Vol.14 四×王
俺が好きなインフルエンサーで
"かまたく"さんっていう
人生18回目のマインドプーリスト
毒舌オカマがいるんだけど
その人がなるほどなー
と言う事を言ってた。
虫が顔に飛んでも痛いと思うし糞虫がとか
思うけどわざわざその虫を捕まえて
文句言ったりはしない。
私にとってアンチは虫なの。
と言う言葉。
確かになぁ笑
アイツら虫だわ笑
では!!
楽しんで!!!
ガウラ
((不浄な世界を浄化する。
だから、僕と来なよ))
※音楽がある場合終わるまで待つ
配役変更一覧
----------------------------
N▶︎▶︎▶︎クリシャンテ兼任
----------------------------
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
四天王 の蛮行によって
生まれた因縁を清算すべく四天王 を倒すまで
ツバキ達は停戦協定を結ぶ事となった。
そして、遂に始まる全学年総当たり
チーム対抗刃術バトルロアイヤルは
クリシャンテの宣誓によって
戦いの幕が今、切って落とされた。
クリシャンテ
((心の準備はよろしいかな??
それでは今年の帰郷祭である
全学年総当たり
チーム対抗刃術バトルロアイヤルの開始を
ここに宣言する!!
八つの花びらに栄光あれ!!))
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 14 『 四×王』
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
刃術バトルロアイヤルの会場は
以下の4つに分かれている。
N
樹木が隙間なく生い茂る密林エリア
岩山を切り開き迷宮と化した洞窟エリア
生活感溢れた巨大家具が広がる小人エリア
荒廃した都市を再現した廃墟エリア。
ツバキ達は密林エリアに飛ばされ
プラム達は小人エリアへ
アキレイ達は洞窟エリアへ
それぞれ飛ばされた。
一方、2年代表である四天王 は
3年代表と共に廃墟エリアへと飛ばされていた。
しかし、忘るること勿れ
1年代表はツバキ達やプラム達といった
A-1st 2組
B-1st 1組だけでは無い。
無論、C-1st代表や
D-1st代表もいると言うことを。
ーー開始30分後ーー
廃墟エリアにて
ガウラ達はそれぞれ廃墟の建物に散らばり
下で争う生徒を見下ろしながら
ガウラを主回線として
通信刃術で会話していた。
トニアン
((シャーーッ!!!
また俺がもらうぜ!!!!!))
N
トニアンは双眼鏡を覗 きこんでいた。
アラマンダ
((また。ってトニアンくん1人で
倒したみたいに言うのやめてよね。))
ザンカ
((自惚れるなトニアン。
双眼鏡のおかげだろうが。
そんな物に頼らなくても刃汽知覚で
探る事が出来る。))
トニアン
((だって3年は俺が先に見つけて
ぶっ飛ばしたろ???
刃汽知覚で探るのは
バレるからやめろって言ったのは
ザンカじゃねぇかよ!))
アラマンダ
((はいはい。そうですねー))
ザンカ
((4人でやらなければ
先にやられたのはお前だトニアン。
勘違いするな))
トニアン
((なんだと!?))
ガウラ
「ここに飛ばされたのは幸運でしたね。
廃墟エリアは高所さえ取れば
その優位を活かせます。
まぁ…最終的には力でねじ伏せましたが
虚をつけば瓦解するのは当然ですよ。
それに3年を先に潰せたのは
計画通りです。」
アラマンダ
((ねー!ガウラくん!!
あの制服って1年だよね?))
トニアン
((何!?!?六大貴族か!?))
ザンカ
((双眼鏡でよく見ろ。))
ガウラ
「あれはC-1stとD-1stの代表です」
アラマンダ
((流石ガウラくん!!
相変わらず目がいいね!))
トニアン
((んだよ。))
アラマンダ
((なんか可愛いなぁー1年生ってさ。
どうする??割り込む??))
ガウラ
「やはりここは絶好の狩場ですね」
トニアン
((俺からに決まってんだろ!!))
