Vol.13 戦×乱
千刃花最多人数11人登場です。
あのね、これはね。大変ですね。
何がってセリフのバランスとかね。
人間が、普段会話する中で
正直、二言三言ぐらいの応酬ですが
まぁそれが大変。
でも、この人数はあくまでも序章
練習のつもりで挑みました。
毎回思うんですが
期日まで間に合うかハラハラしながら
寝る間も惜しみ書いてるわけです。
だけど、みんなが楽しんでくれたり
喜んでくれるのを見るのが
本当に心から大好きです。
閲覧数やブクマ数や直接いただける声
励みにしかなりません。
そして!!
物語は5章の3波あるの中の第1波!!!
では、楽しんで!!
ラナンキュラス
((あの丘を登れば
君に会えるのだろうか。
霞の中で轟く雷鳴が
僕に微笑みかけるのだろうか。
そしてその先に待ち受ける運命は
この手のひらで掴めるのだろうか。
あの頃の僕は
まだ君を知らないというのに))
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
全学年総当たり
チーム対抗刃術バトルロアイヤル
開催3日前、メノイ島にある試しの森にて
強化合宿に来ていたハミデル、ジミーは
たまたま居合わせたエゾコスと共に
四天王 と呼ばれている4人の内3人から
挨拶という名の強襲を受ける。
"恍惚女帝・アラマンダ"
"斬烈拳・トニアン"
"熊殺し・ザンカ"の実力は凄まじく
圧倒されるハミデル達だったが
そこへラナンキュラスが颯爽と現れた。
ラナンキュラス
『滅刃の十・泡沫飛沫!!!』
「そこまでだ!!」
ハミデル
「ラ、ラナンキュラス様ぁあ
ぁぁあぁあ!!!!!!!!」
ジミー
「ラ、ラナンキュラスさん」
ラナンキュラス
「2人のために闘ってくれたんだね。」
ジミー
「え!?あ!はい…」
ラナンキュラス
「ありがとう。ジミーちゃん。
あとは任せて。」
ハミデル
「やれ!ラナンキュラス!!
僕に指一本触れさせるな!!」
N
ラナンキュラスの登場により
窮地を脱したかの様に見えたが
刃術の天才と謳われるラナンキュラスでさえも
四天王 の前では
無惨にも散ってしまったのであった。
ラナンキュラス
「ガッ!!!」
ハミデル
「もうやめろ!!!」
ラナンキュラス
「ガハッッ」
ジミー
「ラナンキュラスさん!!!」
ハミデル
「やめろぉおお!!!」
N
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 13 『 戦×乱』
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
四天王 が
満足そうな笑みを浮かべ去った後
ハミデルとジミーはラナンキュラスの元へ
駆け寄った。
一緒にいたエゾコスは
いつの間にかその場で気を失っていた。
すると、ラナンキュラス達の異様な刃汽の昂り
そして、戦闘音を聞いた
ツバキ、アキレイ、ルビウス、ジジ
デルフィ、プラムら1年代表選手達が
夕闇の中、慌てた様子で走ってきた。
ジジ・アキレイ・ルビウス・プラム
「ラナンッッッッ!!!!」
ツバキ
「一体これは…どういう事だ」
デルフィ
「ハァ…ハァ…
ラナンキュラス様…血が!!」
ジジ
「ハァ…ハァ…
ハム!!これはどう言う事だ!!
説明しやがれ!!!!」
ハム
「ッッッッ!!!」
N
ジジはハミデルの胸グラをガッと掴む
その瞬間、アキレイがジジの手を掴んだ。
アキレイ
「ハァ…ハァ…やめろ!!ジジ!!
ハムもジミーもエゾコスも
みんな怪我してるんだ!!」
ジジ
「ハァ…ハァ…
んなの見りゃあ…分かんだよ!!!」
ハム
「クッッッッッ!!」
ジミー
「ハミデルさん!!」
N
ハミデルを突き飛ばしたジジは
ラナンキュラスに駆け寄った。
ジジ
「おい、ソバカス!!」
ジミー
「ヒィッ!!」
ジジ
「説明しろ!!」
ツバキ
「この痕跡…刃術か…」
ルビウス
「ツバキ!?どこ行くんだ!!」
N
ツバキは辺りを見渡し
刃術の痕跡を調べ始めた。
ルビウス
「ハァ…ハァ…勝手だな…
早くシルバ先生を呼ばないと…」
プラム
「ハァ…ハァ…
そうですわね。
まずは止血をいたしましょう!!
エゾコスさんもコチラへ運んで下さい。」
アキレイ
「任せろ!!」
ハミデル
「お、おう…」
N
動揺するハミデルに
アキレイは肩をポンと叩き
ゆっくりと2人でエゾコスを運んだ。
ハミデル
「エゾコス…」
アキレイ
「ここでいいか!?」
プラム
「ぇえ。ありがとうございます。
2人を並べてください。」
ルビウス
「プ、プラムは
照刃得意なのかい??」
プラム
「いいえ。
私は
完全な攻撃主体のアタッカーですので。」
ルビウス
「そうだよね…」
プラム
「ですがこの香を使えば…」
ルビウス
「香!?」
デルフィ
「ア、アタシ…
シルバ先生呼んできますわね!」
アキレイ
「待てデルフィ。
1人じゃ危険だ。俺も行く。
また襲って来ないとも限らんからな。」
N
一方ツバキは
戦闘で残った刃汽の残滓に触れていた。
ツバキ
「引斥系統に…旋風…炎熱に
波動か…それに…水流。
ん?これは…中等刃術か…」
N
ツバキは一刃花隊の隊長である
義母の鍔騎=カンナより直々 に
刃汽 追跡術を教わっていた為
刃汽の残滓
つまり、刃汽の痕跡を追う事が出来た。
ジジ
「何があったんだ!!ハム!!」
ハミデル
「い、いきなり…あいつらが」
ジジ
「あいつらが!?
どう言う事だ!!!
お前もいたんだろ!?!!」
N
ジジは呆然としている2人を見て
苛立ちを隠せなかった。
ジジ
「いい加減にしやがれ!!
何があったか教えろ!!!」
ハミデル
「ラ、ラナンキュラスが…その…
僕たちを守る為に…」
ジミー
「そ、そうなんです。
私達が襲われている所に来てくれて…
それで…」
ジジ
「誰に襲われた!!!!
アイツらってなんだ!!」
ルビウス
「アイツら!?複数人いたのか!?」
プラム
「ジジ!!!
今はそんな事どうでもいいの!!!」
ジジ
「ぁ"ん!?どうでもいい訳ねぇだろ!!
刃術バトルロアイヤル本番前に
チームメイトが襲われたんだぞ!!」
アキレイ
「俺とデルフィはシルバを呼んでくる。
それに2人とも言い争いしてる場合か!?
ここは任せたぞ!!!いいな??」
ジミー
「わ、私も行きます!!」
アキレイ
「ダメだ。
手負いの君を連れて行く訳には行かない」
デルフィ
「そうよ!ジミ子!!!
アンタはここにいなーーー」
ジミー
「行きます!!」
N
ジミーは真剣な眼差しで
アキレイを見ていた。
アキレイ
「怪我は大丈夫なのか?」
ジミー
「わ、私は守ってもらっていたので
大した事ありません。
それに私…何も出来なくて」
プラム
「ジジ!!ルビウス!!
あなた達も早く手伝って!!」
N
そう言ってプラムは
ラナンキュラスの額に手を当てた。
プラム
「熱も凄い…
私は解熱と殺菌で
痛みを緩和します。
ジジとルビウスは
照刃で止血してください!」
ジジ
「チッ」
ルビウス
「わ、分かった!!」
プラム
『感傷の香』
ジジ・ルビウス
『照刃 十一・ 合谷天 !!』
N
プラムは小指ほどの小瓶から
赤紫色の粉末を
フーッとラナンキュラスとエゾコスに
吹きかけると
ドクダミ特有の独特な香りが
辺りにツンっと広がった。
ジジとルビウスは慣れない手つきで
傷口に向けて照刃を唱えた。
ルビウス
「プラム…それは…」
プラム
「気になさらないで下さい。
ただの薬です。」
ルビウス
「すごく気になるんだけど…」
ジジ
「黙って集中しろクソメガネ!!
エゾコスはもういい!!
ラナンに集中するんだ!!」
プラム
「エゾコスさんは気を失ってるだけですわ。
照刃はもう必要ないでしょう。」
ハミデル
「ふぅー。良かった。」
N
胸を撫で下ろしたハミデルは
隣にいるラナンキュラスを見つめていた。
ハミデル
「ラナン…」
N
ーーラナンキュラスサイドーー
ラナンキュラスは光のモヤの中
遠くに見える夕日を眺めていた。
ラナンキュラス
「グッ…ここは…」
N
すると、深く響く女性の声がした。
配役変更一覧
----------------------------
シルバ▶︎▶︎▶︎謎の声 兼任
----------------------------
ラナンキュラス
「誰だ!!!」
謎の声
「…黄昏…」
ラナンキュラス
「ここはどこだ!!!!」
N
しかし自分の声が虚しく響くだけだった。
ラナンキュラス
「答えてくれ!!!!」
謎の声
「わた…の声…聞こえ…か?」
ラナンキュラス
「途切れて上手く聞きとれない!!
ここはどこなんだ!!!」
N
すると雷鳴が轟く
ラナンキュラス
「グッ!!!!雷 !?」
N
そして雨が降る
ラナンキュラス
「ここは外なのか…」
謎の声
「私の声が…聞こえ…」
ラナンキュラス
「ッッ!!!
