の守護。
最終的に守れたんだ。今はそれだけで良い」
キキョウ
「では話を戻します。
これが分離隊からの報告書です。
見て分かると思いますが、、」
アキレイ
「これは!!!」
キキョウ
「そうです。
浮いています。
日々、増築されているのではない。
日々、進軍しているのです。」
間
キキョウ
「このナーベルク帝国に」
アキレイ
「ラミオラス帝国め。。」
ラナンキュラス
「それで次の任務がコレなんだね」
キキョウ
「そうみたいですね。
分離隊の報告によれば
軍事施設との記述は一切ありません。」
アキレイ
「なんて書いてあるんだ」
キキョウ
「移動要塞マーベラス 」
ラナンキュラス
「フッ 面白くなりそうだね。
移動要塞マーベラスといい
対鞘花戦闘魔進KARE8といい
技術進歩があり得ない速度で進んでいる。
一体、ラミオラスで何が起こってるんだ」
アキレイ
「KARE8か。
残骸を今調べてる所だが
まだ何も分かっていない部分が多い。
我らが止めなければ。。
先の戦いよりも
もっと大きな被害が出るぞ」
ジニア
「で、どないすんねや」
アキレイ
「三刃花隊は
もう任務に戻るのか?」
キキョウ
「いえ、二刃花隊の
隊長、副隊長の隊葬が終わり次第
任務に戻ります。
途中、我々だけが抜けてきたので」
アキレイ
「そうか。
他の隊士たちも参加出来なくて
残念に思うだろう。」
キキョウ
「はい。皆、悲しんでいました。
私もキスツス隊長にお世話になったので。。
しかし今は帝国に侵入されるのも
時間の問題です。」
アキレイ
「分かっている。
ちょうど千刃花一
攻撃力に優れた鞘花がここに二人
そして防御力に優れた鞘花が一人」
ラナンキュラス
「フッ、、そうだね。」
アキレイ
「お前のことだ。
それを分かってきたのだろう?ジニア」
ジニア
「フンっ」
キキョウ
「では、少数精鋭で?」
アキレイ
「そうだな。
今すぐ行くぞ」
ジニア
「せやな。」
アキレイ
「リナリアがもう
移動用飛行魔進の準備と、整備を済ませてある」
キキョウ
「移動用ですか、、」
ジニア
「ほぉ、一番予算もろてる隊やからなー
ファーストクラスで頼むわ!」
ラナンキュラス
「フフッ
ナーベルク帝国 魔進 技術開発局 六刃花
それに加えて貴族のご子息ご令嬢が
隊長、副隊長を務めてる隊だからね。
紅茶ぐらい出してもらおうか。」
アキレイ
「たかるな。貴様ら。
六刃花隊の名誉にかけて
失礼のないようにするつもりだ」
ジニア
「マッサージ付きやろな?」
アキレイ
「フン。ちょうどいい。
ヘラヘラとしてるお前たちに
灼熱のお灸をすえてやろう。」
ジニア
「ほう?お坊ちゃんが
よう言いますのぉ!!
俺に炎が効くと
おもとんのか?」
アキレイ
『天輪トコーー』
ラナンキュラス
「ちょっちょっ!!アキレイ!
ここで解放するなって!」
キキョウ
「そうですわ!
アキレイ隊長!!
リナリアさんに何て言われるか!」
ジニア
「あーほ!あーほ!どアホー!」
キキョウ
「隊長!!!」
ジニア
「なんや??」
キキョウ
「隊長室にある
あの雑誌、、なんて名前でしたっけ?」
ジニア
「な、なんや、、急、急に、、」
キキョウ
「ぁあそうでしたわ!確かぁ
スク水エチエチパラダッ」
ジニア
「わーーわーーわーー!!」
アキレイ
「フン。少女趣味か貴様」
ラナンキュラス
「僕の隊に近づかないでくれ。」
キキョウ
「はい!皆さん話を戻しますよ!
アキレイ隊長。移動用飛行魔進で
間違い無いんですか?」
ジニア
「それ俺も気になってん。
移動用?戦闘用の間違いやろ」
アキレイ
「戦闘用は先の戦いで
だいぶ減ってしまってな。
一機から徐々に作り始めてるが
残りは帝国の守護に回すつもりだ。
今は移動用しか出せん。」
ラナンキュラス
「構わないよ。
僕が戦闘用に仕立ててあげるよ」
ジニア
「ぇえ!?
むちゃくちゃなやっちゃなぁ」
N
そして4人の隊長格は
六刃花隊隊舎に隣接されている
飛行場へと向かった。
アキレイ
「リナリア、、待たせたな」
リナリア
「兄さん!!おっそーい!!!
次遅かったら、ぶん殴っ
あっ!ラナンキュラス隊長、、
ゴホン
お兄様?次遅れるようなことがあれば
文房具をお貸し致しかねますわ!」
ジニア
「へ?」
アキレイ
「文房具、、借りたか?」
ラナンキュラス
「リナリー、、君は優しい子だね」
リナリア
「はいっ、お兄様に私はいつもいつっ」
キキョウ
「で?どれですか?」
リナリア
「うるさっ
あっ、お静かに願います!」
ラナンキュラス
「無理しないで。」
ラナンキュラス
「僕は普段のリナリーが好きなんだ」
リナリア
「はわあわあわあわ」
アキレイ
「はぁ。ラナンキュラス
妹をあまり困らせないでくれ」
ラナンキュラス
「フフッ ごめんごめん
可愛いからつい」
リナリア
「し、失礼しました!