アラマンダ
((ちょっとトニアンくん!!!))
N
トニアンは跳躍し廃墟ビルから降りた。
トニアン
((ヒャッフーーー!!!!!!))
ザンカ
((俺が先にもらう))
N
続いてザンカも飛び降りた。
トニアン
((ッテメェ!!))
ザンカ
((早い者勝ちだトニアーーー))
ガウラ
『剋刃 二十一・ 鏡乱 八面葬』
トニアン
((滅刃 十三!!ーーえ!?))
ザンカ
((何!?))
ガウラ
『滅刃 十八・月道』
N
ガウラは鏡乱 八面葬で作られた結界に
C-1st 2人、D-1st 1人を
閉じ込め、指先から白く細い光線を放つと
鏡に反射を繰り返しながら増えていった。
ザンカ
((ガウラ…))
トニアン
((あんな遠くから
3人も反射結界に閉じ込めやがった…))
アラマンダ
((でも…残りは逃しちゃったよ?))
ザンカ
((俺が追う))
トニアン
((あ!!待て!!!!))
N
反射結界から悲痛な叫び声が轟く
アラマンダ
((可哀想に!!))
ガウラ
「他愛もありませんね。 パチンッ」
N
ガウラが指を鳴らすと同時に
結界が音を立てて割れていった。
ガウラ
「さぁ、残りを狩りましょうか」
N
ーーグスマンサイドーー
グスマンはカポックと共に
四天王 から必死に逃げていた。
カポック
「ヤベェヤベェヤベェヤベェって!!
走れぇえ!!!!!!」
グスマン
「僕も想定外だよ!!!!!」
カポック
「なんで四天王 に
目ぇ付けられてんだよ!!!」
グスマン
「僕が知るわけないだろ!!!!
ってそもそもバトルロアイヤルだから
見つけ次第攻撃するのは普通だよね!?
と、とにかく
一旦、距離をとって立て直そう!!」
ウラジミール
「安全第一!!安全第一!!!!」
カポック
「その通りだ!!!!
まずは安全第一!!
まずは…って!!」
カポック・グスマン
「誰だよ!!!!!!」
ウラジミール
「どうも!!
僕はウラジミール!!よろしく!!」
カポック
「爽やかか!!!!って速っ!!」
N
ウラジミールは地面を更に蹴ると
走る速度が上がった。
カポック
「おい!待て!!!」
グスマン
「おーい君は…確かC-1stの!!
あれ…さっきいたっけ!?!?」
ウラジミール
「安全第一!!!!」
カポック
「隠れてたろ!!!!」
ウラジミール
「安全第一!!!」
グスマン
「そうだろうね!!!!
隠れてたんだから!!!!」
カポック
「なんか会話になってるのが腹立つ!!
おい!!俺は敵だかんな!!!!
お前はC-1stの代表だろうが!!」
ウラジミール
「安全第一!!!」
グスマン
「それになんでヘルメット被ってるの?」
ウラジミール
「安全第一!!!!!」
カポック
「そうだろうな!!!!」
N
するとウラジミールは
カポック達の手を突然引いた。
カポック・グスマン
「お、おい!!!!」
ウラジミール
「安全第一!!!」
N
ウラジミール達は
3階建ての大きな立体駐車場に
逃げ込むと、そこで呼吸を整えた。
グスマン
「ハァ…ハァ…
何が…目的で…僕たちを…」
カポック
「ハァ…ハァ…それよりも…お前は…」
ウラジミール
「ウラジミールだ!!よろしく!!」
カポック
「それは聞いたんだよ!
俺たちと逃げた理由を聞いてんだよ!」
グスマン
「そうだね。
そもそも僕たちは敵同士だよ?
現に四天王 が来るまで
君の仲間であるC-1st代表と
僕たちは戦ってたんだから!!」
カポック
「クソ!!
思い出すだけで胸糞悪りぃ!!!!