聞こえた…姿を見せてくれ!!」
謎の声
「…丘へ…」
ラナンキュラス
「丘!?丘ってなんのことだ!!」
謎の声
「そこで…待って…。」
ラナンキュラス
「待て!!僕は丘なんて
行ってる場合じゃない!!
今、仲間が危険なんだ!!!」
謎の声
「身を挺し…護る…覚悟。
とても…気高い」
N
そしてラナンキュラスは雷 に打たれた。
ラナンキュラス
「グァァアッ!!!」
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
ーージジサイドーー
ジジは叫んでいた。
ジジ
「クソハム!!ボーッとしてんなら
テメェも手伝え!!!!!」
ハミデル
「ぼ、僕は照刃出来ないし!」
ジジ
「なら辺りを警戒しろ!!!!」
ハミデル
「は、はい!!!!」
ツバキ
「アキレイ」
アキレイ
「なんだツバキ!!何か分かったのか?」
ツバキ
「敵はおそらく3人。
まだどこかに潜んでいるやも知れぬ。」
アキレイ
「方角は分かるか?」
ツバキ
「分からぬ。
刃術の規模
刃汽系統までしか
今の私には割り出せぬ」
アキレイ
「そうか。…探すか?」
ツバキ
「探さぬ方が得策だろう。
試しの森は夜になれば顔が変わる。
それに方位も分からぬこの森で
完全に日が落ちるまでに
貴公がシルバの元に
辿り着くとは到底思えぬ」
アキレイ
「安心しろ。
まっすぐ行けば着くだろう!」
ツバキ
「着かぬ」
アキレイ
「着く!!」
ツバキ
「着かぬ」
アキレイ
「着く!!!」
ツバキ
「斬る」
デルフィ
「ちょっとジミ子…
今、写真撮ったらマズイわよね?」
ジミー
「最低ですよ。」
デルフィ
「そ、そうよね」
N
すると怒れるジジの元から
ソーッと離れて来たハミデルが
アキレイ達の所へやって来た。
ハミデル
「ソーッと…ソーッと。
フゥーーー。…ジジ怖ッッッッー!!
ってこっちも怖ッッッッー!!」
N
ツバキはアキレイに殺気を向けて
今にも斬りかかろうとしていた。
アキレイ
「ハム!!傷は大丈夫なのか!?」
ハミデル
「僕は大丈夫だけど
し、しかし腹が減ったな。」
アキレイ
「何を言ってるんだこんな時に!!」
ハミデル
「ヒョェエ!!」
デルフィ
「アンタ最低ね!!」
ジミー
「デルフィさんも
人の事言えませんよニヒッ」
ツバキ
「あきれた男だ。
よもやそんな事を考えているとは」
ハミデル
「いやでも…あっ!!
そうだ!!こんな時のために…非常食!
ツバキも、た、食べるか?」
ツバキ
「失せるがいい。役に立たぬならーー」
ハミデル
「あげないもんねー!!!」
ツバキ
「ッッ!?」
N
そう言ってハミデルは胸ポケットから
タコさんウィンナーを取り出すと
モグモグ食べ始めた。
ハミデル
「話しは聞いていたさ。
アキレイは極度の方向音痴なんだろ!?
つまり、ツバキは一緒に行くって
言いたい訳だな!?そうだろ!?」
ツバキ
「何?」
ハミデル
「ゴクリ …」
N
ツバキは羽虫を見る様な目で
ハミデルを 睨 みつけた。
ハミデル
「ヒョェエエエ!!!
そ、そんな羽虫を見る様な目で
ぼ、僕を見るなんて!!!!
パパが知ったら一体どんな顔をーーー」
アキレイ
「そうか!!
ツバキも一緒に行きたいのか!!
それならそうと早く言ってくれよ!!」
ツバキ
「いや、一緒にとはーー」
アキレイ
「さて!!行くぞ!!
ジミー!!デルフィ!!」
デルフィ
「感激ですわ!!ツバキ様!!!
アタシの身だけを案じて
守ってくださるなんて!!!
まるで月夜に浮かぶ騎士!!」
ジミー
「ニヒッ
絶対、そう言う意味じゃない」
N
デルフィはツバキの手を握り
目を輝かせながら
ブンブンと上下に振っていた。
ツバキ
「離せ。
私1人で事が足りる 故ーー」
アキレイ
「よし!!」
デルフィ・ジミー
「え?」
アキレイ
「もうひとっ走りだ!!!」
ォオオオオオオオ!!!!!」
デルフィ・ジミー
「ぇええええええ!!!」
N
アキレイはツバキ、デルフィ、ジミーの
襟首を掴んで
走って行ってしまった。
ハミデル
「アキレイ主導で行ったら
意味なくねぇええ!?!?」
N
ーーラナンキュラスサイドーー
ラナンキュラス
「ゴホッゴホッゴホッ…
何を…する」
謎の声
「弱い…
何故、力も無い…護ろうとするの…」
ラナンキュラス
「言って…くれるね…
姿も見せない臆病者には…
言われたくないなぁ」
謎の声
「フフフッ」
ラナンキュラス
「ようやく出て来る気になったかい?」
謎の声
「また…会える…」
ラナンキュラス
「君はどうして
僕をここに連れてきたんだ」
謎の声
「私の領域まで…
引き寄せ…て…」
ラナンキュラス
「何を言ってるか分からない。
君は何がしたいんだ!!」
謎の声
「丘へ…来て」
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
ーージジサイドーー
一方、プラム、ジジ、ルビウス達は
懸命に照刃による治療にあたっていた。
プラム
「ダメですわ…
私達の刃汽量じゃ…」
ジジ
「諦めんなプラム!!!
おい!!!ルビウス!!
もっと刃汽込めろ!」
ルビウス
「やってるよ!!
ただ!!照刃はコントロールが
難しいんだって!!!
ラナンは明らかに
ダメージが深いんだ!!」
プラム
「シルバさんが来るまでの辛抱ですわ!
それまで続けましょう!!!」
ジジ
「俺が直接、傷を押さえる!!」
ルビウス
「ダメだ!!ますます治療が遅くなる!」
プラム
「傷口を焼くのはどうでしょうか!?」
ハミデル
「待て待て!!嘘だろ!?
焼いて止血するなんてムゴ過ぎる!!」
ジジ
「何もしてねぇテメェが
口を挟むんじゃねぇよ!!!!」
ハミデル
「そ、そうだけど…
きっとラナンに恨まれるぞ!!!」
プラム
「死なせた方が恨まれます!!!」
ルビウス
「僕達じゃ…無理なんだって…」
ジジ
「弱音吐いてんじゃねぇぞ!!!」
ルビウス
「他に打つ手がないじゃないか!!」
プラム
「ですから…もうこれしか!!」
ハミデル
「プ、プラム嬢!!!」
N
ーーアキレイサイドーー
アキレイ達は試しの森を駆け抜けていた。
ツバキ
「右だ。」
アキレイ
「分かった!!」
デルフィ
「アキレイ様!!そっちは左ですわよ!」
アキレイ
「何!?
向こうの木から見て右じゃないのか!!」
ジミー
「ニヒッ…アキレイさん可愛い」
ツバキ
「…次は左だ。」
アキレイ
「分かった!!!!」
デルフィ
「ア、アキレイ様!?
そっちは違います!」
アキレイ
「何故だ!!!」
ジミー
「どう見ても
そっちは道じゃないですよ…
でも着いていきますニヒッ」
デルフィ
「行くな!!」
アキレイ
「何!?!?」
ツバキ
「…そのまま真っ直ぐ進む。」
アキレイ
「分かっーーー」
ツバキ
「何故、貴公は曲がろうとする。」
アキレイ
「ツバキの方を見ていたからだ!!」
デルフィ
「トホホ…
顔が向いてる方向に進んで行くのね」
ジミー
「ニヒッ…思ったより重症ですね。
ハンマーで殴れば治りますか?
それとも結婚しますか?
どうしますか!?」
デルフィ
「どんな2択!?」
アキレイ
「なんかよく分からんが
次は左に行けば良いんだな!!!」
ツバキ
「ハンマーを貸せ。ゼンゼマン」
ジミー
「私にやらせてください」
デルフィ
「アンタはアキレイ様を
好きなの!?嫌いなの!?」
ジミー
「好きです!!!」
デルフィ
「じゃあやめなさい!!!!」
アキレイ
「なんだ!!楽しそうだな!!」
ツバキ
「止まれ」
アキレイ
「ん!?着いたのか!?
シルバのいるコテージはまだ見えんぞ!」
ツバキ
「貴公には見えぬのか」
ジミー
「アキレイさん…周りを見てください」
デルフィ
「これって…」
ツバキ
「シルバが言っていただろう」
N
アキレイは周りを見渡すと
そこには朱い眼を光らせた大きな爪を持つ
大山猫が5匹いた。
アキレイ
「まさか…」
ジミー
「"血爪山猫 "
夜行性の大山猫で気性が荒く爪には
凝血を妨げる毒があります。」
デルフィ
「つまり…」
ジミー
「傷ついた箇所の血は止まりません」
ツバキ
「ここは私に任せて
貴公達はシルバを呼べ」
アキレイ
「知っているぞ。
夜行性の動物は火に弱い。
俺の方が向いている!!!」
ツバキ
「動物と 魔獣生物 は違う。
私であれば爪を受けずに戦える」
ジミー
「ツバキさん。
血爪山猫 は光に弱いんです。
ここはデルフィさんとアキレイさんに
任せていきましょう。」
デルフィ
「行けると…良いけど…」
N
気付けば血爪山猫 は
20匹に増えており道を塞がれてしまった。
アキレイ
「どうする?ツバキ。」
ツバキ
「無論…斬る。」
デルフィ
「流石にバラけるのは…危険…よね?」
ジミー
「私達がバラされますね。ニヒッニヒッ」
デルフィ
「怖ッッ!!!
