Achillei's Side Story2 「The Superhero」
5月初頭...いや4月の終わり
俺は予期せぬ事を思いついた。
ぁあ。また自分の首を絞めてしまう。
まだ月末だし
何とかなるかなーー。とかなんとか
思い書き始めたこの話し。
サイドストーリーパート2なんて
誰が予想したんだろうか。
俺も考えもしなかった。
結果、俺はとっーーーーても忙しくなった笑
でもとてもよい作品になったと思う。
パート2は感動的な作品になり
好きな人も多い。だけど御涙頂戴ばかりだと
飽きてしまうだろうと思って
本当はパニックルームの代わりに
描くはずだったこの話しを
ブラッシュアップしました。
千刃花の日常コメディを楽しんで下さいね。
あ、それとホームページできたので
確認して下さいね!!
ファンクラブもクレカ、口座引落、コンビニ払い
対応しました。
URLコピペしてな!
https://rensproduction.wixsite.com/website/rensjackson
では!楽しんで!!
ムスカリーノ▶︎▶︎▶︎N
N
ナーベルク帝国
首都ルシファンブルクにある19階建の高層マンション
そこには六刃花隊副隊長として活躍する傍ら
兄であるアキレイが社長を務めている魔進会社
MARtHCOMPANY の"最高執行責任者"ひいては
各種雑誌のモデルとしても活躍している
リナリア=アビゲイル=マーティンの住居があった。
リナリア
「...今、何時...?
ふぁあ ...寝すぎちゃった。」
N
そこには乱雑に脱ぎ捨てられた服と
空いたワインボトル、
山の様に積まれた書類があった。
リナリア
「はぁ......飲み過ぎちゃった。
ちゃんと、お金払ったかな...。払った...よね?」
N
すると、チャイムが鳴り響く
リナリア
「何?こんな昼間っから...ん?誰かしら。
はーい」
N
モニターを覗くと
そこには元ラジオジョッキーで
現在は千刃花通信刃術司令部" 九根"の副司令を務める
デイジーの姿があった。
リナリア
「あっ!!!!!忘れてた!!!」
N
リナリアはモニターのボタンを押すと
スピーカーに向かって話した。
デイジー
「Hi!!お迎えに来たZE!!
andこれがバラの花たーーー」
リナリア
「デイジー??ちょっと待ってて!!」
N
リナリアはモニターを切ると
急いで身支度を済ませた。
ーー2時間後ーー
リナリア
「お待たせ!!デイジー!!!」
N
エントランスから出て来たリナリア。
そこにはバラの花束を抱えたデイジーが立っていた。
デイジー
「リナリー...少しすこーしだけ
すこーーーーしだけ待ったYO!!
気にしなくていいんだZE!!But!!
バラの花達はリナリーにmissingだって
泣いていたYO ...受け取ってくれリナーー」
リナリア
「わー!!素敵ね!!ありがとう!!
そこに置いといて!!」
デイジー
「 What's !?そ、そこに!?
こ、これは紳士の気持ちSA!!!
さぁ!!これ受け取っーー!!」
リナリア
「あっそっか!!そう言う事!?
気が利くのね!デイジー!!
ちょうどエントランスの花が枯れてたから
買おうと思ってたの!!」
デイジー
「リ、リナリー!?」
N
リナリアはエントランスに飾られていた
枯れかけた花を抜き取ると
バラの花束を花瓶にぶっ刺した。
デイジー
「Oh my god!!」
リナリア
「じゃっ。行こうか」
N
そう言って2人はマンションを出て行った。
しかし、その一連のやり取りを
遠くから下唇を噛みながら
眺めている男がいた。
アキレイ
「グヌヌッ...許さんぞ!!デイジー!!!」
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
番外篇 Achillei's Side Story 2
【 The Superhero】
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
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デイジー▶︎▶︎▶︎N
アキレイ
「一体、どう言うつもりだデイジー!!
リナリアと休日にデートするとは!!
ガーベラへの想いはどこいったんだ !!」
N
アキレイはサングラスに双眼鏡
あんぱんを口に頬張りながら
向かいのマンション屋上から
2人の動向を見ていた。
アキレイ
「もう少し近づけば声が...いや
刃汽知覚を使われたらバレてしまうな。
いや、しかし...やはり会話が気になるな...
少し近づくか...」
ジジ
「そうだな。
もう少し近づいた方がいいな。」
アキレイ
「そうか...なら行くぞジジ...え?」
ジジ
「あ?」
アキレイ
「何ィィィイ!?!!?!?
な、なんでお前がここにいるんだ!!!」
ジジ
「それはこっちのセリフだっつーの!!」
N
そこにはアキレイと同じナーベルク士官学校の同級生であり
一刃花隊副隊長でもあるジジが
サングラスをかけ双眼鏡片手に立っていた。
ジジ
「お前休日なのに何してんだ。」
アキレイ
「そ、それはだな...その。
見張りだ!!!!!!」
ジジ
「なんのだよ!!
ん?おい待て。ちょっと電話だ。」
N
ジジはMangoroid を
取り出すと誰かと話していた。
ジジ
「コチラ、ジジ。
あん?屋上にいんだよ。
アキレイもここにいやがった。
ん??知らねーよ!!
俺が知りてぇーんだからよ!!!
ん?何!??動いたか!!
そっちへ行く!!」
N
そう言ってジジは電話を切ると
アキレイを見た。
ジジ
「手下から連絡が入った。
どうやらリナリアとデイジーが
潤街に向かったらしい。俺は向かう。」
アキレイ
「なんだ...と!?俺も行くぞ!!」
ジジ
「熱苦しいからここにいろよ。じゃあな。」
アキレイ
「待て!!!!」
N
ーー10分後ーー
ここはルシファンブルクで最も人が行き交い
人も金も潤う繁華街と言われている通称潤街
その路地裏でアキレイとジジが
手下と呼ばれている男と会っていた。
アキレイ
「手下...と言っていたが...」
ジジ
「ぁあ。コイツだ」
ムスカリーノ
「そうそう。手下ね。ふーん。
あれ?その指...俺に向いてないっすか?
まさかねぇ...ハハハ。
...俺!?!??!?手下って俺!?!?!?」
ジジ
「あ"ん?お前以外いねーだろ?」
ムスカリーノ
「待ってくださいよぉジジ副隊長!!
俺いつから手下になったんすか!!!
俺はね!!四刃花隊副隊長代理ですよ?
ジジ副隊長は一刃花隊の副隊長じゃないっすか!!
そもそも隊が違うじゃないすかー!!
