Vol.12 Q×n
私、Ren'sJacksonは
3/29に誕生日を迎えます!
予定?特に無いです!!
誕生日といえば
千刃花の世界では
誕生月があり月末から遡って
3日間を祝う風習があります。
生まれた日は特別ではないんですねぇ。
それは何でですかねー。
さて、今回は新キャラ三昧寿司三昧!
ベタな少年漫画的展開です!
ベタっていーな!!みんな好き!
では!楽しんで!
アラマンダ
((癒える度に傷がつく。
永遠に繰り返す。
忘れてはならぬのだ。
恐れなくして
進む道は無しと))
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
ナーベルク士官学校には由緒正しき
秋の恒例行事 "帰郷祭"があり
半年に1度のクラス昇格、
並びに必須試験が成績に応じ免除される。
そして、千刃花入隊を志す者にとって
実力をアピール出来る
大事な場所でもあった。
今年は刃術を駆使して競い合う
チーム対抗刃術バトルロアイヤル が
開催されると決まっていたが
先日、プロメーテ島で行われた
全体職員会議にて
全学年総当たりになると発表された。
3学年A、B、C、Dの
1st、2nd、3rdの代表から
2組ずつ選ばれる予定だったが
過酷な代表選抜戦に於いて
1st以下は
どのチームも勝ち残ることが出来ず
結果的に各学年の1st同士が
出場し争う形となった。
そして今、新たな脅威が
ラナンキュラス達の前に
立ちはだかるのであった。
N
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 12 『 Q×n』
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
ーー開催3日前ーー
1年生代表は強化合宿も兼ねて
メノイ島にある"試しの森"に来ていた。
そこで各チームごとに
フォーメーションの確認や
刃術の訓練、
基礎体力のトレーニングを含め
実戦に近い模擬戦など
様々な特訓を行っていた。
ラナンキュラス
「フゥ…アザミ先生!!
今日はここまでにしましょう」
N
ラナンキュラスは
木陰で寝ていた引率のアザミにそう言うと
アザミはあくびをしながら解散を促した。
ラナンキュラス
「みんなお疲れ様。
もう日が暮れる。
そろそろ僕達も帰ろうか」
N
練習を終えた代表達に声をかけて
ラナンキュラスは
タオルで額の汗を拭った。
ラナンキュラス
「それにしても…
ハムはどこまで行ったんだ…。
ジジ!!
ちょっと僕、ハムを探して来るよ!!」
N
ラナンキュラスは
ジジ達にそう言うと
試しの森を進んでいった。
ラナンキュラス
((ここは試しの森…
もし迷っていたとしたら…
日が暮れるまでに探さないと))
N
ーー数十分前
試しの森にある第3給水所にてーー
ハミデルは全身筋肉痛の中
給水所まで這って進んでいた。
ハミデル
「ハァ…ハァ…ハァ…水ぅ
なんで…僕…この僕が…こんなツラい思い
せねばならんのだぁ!!!!
あーもう無理!!動けない!!!
あと少しなのに水まで手が届かない!!
帰りたいよぉおおお!!!!!!」
エゾコス
「ハミデルさんの言う通りでゲス!!
でもこのエゾコス見ていたでゲス!!
ハミデルさんがあの横暴で軽薄だけど
豪華絢爛で才能溢れる貴族達を
先導していた事を!!!」
ハミデル
「ん!?ハァ…ハァ…この懐かしい…出っ歯…
似てる…ハァ…ハァ…マボロシか!?
いや、まさか…
いや、そんな事より…水ぅ」
エゾコス
「お労しや…ハミデルさん!!
ブビィー!!
ささぁ、水でも飲むのでゲス!!」
N
エゾコスはハンカチで涙を拭いながら
ハミデルの口に
散水用のホースを突っ込んだ。
ハミデル
「えー!?ちょ!!それ、散水用の!!
え!?おい!!貴様!!
ハンカチで目を伏せてないでよく見っーー
ゴボゴボゴボゴボ!!!!」
エゾコス
「そんなに苦しい声を出すほど
ツラい思いをされていたのでゲスね…
このエゾコス!!