アンタこんな時でも
そんな事を言えるなんて
メンタルドンゲバビィィイ!!」
ツバキ
「来るぞ。構えろ」
アキレイ
「来い!!!」
N
すると20匹以上いる血爪山猫 が
一斉に襲いかかって来た。
シルバ
『滅刃 三十五・火竜激賊!!』
ツバキ・アキレイ・デルフィ・ジミー
「!?!?!?!?」
N
シルバは炎で形成された
燃え盛る巨大なトカゲで
血爪山猫 を次々と飲み込んでいった。
シルバ
「おいおい。夜間外出禁止令おもっクソ
破ってんじゃあねぇか!!!
この不良共が!!!!!!!」
N
そこに現れたのはC-1st担任
シルバ=グレイだった。
デルフィ・ジミー
「シルバ先生!!!!」
アキレイ・ツバキ
「シルバ!!」
シルバ
「ぁん??」
アキレイ・ツバキ
「せ、先生…」
N
蹴散らされた血爪山猫 は
シルバに蹴り飛ばされギャンと鳴いて
方々に逃げていった。
デルフィ
「た、助かりました…」
シルバ
「夜の試しの森には
C級 魔獣生物 が
ウジャウジャいんだよ。気をつけろ。」
ジミー
「あ、ありがとうございます」
シルバ
「で??お前ら練習後に
刃術ぶっ放して
パーティしてたろ!!!!!
覚悟出来てんだろうな!!」
ジミー
「ヒィッ」
N
シルバはそう言って
拳をパキパキと鳴らし始めた。
アキレイ
「待て!!
俺たちはそんな事していない!!」
ツバキ
「貴公ほどの使い手が
気付かぬとはな。笑止。」
デルフィ
「そ、そうですわ!!!
ラナンキュラス様が…
ラナンキュラス様が…」
N
アキレイ達の顔の曇り具合を見たシルバは
首を傾げた。
シルバ
「ん?何があった。」
ツバキ
「本当に気付いていないとは…」
ジミー
「先生、じ、実は…」
N
ーープラムサイドーー
一方その頃プラム、ジジ、ルビウスは
持てる刃汽を
全てラナンキュラスに注いでいた。
ハミデルは少し離れた所で
プラムから取り上げた小瓶を
恐る恐る手に取り地面にゆっくり置いた。
ハミデル
「フゥーーーー
何が"情愛の香ですわ!!"
だっつーの!!
クンクンクン 。
スパイシーな香りがするな。調味料か?
ハァ…お腹へったなぁ。
僕のビュッフェまだ残ってるかなぁ。
そもそも本当にこんな調味料で
どうにか出来るもんなのかねぇ。
あ!!そうだ!!」
N
ハミデルは胸ポケットの内側から
タコさんウィンナーを取り出して
赤い粉末をドバッとかけてみた。
ハミデル
「うーーん!!美味しそうだ!!
いっただきーーー」
N
するとタコさんウィンナーは
激しく燃え上がった。
ハミデル
「まーす!!ぬぉおおお!!!!
アッツ!!指が!!あぁ!!
僕のタコさんウィンナーが!!
アッツ!!!アッツ!!!!
フゥーーーーフゥーーーー!!」
N
ハミデルは香と
燃えるタコさんウィンナーを
地面に叩きつけた。
ハミデル
「信じらんねぇ!!!!!!
こ、こ、こんな危険なものを
ラナンに使おうとしてたのか!?
あー!!怖かった!!
プラム嬢め!!!
後でパパに言い付けてやるからな!!
ついでに婚約まで漕ぎつけてやる!!
きっと自責の念に駆られたプラム嬢は
僕にすがりつくだろうね!!!!
フハハハッッ!!ゴホッゴホッゴホッ」
N
ハミデルが高笑いをする一方で
ルビウス達はラナンキュラスの止血に
なんとか成功していた。
ルビウス
「ダメだ!!!
僕たちだけじゃ止血だけで精一杯だ!!」
ジジ
「クソッ!!
ラナンみてぇに上手くできねぇ!!」
プラム
「ハミデルさん!!!」
ハミデル
「婚約!?」
プラム
「はぁ!?!?
違います!!!お願いーー」
ハミデル
「香は返さないよ!!」
プラム
「違います!!
もういいですそれは!!
とにかく止血は出来ましたが
もう日が沈みました!!
周りを警戒して下さい!!」
ハミデル
「日が沈んだからなんだよ!!」
プラム
「この森には夜になると
血爪山猫 が出没するんです!」
ハミデル・ルビウス
「ぇえええ!!!!!!」
ハミデル
「ク、クク…血爪山猫 !?」
ルビウス
「嘘だろ!?!?
気性の荒い 魔獣生物 じゃないか!!」
ハミデル
「そ、そうやって僕を騙そうたってーー」
プラム
「嘘じゃありませんわ!!
光に弱いC級 魔獣生物 です!!
ご存知でしょう!?」
ジジ
「ハム!!!
奴らは刃汽を隠すのが上手い!
怪しい動きがあればすぐに知らせろ!!」
ハミデル
「そんな!!無理だって!!!!!!」
ルビウス
「ジジは
戦えなんて言ってないだろ!!
知らせてくれれば僕らで対処する!!」
ハミデル
「おい貴様!!庶民の分際で
まるでこの僕が
役立たずみたいに言うな!
クリームソーダかブリュレかパンケーキか
よく分からんが僕1人で
大丈夫だもんねー!!!!!」
ジジ
「そうか!!任せたぞ!!!!」
ハミデル
「え?」
ルビウス
「分かった!!ありがとうハム!!」
ハミデル
「え?いや、ちょっ、守って欲ーー」
プラム
「結界刃術は私がいたします!!
ジジとルビウスは引き続き照刃で
治療をお願いします!!」
ジジ・ルビウス
「分かった!!!」
プラム
『剋刃の十一・ 天殿洞盾!!』
N
プラムは自身とラナンキュラス
ジジ、ルビウスを囲う様に
ドーム状の光の盾を形成した。
ハミデル
「お、おい!!仲間はずれ!?
お、おーい!!なんかあったら
中に入れてくれるんだろうな!?!?」
プラム
「いいえ。入れません。」
ハミデル
「そんなぁ!!!!」
N
ハミデルはジジ達の懸命な治療を横目に
薄暗い森をぐるっと見渡した。
ハミデル
「そ、そうだ!!光に弱いんだよな!」
『滅刃の一・刀』
『剋刃の一・燈!!!』
N
ハミデルは刃汽を押し固めた刃の先に
ボワっと松明の様に火を灯した。
ハミデル
「よし!!!」
『剋刃の八・ 盾!!』
N
更にハミデルは左腕に
光の盾を形成した。
ハミデル
「く、来るならいつでもッこ、来い!!
こ、怖くなんかないもんね!!!
今の私には
"情愛の香"がありますわ!!
…ってァア!!!!
さっき全部使っちゃったぁぁあ!!!」
N
すると、ガサゴソと茂みが揺れた。
ハミデル
「キタァァァーー!!!」
シルバ
「だぁかぁらぁ!!!」
ハミデル
「血爪山猫 !!!
じゃなくて…シルバ先生ぇえええ!!」
シルバ
「試しの森は方位だけじゃあねぇ!!
刃汽知覚も鈍るって言ってんだろ!!!
いくら俺でも遠くにいすぎたら
わかんねーんだよ!!!!
っておい!!
アキレイはついて来てんだろうな!?」
N
茂みから現れたのは
アキレイ達を率いるシルバだった。
ジミー
「ハァ…ハァ…大丈夫です。
逸れない様に腕組みましたから!!
これが…バージンロード…ニヒッニヒッ」
アキレイ
「ハァ…ハァ…走りづらい!!!!」
デルフィ
「キーーーッ!!!!
迷わせない為だとはいえ
そんな手があったなんて!!!!
おったまげぇえええええ!!!
あっそうだツバキ様!!
アタシ、これから迷うんで手をーーー」
ツバキ
「黙れ。次、私の視界に入れば斬る」
デルフィ
「視界に入っただけで!?!?」
ルビウス
「シルバ先生!!!!」
ジジ
「シルバ!!おせぇよ!!!!」
プラム
「早くコチラへ!!!」
シルバ
「ラナンキュラス!!!」
N
シルバはその瞬間、地面を蹴ると
ハミデルの真横に着地した。
ハミデル
「早ッーーー」
シルバ
「どけぇえぇえええ!!」
ハミデル
「ぬォオオオオオオオ!!!」
N
シルバはクルッと回転し
回し蹴りで天殿洞盾を
バリンッと蹴破った。
ジジ・プラム・ルビウス
「ッッッッ!!」
シルバ
「…オメェもドケ。ココを隔離する。」
ルビウス
「隔離!?何をする気なんだ!?」
ジジ
「さぁな。治療術式だろ。
シルバは、一流の癒者だ。
心配する事はねぇさ」
N
ジジ達はすぐさまその場から離れ
シルバから距離を置いた。
シルバ
「おーおーおー
派手にやられたじゃあねぇかラナン。
俺が絶対に助けてやるからな!!
けど…まずは…っと!!」
『照刃のニ・消浄洗 !!』
ハミデル
「あれって消毒液だよな?
汚れなら水流系刃術使えばいいのに!!」
デルフィ
「アンタバカァ?
先生の授業で習ったでしょ!?