勘弁してくださいよぉ!!」
ジジ
「おいおい。任務から帰ってきたら
お菓子の家の請求が俺んちに届いて来てんのは
何でだ?あ"ん!?」
ムスカリーノ
「俺知らないっすよぉ!!!」
ジジ
「お菓子の家食ったのは誰だって聞いてんだよ」
ムスカリーノ
「そ、それはクーワ隊長っすけど...」
ジジ
「隊長の責任は部下が取れって
士官学校で習わなかったかムスカリーノ!!
そうだろ?アキレイ!!」
アキレイ
「覚えてない!!!
座学は寝ていたからな!!!」
ジジ
「アキレイもそうだって
言ってんじゃねぇか!!」
ムスカリーノ
「言ってない言ってない
言ってない言ってない!!!」
ジジ
「チッ...とにかく今日1日
請求額分は働いてもらうからな。」
ムスカリーノ
「そんなぁぁあ!!!!
ダンデライ副隊長が黙ってないっすよ!!」
ジジ
「何言ってんだ。取引してんだよ。
だからダンデライは了承済みだ。」
ムスカリーノ
「嘘ォォォオ!!!!!」
ジジ
「四刃花隊が無茶ばっかしやがって
予算がほとんど残ってねぇから
ルシファンブルク家が負担してやったんだ。
手下になるかそれとも
500万ベルクの金を払うか!!!選べ!!!!」
ムスカリーノ
「手下になります!!!」
ジジ
「って事だ。アキレイ。」
アキレイ
「すまないな。ムスカリーノ。」
N
ムスカリーノは肩をガクッと落とした。
ムスカリーノ
「はぁ...分かりましたよ。
っていうかそもそもなんで
リナリア副隊長の後をつけるんすか??
...ん!?そう言えば
なんでアキレイ隊長も!?!?」
アキレイ・ジジ
「そ、それは..その...あれだ...」
ムスカリーノ
「バレたらどやされますよ?」
ジジ
「お前には関係ねーー!!!」
アキレイ
「俺は...ラナンが今日の事を
お、教えてくれて...だな...
そういえば、ジジも昨日いたじゃないか!!」
ジジ
「チッ!!」
アキレイ
「まさかとは思うが...貴様...
デイジーに気があるのか!!!!」
ジジ
「そっちじゃねーよ!!!ハッ!!」
アキレイ
「"そっち"とは...どう言う事だジジ。
返答によっては 消炭にしてくれる!!」
ジジ
「お、落ち着けアキレイ!!」
ムスカリーノ
「普通にリナリア副隊長目的じゃないすか?」
アキレイ
「なんだと!?
貴様...よくも俺の前で堂々とそんな事を」
N
アキレイの身体から炎がユラッと噴き出た。
ムスカリーノ
「ア、ア、アキレイ隊長!!
抑えて!!抑えて!!アッツッ!!
ちょ!!アキレイ隊長!?アッツ!!」
ジジ
「待て待て!!」
ムスカリーノ
「アッツ!!アチッ!!アッツゥゥウッツ!!」
アキレイ
「リナリアをストーカーする輩など
最ッッ低のクズがする事だ!!!!
そんなに氷雪刃術の秘密が知りたいのかジジ!!」
ジジ
「そっちかよ!!!
ってか、その理屈ならお前も最低のクズだろ!!
ん??刃術の秘密?
そ、そうだ!!氷雪を使いのこなせるのは
リナリアだけだからな!!!」
アキレイ
「こそこそ探るなど許せん!!!
消炭と化せ!!!」
ムスカリーノ
「アッツ!!俺がなっちまいますよぉお!!」
ジジ
「落ち着けアキレイ。
俺は氷雪系の秘密を知りたい。
お前はデイジーとデートするリナリアをつけたい。
利害が一致したじゃねぇか。
俺とムスカリーノが協力してやるよ。」
アキレイ
「何!?」
ジジ
「お前方向音痴だろ?
まともに尾行出来んのか??」
アキレイ
「そ、そうだな」
ジジ
「だから協力してやってもいいぞ。」
アキレイ
「そ、そうか」
ムスカリーノ
((ぇえーーバカなのぉおお??))
アキレイ
「すまんな。ジジ、ムスカリーノ。」
ジジ
「気にすんなアキレイ。
困った時はお互い様。だろ?」
ムスカリーノ
「いや、なんか騙さーーー」
ジジ
「余計なこと言ったら...殺すぞ?」
ムスカリーノ
「ぇえぇえ!!」
アキレイ
「よし。それで今あの2人はどこにいるんだ」
ムスカリーノ
「この近くにいるのは間違いないっすよ」
ジジ
「出て来るまで待つか...」
ムスカリーノ
「刃汽知覚で
探せばいいじゃないですかー。
ジジ副隊長得意なんですから!!」
アキレイ
「知ってる奴が刃汽広げて探したら
リナリアにバレるだろ!!」
ジジ
「おい。
何のためにお前を連れて来たと思ってんだ。」
ムスカリーノ
「ぇえーー!?
俺リナリア副隊長に認知されてないんすか!?」
ジジ
「お前の事なんて知らねーだろ。」
ムスカリーノ
「ちょっとそれ酷くないすか!?!?」
アキレイ
「...ところでお前は誰なんだ?」
ムスカリーノ
「嘘つけ!!!!
さっきまで名前呼んでたじゃないすか!!」
アキレイ
「ハハッすまんすまん!!
俺やジジでは怪しまれるのでな!!
頼むぞ!ムスカリーノ!!」
ムスカリーノ
「へいへい。」
N
そう言うとムスカリーノは目を閉じて
刃汽をムワッと辺りに広げた。
アキレイ
「どうだ!?リナリア達はいたか!?!?」
ムスカリーノ
「25m先の店っすね。
刃汽でバレるっすよ?
こんな近くだと。」
ジジ
「刃汽知覚ってのは
無意識じゃ探知出来ねーんだよ。
警戒してる訳でもねーし。ほら、行くぞ。」
アキレイ
「ちょっと待てジジ。
その距離ならコイツを使う!!」
N
アキレイは胸元からピルケースを取り出すと
その中から小粒の機械を出した。
ジジ
「なんだこれ。」
アキレイ
「見て驚くなよ!!先月改良したばかりの
遠隔小型追跡機"追跡蚊4"だ!!
ユラユラと飛んでピタッと止まれば
相手に気付かれずに居場所と音声が
俺のMangoroid に飛ばされる!!
ただし無線通信技術が届く範囲に限られるから
俺のMangoroid が離れすぎると
操作が出来なくなる!!
もちろん!!血も吸えるぞ!!!」
ムスカリーノ
「血は...吸う必要なくないっすか?」
アキレイ
「さらにはなんと!!!!