四天王 にしてやられた!!!」
N
そう言って
カポックは地面にある石を蹴った。
グスマン
「落ち着いてカポック。
まだ僕らが生き残ってるんだからさ。
先生の為にも
僕たち"Amazing.Fantasista
Rock'n.Organizerは
負け無いよ!!!」
カポック
「やめろそのチーム名!!!」
グスマン
「通称 A.F.R.O.は分かりやすいって
オンジューム先生が
わざわざ付けてくれたんだよ??!!」
カポック
「あの野郎!!!!」
ウラジミール
「変な名前だな!!
僕達の不滅不毛看護隊の方が
よっぽど高尚だ!!」
カポック
「お前んとこも大概だな!!」
ウラジミール
「そう言えばシルバ先生も
眉をひそめてたな!!」
カポック
「いやそれ引いてんだよ!!
ひそめてんなら名前変えろよ!!」
ウラジミール
「これはC-1stの教えに
則った素晴らしい名前だ!!!」
グスマン
「もう名前は分かったから!!
今は四天王 から
どう逃げるか考えないと!!!
あっ…そうだ!!
ウラジミールも協力しない?」
カポック
「ハァ!?」
グスマン
「おそらく他の1年もやってるよ!」
カポック
「どうして分かんだよ」
ウラジミール
「安全第一!!!
3年も2年も学年毎に1組!!
1チームの構成人数は多い!!
1年も同盟を組まなければ
太刀打ち出来ないのは必然!!」
グスマン
「そう言うことさ」
カポック
「確かにそうだな…」
グスマン
「でも僕たちD-1stは
戦闘なんて向いてないからな…」
カポック
「どうやって逃げ切るかが問題だぜ。
アザミ先生の爆撃式千本ノックの時は…」
グスマン
「ひたすら逃げて…」
カポック
「ひたすら喰らった…思い出したくねぇ」
ウラジミール
「心配するな!!まずは安全第一!!
だからココを選んだ!!」
グスマン
「隠れる為にだろ!?!?」
カポック
「上手くやり過ごすしかねーな…
四天王 に勝てる気がしねぇ」
ウラジミール
「なぜ逃げる事ばかり考える!!
ココを安全なフィールドに
作り変えればいい!!」
カポック・グスマン
「ハァ!?!?!?」
N
ーーガウラサイドーー
合流したガウラ達は
C-1stとD-1stの生徒を
剋刃刃術で縛り上げ
情報を引き出していた。
アラマンダ
「へぇ…。
カポック=J=ハリソンくんは
短絡的で兵器製造志望なのね…
将来はえーっと…
兵器魔進 のエンジニアになりたいんだ。
グスマン=スミスくんは
環境活動家でエコ魔進 技術を
学びたいのね。
ふーん。つまんなそ。
士官学校に入る意味あったのかしら?
それで…
ウラジミール=ロロ=カマドくんは
癒者 を目指してて
零華志望って事ね。」
ガウラ
「アラマンダ。」
アラマンダ
「もう聞くことないってぇ。
あの子達の得意系統は聞いたし
あとは何聞くのよぉ。」
N
するとザンカ達が戻ってきた。
トニアン
「チッ」
ザンカ
「やめろトニアン」
ガウラ
「場所は分かりましたか?」
ザンカ
「ぁあ。
2ブロック先の立体駐車場だ」
アラマンダ
「ぁーあ!!
過激な2人が帰って来ちゃったね!
ざーんねーん!!」
ザンカ
「なんだ。
まだ戦闘不能にしてなかったのか。
離脱の意思として発煙筒を焚く。
もしくは戦闘不能とみなし
各エリア担当の教官が割って入る。
この2つのいずれかが離脱条件だ。」
ガウラ
「ご覧の通り縛っているので
発煙筒は焚けません。
スタンバイしてる教官が来ないあたり
まだ戦えという事ではないでしょうか。
確かここの担当は…」
アラマンダ
「廃墟エリアはアザミ先生よ。
ちなみに密林エリアはエロディウム先生で
洞窟エリアはオンジューム先生
小人エリアは…ウフフ。シルバ先生ね」
ガウラ
「なるほど」
トニアン
「おいコラ1年!!」
N
するとトニアンは
D-1st代表の胸グラをガッと掴んだ。
トニアン
「憂さ晴らしにーー」
ガウラ
「トニアン」
N
ガウラは沈んだ瞳で
トニアンを 睨 んだ。
ザンカ
「よせ。
Melu の中継がある。
下手なことをすれば退場だぞ。」
アラマンダ
「だから人道的に聞き出してたんだよね?