患部の消毒と自分の消毒から始めるって!
汚い手で触れないじゃない!!
どう見たって汚れも落ちて滅菌もできて
一石二鳥だから
ぁあいう使い方してるんでしょ!?!?」
シルバ
『照刃 四十・生命兆基!!』
N
シルバはラナンキュラスの頭から足の爪先まで
ゆっくり手をかざしながら動かし
意識・血圧・脈拍・呼吸・体温を
刃汽でスキャニングし始めた。
シルバ
「裂傷に骨折…熱傷に打撲。
心臓は…よし…まだ大丈夫だ。
おい!!もっと離れろ!!
俺の刃汽に充てられて
気を失うぞ!!!」
N
そう言ってシルバは目を閉じ刃汽を
高め始めた。
ハミデル
「ぇえ!!!何をする気なんだぁ!!」
アキレイ
「ハム!!いいからこっちへ来い!!」
プラム
「行きましょうルビウス」
ルビウス
「わ、分かった!!」
ジジ
「チッ。やっぱすげー刃汽量だな」
シルバ
『照刃 三十三・無無護匣体!!』
N
するとシルバは自身とラナンキュラスを
四角柱の結界の中に閉じ込めた。
プラム
「あれは薬毒系の完全隔離結界
無無護匣体…
無菌室を作って
あの場で治療する気ですわ。」
ルビウス
「おいおい!完全隔離結界って…まさか!
空気も一緒に遮断する気なのか!?」
ハミデル
「こんな森のど真ん中で!?!?」
プラム
「ぇえ。滅多にありませんわ。」
ルビウス
「凄いなぁ…
それを間近で見られるなんて…」
ジミー
「ニヒッ。
次はどうするんでしょうかね。」
シルバ
『照刃 二十二 ・ 膜空栓花』
デルフィ
「見て!!
赤い花と青い花が咲いたわよ!!
あれって確か…」
ジミー
「赤い花が二酸化炭素を吸って
青い花が酸素を作り出すんですよね」
シルバ
『照刃四十四• 治癒音波 四汽連祷!!』
ツバキ
「あの指の動きは…
超高等波動系照刃刃術」
アキレイ
「凄い…波動系の照刃か。
初めて見た。
中に入って音色を聴いてみたいものだな」
ハミデル
「音が鳴ってるのか!?
全然聞こえないけど!?!?」
デルフィ
「隔離されてるからよ!!」
ジミー
「きっと素敵な旋律でしょうね…」
N
ジミーはうっとりしながら
アキレイにもたれかかった。
アキレイ
「ん?どうしたジミー。眠いのか?
眠い時は頬を叩くと良いんだ!!
行くぞ!!!!せーの!!」
ジミー
「だ、大丈夫です!」
アキレイ
「そうか!!疲れてるんだな!!
いつでも言ってくれ!!
力を貸すからな!!!」
ジミー
「は、はい…」
ルビウス
「無無護匣体に膜空栓花
それに治癒音波四汽連祷
まさか…これって三重詠唱ーーー」
ツバキ
「いや、そうではない。あれは…」
シルバ
『組曲 波穂』
『組曲 蒼天滴』
『組曲 翠風光』
『組曲 楓葉舞』
プラム
「確かにこれは特別な詠唱が必要な照刃ですが
シルバさんの術式は終わっていません」
ジジ
「嘘…だろ?まさか!!」
ツバキ
「複合合成刃術だ」
N
ツバキの一言に
一同は息を呑んだ。
シルバ
「「生命よ芽吹け…花夜酒。
毒吐を以って奏天に振え!!
医を司りし全ての神々よ!!
全霊を賭して救いたまえ!!
なれば我が供物を今…与えん!!
パンッ!!
複合合成刃術!!!」」
『照刃 九十九 ・医神四天ノ宣誓 !!』
全員
「!?!?!?!?」
ハミデル
「あれは…」
N
大地がゴゴゴゴッッと鳴動 し
無無護匣体がバリンっと砕け
天に向かって光が迸る。
すると、広大な術式の陣が展開し
その中から女性の様な光が形成され
荘厳な讃美歌を大音量で歌い始めた。
その振動と溢れ出る刃汽は凄まじく
試しの森全体に響き渡るほどだった。
ジジ
「耳を塞げ!!!!!」
アキレイ
「グッ!!!!大丈夫か!?みんな!!」
ハミデル
「なんなんだょおおお!!!」
デルフィ
「耳が!!!!!!」
ジミー
「信じられません!!!!
凄すぎます!!!!!!」
ルビウス
「大丈夫なのか!?!?この刃術!!」
プラム
「グッ!!立てな…い」
ツバキ
「プラム!!!」
シルバ
「ハァァアァア!!」
ジジ
「クソ!!耳塞いでも
身体に響きやがる!!!!」
ツバキ
「グッ!!このままでは我らの耳が!!」
ハミデル
「壊れちゃうょおおお!!!」
アキレイ
「耐えろ!!!!!」
ルビウス
「グッ!!もう無理だ!!!」
デルフィ
「少しでも離れましょうよ!!!」
ジミー
「すごく綺麗な歌です!ニヒッニヒッ」
プラム
「もう…ダ…メ」
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
しばらくすると讃美歌は鳴り止み
広大な陣と共に消えた。
全員
「ハァ…ハァ…ハァ…」
ルビウス
「終わったの…か?」
ジジ
「どうなったんだ」
シルバ
「ッと」
N
一同は、ラナンキュラスを担ぐも
身長差がありすぎて
担ぎきれていないシルバを見た。
シルバ
「ったくよ!!…世話焼かせやがって!!
久しぶりに複合合成刃術使っちまったぜ!!
お陰で刃汽が殆ど持ってかれちまったな!!!
ワーハッハッハ!!!」
ハミデル
「ぜ、絶対に嘘だね!!
あんな刃術使っておいて
元気な訳…ないだろう!!
遮音剋刃が間に合えば
僕だってこんな事には…!!」
シルバ
「ぁ"あん?
アレが遮音剋刃で
どうにかなる刃術に見えたのか?
まだまだだな!!」
ハミデル
「聞こえてたぁーーー!!!」
アキレイ
「複合合成刃術を防ぐには
複合合成刃術で対抗しなければ
難しいんだ」
プラム
「滅刃、剋刃、照刃は
各50ずつの番号で振り分けられますが
流石は癒者ですわね。
照刃の複合合成刃術を
間近で見たのは初めてです。」
デルフィ
「さっきからなんなのよ!!
医者なの!?癒者なの!?」
ツバキ
「癒者だ」
ジジ
「医者は刃術の扱えない奴で
癒者は刃術も扱える
医師免許を持った医者の事だ。
分かったかよ」
アキレイ
「癒者は照刃刃術のエキスパート
つまり、四十番台の照刃を
扱う者の事をそう呼ぶんだ。」
ハミデル
「ぇえええ!!!凄すぎだろ!!」
ジミー
「私知ってます…シルバさんは
癒者としての実力は
ナーベルク帝国内でも
4本の指に数えられるって
聞いた事あります。」
ルビウス
「そ、そんなに凄いのか!?!?」
デルフィ
「せ、性格から想像出来ないわねぇ…」
アキレイ
「シルバは正に一流だ!!!
リナリアの事も助けてくれたしな!!」
ツバキ
「ナーベルクの癒者 の中でも
優秀な4人には称号が与えられる」
ハミデル
「癒者 自体が優秀なのに
更に上があるだと!?!?
シルバ先生は何者なんだ!!?」
ルビウス
「僕も聞いた事ないな…」
プラム
「"不四"
癒者の最高峰ですわ。」
デルフィ
「"不四"!?
な、なんか禍々 しい名前ね!」
プラム
「そうですか?私は好きですけれど…」
ジジ
「"不四"は
桜花・毒針・奏者・天水の4人。
殺しても死なず、死なせず
って意味らしいぜ。」
ツバキ
「桜雌鹿 の鞘花に選ばれるのも
"不四"の中からが多い。
必然的に五刃花隊の副隊長は
桜花・毒針・奏者・天水のいずれかを
持つものが副隊長に
抜擢されやすいという事だ。」
プラム
「初代、花の鞘花が
作った称号らしいですわ」
ルビウス
「初代…花の鞘花が…。
ちなみに、シルバ先生はなんなんだ!?」
ジジ プラム
「毒針だ。」「毒針ですわ」
ハミデル・ルビウス・デルフィ
「うわぁーー
それっぽーーい」
シルバ
「そうだ!!!俺の蹴りは毒の様に刺して
針の様に貫く!!!!」
ジミー
「ニヒッニヒッニヒッニヒッ。
…怖いです。」
シルバ
「そんな事よりも
おいテメェら!!!
俺の刃術に感動するのは
分からなくもねぇが
俺に担がせて歩く気か!?ぁ"あ!?」
ルビウス
「も、持ちまーす!!!」
アキレイ
「俺が背負っていく!!」
ジミー
「カッコいいです。アキレイさん」
N
ジミーは頬を押さえながら
アキレイをうっとりと眺めていた。
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
ーー2日後、合宿最後の夜ーー
1年A-1st代表合同コテージにて。
ラナンキュラス
「ヴッ…グッ…」
N
遂にラナンキュラスが目覚めた。
ラナンキュラス
「…丘」
ルビウス
「ん?ラナン!!!!!」
ラナンキュラス
「…僕は。
ん?口の中が甘いな…」
ルビウス
「ラナン!!!!良かった!!!
おーい!!!みんな!!