自動殺戮機能"56SU"が搭載されている!!」
ジジ
「何!?それは買いだな...」
アキレイ
「だろ??小型爆弾ぐらいの威力はあるぞ!!」
ムスカリーノ
「物騒だな!!!!」
ジジ
「すぐにプラムに連絡して
うちでナーベルク帝国兵に配備できるか確認しよう。」
ムスカリーノ
「本気ですか!?!?
後半の機能全部いらなくないすか!?」
アキレイ
「よし!そうと決まれば早速試してみよう!!」
ムスカリーノ
「え!?どの機能を!??!?」
アキレイ▶︎▶︎▶︎N
N
ーーリナリアサイドーー
リナリア
「ふぅーー。少し疲れたね!!!」
デイジー
「そ、そうだろうNE!! oops!!
ご、ごめんよ girl!!
前が...前が見えな...い...のSA!!」
N
デイジーは山のように積まれた買い物袋を抱え
フラフラとよろけながら歩いていた。
デイジー
「買い...すぎ...なんじゃないの...KAI!?」
リナリア
「ん?まだ買うよ?」
デイジー
「Oh Jesus!!
も、も、持てないよ??デイジー持てないよ?
クタクタだよリナーーー」
リナリア
「あっ、そうだ!!気づかなかった!!
ごめんね!デイジー!!
お腹減ったよね!!お昼食べよ!!」
デイジー
「そ、そっちじゃ...ないYO。」
リナリア
「1キロ先に美味しい小料理屋があるの。
そこまで行こ!!」
デイジー
「1キロォォォォ!?!?!?
そ、そこじゃないとダメなのKAI!!?
すぐそこにあるYO!?
グルテンフリーのお好み焼き
"来なあかんbay"でもいいんだZE!?」
リナリア
「あそこのクーポンこの前使っちゃって
またジニア隊長から貰わないと...」
デイジー
「こんなリッチなのにクーポン気にするのKAI!?
相変わらずの倹約家だYO!!
今日はデートなんだからーーー」
リナリア
「ほら、行くよデイジー!!!」
N
リナリアはすでに遠くまで歩いていた。
デイジー
「ファンタスティック!!!!
早い!!早すぎるYO!!!」
リナリア
「置いてくぞぉ!!」
デイジー
「待ってくれYO!!!」
リナリア
「ウフフッ
こっちこっち!!」
N
ユラユラと歩き出すデイジー。
その背中にはピタッと追跡蚊4が張り付いていた。
デイジー▶︎▶︎▶︎N
アキレイ
「グッ...デイジーの奴め!!」
ジジ
「アキレイ!!今すぐ爆破しろ!!」
アキレイ
「任せろぉお!!!!」
ムスカリーノ
「待て待て待て待って!!!今ここで!?」
ジジ
「何考えてやがんだデイジー!!!」
ムスカリーノ
「いや、それこっちのセリフだって!!
56SU機能使おうとしてませんでした?」
アキレイ
「止めるなムスカリーノ!!!」
ムスカリーノ
「止めますよ!!
ただのデートじゃないっすか
仲良さそうで良いと思うっすけどねぇ。」
N
するとジジの顔つきが変わった
ムスカリーノ
「え?イダダダダダダダ!!!
ちょっ!!なんでツネるんすか!?!?
アキレイ隊長見てくださ...アッツ!!
アッツ!!!!炎でてますよ!?アキ...
アキレイ隊長!?」
N
ーー30分後ーー
小料理屋"浅雛 "
リナリア達は畳の一室に案内された。
ジジ▶︎▶︎▶︎N
リナリア
「いい所でしょ?」
デイジー
「疲れ...いや、良い運動したZE!!っと」
リナリア
「ここの料理美味しいから食べさせたかったんだ。
その日の料理長の気分によって
メニューが変わるから特に注文しなくていいんだよ?
しかもね。見て。庭園が綺麗なんだよ。」
N
そう言ってリナリアは襖の先を指差した。
そこには岩や苔と真っ白な砂利を用いて
見事な水の波紋が描かれており
枯山水 と呼ばれている庭園様式が広がっていた。
デイジー
「凄いじゃないKA!!!心が安らぐYO!!!
どことなく一刃花隊の隊舎と似ていないKAI!?」
リナリア
「そうだね。ツバキ隊長こういうの好きだからね。
なんか落ち着くのよね。」
N
ーーアキレイサイドーー
ムスカリーノ
「ほ、本気でやるんすか!?!?
え!?正気!?!?」
アキレイ
「これが一番安全だ!!」
ムスカリーノ
「どこが!?!?」
ジジ
「任せろ。俺はこれでも剋刃は得意な方だ。
刃汽は限りなく消したが油断するなよ。」
アキレイ
「心配するなデイジー。完璧だ。
木を隠すなら森の中だ!!!!」
ムスカリーノ
「え!?使い方違くないすか!?!?」
ジジ
「行くぞ。声色少し変えろよ!」
アキレイ
「そんな姑息な真似できん!!」
ムスカリーノ
「ぇえええ!!今まさに姑息ですけど!?」
アキレイ
「姑息というのは
卑怯な手を使う事を言うのだ!!」
ムスカリーノ
「だからそうじゃねぇすか!!」
ジジ
「心配すんな。これでも俺は警邏部隊だからな。
こんなもん余裕なんだよ。
ほら、ゴタゴタ抜かしてねぇーで開けるぞ。
冷めちまう。」
リナリア
「そうそうそれでね!兄さんったらーー」
ジジ
「失礼致しますわ。
本日はようこそ浅雛 へ。」
リナリア
「ど、どうも...」
ジジ
「いつもご贔屓にしてくださり
ありがとうございますマーティン様。」
ムスカリーノ
((バレるってぇえ!!!!
なんだよこの変装!!!!!!!))
リナリア
「え...と...」
ジジ
「あ、これはこれは失礼致しました。
私は女将をさせていただいております。
モモコと申します。
そして、こちらが料理長のサルオ」
アキレイ
「ムッ!?!?サ、サルオでごぜぇます。」
ジジ
「そしてコチラがサンゲントンの豚です。」
ムスカリーノ
「ブヒッ!!!?!?!?!?
ブ、ブタと申します。」
ジジ
「あっ、ブブタは最近、修行を始めたばかりで
緊張しておりまして
いつも来てくださるマーティン様に
ご挨拶をと思いまして。」
ムスカリーノ
((聞いてねーよ!!
どう言う設定だよ!!!
俺、人でもねーじゃねぇか!!))
リナリア
「...え、あ、桃太...郎...かな?」
デイジー
「リ、リナリー?随分とCoolなお店だNE!?」
ジジ
「ウフフッ。
よくそう言っていただいております。」
デイジー
「キジはいないのKAI!?」
ムスカリーノ
((俺はスルー!!?!?!?))
ジジ
「キジ?キジと申します...と...