ガウラくん!!」
トニアン
「チッ。つまんねーな」
N
そっと拳を下ろすと
中継している空撮用小型魔進 を
睨 みつけた。
ガウラ
「千刃花も今年は注目しているんです。
なんせ…あの六大貴族が
家畜の様にワンサカいますからね。」
ザンカ
「しかし、ガウラ。
このバトルロアイヤルは
戦争の縮図でもある。
ある程度のことは許されるだろう。
それでなければ…」
アラマンダ
「誓約書に死んだ後について
書かせないもんね。」
トニアン
「そうだぜ。
事故だったら許されるらしいけどな」
ガウラ
「事故。ならですよ。
意味を履き違えない事です。
でも、逆を言えば死ななければいい。
ラナンキュラスに関する件も
特にお咎めはありませんでした。
お陰で…立証されましたね。」
ザンカ
「立証だと?」
ガウラ
「ぇえ。やはり驕りが過ぎるとね。
負けん気が強くプライドが高い。
自らの手で解決したがる所は
まさに…彼らが思い上がった
バカだという事ですよ」
アラマンダ
「実力で私達を叩き潰す気なのね。」
トニアン
「ケッ!!
真正面から俺が叩き潰してやるって」
N
するとザンカが一歩前に踏み出した。
ザンカ
「コイツらの口を割るとしよう」
トニアン
「人道的にな…」
アラマンダ
「ウフフッ。可哀想ぉお」
ガウラ
「待ってください。」
トニアン
「おーい!なんだよ!!」
ガウラ
「逃してあげましょう」
トニアン
「ハァ!?」
ガウラ
「アラマンダ」
アラマンダ
「はーい パチンッ」
N
アラマンダが指を鳴らすと絞縄が
徐々に消えていった。
トニアン
「ちょっと待てって!」
ザンカ
「何のつもりだガウラ」
N
ガウラはニッコリ笑いながら口を開いた。
ガウラ
「仲間は
2ブロック先の立体駐車場にいます。
今回は見逃しますが...最後まで残ったら
勝ちを譲って下さいね。」
N
すると3人は
逃げるように走り去って行った。
トニアン
「おい!!どういうつもりだ!!!
そもそも俺はこんなチマチマした戦い方は
好きじゃねぇんだよ!!
捕まえたりしねぇでぶっ殺して
次に行きゃぁいいだろうが!!」
アラマンダ
「トニアンくんてさぁ
この大会を勘違いしてるよね?
おバカさんなのかなー?」
トニアン
「あ"ん?
おいビッチ…もういっぺん言ってみろ」
ザンカ
「勘違いとはどういう事だアラマンダ」
アラマンダ
「だってさぁ〜」
ガウラ
「バトルロアイヤルは
優勝すれば試験を
パス出来るだけでは無いんですよ。」
アラマンダ
「そそ」
ザンカ
「千刃花…
つまりスカウトの一環という事か」
ガウラ
「そうです。
千刃花に求められるのは総合的な戦闘術。
つまり兵士としての能力です。」
トニアン
「兵士としての能力??
そんなん俺なら充分だろうが!!」
アラマンダ
「兵士って言っても
個の能力だけじゃないでしょ?
もちろん圧倒的な能力は
あった方が良いとは思うけど」
ザンカ
「体術、斬術、砲 術、刃術だけでは無いと?」
ガウラ
「そうです。
ナーベルク帝国兵や千刃花隊士に於いて
5つの大切な基礎があります。
それは体術、斬術、砲 術、刃術、
そして、戦術です。」
アラマンダ
「そそ!!