ラナンが目を覚ましたよ!!」
N
するとラナンキュラスが寝ていた部屋に
続々と全員集まって来た。
ジジ
「ラナン!!!大丈夫か!!!」
ツバキ
「シルバを呼んで来い」
デルフィ
「は、はい!!!!!!」
ツバキ
「グミをやろう」
ラナンキュラス
「あ、うん。あ、ありがとう」
アキレイ
「おーい!!みんな!!
今日のご飯はジミー達が作って…くれ…
ラナン!!!!!!!!!!」
ハミデル
「ケッ!!!
ビュッフェの次はステーキパラダイス...
なのに!!今日に限ってなんで
ど素人の料理…な、んか…
ラナンキュラスゥゥウ!!!!」
N
ハミデルは泣きながら
ラナンキュラスに抱きついた。
ハミデル
「僕のためにぃぃ!!!
ごべんよぉおおお!!!!」
プラム
「フフッ。あらあら。
服が汚れますわ。
早くどいて下さる?」
ラナンキュラス
「…みんな。グッ」
ルビウス
「起き上がらなくていい!!
まだ、寝ていないと!!」
ジジ
「心配させやがって。
なんか飲むか??
プラム!!紅茶はあるか?」
プラム
「ぇえ。お持ちしてますよ」
ラナンキュラス
「フフッ。みんなありがとう。
プラム、いただくよ。
すごく喉が渇いてるんだ」
プラム
「どうぞ。
ハチミツ入りのダージリンですわ」
ラナンキュラス
「甘く無いのは…ないのかな?
それで…プラム。
なんでメイド服なんだい?」
N
そこにやって来たのは
コック帽子に
刺身包丁を持ったジミーだった。
ジミー
「フェェ…
ラナンキュラスさーーーん!!!!」
アキレイ
「待てジミー!!!!
せめて包丁は離せ!!!!」
デルフィ
「ハァ…ハァ…
呼んで…来ました…わ」
N
ボサボサになった長い髪を
整えながらデルフィが
勢いよく入ってきた。
シルバ
「ようやく目覚めたか。」
ジジ
「痛いとこねぇのか!!」
ルビウス
「紅茶のおかわりは!?」
ジミー
「私なんかの為にすびばぜんでじだぁ!」
ツバキ
「グミをやろう」
プラム
「義忠様ったら
寝てる間にも口に入れてたんですのよ?
ウフフッ。可愛いでしょ?」
ルビウス
「ダメだって言ったろ!?ツバキ!!
ツバキがそんな事するから
回復が遅れたんじゃないのか!?」
アキレイ
「それよりもラナン!!!
見てくれ!!!さぁ、デルフィ!!」
デルフィ
「見ておくんなまし!!
はい!!!十万ラブリィ!!
ラナンキュラス様を囲って
みんなで写真を撮ったんです!!」
ラナンキュラス
「え?」
N
ラナンキュラスは
自分を中心に楽しげに撮られた写真を見て
唖然としていた。
プラム
「義忠様!!しっかりしてください!!
義忠様は決して悪く無いですわ!
悪しき原因は…その…ルビウスが口ずさんだ
子守唄だと思いますわ!」
ラナンキュラス
「え?」
ルビウス
「僕の子守唄で
ラナンはよく寝ていたじゃないか!」
ジジ
「馬鹿野郎。
意識なかっただけだろ。
毎晩毎晩、ギター弾きながら
悪魔みてぇな声で歌いやがって」
ハミデル
「そうだラナン!!
僕は君のまつ毛の数を数えて見たんだ!
鶏ぃ、豚ぁ、牛ぃ、鶏ぃ、豚ぁ、牛ぃ
何本あったと思ッーーーー」
シルバ
「うるせぇえええええ!!!!」
全員
「ッッッ!!!!」
シルバ
「ゴチャゴチャうるせぇぞ!!」
ジミー
「ヒィィ!!」
シルバ
「おらどけハミデル!!!」
ハミデル
「あっ!!ブヘェッ!!」
N
シルバは抱きつくハミデルを
思いっきり蹴り飛ばした。
シルバ
「ちょうどいい。
ある程度の話しは
ゼンゼマンとハミデル
エゾコスから聞いた。」
N
その瞬間、空気が張り詰めた。
ラナンキュラス
「ぁあ。彼らは僕らの1個上の2年生。
四天王 と名乗っていた。」
シルバ
「強かったのか?」
ラナンキュラス
「…ぁあ。太刀打ち出来なかった。」
ジジ
「チッ。俺らがいれば…」
アキレイ
「負ける事はなかった!!」
ツバキ
「油断を誘われたのか?」
ラナンキュラス
「いや、油断なんて余裕はないさ。
こっちは既にハム達がやられてた。」
シルバ
「大会前に対戦相手を襲うってのは
御法度だ。
だが、奴らは上手くやり過ぎたな。」
プラム
「どういう事でしょうか?」
ジミー
「やり過ぎたんです。」
デルフィ
「そうね。威圧だけなら良かったけど…」
ルビウス
「流石にこれはマズイよ。
シルバ先生が居なかったら…」
ラナンキュラス
「そうか、助けてくれたんだね。
恩に着る。ありがとう。シルバ」
N
すると、シルバはパシッと
ラナンキュラスの頭を叩いた。
シルバ
「おいパシッ」
ラナンキュラス
「イタッ。あっ…先生」
ハミデル
「先生!!!
ラナンは病人だーーー」
シルバ
「ぁ"あん?」
ハミデル
「病人だからこそショック療法もオッケ!
さぁ!!殴ってくだーーーブヘッ」
シルバ
「うるせぇ!!」
N
シルバは飛び上がって
ハミデルの頭を叩いた。
ジミー
「ヒィィ!!!!!」
デルフィ
「お、お、落ち着いてください!!
ね!?先生?」
N
するとシルバは
ラナンキュラスが寝ているベッドに
ボフッと腰をかけた。
シルバ
「四天王 。
アイツらはそんな風に言われてんのか。
最後の1人は何となく分からなくもねぇ。
まぁ、確かに…実力は相当だろう。
3年にだって劣らねぇよ。けど」
ジジ
「けどなんだよ。」
シルバ
「奴らは異端児だ。」
ルビウス
「異端児?」
アキレイ
「どういう事だ?」
プラム
「私…信じられませんわ。
だってガウラさんが…
四天王 の1人だなんて。」
デルフィ
「そ、そうよね。
だってガウラさんは
士官学校の生徒会長だし…」
ツバキ
「関係ない。
四天王 と名乗り
有頂天の輩は斬り捨てる。
我らに手を出した事を後悔させるまで」
シルバ
「オメェらも知ってると思うが
千刃花に入隊する者の精神鑑定を
士官学校で実施してる。
俺はデータだけをもらって
昨日調べてみたが
ザンカ、トニアンは残虐性が高く
アラマンダは依存性が高い。
だが、ガウラは残虐性も依存性も高けぇ。
それにアイツは一度怒れば
衝動を抑える事が出来ねぇ。
一体、何が原因であんな事をしたのか
分からねぇがな。」
プラム
「でも待ってください。
私はよく知っています。
ガウラさんは優しくて…それに」
デルフィ
「紳士な方です。」
シルバ
「で、魅力的だったろ?」
プラム・デルフィ
「ッッ」
ラナンキュラス
「僕を襲ったのは
ザンカ達だ。ガウラは関係ないよ。」
シルバ
「分かってねぇな。
糸を引いてるのは恐らくガウラだ。」
ルビウス
「そんな!!」
ツバキ
「なんだと…」
ジジ
「だろうよ。」
ジミー
「ヒィ!!」
デルフィ
「嘘…」
ハミデル
「せ、生徒会長が!?」
シルバ
「サイコパスって知ってるか?」
ラナンキュラス
「ぁあ。
反社会性パーソナリティ障害に分類される
パーソナリティ障害の1つだろ?」
シルバ
「そうだ。そもそも、
パーソナリティ障害は
認知や感情、行動や対人関係の築き方が
著しく俺らとは違げぇんだ。
日常生活で苦痛を感じたり
社会に適応できなくなったりする障害で
当人やその周りの人に
精神的苦痛をもたらす可能性があんだ」
ラナンキュラス
「特にサイコパスは
感情の一部、特に他者への愛情や
思いやりが欠如していたり
自己中心的なんだよね。
道徳観念・倫理観・恐怖すら感じない」
シルバ
「それに加えて弁もたち
衝動的が故に行動的。
それが魅力的にみえるんだ。
嘘をつくのも上手い。
いくらでも取り繕う事ができる。
何より…人を操るのが上手い。
どうだ?プラム?」
プラム
「どうって…それは…」
シルバ
「奴の方が1枚上手 だろ?」
ラナンキュラス
「じゃぁ、ガウラが3人を操って
けしかけたって事かい?」
ツバキ
「そういう事になる。
だが、ガウラを斬って
止まる様な術ではない」
アキレイ
「刃汽で操ってる訳じゃないからな。」
シルバ
「あそこまでやったんだ。
単純に奴らも楽しんでるんだろうよ」
ジミー
「ゆ、許せないです。」
ハミデル
「僕をコケにしやがって!!!!
僕が怪我していなかったら
返り討ちにしてやったのに!!」
デルフィ
「どうすればいいんですか?先生」
シルバ
「そこでだ。どうしたい?
ラナン。お前が決めろ。」
ラナンキュラス
「僕が?」
シルバ
「そうだ。
通常なら職員会議を開いて
実行した3人は処分、拘留だろうな。
それを望むか??」
N
ラナンキュラスはしばらく考えていた。
ラナンキュラス
「僕は望まない」
シルバ
「じゃあどうする?」
ラナンキュラス
「僕は…」
間
ラナンキュラス
「きっちり借りを返すよ。
明日の刃術バトルロワイアルでね。」
シルバ
「ワーハッハッハ!!