ぁあ。主人のキジノスケは
解せぬ解せぬと言いながら
剣の修行で山に芝刈りに行っております。」
リナリア
「剣の修行で!?!?
芝を刀で斬ってるのかしら...」
ジジ
「ぇえ。ついでに長い髪も切れと
申しているのですが全くその気配がありませんの。
オホホホホ。
では、サルオ。料理を」
アキレイ
「失礼致します。
コチラが当店で人気の"椿"だ。
少し苦味のある蕎麦つゆは舌が痺れるが
個性的な風味で狂った様に
箸が止まらなく...なる!!」
デイジー
「え!!!!?そんな勢いよく置くのKAI!?
つゆがコボれてるYO!?!?!?」
アキレイ
「何か?」
デイジー
「ヒェエエ!!何でもないYO!!!!」
リナリア
「サ、サルオさん?」
ジジ
「失礼致しました。サルオは昔気質な人でして
三人称が基本、貴様なんです。」
リナリア
「そ、そうなんですか」
アキレイ
「そして、これが"照"だ。
カモを香草で包み皮をパリッとバターで焼きあげた
優しい口当たりだがクセのあるオススメの料理だ。
だが...
カモの肉によっては過ちを犯すこともある。」
デイジー
「そ、そ、それはどう言う意味DAI!?」
アキレイ
「フンッ。知らん!!」
デイジー・ムスカリーノ
「ぇえええええええ!!!!!」
ジジ
「どうしました?ブブタ。」
ムスカリーノ
「ハッ!!い、いえ!!何でもないです!!」
リナリア
「で、でもやっぱり美味しそうね!!」
ジジ
「味は保証しております。
ごゆりとお寛ぎ下さい。では」
アキレイ
「失礼致します。」
ムスカリーノ
「し、失礼致します。」
リナリア
「...面白い人達だったわね。」
デイジー
「そ、そうだNE!!
じゃぁ早速、食べようZE!!
モグモグ ...お!!
デリシャス!!リナリー!!
本当においっカレェエエエエエエエ!!!」
リナリア▶︎▶︎▶︎N
N
ーージジサイドーー
追跡蚊4から聞こえる
デイジーの叫び声も虚しく
3人は隣の部屋から様子を伺っていた。
アキレイ
「完璧だったな。ジジ。」
ジジ
「ぁあ。抜かりはなかった。」
ムスカリーノ
「どこが!?!?!?
思いっきり怪しかったっすよ!?!?
ってか何の意味があったんすか!?!?
わざわざ会いに行く意味無かったすよ!!」
ジジ
「あ"ん?
デイジーのツラ拝みに行ったに決まってんだろ」
ムスカリーノ
「何のために!?!?」
アキレイ
「ひと泡吹かせるためだ!!!」
N
そして剋刃十八・幻彩光を解いた3人は
普段の姿に戻った。
アキレイ
「心配するなムスカリーノ。
全ては正義の為だ。だろ?ジジ」
ジジ
「当然だ。 浅雛 の奴らには
金を渡しておいた。足がつく事はねぇよ。」
ムスカリーノ
「金渡したんすか!??」
アキレイ
「根回しがいいな。
俺は現金を持たない主義なのでな!!」
ムスカリーノ
「主義じゃなくてリナリア副隊長に
持たせて貰えてないだけじゃないっすか。」
アキレイ
「ぁあ!そうだ!!
あるだけ全部使ってしまうからな!!!!」
ムスカリーノ
「らしいっすねぇー。
それでいくら渡したんすか?」
ジジ
「さぁな。そん時の相場によるだろ。」
ムスカリーノ
「はい??どう言う意味っすか?」
ジジ
「金の延棒で払ったんだよ。」
ムスカリーノ
「ぇええ!!そんな払い方する人いるんすか!?
っていうか持ってる事に驚くんすけど!?」
ジジ
「あ"ん?文句あんのか?」
ムスカリーノ
「な、ないっすけど...」
アキレイ
「どうやら移動するみたいだぞ。」
N
ーーリナリアサイドーー
ムスカリーノ▶︎▶︎▶︎N
デイジー
「ウプッ」
リナリア
「ね?美味しかったでしょ?」
デイジー
「あ、あんなスパイシーな蕎麦は
食べた事なかったYO!!!
お店の人は俺を殺す気だったのKANA!?」
リナリア
「何言ってんのよ。
そんな訳ないでしょ?
さてと、、まだまだ買おっと!!」
デイジー
「アパパパパパパ!!?!?」
N
それからリナリアとデイジーは
フルーツ店から養鶏場、陶器店など
様々なお店を回った。
デイジー
「ハァ...ハァ...もう、いいKAI?」
リナリア
「そうだね!!ありがとうデイジー。」
デイジー
「何を言ってるんDAI!?
今日は...初めてのーーー」
リナリア
「じゃあ、兄さんち行こっか!!」
アキレイ・ジジ・デイジー・ムスカリーノ
「!?!?!?!?!?」
N
ーーアキレイサイドーー
デイジー▶︎▶︎▶︎N
アキレイ
「何を考えてるんだリナリア!!!」
ジジ
「まさか...デイジーを紹介する気か!?」
ムスカリーノ
「て、展開早すぎないっすか!?」
ジジ
「ってかリナリアに合鍵持たせてんのか?」
アキレイ
「ぁあ。ちなみに俺もリナリアの家の合鍵持ってるぞ」
ジジ
「仲良しかよ。」
ムスカリーノ
「あっ!!魔進で
アキレイ隊長の家向かったっぽいすよ!!」
アキレイ
「いかん!!!
追跡蚊4の追跡が切れる!!」
ジジ
「おい!!どうすんだ!!」
アキレイ
「今から魔進を手配してとなると
遅すぎるだろう!!こうなったら!!!」
ムスカリーノ
「まさか!!解放しないっすよね!?」
ジジ
「街がぶっ壊れるだろうが!!!!!」
アキレイ
「俺んちまで10分はかかる!!」
ジジ
「今は夕方だ。渋滞もあるだろ。」
アキレイ
「紅大蛇で空を飛んだら
5分...いや、3分でいけるかもな。」
ムスカリーノ
「無理っすよぉ!!
解放の余波で死にますよ!?一般人!!」
ジジ
「いや、名案がある。
解放しなくても空を飛ぶ方法があるぞ。
さっきアキレイ言ったよな??
3分で行けるってよ。」
アキレイ
「そうか!!!」
ジジ
「準備はいいか?制限時間は3分だ!!」
ムスカリーノ
「え!?何するんすか!?」
ジジ
「やれ!!アキレイ!!!!」
アキレイ
『剋刃 四十•天賦鳳倫!!』
『蛇神憑!!』
N
突如、アキレイの身体が光り輝き
紅の炎がヘビの様に這って燃え上がると
アキレイの身体が紅の鎧で包まれた。
ムスカリーノ
「ぉお!!!これが天賦鳳倫!!
