Anastasia's Side Story 「The Twisted」
お久しぶり。
私はコロナで入院しておりまして
その中でパパッと書きたくなって書きました。
5章の途中ですまん!
いずれかは0章に持っていこうと思います。
このお話しは0章のジニアズサイドストーリーを
読んでからお読みください。
♀1の完全独白バージョンで
アナスタシアのみ出て来ます。
キャラ紹介は第4章のSE18を見てね。
では、楽しんで!!
アナスタシア
見誤る事などない。
誤りは一つの過程に過ぎないのだから。
望むものなど手に入らないのだから。
私自身でさえ歯車に過ぎないのだから。
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
番外篇 Anastasia's Side Story
【 The Twisted 】
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アナスタシア
私はナーベルク帝国で最も力のある貴族の一角
通称、六大貴族と言われる家で育った。
正直、そんな事はどうでもいい。
子は親を選べず親も子を選べない。
選択権のない事象に興味なんてない。
私はただ、本に耽 っていたかった。
知識と活字の海に
息を吐く間も無く沈んでいたかった。
血は争えぬものなのか。
私の家にはかつて先代たちが
世界中より集めた文献や
真御伽魔話 が山の様にあった。
何度も何度も読み返した。
時には声に出した。
私の欲は止まらなかった。
しかし知識を得るたびに
また一歩、真理から遠のく。
そして、私は気付いた。
知識を解き明かし真理に近づく者と
知識を読み解き次代に繋ぐ者
知識を得るたびにまた一歩、真理から遠のくが
その途中で知り得た知識もまた真理でもあると。
歴史とは常に勝者によって書き換えられてきた。
では、正しい歴史とは何か。
それを知る為には過去に生きる者に
問いただす以外 術はない。
アナスタシア
「ブルダニア家は"皇帝の智"として
ナーベルク帝国を建国から支えて来た一族の末裔
その当主になった暁には
帝国最大の書物が保管されている書庫回廊を
唯一、制限なく閲覧、管理できる資格を持つのよ。
書庫回廊には更に閲覧禁止または制限された書庫
"禁制書庫"がある。
そこへアクセス出来るのは
ブルダニア家当主と
七刃花隊の隊長の資格を有す者だけ。
更に二人揃わなければ立ち入ることは
決して許されないという縛りがある。
でも、貴女は知らないと思うけど
一つだけ例外があるの。
それは、ブルダニア家当主が不在と判断された場合
その権限が七刃花隊の隊長に
一時的に与えられるというもの。
初代ブルダニア家当主は七という数字に
異様に拘りを見せてね。
七の数字を冠する隊を設立したのが始まりだった。
では何故、隊長でもあり
当主でもあるブルダニア家に
権限を集約しなかったと思う?
それは智の一つとして
初代ブルダニア家当主が
私たち子孫に遺した言葉に関係があるのよ。
"見誤る事 勿れ
知識とは人を狂わせ時に国をも滅ぼすと"
これで分かったかしら?
ブルダニア家と七刃花隊のその関係性は
アクセルとブレーキでなければいけない。
現に初代以降歴代のブルダニア家の当主が
鞘神である黒雛に
選ばれることは無かった。
という事は......そう。
今が歴史的瞬間ね。
黒雛の胎動を
貴女自身も感じるんじゃないかしら?
私に歴史の真理を辿れとね。
自身の為に鞘を振るう貴女には
黒雛を持つ資格なんてないわ。
さっき私が言った事覚えてる?
知識を解き明かし真理に近づく者と
知識を読み解き次代に繋ぐ者がいると。
本当は他にもいるのよ。
その知識を統べ護る者と
......破壊する者よ。」
アナスタシア
「これは、せめてもの慈悲ね。
選ばせてあげるわ
一つ、私に黒雛を継承するなら
汽点霊地を始めとする
各国でのこれまでの蛮行は
英断とされ
これからも語り継がれる。
二つ、自害はオススメしないわ。
ダンジョン化すれば
貴女の魂もダンジョンに囚われる。
それに他国に奪われたくないでしょう?
特にスペリオールとアザジェノスには。
ん?何がおかしい。
まさか、抵抗するつもりかしら?
......バカな子ね。
私を見誤るなよ。
それでも力尽くでと言うなら
もう方法は一つしかないわ。
貴女の鞘を奪う。
フフッ......少し驚いたみたいね。
私、やり方には少し心当たりがあるの。 パチンッ
『剋刃 四十六•閻魔縄々!!』
それじゃぁ、
三つ数えるうちに決めてくれるかしら?
七刃花隊 隊長 殲鎚のルバーブ」
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
番外篇 Anastasia's Side Story
【 The Twisted 】(完)
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おまけ
アナスタシア
「いよいよ帰郷祭ねアダミーシン。
大修練場 の警備に
剋刃達人衆の"吊舟 "が担当なんて
あまりにも大仰だとは思わない?
いくら会場が大きいとはいえ...
アダミーシン。
Melu の映像をスクリーンに映しなさい。
いくらなんでも...やはり何か裏がありそうね。
設計と仕上げはアゲハ副隊長代理と
アパパパーヤンよね?
......やはり、帰郷祭の会場としては
少々、軍備過ぎないかしら?
そうは思わない?アダミーシン。
ねぇ、そこの角を右に曲がりなさい。
そっちの方が早いわよ。
それと、今日のチーム対抗刃術バトルロアイヤルのチーム表も
スクリーンに映せるかしら?
私まだ見れてないから。
真・戦乙女3......
三賢者って事ね。なかなかプラムらしいじゃない。
残りの二人はプラムが選んだのなら間違いないと
思うけど、このジミーとデルフィって子......
知らないわね。
チ、チーム ★王とその他、侍 ?
由緒ある帰郷祭で
こんなふざけた名前、許されないわ。
一体、どこの愚民かし......ら?
ん?
ラナン!?ジジ!?......ツバキ!?
目立ちたがり屋も過ぎると
バカになってしまうのね。
アキレイならまだしもツバキまでも...
ちょっとアダミーシン。
このチーム表合ってるかしら?
食肉工場の名前が誤登録されてるわよ。
え?合ってる??
よく見たの??
確かにここに株式会社デリシャスハムハムって
はぁ......アキレイとそこの社長の愚息ね。
あと誰かしらルビウスって。知らないわ。
数合わせにしてもアキレイが不憫ね。
全く......
こんな寄せ集めのチームで勝てるほど
四天王 は甘くないというのに」
アナスタシア
((彼らには気をつけなさい。
私達の技術や知識の一歩先へ行く者よ。
特に......))
アナスタシア
((ガウラの......雪鱗ノ彼岸花 にはね。))
アナスタシア
「何か言いたげねアダミーシン。
伝言なんか送らないわよ?
あら?もう着いたのね。
予定より少し早い。流石は私。
行くわよアダミーシン。
殴り鬼ぶりかしら
あの子たちが苦しむ姿を見るなんて。
今日は有意義な一日になりそう。フフッ
そう思わない?アダミーシン」
ルバーブとアナスタシアの関係性とその立ち位置は
いずれどこかで書くかもしれないし書かないかもしれないし。まさかこんな形で描くとは思わなかったけど
久しぶりに、かけて少し心が報われました。
そして、おまけを追記しました。
在りし日のアナスタシアのデザイン
結構変えたんだけど大人っぽいのに落ち着きました。
いるじゃん?その歳に見えない大人っぽい子。
5章と合わせて読んでみてね。