授業で習わなかった??
これらを総じて戦闘術って言うのよ?」
トニアン
「知らねーよそんなもん」
アラマンダ
「また寝てたんでしょー?」
ガウラ
「アラマンダには
照刃も得意とする刃術が
ザンカには独特な間合いで詰める斬術が
トニアンには拳1つで戦えるほどの体術が
そして、僕には視た物を全て
図面として捉える事が出来る砲 術があります。
遠距離戦で負ける事はありません。」
ザンカ
「では、我々に足りないのは戦術か」
ガウラ
「ですが…彼が教えてくれます。」
トニアン
「マジかよ…」
ガウラ
「全てを活かすも殺すも
頭次第って事らしいですよ。
策にハマれば最低限の稼働で
最高の成果を期待できると言ってました」
ザンカ
「それをMelu を通して
帝国内に知らしめるという事か。」
ガウラ
「彼は勝ちにこだわるタイプですからね」
アラマンダ
「そーいう事。
分かった?トニアンくん?
逃したのは彼の意思よ」
トニアン
「チッ。わーったよ」
N
ーーグスマンサイドーー
グスマンやカポック、ウラジミールは
立体駐車場にて準備をしていた。
グスマン
「よし!!今から通信刃術で
回線を繋げよう」
カポック
「俺たちの刃汽量じゃ
せいぜい半径10メートルが限界だな」
グスマン
「乱戦になったら回線を切ろう。」
ウラジミール
「安全第一…」
カポック
「分かった…」
グスマン
『剋刃の六』
カポック・グスマン・ウラジミール
『 人念通!!』
N
3人は自身の耳に指先をあて
通信刃術を繋げると
ポッポッポッと電子音が聞こえ
カポックを主回線として通話を繋げた。
グスマン
((確認しよう。聞こえる?
ウラジミール、カポック))
ウラジミール
((安全第一!!))
カポック・グスマン
「グッ!!!」
N
突然、大声で叫ぶウラジミールに対し
2人は一旦、通信刃術を消音した。
カポック
「馬鹿野郎!!ウルセェよ!!」
ウラジミール
「すまん!!!!
安全第一だ!!!」
カポック
「目の前にいんだから
そんなデケェ声出すなよ!!
ハウリングしてんだよ!!」
グスマン
「と、とりあえず繋がったね…
クリシャンテ校長に
教えてもらって良かったねぇカポック」
カポック
「合宿中に聞いて良かったぜ。
お前は苦手だからな。」
グスマン
「ヘヘッ...ありがとうカポック」
カポック
「よし!!いいか?
とりあえず配置に着くぞ。
奴らは俺らで倒す。
こっちには隠レ宝箱 があるからな」
グスマン
「そうだね。」
N
ーー数分前ーー
ウラジミール
「心配するな!!まずは安全第一!!
だからココを選んだ!!」
グスマン
「隠れる為にだろ!?!?」
カポック
「上手くやり過ごすしかねーな…
四天王 に勝てる気がしねぇ」
ウラジミール
「なぜ逃げる事ばかり考える!!
ココを安全なフィールドに
作り変えればいい!!」
カポック・グスマン
「ハァ!?!?!?」
ウラジミール
「今回のバトルロアイヤルには
各エリアに隠レ宝箱 があるんだ!」
カポック
「そう言えばそんな事言ってたな…
いや、言ってねーよ!!!」
ウラジミール
「シルバ先生が独り言で言っていた!!」
カポック
「あの野郎!!
自分のクラスを勝たせたいからって
卑怯だぞ!!!!」
ウラジミール
「そう言えば…
かなり大きな独り言だった!」
カポック
「だろうな!!!」
グスマン
「待って。
隠レ宝箱 があるにしても
ここにあるとは
限らないだろ???」
N
するとウラジミールは辺りを見渡した。
ウラジミール
「いや、ある!!」
カポック
「なんで分かんだよ!!」
ウラジミール
「この場所は戦いやすい。
立体駐車場を支えるいくつもの柱は
廃墟といえども崩れる心配はない!!