誰もが一度は夢見るロマン!!!!!」
ジジ
「変身してぇだけだろうが」
N
剋刃 四十•天賦鳳倫
鞘花のみが行える憑依刃術である。
本来、鍛錬によって未解放状態でも
鞘の力の一端を扱えるが
その力を数倍に引き出す事ができる刃術である。
鞘を解放するとき
解放の余波で周りの建物などを巻き込んでしまうが
その心配も恐れもない。
いわゆる擬似解放に近い状態である。
ただし、その擬似解放時間は約三分間
そして、一日一度が限度である。
アキレイ
「行くぞ!!!!」
ムスカリーノ
「え!?ちょっ!!?
俺達抱えて空飛ぶんすか!?
ちょ!!待ってーーー」
アキレイ
「ウォオオオオオ!!!!!!!!」
ムスカリーノ
「いやあぁあぁあ!!!!!!!」
N
アキレイはジジ達を抱えて
爆風と熱風でナーベルクの夕暮れの空を駆け抜けた。
ーー3分後ーー
アキレイ
「間に合ったぞ!!!!!!」
ムスカリーノ
「ハァ!!ハァ!!ハァ!!!
間に合った...ぞ!!じゃねぇっすよ!!
こっちはケツが燃えたんすよ!?!?!?」
ジジ
「ケツが燃えたくらいで喚いてんじゃねぇぞ」
ムスカリーノ
「そっち側は熱いから俺と交換してやるって
言うから交換したのに!!
俺の方が全然熱かったんすけど!?」
ジジ
「ん?そんなこと言ったか?
俺は場所を交換してやるって言ったんだ。
熱いからなんて言ってねーぞ。」
ムスカリーノ
「同じっすよぉ!!!!」
ジジ
「方角的に右に旋回するから
左側が熱くなるのは当然だろ??
飛行力学も知らねーのかよ。」
ムスカリーノ
「ひ、飛行??なんすか!?」
アキレイ
「ふぅ。せっかく先に着いたんだ。
中に入れ。パチン」
N
アキレイは指を鳴らすと
整えられた芝生の大地がカパッと割れて中へと入った。
地下へと続く階段をしばらく下りていくと
玄関が見えた。アキレイは取手に手をかけ
重い扉を開けて中に入っていった。
アキレイ
「さぁ、入れ。」
ムスカリーノ
「す、すげぇ...ダンデライ副隊長んちも
充分凄かったっすけど
六大貴族の家はパないっすね...」
ジジ
「別に普通だろ。な?アキレイ」
アキレイ
「ぁあ。特にこだわりはないが」
ムスカリーノ
「...俺も頑張ろう。」
N
アキレイの自宅の床は
打ちっぱなしのコンクリートが敷き詰められており
グランドピアノとドラムセット、大きなソファ
そして旧式型移動用四輪駆動魔進が
六台ディスプレイしてあった。
そして一番奥には巨大なロボットが
ディスプレイされていた。
ムスカリーノ
「おお!!!少年心が満載ですね!!!
これはなんすか!?!?」
アキレイ
「ぁあ。これか!?
これはな!!亜那魂蛇Iの変形した姿!!!
1/5スケールの幻装魔神・亜那魂蛇だ!!」
ムスカリーノ
「亜那魂蛇って変形するんすか!?」
アキレイ
「そうだ!!!すごいだろ!!
俺の大切な宝物 だ。」
ムスカリーノ
「ぬぉおお!!!ビームとか出るんすか!?」
アキレイ
「ビーム!?素手に決まってるだろ!!」
ムスカリーノ
「え?」
アキレイ
「だが、解放すれば炎を出せる!!」
ムスカリーノ
「いや、それ出してるのアキレイ隊長じゃないすか?」
アキレイ
「何を言ってるんだ。俺だ!!!」
ムスカリーノ
「俺じゃねぇすか!!」
アキレイ
「ゴホンッ。その内ビームもな。な?」
ジジ
「なんのウィンクだよ。
うちは充分出資したろ。
あとはテメェでリナリアを説得しろよ。」
アキレイ
「グッ...リナリアめ!!!!」
ムスカリーノ
「お!!この部屋なんすか??」
N
ムスカリーノは奥の部屋を開けた。
アキレイ
「そこは作業場だ。
見て驚くなよ!!!!!」
N
そこに横たわっていたのは
KARE8だった。
ジジ
「ッッ!!何考えてんだ!!」
ムスカリーノ
「こ、これKARE8っすよね??」
アキレイ
「そうだ。マーベラスの一件以降
KARE8の残骸を少しずつ集めて
修復してる最中なんだ。
技術開発局でやるのは危険だからな。
ここなら俺が対処できるし
いざとなれば家ごと爆破できる。」
ジジ
「どうする気だ?」
アキレイ
「そもそも俺はこの形が気に食わん。
だからKARE8の技術力を応用して
全隊の主要戦闘魔進を亜那魂蛇Iの様に
巨大ロボに変えるつもりだ。
いずれ、巨大ロボ同士の争いがやってくる。」
ムスカリーノ
((来ない来ない来ない来ない))
アキレイ
「その時に刃汽を使って動く戦闘魔進ロボが
必要だと考えている。
だが、どうやって刃汽を封じ込め
チャージしそれを供給するかが思いつかんのだ。」
ジジ
「金は出そう。」
アキレイ
「本当か!?!?」
ムスカリーノ
「自分んとこで出す気ねーじゃねぇっすか。」
アキレイ
「グッ...リナリアめ!!
なかなか首を縦に振らんのだ。」
ムスカリーノ
「どうせロボットを作りたいってくらいにしか
伝わってねーんすよ。」
アキレイ
「...そうかもしれん!!
とにかくその時は
全隊長に協力してもらわねばならん。」
ジジ
「そしたらまずはオルケイディアからだな。
プラムには話しといてやるよ。」
アキレイ
「そしたらクーワはムスカリーノだ。任せたぞ。」
ムスカリーノ
「無理無理無理無理無理!!!!
その代わり僕と戦ってくださーい。とか
言われて死んじまいますよ!!!」
ジジ
「俺はそれでも構わないぜ」
ムスカリーノ
「じゃぁ早速クーワ隊長に言ってこよーっと
ってなりませんからね!?!?」
アキレイ
「そうか...残念だ。
まずはダンデライに聞いてみるとしよう。」
ムスカリーノ
「最初からそうしてください!!!」
ジジ
「そういえばカサブランカはどうした?