一番奥にあるのが
六刃花隊専用
移動用飛行魔進
"亜那魂蛇"です!!
100...あっ1000人で、、した!
1000人を丸呑みに運べます!!!」
ジニア
「1000って、、
乗り込むの何人と思うとんねん。」
リナリア
「え?六刃花隊500人と
八刃花隊500人」
ラナンキュラス
「え?僕の隊もいくの?」
アキレイ
「待て待て乗りすぎだ!当初の予定は
六刃花隊500人のつもりだったんだ」
リナリア
「だって亜那魂蛇を
準備しろって言うから
もうみんな乗ってるよ?」
アキレイ
「リナリア、、
亜那魂蛇じゃなくて
亜那魂蛇Iだ、、」
リナリア
「えーー!」
ジニア
「そんな大勢で乗り込むなんて
戦争しにいくようなもんやないか。」
キキョウ
「隊長、あの巨大な要塞です
隠密に内部へと侵入した方が
被害も抑えられるかもしれません。」
アキレイ
「4人で250人ずつ率いればいい。
少数精鋭には変わりないからな。
組み分けは船内で行う」
ラナンキュラス
「そうしよう」
キキョウ
「リナリア副隊長はいかないのですか?」
アキレイ
「あぁ。リナリアには
しばらく二刃花隊と一緒に
今晩行われる隊葬の準備をしてもらう」
ラナンキュラス
「僕の隊の女の子達も
準備を手伝いたいと沢山申し出があった。
キスツス隊長は全女性隊士の憧れだったからね。
本当に惜しい人を亡くした」
ジニア
「せやな。
移動要塞マーベラスを
派手にぶっ壊して
キっちゃんを
盛大に葬おうや。
なぁ、キキ」
キキョウ
「.....そうですね。」
ジニア
「ほんで、この大きすぎる移動用飛行魔進
亜那魂蛇をどうして見つからんくするか」
ラナンキュラス
「任せて」
『剋刃 四十七•天遣曲法』
キキョウ
「凄い、、四十番後半の超高等 刃術
こんなに大きな船体が
一瞬で見えなくなった。
光を司る銀狼顔負けの
光彩刃術ね、、」
ラナンキュラス
「まだだよ」
『剋刃の三•走疾』
リナリア
「キャッ!風が、、周囲を!!
下級刃術なのに
この風圧!!!やっぱり凄い!!」
ラナンキュラス
『剋刃 四十一•五角羅生門』
アキレイ
「ほう。。
三十重詠唱か」
ジニア
「やるやないか」
キキョウ
「す、凄すぎる。
こんなに緻密で
今にも崩れそうなバランスを
よく保っていられますね、、」
ラナンキュラス
「これで仕上げさ」
キキョウ
「え?」
ラナンキュラス
『滅刃の三•波雷』
キキョウ
「熱気??いや、微弱な電気?
五角羅生門の
障壁の周りに電気が渦巻いてる!!
こんな使い方、、見たことがない、、、
四重詠唱なんて、、しかも
高等刃術である四十番の刃術を
2つも織り交ぜてる!!!
こ、これが
戦闘刃術特化部隊"八刃花"
隊長ラナンキュラス」
リナリア
「信じられない、、
鞘花以前に
この人っっ」
アキレイ
「見事だ。
機体を見えなくして軽くし
周りを囲む障壁の上を更に
電気を這わせるか
マーベラスの索敵レーダーから
探知されないためだな」
ラナンキュラス
「そう言うこと」
ジニア
「しゃーっ!ほな、行くで!!
ふざけたオモチャを
ぶっ壊しにな!!!!」
N
千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜
移動要塞マーベラス 突入作戦 前編(完)
おまけ
N
ここは帝都付近の樹海
その奥深くに美しい湖と
小さな菜園があった。
ラナンキュラス
「やぁ、元気にしてたかい?」
「今回の任務は少し長くてね。
なかなか来られなかったよ。」
「そういえばキスツスさんが
亡くなったそうだ。」
「悲しいかい?」
間
「相変わらず美しいところだ」
「いつもこうやって二人で眺めていたね」
「あっ見てごらん?
君がまいた種が
また花を咲かせたよ」
「また、摘むから待ってて」
「乾燥が終わって
ブレンドしたら持ってくるよ」
「フッ 君は紅茶が好きだったからね」
「あぁ、また来るよ。」
「アイビー副隊長」
N
ここは帝都付近の樹海
その奥深くに美しい湖と
小さな菜園と
沢山の花が添えられた
美しい墓標があった。
完
ジニアがラナンキュラスに言っていた
副隊長の話し
ラナンキュラスには一体どんな過去があるのか。
次回はいよいよ移動要塞マーベラスへ突入!!
新たな敵が現れて隊長が遂に刀を解放します!!