それに上階に繋がる階段は2つ。
フロアを変えて行けばいくらでも
体勢は立て直せると思う!!」
グスマン
「それがどうしたの?」
ウラジミール
「ここは戦う事を前提に
造られたに違いない!!
きっと各エリアには地の利を活かせる
隠レ宝箱 が配備されてるはずだ!
この!!ヘルメットの様にな!!」
N
ウラジミールは
自身が被っているヘルメットを指差した。
グスマン
「そう言えばアイテムや機器の持ち込みは
禁止されてるよね?」
カポック
「それは隠レ宝箱 から
見つけたのか」
ウラジミール
「そこは今にも崩れそうな廃墟だった!
そこから逆算すれば
各エリアに適応した隠レ宝箱 が
あると考えられないだろうか!!」
グスマン
「その通りだね!!!
探してみよう!!!」
カポック
「そうだな!!時間がねぇから
急ぐぞ!!!!!」
ウラジミール
「安全第一!!!」
N
それぞれが方々に散り
3階へ向かったグスマンと
1階を探していたカポックは
それぞれ隠レ宝箱 を見つけ
2階で合流した。
グスマン
「これは…」
ウラジミール
「部品??組み立てるのに
時間がかかりそうだな!!」
カポック
「俺らはD-1st。
こういうもんは得意中の得意だ!!」
N
ーーそして現在ーー
カポック
「足音だ!!!」
グスマン
「刃汽知覚で確認ーー」
カポック
「やめろ!!刃汽がブレて
通信刃術が切れるだろ!!
上から見ろ!!!」
ウラジミール
「安全第一!!散ろう!!」
N
カポック達は予め決めた配置に着いた。
カポック
「こちら1階のカポック。
グスマン見えるか??」
グスマン
((こちら3階のグスマン。
ちょっと映像が荒すぎる!!
でも…あれは…))
N
グスマンは隠レ宝箱 から
見つけた簡易型 空撮用小型魔進 を飛ばし
上空の映像を見ていた。
ウラジミール
((入ってきた!!!))
N
2階の窓枠から
こっそり覗 いていたウラジミールは
急いで身を隠した。
カポック
「よし!!!!
俺が見つけたブツで
捕まえてやる!!シビれやがーー」
グスマン
((待って!!!あれは!!))
N
カポックはスイッチを押すと
1階入り口に電撃が迸り
悲鳴が上がった。
グスマン
((僕らの仲間だ!!!!))
カポック
「何!?!?」
N
カポックは急いで仲間の元へ走った。
カポック
「ヤベェ!!!!!!」
ウラジミール
((待ってカポック!!
行っちゃダーー))
ザンカ
『滅刃 十七・灼岩土投 !!』
アラマンダ
『滅刃 十六・ 轟波拳星!!』
カポック
「グァァァァァアア!!!!!」
グスマン・ウラジミール
((カポック!!!))
N
溶岩と波動の衝撃が
カポックに襲いかかった。
アラマンダ
「ゴホッゴホッゴホッ
土埃ひどい。
ってか、やっぱ罠だよねぇ。」
ザンカ
「こんな場所に隠レ宝箱 が
無いわけがない。」
アラマンダ
「どう?
お仲間にトドメを刺した気分は?」
ザンカ
「さぞ爽快だろうな。」
カポック
「"恍惚女帝・アラマンダ"
"熊殺し・ザンカ"」
アラマンダ
「可愛いぃ。私たちを知ってるのね。
私もお仲間さんから聞いたよ?
爆弾作るのが好きな"怒髪天 "くん」
ザンカ
「電撃とはな。二つ名からして
爆発とみていたが…」
カポック
「ハァ…ハァ…喰らいやがれ」
アラマンダ
「ちょっと!!」
ザンカ
「何?」
N
カポックは乾いた笑みを浮かべ
ボタンを押した。
するとドーンッッと轟音をたて
自身を巻き込むほどの
爆発が辺りを包んだ。
ーーウラジミールサイドーー
立体駐車場2階にて
ウラジミール
「爆発音!!