いつもだったら飛びついて来るだろ?」
ムスカリーノ
「犬でも飼ってるんすか!?」
アキレイ
「ぁあ。実はな...カサブランカはーー」
N
扉が開く音がした。
ジジ
「くだらねぇ話ししてたから
どうするか決めて無かったじゃねぇか!!!」
ムスカリーノ
「ど、どどうしますか!?」
ジジ
「と、とりあえず隠れるぞ!!」
アキレイ
「な!?なぜ自分ちで隠れなきゃならん!!」
ジジ
「やべ!!来ちまう!!
チッ!!お前だけでも!!!!!」
『剋刃の 十三・遮々音々!!』
『剋刃 四十七・天遣曲法!!』
N
ジジは遮々音々でムスカリーノの音を遮断し
天遣曲法で姿を消した。
それと同時に、アキレイとジジは
キッチン近くのクローゼットの中に飛び込んだ。
ムスカリーノ▶︎▶︎▶︎N
アキレイ
「何で俺がこんな所に!!」
ジジ
「黙ってろ!!!あと燃えんなよ!!
燃えたらーーーー」
リナリア
「あれ?電気付いてる!!
んもう!!兄さんったら!!!
本当にズボラなんだから!!」
デイジー
「ちょ、ちょちょ何でアキレイの家に!?
今日は2人の記念すべーー」
リナリア
「あ、荷物全部そこに置いといて!!
カサブランカ!!
荷物全部分けてキッチンに運んで。」
N
リナリアがそう言うと
どこから共なく白い犬型ロボットが
二足歩行で歩いてきた。
デイジー
「な、なんだいこれWA!?」
リナリア
「兄さんが作ったお手伝いロボットよ!
正式にはね、
自立型お手伝いAI二足歩行型ロボ KA-3BRN火
半年後を目処に一般流通させるつもりなの。」
デイジー
「さすがはアキレイ!!超 COOLだぜ!!」
リナリア
「初めて見たの?
デイジーは何度もここに来てるじゃない。」
デイジー
「だいたい記憶がないのSA!!」
リナリア
「そ、そう。私も人のこと言えないけど...
まぁとりあえず、ダイニング行こっか。
あっ、コーヒーでも飲む?
カフェオレ好きなんだよね!入れとくね!」
デイジー
「ダイニング!?もうディナーKAI!?
さ、さっき食べたばかりだYO!?」
リナリア
「デカフェとアイスカフェオレをお願い。」
N
リナリアはガラスのテーブルに
グラスを置くとテーブルの脇からアームが伸び
グラスを回収した。
すると、すぐさまコーヒーが注がれた。
リナリア
「はい。」
デイジー
「サンキューリナリア!!」
リナリア
「ん、デイジー汗だくじゃない!!
なんでそんな汗だくなのよ!!
シャワー浴びてくれば??」
N
すると奥の方でガタッと音がした。
リナリア
「ん?」
ジジ
「シャワーだぁ!!?!?!?」
アキレイ
「俺の家でナニする気だ!!!」
ジジ
「ぶっ殺してやる!!!!」
アキレイ
『天輪・永久・牙なるしーー』
ジジ
「馬鹿野郎!!俺を殺す気か!!!」
アキレイ
「いっぺんの悔いなし!!!」
ジジ
「ふざけんな!!!!」
デイジー
「シャワー!?
俺は昨日入ったから入らないのSA!!」
ジジ
「汚ねぇ!!!」
アキレイ
「リナリアは綺麗好きだ。
そんな男なんぞ興味ない!!」
リナリア
「え?そうなの??
ちょっとデイジーそこに立って。」
デイジー
「え!?ここかい?」
N
リナリアが壁のスイッチを押すと
ウィーンと扉が開いて屋内プールが見えた。
デイジー
「プール??リナリーどうしたんーーー」
リナリア
『滅刃の十・泡沫飛沫!!!』
『照刃の二・消浄洗!!』
デイジー
「アババボバボ」
N
泡と消毒液の水流が
デイジーを包み込みその勢いで
プールへと落とされた。
リナリア
「水でも被って反省しなさい!!」
ジジ
「よ、容赦ねぇーな。」
アキレイ
「...リナリアは怖いんだ。」
リナリア
「カサブランカ。
デイジーにタオル持っていってあげて。」
デイジー
「プハーッ!!!ゴホッゴホッゴホッ!!
リナリー!?!?ぜ、全然痛いYO!?!?
普通に攻撃してないKAI !?!?」
リナリア
「服ぐらいは自分で乾かしなさい?
刃術使えるでしょ?」
デイジー
「手厳しいZE全く!!」
N
ーー10分後ーー
アキレイ宅キッチンにて
リナリア
「よし、材料はオッケー!!
始めようかなー!」
デイジー
「まさか俺の為にディナーを作ってくれるなんて
優しい子だZE全く!!!!」
リナリア
「んー?何か言った!?
あ、デイジー!!ミルク取ってー!」
デイジー
「世話がやけるZE!!」
N
そう言ってデイジーはソファから立ち上がると
冷蔵庫からミルクを取ってリナリアに渡した。
リナリア
「ありがとうデイジー。」
デイジー
「ちなみにアキレイはいつ帰ってくるんDAI?」
リナリア
「んー。
兄さん昨日は私とジジとダンデライさんと
一緒に呑んでたんだけど私記憶ないのよねー。
もうそろそろ帰って来るんじゃない?」
デイジー
「ダンデライさんと呑んでたのKAI?
珍しいじゃないKA!!!」
リナリア
「ポセドニアの話しを
ジジから聞きたかったそうよ。」
デイジー
「ジジにKAI!?
アナスタシアじゃないのKAI!?」
リナリア
「ジジって意外に童話詳しいのよ。
昔に結構、教えてもらったから。
それで私、童話が好きになったの。」
デイジー
「へぇーー!!意外だYO!!」
リナリア
「そうでしょ?
あんまりそう言うこと話さないからアイツ。」
N
リナリアは何かを作りながら
デイジーと楽しそうに話していた。
ジジ
「何...言ってんだよ。」
アキレイ
「そんな事もあったような...無かった様な」
デイジー
「アキレイとジジは仲良いのKAI?」
リナリア
「仲良いいと思うよ!!学生の頃から
ツバキ隊長もラナンキュラス隊長も兄さんも
いつもジジの周りに集まっててね。
悪さばっかしてたのよ?
兄さんってあんな感じじゃない??