そういうと思ったぜ!!
流石はバンジャマン家だ!!!」
N
シルバはラナンキュラスの太ももを
バンバン叩いていた。
ジジ
「当たりめぇだ!!!!」
ツバキ
「奴らを完膚なきまでに斬る」
ルビウス
「だよね。正攻法でやり返せるなら
こんな機会は滅多にないよ!!!」
アキレイ
「俺に任せろ!!!!!
消し炭にしてくれる!!!!!」
ジミー
「ニヒッニヒッ。
私が強い事を証明して見せますよ。
アラマンダちゃーんニヒッニヒッ」
デルフィ
「え、ちょっと怖っ」
プラム
「忘れていませんか?
私達も敵同士ですわ」
ラナンキュラス
「その事なんだけどさ…
四天王 を倒すまで
停戦協定を結ばないかい?
いい?ツバキ、ジジ?」
ジジ
「義忠どうする?」
ツバキ
「…いいだろう。
チーム ★王とその他、侍 は
四天王 を倒すまでは
その協定を守ろう。」
デルフィ
「プラム様。アタシ達は…」
ジミー
「ニヒッ。
私は関係なくアラマンダちゃんを
真っ先にやりますね。」
プラム
「かしこまりました。
私達、"真・戦乙女3 "も
その協定を結びましょう。」
デルフィ
「そうこなくっちゃ!!」
アキレイ
「火炎ガオガイダーも」
ルビウス
「三竜剣士 も」
ハミデル
「株式会社デリシャスハムハムも」
アキレイ・ルビウス・ハミデル
「何!?!?」
ルビウス
「この前話し合って決めたじゃないか!」
ハミデル
「満場一致で僕の会社の名前で
良いって言ってただろ!!」
ルビウス
「絶対言ってない!!」
アキレイ
「火炎ガオガイダーで
笑ってたのは賛成って事だよな!?」
ルビウス
「違うよ!!笑ってたら賛成って
メガポジティブか!!!」
ラナンキュラス
「アハハ…落ち着きなって。
僕の名前使わせてあげるから。ね?」
ハミデル
「余計いらねーわ!!!」
ルビウス
「ラナンは関係ないだろ!!
むしろ敵チームだろ!?!?」
アキレイ
「何!?その手があったか!!」
ルビウス
「ないよ!!!」
シルバ
「決まってねーなら
本番までに決めねーと
俺がその中から付けて
申請を出すからな!」
ルビウス
「グッ!!!
明日も早いのに眠れなくなる!!」
ジジ
「まだ決まってねーのかよ。
合宿中ずっと話してたろ。」
ツバキ
「無名の雑魚とでも名付けるがいい」
ジミー
「ニヒッ。
それ面白いですね」
デルフィ
「ルシットミルックスで
大笑い者ね!!オーホッホッホ!!」
プラム
「なんとも
統率力の無いチームですわ」
ラナンキュラス
「ま、まぁとりあえずは
停戦協定は結べた事だし
僕も充分回復できた。
みんな、心配かけてごめんよ。」
シルバ
「俺が治してやったんだから
完全回復に決まってんだろ。」
アキレイ
「仇はとってやるから
心配するな!!」
ハミデル
「ま、待て!!
いいかアキレイ!!
エゾコスの仇も取るんだぞ!
トニアンだ!!!トニアン!!!」
アキレイ
「もちろんだ!!!」
ルビウス
「いや、ハムも一緒に仇取ろうよ」
プラム
「アラマンダさん…でしたっけ?
私達を怒らせた罪は
重いですわよ。
乙女の髪を引っ張るなんて許せませんわ」
デルフィ
「オーホッホッホ!!!!!
アタシの美貌で慄くのが
目に見えるわーーん!!!!」
ジミー
「アラマンダちゃんは
デルフィさんより可愛いです。」
デルフィ
「オーホッホッホ!!
ゴホッゴホッゴホッ!!
え!?なんて!?!?」
ツバキ
「ならば我々は…ザンカ。
ラナンを倒した男か。」
ラナンキュラス
「倒したって言い方は嫌だなぁ」
ジジ
「俺たち相手にどこまで通用するか
楽しみだな。泣きっ面拝んでやろうぜ!」
シルバ
「じゃぁ、ガウラをやるのは…」
N
そして、全員声を揃えて一斉に叫んだ。
プラム・デルフィ
「早い者勝ちですわ!!」
ジミー
「早い者勝ちです」
ツバキ・ジジ・アキレイ
「早い者勝ちだ!!!!」
ラナン・ルビウス・ハミデル
「早い者勝ちだね!!!」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 13 『 戦×乱』 (完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
おまけ
配役変更一覧
----------------------------
シルバ▶︎▶︎▶︎N
N▶︎▶︎▶︎クリシャンテ
----------------------------
N
ーー本番当日ーー
全学年総当たり
チーム対抗
刃術バトルロアイヤル は
エピメンタ島にて行われた。
会場は洞窟エリア、密林エリア、
小人エリア、廃墟エリアの4つに
分けられており出場選手は
開会式の会場となる大修練場に集められていた。
そしてその控え室には…
配役変更一覧
----------------------------
ジジ▶︎▶︎▶︎敏腕プロデューサー
ラナンキュラス▶︎▶︎▶︎新人AD
ルビウス▶︎▶︎▶︎小声カメラマン
ツバキ▶︎▶︎▶︎オネエ系美容部員
デルフィ▶︎▶︎▶︎毒舌音声担当
ジミー▶︎▶︎▶︎ギャル照明
プラム▶︎▶︎▶︎美人ドS秘書リンディ
アキレイ▶︎▶︎▶︎ドMアシスタント
ハミデル▶︎▶︎▶︎Melu オカマ社長
----------------------------
N
ルシットミルックス通称Melu
ナーベルク帝国最大の映像配信サイト。
月額 500ブルクで
バラエティからドラマ
映画からライブまで20万作品が見放題。
近年はオリジナルコンテンツに
力を入れており
来月から月額 1100ブルクに
大幅値上げを発表し大炎上。
しかし、強気な姿勢を崩さずいられるのは
この間、配信された士官学校での
チーム対抗刃術バトルロアイヤル クラス代表選抜戦が
過去最高視聴率を叩き出したのも相まって
自分達のコンテンツに
絶対的な自信があるからだった。
クリシャンテ
「どうやら機嫌いいようですな。」
敏腕プロデューサー
「いやぁ!!!
近年まれに見る最高視聴率!!
全てはクリシャンテ様のおかげですぅ」
N
Melu 敏腕プロデューサー。
低迷していたMelu に
オリジナル恋愛バラエティ
ソワソワ 恋意地 のムンムンD X を仕掛け
傾きかけた経営を何とか持ち直した。
Melu オカマ社長
「いやぁ!!クリちゃんのおかげよー!」
クリシャンテ
「私は何かしたわけでは無い。
頑張ったのは生徒自身。
この先、士官学校に入学する
未来の若者にも
良い刺激となりますからな」
Melu オカマ社長
「あらやだ、ここちょっと香水クサイわね。
はい、シュッ!シュッ!シュッ!っと
これでオーケーね!!
ごめんなさいね!クリちゃん!!
本当、これが噂の香害??
そんな私達は老害??
なーんつって!!アーハッハッハ!
そーれ、シュッ!シュッ!シュッ!!」
クリシャンテ
「香水クサくて敵いませんな。」
『照刃の九• 浄香草 』
N
クリシャンテは
オカマ社長が振りまいた香水を
浄化する為に控え室の床一面に
青々とした芝生を生やした。
Melu オカマ社長
「あらやだスッゴイ!!!!」
敏腕プロデューサー
「流石はクリシャンテ様!!!!
よっ!!帝国一番!!!」
美人ドS秘書リンディ
「クリシャンテ様。
そろそろ打ち合わせを始めなければ
開会式に間に合いません。
そうでしょ??
各エリアの撮影隊も
開会式撮影隊も待っています。
私、間違ってるかしら?」
クリシャンテ
「それよりもリンディ。
なぜ、人の上に座っているのかね?」
美人ドS秘書リンディ
「人?クリシャンテ様。これは椅子です」
ドMアシスタント
「ヒョエ!!!あ、あの…私は
Melu のタレントでーー」
美人ドS秘書リンディ
「椅子。でしょ?」
ドMアシスタント
「椅子です!!
私は卑しい椅子でございます!」
クリシャンテ
「降りなさい。
それは人で、ましてや客人。
無礼極まりない。」
ドMアシスタント
「い、いえ!!至極光栄でございます」
美人ドS秘書リンディ
「だそうです。」
クリシャンテ
「ハァ…」
N
ドMアシスタント。
地上波には2度と出られないタレントだが
知名度は高く、安いギャラで雇える為
この特番に抜擢された生粋 のドM。
Melu オカマ社長
「リンディちゃん気に入ってくれたの?
よかったら
2日なら貸してあげてもいいわよ??」
美人ドS秘書リンディ
「必要ありません。
家に帰れば似た様な椅子が
何脚もありますから。」
クリシャンテ
「な、なんと!?!?」
敏腕プロデューサー
「流石だねぇ!!!
美人ドS秘書が常に近くにいるなんて!!
よッ!!飼い慣らし上手!!!」
ドS美人秘書
「飼い慣らす?」
敏腕プロデューサー
「い、いや…言葉のあやですよぉ!!」
オネエ系美容部員
「いっそげ、いっそげ!!いっそげ!!
フゥーーーー。間にあった♡
メイキャップ兼スタイリスト!!