安全第一!!!せめてーー」
トニアン
「よぉ」
N
窓枠から飛び込んできた
トニアンはニヤッと笑っていた。
ウラジミール
「"斬烈拳・トニアン"」
トニアン
「どんなに隠れても
俺が改造したこの双眼鏡は
熱探知機が付いてんだよ。
残念だったな。」
ウラジミール
「そ、そんな…」
トニアン
『滅刃の三・波雷!!』
ウラジミール
「ガガガガガガガッッ」
グスマン
((ウラジミールゥゥウッ!!!!))
トニアン
「お前用心深いって聞いたけどよぉ
まだまだ甘いんだよ。
C-1st代表" 隠れん坊"」
ウラジミール
「ハァ…ハァ…まさか2階まで
ジャンプしてくるなんて…思わなくてね」
トニアン
「ハァ??
刃術使わなくても
足に刃汽集めて蹴りゃぁ
誰でも出来んだろ」
ウラジミール
「ハァ…ハァ…普通は…
そこまで…出来ない…」
トニアン
「ぁあそうか。
1年じゃまだ習わねぇのか。
ん?そもそも習うっけか?
まぁいいや。俺が教えてやるよ。」
N
トニアンはウラジミールの首を掴んで
持ち上げると拳を振り上げた。
トニアン
「こんな風にな!!ブォッラ!!」
ウラジミール
「ガハッッ」
トニアン
「なんだよ。
お前も腹に集められてんじゃん。」
ウラジミール
「あ、安全第一…」
トニアン
「どこまで耐えられんだろーな!!」
ウラジミール
「や、やめてくれ…こ、降参ーーー」
トニアン
「ブォッラブォッラブォッラブォッラ
ブォッラブォッラブォッラァ!!!!!
ブォッラァァァアッッ!!!!!」
ウラジミール
「ウゴハッッッ」
トニアン
「チッ。
安全第一が聞いて呆れるぜ。」
N
ーーグスマンサイドーー
立体駐車場3階にて
グスマン
「カポック!!ウラジミール!!
みんな!!!応答してくれ!!!
みんな!!!!!!」
ガウラ
「こんにちは」
グスマン
「ぁあ…"聖人君子"…ガウラ。」
ガウラ
「僕達をおびき寄せて
罠にハメるつもりだった。そうでしょ?」
グスマン
((なんて…刃汽量なんだ))
ガウラ
「でも、子供のお遊びですね。
戦術…と呼ぶにはあまりにもお粗末。」
グスマン
「どうして…」
ガウラ
「あなたが持ってるそのタブレット。
空撮用小型魔進 ですよね。
あんな不規則に動けば
遠くからでも分かりますよ。
色々と一生懸命考えたんですね。
でも、残念ながら
あなたには才能がない。実力がない。
取り柄さえも無い。
今となっては仲間もいない。」
グスマン
「カポック…ウラジミール」
ガウラ
「だからあなたに名付けられた二つ名が
"日陰者 "なんですね。
凡人が出る様な大会ではないですよーー」
グスマン
「うわぁあぁあぁあ!!!!」
N
グスマンは叫びながら走り出し
ガウラに向かって殴りかかった。
ガウラ
「立ち向かう勇気は買いましょう。
彼も笑っていますよ?」
グスマン
「うわぁあぁぁあ!!!!」
ガウラ
「クックックッ
でも、絶望へと変わるのは一瞬」
N
すると、拳が当たったその刹那
パリンッと鏡の様にガウラが砕けた。
グスマン
「え…」
ガウラ
「パチパチパチパチパチ」
グスマン
「鏡乱合の分身ーー」
ガウラ
『滅刃十五・氷麗玫』
グスマン
「ガッッ」
N
地面を奔る氷のイバラが
トゲを喰い込ませながら
グスマンの首を徐々に絞め上げた。
グスマン
「ァァァア"!!!!!」
ガウラ
「クックックッ」
グスマン
「グッグッ…氷雪…系…なんて
何年も…居ないって…先生が…
生徒会長…あなたはーーー」
ガウラ
「シーーーーッ」
グスマン
「アグッッ」
N
凍りついた身体を
ガウラは強く抱きしめた。
するとパキパキと
表面の氷が次第に崩れていく。
ガウラ
「"俺"の事を誰かに喋ったら殺すぞ」
グスマン
「へ?」
ガウラ
「 パチンッ」
N
ガウラが指を鳴らすと
首を絞め上げていた氷のイバラが
身体を貫いた。
グスマン
「ガフッ」
N
そして、グスマンは血を吐きながら
ゴテっと倒れた。
ガウラ
「クックックッ!!