思い立ったら走り出しちゃうし
無茶ばっかりするし周り見ないし
だから私がいないとダメなのよ。」
デイジー
「ブラザー想いのシスターだYO!!」
リナリア
「それに私達兄妹 は親を事故で
幼い時に亡くしちゃったから
兄さん余計に心配しちゃってね。」
デイジー
「グランパはいなかったのKAI!?」
リナリア
「お爺ちゃんもお婆ちゃんもみんな戦争で
死んじゃったから家族は兄さんだけ。
兄さんも若くしてマーティン家を継いだから
大変だったと思うんだ。
だから私が頑張らないとって思ってさ。
兄さんがナーベルク士官学校に入ったのも
きっとお爺ちゃんとお婆ちゃんの事も
関係あると思うんだ。
あまりそう言う事話さないけどね。」
デイジー
「確かにアキレイは
そう言う事あまり話さないNE!!」
リナリア
「私...兄さんにとっても感謝してるの。
小さい頃に私が泣いたり
寂しそうにしてると兄さんがいつも助けてくれた。
いっつも明るくていっつも優しくて
いっつもそばに居てくれた。
千刃花に入る事
とっても反対されたけど
今度は私が兄さんを助けたいって
思ったから入隊したんだよ?意外でしょ?」
デイジー
「それは...知らなかったYO」
リナリア
「それに兄さんとっても強いじゃない?
鞘花に選ばれる前から
喧嘩もすごく強くて憧れてたなー。」
デイジー
「アキレイの伝説は沢山あるYO!!
最高の戦士だと思うNE!!!」
リナリア
「そうでしょ?
私にとってはずっと憧れの自慢の兄さん。
そして、今も昔も変わらずに私のヒーローなの。」
N
温かな時間が流れる。
その話しを聞いていたアキレイは
アキレイ
「リナリアァァア!!!!!!」
ジジ
「おい!!バカ!!」
リナリア
「え!?兄さん!?!?!?」
デイジー
「アキレイ!!?ジジ!!?!?」
リナリア
「どこにいたの!?!?」
アキレイ
「リナリアァア!!!!!!」
リナリア
「ちょッ何で泣いてるの!?!?
ってジジ!!!
何でデイジーの胸ぐら掴んでるの!!」
デイジー
「アパパパパパパ!!!!
まだ何もしてないYO!!!!」
ジジ
「まだ?だと??」
デイジー
「ち、ちちち違うYO!!
そう言う意味じゃないYO!!!!」
ジジ
「テメェ!!アキレイの妹に手を出すたぁ
良い度胸じゃねぇか!!!!!」
リナリア
「え!?何言ってるの!?」
アキレイ
「そ、そうだ!!本題はそこだ!!
リナリア!!俺んちでナニしようとした!!」
リナリア
「ナニ!?ナニって何!?」
アキレイ
「お前ら付き合ってるのか!?!?
兄さん許しません!!!!!!」
ジジ
「俺もだ!!!」
デイジー
「ジジには関係ないYO !!!」
ジジ
「あ"あん!?」
デイジー
「アパパパパパパ!!」
リナリア
「ちょっと落ち着いて!!!!」
アキレイ
「兄さん許しませんからね!!!」
ジジ
「んの野郎!!表に出ろ!!」
デイジー
「アパパパパパパ!!!」
リナリア
「落ち着けって言ってんだろ!!!!!」
『剋刃 二十• 氷結界!!!』
N
リナリア以外が全員凍りついた。
アキレイ・デイジー・ジジ
「えええ!!?」
デイジー
「俺関係ないYO!!」
リナリア
「話はできる様に頭までは凍らせなかった。
で?どう言う事?全部話しなさい。」
N
そしてリナリアに洗いざらい全て話した。
リナリア
「へぇ。ずっと尾行してたわけ...ねっ!!」
アキレイ
「グッ...無抵抗の兄の頭を殴るんじゃーーガハッ」
ジジ
「俺達の尾行は完璧だったからバレなかった。
そこを認めてもらいてぇもんーーグハッ」
リナリア
「何で褒めなきゃいけないのよ!!
刃汽知覚なんてプライベートで
使う訳ないでしょ!!!!」
ジジ
「そんな事言ってーーーガハッ」
リナリア
「相変わらず減らず口は治らないみたいね。」
デイジー
「リ、リナリー?
今日はデートだってーーゴハッ」
リナリア
「デートなんて一言も言ってないでしょ!!
買い物に付き合ってって言っただけよ!!
だから花束とか訳わかんない事ばっかり
言ってたのね!!
ガーベラちゃんに言うわよ!!」
デイジー
「ヒィィイ!!勘弁してくれYO!!!」
リナリア
「それと何処に隠れてるか知らないけど
ムスカリーノ!!!!!!
あんたも覚えときなさいよ!!
出てきたらぶっ殺してやるんだから!!」
アキレイ
「逃げろムスカリーノォオオ!!!」
ジジ
「俺達が時間を稼ぐ!!!!!」
リナリア
「何ですっ...って!!!」
アキレイ・ジジ
「ウグッッ ッ!!!」
N
するとチーーーンっと音が鳴った。
リナリア
「はぁ。バカバカしい。パチン」
N
リナリアが指を鳴らすと氷が一気に割れた。
するとリナリアはオーブンレンジに向かっていった。
アキレイ
「す、すまなかったリナリア!!」
リナリア
「カードの限度額減らしますから。」
アキレイ
「何!?それだけは許してくれ!!」
リナリア
「ジジにお小遣いでも貰えば?」
アキレイ
「そうか。その手があったか!!
おいジジ!!!ガハッ!!!」
リナリア
「そんなみっともない事するな!!」
ジジ
「結局、誤解だったんだろ?
お互い疑いが晴れたからいーじゃグハッ!!」
リナリア
「そっちが勝手に疑ってたんでしょ!!」
デイジー
「こ、こ、こ、こんなに凶暴だっグヘッ!!」
リナリア
「殴るわよ?」
デイジー
「もう殴ってるYO!?!?」
リナリア
「はぁ。もう座ってほら。
予定とは違ったけど。
ムスカリーノも出てきなさい。
刃汽知覚で分かってるわよ。」
N
すると子犬の様に震えているムスカリーノが出てきた。
ジジ
「逃げなかったのかよ...」
アキレイ
「すまなかったムスカリーノ」
ムスカリーノ
「リナリア副隊長!!
すんませガハッゴホッグハッウガッゲヘッ!!」
ジジ
「うわぁー殴りすぎじゃねぇ?
アキレイ止めてこいよ」
アキレイ
「無理だ!!!」
デイジー
「も、もうやめてあげろYO!!
このままじゃムスカリーノが
アパパパーさ!!!!!」
リナリア
「はぁ。スッキリした。」
ムスカリーノ
「ずびばぜんでじだ!!」
リナリア
「みんな席についた?