そしておじ様キラーのアタシが
テヘッ。到着しました!!
あ、オネエたまぁ!!!ヤッホ!!
ぬぬぬぬ?クリシャンテ様!!
おっはようございマントヒヒ!!
ウホッウホッウホッ!!」
N
メイクバックと衣装を投げ捨てて
マントヒヒのモノマネをしているのは
ボディービルダー級のオネエ系美容部員。
Melu オカマ社長の妹分。
嫌いなものは女。
クリシャンテ
「こ、これはこれはお久しぶりですな。」
オネエ系美容部員
「肌ツヤは良好ね!!テヘッ。
早速だけど目の下のタルミとクマを
とっていきたいと思いまーす。
あらら??
どうしてそんな渋い顔してるの?」
クリシャンテ
「い、いやそんな事はない」
美人ドS秘書リンディ
「あなたに会いたく無いかーーー」
オネエ系美容部員
「女は黙ってろよ!!
乳液、目に染み込ませたろかい!!」
美人ドS秘書リンディ
「どこぞの猿が迷い込んだと思ったら…
麻酔銃があれば
すぐに眉間に撃ち込むのに。
無いのは残念ね。」
オネエ系美容部員
「その赤ぶちメガネ
度数間違ってるんじゃない??
老眼鏡でもかけたら??」
ドS美人秘書
「調教が必要なようね。」
ドMアシスタント
「あ、あの…わ、私…そろそろ」
ドS秘書リンディ
「そろそろ空気椅子の時間かしら?」
ドMアシスタント
「よ、喜んでぇえええ!!」
敏腕プロデューサー
「ま、まぁまぁ仲良くしよーよ!!
ね?新人ADちゃん!!
お前だよクソガキ!!
ったく!!もたつきやがって!!
ほら、予定教えて!!」
新人AD
「うっす!!
クリシャンテ様のメイク終わりしだい
段取りを組むっす。」
敏腕プロデューサー
「いやぁ、その段取りを教えろ!!
じゃねぇと分からねぇだろうが!!
バチンッ!!!このダボが!!」
新人AD
「イテッ」
クリシャンテ
「そんな怒るでない。
彼も一生懸命なのだろう。」
敏腕プロデューサー
「いやぁ、すみません。
コイツは本当デクの棒で!!
中身はガキのままなんですよ!
ったく!!何回言ったら分かんだよ!!
段取りだ!!段取りキチンと教えろ!!」
新人AD
「うっす!!!!
ヨーグルトに鶏の肉をつけて
カマで焼くっす!!!!」
オネエ系美容部員
「え!?カマで!?」
敏腕プロデューサー
「そうそう、表面パリッと
中はジュワッと!!あー食べたいなぁ。
ってそれはタンドリーチキンだよ!!
バカなのか!?!?
流石に無理あるだろ!!!」
新人AD
「うっす!!!」
敏腕プロデューサー
「うっすって言えば
何でも良いと思ってんの!?」
新人AD
「うっす…」
敏腕プロデューサー
「いや思っちゃってるよこれ!!
も、もういいよ!!!」
N
新人AD。
今年、紹介で
雇われたばかりだが
寝ることを忘れるほど忘れっぽい性格。
細身の高身長で
かなり優秀だが記憶喪失になりがち。
同じ言葉を繰り返したりと
たまに挙動がおかしい。
敏腕プロデューサー
「ほら、撮影隊呼んできて!!!」
新人AD
「うっす!!!!
呼んできます!!!!!
呼んできました!!
外で待ってます!!!」
敏腕プロデューサー
「はやっ!!!
だったらさぁ
もっと早く呼んで来てよ!!」
新人AD
「おい!!入れ!!!」
敏腕プロデューサー
「おまっ!!
なんでそんな上からなんだよ!!」
美人ドS秘書リンディ
「あらやだドSね。」
オネエ系美容部員
「急に男前!!!」
ドMアシスタント
「も、もうヒザが…」
Melu オカマ社長
「若さっていいわね!!!
みなぎるパワーを全身に感じる!!
でもあのハデ髪の子確か…
不採用にした気が…違ったかしら?」
N
撮影隊は入って来るや否や
既にカメラを回していた。
小声カメラマン
「撮ります」
毒舌音声担当
「早い。準備出来てない。
まじ無理。お前の脊髄取りたい」
ギャル照明
「えーー超怖いってゆーかぁ
眩しっ!!!ホワイト飛んじゃうって
あ、でもクリシャンテ様盛れてんじゃん!
可愛いい!!!」
クリシャンテ
「少し照明が強いな。
抑えてくれないか?」
ギャル照明
「え!?でもマジ盛れてて
鬼やばいってマジで!!」
クリシャンテ
「盛れてる必要などない。」
毒舌音声担当
「うるさい。耳に響くから
演者じゃないなら生まれ変わって」
ギャル照明
「ぎゃーっはっはっはっ!!!
生まれ変わっては草過ぎて熱帯雨林」
小声カメラマン
「煽りから撮る。
引きから撮る。
後ろから撮る。」
クリシャンテ
「照明も眩しければ
カメラが邪魔で気が散るんだが
少し離れてくれ」
Melu オカマ社長
「ごめんなさいねぇ!!
ほら、シッシッシッ。離れて!!
んもぅ!!!
ウチの撮影隊は
親子でやってもらってるんだけど
3人ともクセが強くてね!
でも良い人なの!!よく知らないけど!
親子3人で1人分のギャラ!!!
ラッキー!!!!」
オネエ系美容部員
「んもう!この守銭奴が!
オネエたまの悪い癖ね!!」
毒舌音声担当
「心配しないで
社長のパワハラ発言集
来週CDに焼いてリリースするんで」
小声カメラマン
「横領現場の証拠写真を
ジャケットにする」
ギャル照明
「心配しなくても
ちゃんと盛れてたよー!!
ぎゃーはっはっはっ!!!」
Melu オカマ社長
「なーんてね!!来月のボーナス
たしかあなた達、親子は
5倍って言わなかったかしら???
16倍だったかしら????」
小声カメラマン
「16倍…カメラに証言撮りました」
毒舌音声担当
「音声も録音済み」
ギャル照明
「ちゃんと盛れた」
小声カメラマン
「とりあえず今回は
刷るのに金がかかるからやめておこう」
毒舌音声担当
「嘘ついたら針千本の16倍
飲んで貰えばいっか。
特別ボーナスで。」
Melu オカマ社長
「1万6千本!?」
ギャル照明
「うちの好きピと
どっか行けるぅ。ね?」
新人AD
「うっす。」
ギャル照明
「年下彼氏マジでキャワたん。」
小声カメラマン
「好きピ…だと?」
新人AD
「クルージングで海底都市探したいっす」
ギャル照明
「いいねぇ!!
ポメラニア行こ!ポメラニア!!!」
新人AD
「それより君は誰ですか?」
ギャル照明
「好きピの冗談おもろいて!!
ぎゃーはっはっはっ!!!」
敏腕プロデューサー
「全部間違ってるからね!?!?」
美人ドS秘書リンディ
「世も末ね。」
ドMアシスタント
「と、とんでもない会社だ…」
美人ドS秘書リンディ
「でも今は?」
ドMアシスタント
「幸せです!!!」
オネエ系美容部員
「ウチの会社面白いでしょ??
クリシャンテ様は見る目あるわねぇ」
クリシャンテ
「学がないなら入学を進めよう。
一般教養も教えてあげられるぞ
それに君は…」
新人AD
「うっす。」
N
クリシャンテは新人ADを
じっくり眺めていた。
クリシャンテ
「ちょっと来なさい。」
オネエ系美容部員
「え!?まだ終わってないのに!!」
毒舌音声担当
「どこ行くの?殺して」
敏腕プロデューサー
「滅多なこと言うんじゃ無い!!」
小声カメラマン
「撮影が始まらん」
ギャル照明
「うちの好きピ取られてぴえん」
Melu オカマ社長
「いいからさっさと準備なさい!!」
ギャル照明
「でもぉ!!」
毒舌音声担当
「あの子いないと段取り分かりません。
あと、シミ増えました?社長」
Melu オカマ社長
「んまあ!!!」
小声カメラマン
「俺は呼んでくる」
ギャル照明
「行く行くぅ!!」
美人ドS秘書リンディ
「待ちなさい。
クリシャンテ様が連れ出したのです
ここにいる誰も追いかけてはなりません」
毒舌音声担当
「なんで?撮影始まんないし」
オネエ系美容部員
「ちょっとピリピリしないでちょうだい!
明るく楽しクーリングオフ!!!
はい、ネガティブ返しまーす!!
はい、もらいまーす」
美人ドS秘書リンディ
「フゥーーーー」
N
美人ドS秘書リンディは
ドMアシスタントの椅子から
初めて立った。
ドMアシスタント
「アッ」
美人ドS秘書リンディ
「その訳を知る必要はありません」
ギャル照明
「はぁ!?」
N
ーークリシャンテサイドーー
控え室から出たクリシャンテは
新人ADを連れて外へと出た。
クリシャンテ
「飛ばせ パチンッ」
N
クリシャンテがそう言うと
グニュンと空間が歪み
森のハズレへと飛んだ。
新人AD
「…うっす。」
クリシャンテ
「いつからだ?」
新人AD
「なんの事っすか?」
クリシャンテ
「なるほど。
少々手荒い真似を許してもらおうか」
新人AD
「なっ」
クリシャンテ
『剋刃 の十四・ 金鳴切縛』
N
キーンっと超高音が流れ
新人ADは硬直してしまった。
クリシャンテ
「これで声も出せまい。
それでは、悪い膿を出すとしよう」
『照刃 三十・ 毒魔血流怒!!』
N
クリシャンテは新人ADのこめかみに
指を当てるとスーッと緑色の光が
入っていった。
すると新人ADの身体が
徐々に赤黒く変色していく。
クリシャンテ
「中枢神経を刺激している。
暴れたい気持ちも分かるが
流石にこの状態では無理であろうな。
では、失礼する。」
『剋刃の六・ 人念通!!』
N
クリシャンテは新人ADの脳内に
直接、声を響かせた。
クリシャンテ
((聞こえるか…聞こえるか))
N
返事はない。
だが黒いモヤが
新人ADの頭部に渦を巻く。
クリシャンテ
((聞こえるか…聞こえるか!!!))