クックックッ!!!
アーハッハッハッ!!!!!!」
ザンカ
「ガウラ。終わったぞ。
外に発煙筒を焚いた」
アラマンダ
「服焦げちゃったよぉ
ん?ガウラくん??」
トニアン
「こっちも終わった…ぞ。ガウラ?」
ガウラ
「黙れ!!!」
ザンカ・アラマンダ・トニアン
「ッッッッ!!」
ザンカ
「お前は…」
N
するとガウラはハッと我に帰った。
ガウラ
「ハァ…ハァ…失礼しました。」
ザンカ
「ガウラ…なのか?」
アラマンダ
「ガウラくん?よね?」
トニアン
「さぁな」
ガウラ
「残るはメインディッシュです。
ここからは全員で散りましょう」
アラマンダ
「じゃぁ私は…」
トニアン
「俺は小人エリアに行くぜ。
こっから1番近いからな!!」
アラマンダ
「ぁあー!!!
私が行きたかったのに!!
小人エリアってなんか気になるじゃん!」
ザンカ
「早く着いた奴が行けばいい。
俺は密林エリアにいく。」
ガウラ
「それぞれのエリアには
走疾で移動すれば良いでしょう。
僕は廃墟エリアで帰りを待ちます。」
ザンカ
「分かった。」
トニアン
「じゃあな!!」
アラマンダ
「あ!!待ってよ!!」
ザンカ
『剋刃の三』
ザンカ・アラマンダ・トニアン
『走疾!!!』
N
3人は風のように
その場から消えてしまった。
ガウラ
「クソどもが…さて」
N
発煙筒で呼び寄せた大会委員会の者たちが
続々と集まって来た。
ガウラ
「皆さん!!早く!!こっちです!!
はい!!!ここに居ます!!!
ここに6名の負傷者が!!!」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 14 『 四×王』 (完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
おまけ
ザンカ
母を殺してしまった。
病弱な母は苦しみ続け
呼吸さえもままならない。
だから、早く楽にしてあげたかった。
ぼんやりと虚な母に
そっと触れる。
首から脈打つ鼓動が激しい波を打つ。
何故だろう。この時、母は笑っていた。
アラマンダ
父を殺してしまった。
悪気は無かった。
ただ、毎晩来る恐怖に耐えられなかった。
突き飛ばした拍子に
父は階段から落ちて死んでしまった。
今でもその時の顔が忘れられない。
今でも私を蝕み続ける。
トニアン
兄を殺してしまった。
捨て猫を連れ帰っては
嬲るその姿に
日に日に怒りを覚えた。
だから同じ目に合わせてやりたかった。
兄にも分かって欲しかった。
ただ、それだけだった。
ガウラ
両親を殺してしまった。
生まれつき痣者として産まれた僕は
2人に忌み嫌われていた。
穢わらしい。
その言葉を掻き切る様に
まずは喉を潰した。
届かぬ声に意味なんてないんだ。
父さん、母さん。
こんなに短いおまけ
久しぶりだろ???
本当は続きあったんだけど
敢えて消しました。
やっぱり自然な流れで出したいよね。
そんじゃぁvol.15で会おうぜ!!
バイバイキーン!!