ちなみに今日何の日か知ってる??」
アキレイ・ジジ・ムスカリーノ・デイジー
「知らない」
リナリア
「もう!!ムスカリーノはまだしも
ジジとデイジーは兄さんと仲良いんでしょ??」
ジジ
「何のことか知らねーんだけど。」
デイジー
「さっぱりSA!?」
リナリア
「兄さんは?」
アキレイ
「知らんな!!!」
リナリア
「はぁ。」
間
リナリア
「今日から三日間は兄さんの誕生月でしょ?」
アキレイ
「何!?!?」
ジジ
「その為だったのか!!」
デイジー
「だから俺が荷物持ちKAI!?」
ムスカリーノ
「本当に仲良いんすか?それ」
リナリア
「ほら、ケーキ作ったから食べよ。
それとこれ。兄さん。」
アキレイ
「何だこれ?手紙か?」
リナリア
「フフッそうよ。」
アキレイ
「開けて良いか?」
リナリア
「もちろんよ。」
アキレイ
「そ、そうか」
リナリア
「兄さんへ
いつもいつもお仕事お疲れ様。
会社を継いでから
世界を守りながら
MARtHCOMPANY を守るのは大変だよね。
私はいつも近くで見てるから分かります。
兄さんは弱音を吐かないし誰かのせいにもしない。
全部一人で背負い込んでばかりでとても心配です。
私もつい愚痴ばかり言っちゃうし
兄さんに強く当たってしまう事も沢山あります。
それでも兄さんはいつも私を支えてくれます。
それは幼い時から何も変わりません。
そんな兄さんが世界で一番大好きです。
鞘花に選ばれたあの日から
みんなのヒーローになっちゃったけど
私にとっては今も昔も変わらずに
兄さんだけが私のヒーローです。
愛を込めて。リナリア。」
アキレイ
「リナリア...」
リナリア
「おめでとう。兄さん」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
番外篇 Achillei's Side Story2
【 The Superhero】
※音楽がある場合鳴り止むまで待つ
----------------------------
おまけ
配役変更一覧
----------------------------
ムスカリーノ▶︎▶︎▶︎N
デイジー▶︎▶︎▶︎ダンデライ
----------------------------
N
ここは潤街の路地裏にある
Jackson's BAR
一見さんお断りの会員制であり
年会費だけ払えば自由に飲める隠れ家的なバーである。
アキレイ
「ラナンはもう帰ったのか?」
ダンデライ
「はい、アキレイ隊長がお手洗いに行く間に」
アキレイ
「そうか。」
ジジ
「それで?ポセドニアに動きがあったのか?」
ダンデライ
「ぇえ。兆候といいますか...
これはクーワ隊長の勘に近いのですが。」
アキレイ
「クーワの勘なら当てになりそうだ。」
ダンデライ
「私もそう思います。
マスター、バーボンをロックで。」
アキレイ
「俺にはブランデーをストレートで」
ジジ
「俺にはワインをくれ。」
N
マスターは素早くグラスに酒を注ぐと
テーブルの端から滑らせる様にグラスを投げた。
ダンデライ
「それで話しとは?」
N
ジジはアキレイに見つからぬ様に
スッとメモを渡した。
ダンデライ
「なるほど...良いでしょう。」
アキレイ
「ん?どうした??」
ジジ
「何でもねーよ」
N
するとカランコロンと扉が開き誰かが入ってきた。
リナリア
「みーつけた!!ヒックッ!!」
アキレイ・ジジ
「リナリア!?!?」
N
一升瓶を片手に
酔っ払ったリナリアがフラフラと歩いてきた。
ダンデライ
「リナリア...さん?」
アキレイ
「まずい!!アナスタシアはいないか!?」
ジジ
「待て!今確認する!!」
N
ジジは刃汽知覚を広げて
アナスタシアの場所を探った。
ジジ
「いねぇ。」
ダンデライ
「ふぅーーー。
アナスタシア隊長までいたら
この店が無くなりますからね...
アキレイ隊長!?」
リナリア
「ヒッヒッヒッ!!
呑め呑めぇ兄さーん」
アキレイ
「やめっ!!ゴクゴクゴクゴク」
ジジ
「リナリア!!テメェやめッ!!」
リナリア
「ジジもほら呑め呑めぇ!!」
ジジ
「ふざけゴクゴクゴクゴクッ!!」
ダンデライ
「リナリアさん!!
何してッゴクゴクゴクゴク!!」
リナリア
「ヒック!!ヒッヒッヒッヒッ!!!」
N
1時間後
そこにはあられのない姿の4人がいた。
ダンデライ
「ぼ、僕はねぇ!!
クーワ隊長にヒック!!!!
言ったんですよぉお!!ぇえ!!!
この世界はねぇ!!!
みんなのものだって!!ヒック!!ぇえ!!
部下はねぇ!!!遊びの道具なんかじゃ!!
決してないのですよ!!!ぇえ!!!!
でも!!!!!!!
チョコレート食べると!!!!!
だまる!!どう言う事!?
チョコレートにねぇ!!
そんな効能は!!ねーですらい!!!」
ジジ
「おい〜リナヒアぁあ
おまっ...かぁいいなぁヒック」
アキレイ
「ござ!?!?ござござござご!?!?」
リナリア
「ちょっとぉお!!おにぃひゃぁん!!!
酒ないひょーー!!買ってぇ来るのだぁ!!」
ジジ
「ふぉーいマスターぁあ
酒もっとぉおもってこぉい!!
今日はぁあ!!俺のぉおおおごりだぁあ!!」
リナリア
「呑むのだぁあぁあ!!!」
ジジ
「呑むのだぁあ!!!!!」
アキレイ
「ゴクゴクゴクゴクッ
ゴホッゴホッゴホッ!!
ござござごさごぉおおお!!」
ダンデライ
「僕はねぇ!!許せない!!
許せないけど黙るんですよぉ!!
どう言う事!?!?!?!?
でも僕はねぇ!!そんなクーワ隊長のことを
尊敬しておるのですよ!!ぇえ!!!ヒック
ゴクゴクゴクゴクッぷはーーーー!!
オロロロロロッ」
ジジ
「おいテメェ!何ひてんはひょう!!
そんなとこでオロロロロロッ」
アキレイ
「ござ!?ござご!?ござござ!!!
オロロロロロッ」
リナリア
「ほんとッ...よはひはねぇ!!
ワインボトルがまだヒックあれ?なぁい。
酒持ってこぉおおおおオロロロロロッ」
N
翌日の午後
リナリア
「...今、何時...?
ふぁあ ...寝すぎちゃった。」
N
そこには乱雑に脱ぎ捨てられた服と
空いたワインボトル、
山の様に積まれた書類があった。
リナリア
「はぁ......飲み過ぎちゃった。
ちゃんと、お金払ったかな...。払った...よね?」
みんな面白かったかな?
あまり見れないアキレイの素顔や
ジジの一面。あまり出番のなかったムスカリーノや
デイジーの事も少しは分かったんじゃないかな?
じゃぁ次はジニアのサイドストーリーで会おうぜ。
バイバイキーン