新人AD
「アッ…アッ…」
クリシャンテ
「深層までは侵食されとらんな。」
『照刃の 四・ 靜蓮眠』
N
クリシャンテがそう言うと
刃汽で作られた種が
爆竹の様に一気に破裂した。
新人AD
「ガハッ!!!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ」
クリシャンテ
「大丈夫かね?
ゆっくり息を吸うといい。」
新人AD
「ハァ…ハァ…ハァ…
僕は…僕は…」
クリシャンテ
『照刃四十一• 芍薬甘草』
「これを吸いなさい。
落ち着くだろう」
N
クリシャンテは
緑色の粉を新人ADに鼻から吸引させた。
新人AD
「あ、ありがとうございます」
クリシャンテ
「名前は分かるかね??」
新人AD
「…名前。僕の名前」
クリシャンテ
「ゆっくりでいい」
新人AD
「グッ…頭が!!!!!
グッ…ァア!!!!!」
クリシャンテ
「大丈夫だ。全て断ち切った。」
新人AD
「ハァ…!!ハァ…!!
僕の…名前…は…」
クリシャンテ
「思い出せたかな?」
少年レンゲイ
「ハァ…ハァ…
李 =莲华伊」
クリシャンテ
「そうか。やはり君は李 家の者か。
私はクリシャンテ=スノーマン。」
少年レンゲイ
「ハァ…ハァ…
クリシャンテ…スノーマン…」
クリシャンテ
「安心しなさい。君の味方だレンゲイ。」
少年レンゲイ
「味方…」
クリシャンテ
「そうだ。
これから私の私設部隊である"吊舟 "で
君の事をひとまず、匿おう。」
少年レンゲイ
「吊舟 …」
クリシャンテ
「さて、リンディが
仕事を終えてる頃だ。
今日はゆっくり眠りなさい パチンッ」
少年レンゲイ
「アッ」
クリシャンテ
「ようこそ。ナーベルク帝国へ」
N
クリシャンテはレンゲイをどこかに飛ばし
控え室に戻った。
※音楽がある場合終わるまで待つ
美人ドS秘書リンディ
「おかえりなさいませ。クリシャンテ様」
クリシャンテ
「あの家族は捉えたか?」
美人ドS秘書リンディ
「はい。蝋燭で固めております。」
クリシャンテ
「ご苦労であったリンディ=ロウ。
引き続き頼む」
リンディ
「ハッ!!!」
N
クリシャンテが扉を開けると
控え室は蝋まみれになっていた。
Melu オカマ社長
「あっ…こ、これは…」
敏腕プロデューサー
「どう言う事ですか!?!?」
オネエ系美容部員
「あらやだ…急にリンディちゃんが
暴れ出したと思ったら」
ドMアシスタント
「まさか…
人攫いの一家だったなんて」
クリシャンテ
「よもや安いからといって
身元不明の者を雇うとは
誠に遺憾ですな。社長」
N
Melu オカマ社長は
呆気に取られ
アングリと口を開けていた。
続いてクリシャンテは
小声カメラマンと毒舌音声担当
ギャル照明の口を塞いでいた蝋を
叩き割った。
小声カメラマン・毒舌音声担当
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ギャル照明
「マジで…ゴホッゴホッゴホッ…ウザッ」
クリシャンテ
「この私を騙せるとでも
思っていたのか?」
リンディ
「私でさえも気付きました。
頭に淀んだ刃汽は洗脳の証拠。
そもそもあの少年、働くにしては
若過ぎるのよ。
身長高いからって
バレないとでも思った?バカなの??」
クリシャンテ
「あの少年を洗脳して
何をする気だったのか…
それとも何かしたのか。
きっちり吐いてもらおう。
リンディ。あとは頼む。
私は開会式があるのでな」
N
クリシャンテは目で合図し
Melu オカマ社長とドMアシスタント
敏腕プロデューサー、オネエ系美容部員は
急いで外へと出た。
リンディ
「さてと。」
N
リンディは手持ちの部分に小さな火が
灯された1メートルほどの黒く短いムチを
ビュンと振ると
ビチャビチャビチャッと
熱い蝋が飛び散った。
小声カメラマン
「や、やめろ!!」
毒舌音声担当
「ウザ!!ババァ!!!!!」
ギャル照明
「好きピ…好きピ返して!!!!」
リンディ
「ドMになった方が楽でいいわよ?」
毒舌音声担当
「や、やめてよ!!
オバさん!!許して!」
リンディ
「オバさん?…そう。
貴方から蝋人形にしてあげようかしら?」
N
リンディはググッとムチを絞る様に
先端まで手を滑らせ蝋をひねり出すと
3人を 睨 みつけた。
リンディ
「このッ!!!愛ノ詭鞭でね!!!」
毒舌音声担当
「いやぁぁ!!!!!!!」
N
美人ドS秘書改めリンディ=ロゥ。
剋刃達人衆"吊舟 "の一員。
その赤ぶちメガネの向こうに見える
鋭い眼光は数々のドMを見抜く才を持つ。
N
ーー数分後ーー
カメラマンも音声もいなくなったMelu 撮影班は
オネエ系美容部員がカメラを回し
Melu オカマ社長が音声を担当し
ドMアシスタントは映像に映る事なく
照明を担当した。
敏腕プロデューサー
「じ、実況の準備は出来てる??」
オネエ系美容部員
「知らないわよぉ!!!」
Melu オカマ社長
「確かあの先生の息子でしょ!?!?
まだ来てないの!?!?」
ドMアシスタント
「あ、空から登場するそうです!!」
オネエ系美容部員
「え!?なんの為に!?!?」
敏腕プロデューサー
「ま、まぁいい!!
時間がない!!!本番まで!!!!
さん、にぃ、いち!!!!!」
N
すると、開会式の音楽が流れ始めた。
大修練場には
一万人もの観客が訪れ
空撮用小型魔進 が飛び交い
帝国内でMelu 限定生配信が始まった。
グラウンドには代表選手が並び
舞台の端から
クリシャンテが登場すると
大きな拍手で出迎えられた。
敏腕プロデューサー
「よし、クリシャンテ様を抜いて!」
オネエ系美容部員
「分かってるわよ!ったく!!」
敏腕プロデューサー
「3カメ抜いて!!」
N
敏腕プロデューサーは
別撮影隊のスイッチャーを呼び戻し
カメラの映像切り替えを無線で指示した。
クリシャンテ
((ゴホンッ。
皆様!!長らくお待たせいたしました。
今年の帰郷祭は
チーム対抗!!全学年総当たり
刃術バトルロアイヤル!!
ナーベルク士官学校らしい
祭典となっております。
戦争が激化の一途を辿る今、
我らの未来を背負う子供らの逞しい勇姿!!
そして無限の可能性を!!
今日!!その目に!!
焼き付ける事が出来るでしょう!!))
N
すると大修練場にいた
代表選手達は各エリアに飛ばされた。
観客からは歓声が聞こえ
巨大モニターに
それぞれ飛ばされた生徒達が
映し出された。
透明な円錐の壁に仕切られ
辺りを見渡していた。
クリシャンテ
((各エリアは4つあり
チームごとにランダムに飛ばした。
生徒諸君には力の全てを
出し切って欲しいと思っておる。))
N
ーー洞窟エリアーー
ルビウス
「薄暗いな…」
ハミデル
「パパパパパパが観てる!!!」
アキレイ
「ワクワクするな!!!」
N
ーー密林エリアーー
ツバキ
「密林か…味気ない」
ジジ
「いや、ツイてるぜ。
まぁまぁ慣れた環境で戦える」
ラナンキュラス
「そうだね。
いつも通りで良いんだ。
肩の力を抜いて行こう。」
N
ーー小人エリアーー
デルフィ
「凄い!!!はい…ラブリィ!!
映えスポット満載じゃない!!
オーホッホッホ!!!」
プラム
「大きな家具や家電製品が
沢山ありますわ。
まさか…ここはリビング?
どんなエリアなのでしょうか。」
ジミー
「ニヒッ。
まるで自分達が小人になった気分です。
面白いですね。ニヒッニヒッニヒッ」
N
ーー大修練場ーー
クリシャンテ
((心の準備はよろしいかな??
それでは今年の帰郷祭である
全学年総当たり
チーム対抗刃術バトルロアイヤルの開始を
ここに宣言する!!
八つの花びらに栄光あれ!!))
【千刃花アクセント講座】
・癒者について
ナーベルクには医者と癒者 がいます。
医者は イ↓シャ→
通常通りの発音で構いません。
癒者は イ↑シャ↓
音は肩と同じですね。
・照刃 三十三・無無護匣体
ムムゴコウタイは
ムム↓ゴコウタイ→
火竜激賊は
ヒリュウ↓ゲキゾク→
以上、千刃花アクセント講座でした。
ps.
癒者になる条件や
不四の選抜方法については
ファンクラブ限定の特典に
裏話として掲載致します。
ファンクラブの入会は
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