感動しているのでゲス!!!」
ハミデル
「ちょ!!違っ!!
ゴボゴボゴボゴボ!!!!」
N
ハミデルは身体を回転させると
空中に跳ね上がりシュタッと着地した。
ハミデル
「シュタッ」
エゾコス
「あっ」
ハミデル
「ゴホッゴホッゴホッ!!
貴様!!!この僕を殺す気か!!!」
エゾコス
「ハミデルさん!!!
そんな汗だくになるまで
頑張るなんて!!流石でゲス!!!」
ハミデル
「汗じゃない!!水だよ!!」
エゾコス
「水??確かにハミデルさん…
まるで頭から水を被った様な…
何してるんでゲスか!?」
ハミデル
「お前だよ!!
溺れるほど飲みすぎて
お腹パンパンだよ!!」
エゾコス
「た、確かに少し膨れてるでゲス!」
ハミデル
「元からだよ!!!
って違う!!!
僕は身体が豊かなだけだ!!!!
貴様の様な貧相な身体とは
訳が違うんだもんね!!
そもそもなんで貴様がここにいるんだ!
ここは代表選抜チームしか
入れない合宿所だぞ!!」
エゾコス
「ハミデルさん!!
応援する為に駆けつけたんでゲス!!」
ハミデル
「ケッ!!わざわざ授業をサボって
遥々 来る訳ないだろうが!!
…まさか」
エゾコス
「授業なんかより
ハミデルさんの頑張る姿を
この目で見たいんでゲス」
ハミデル
「エゾコスお前…」
エゾコス
「ハミデルさん…」
ハミデル
「エゾコスぅうう!!!!」
エゾコス
「ハミデルさぁぁあん!!」
N
2人は熱い抱擁を交わした。
エゾコス
「代表選抜戦に心を打たれたでゲスゥッ!!
ハミデルさんは
肉加工業者 最強の御曹司でゲス!!」
ハミデル
「わざわざ僕のために
遥々 ここまで来るなんて
お前は本当にゲスだなぁ!!!」
エゾコス
「六大貴族達にも負けて劣ったとしても
その威光は懐中電灯より眩しいでゲス!」
ハミデル
「ピアスを開けるのが怖くて
イヤリングにしてるのに
授業サボる度胸は見直した!!!」
ハミデル・エゾコス
「ん?」
ハミデル
「誰の威光が
懐中電灯より眩しいって!?」
エゾコス
「ハ、ハ、ハミデルさん!!
懐中電灯を目に向けたら
どうでゲスか!?」
ハミデル
「眩しい!!」
エゾコス
「そ、そうでゲス!!
そう言う意味でゲス!!」
ハミデル
「そうか、そう言う事か!!!って
にしても大した事ないじゃないか!!!」
エゾコス
「ヒョェエエエ!!!!
違うんでゲス!!!!」
N
すると茂みから
カーンカーンカーンっと
不気味な音が聞こえてきた。
エゾコス
「な、なんの音でゲスか?」
ハミデル
「こんな夕方に工事か?」
N
興味本位で2人は
音が鳴る方へ歩いて行った。
ハミデル
「もしかすると…会場の設営かも知れないぞ。
一足先にどんなものか見て
作戦を練ってやる!!」
エゾコス
「流石でゲス!!ハミデルさん!!
相変わらずズルい!!!」
ハミデル
「賢いと言え!!」
エゾコス
「ズル賢い!!」
ハミデル
「そう言う意味じゃない!!」
N
2人は恐る恐る音の方へ近づいて行った。
ジミー
「こ、こんにちは…」
ハミデル・エゾコス
「ヒョェエエエ!!!」
N
突如、背後に現れたのは
1年B-1st代表
プラム率いる
"真・戦乙女3 "の1人
ジミーだった。
ジミー
「ニヒッ…私に何か…ご用ですか?」
ハミデル
「ハァ…ハァ…心臓が止まるかと思った!
こんな所で何をしてるんだ!!」
ジミー
「私…隠れるの上手いんですよね。
ニヒッニヒッ」
エゾコス
「ヒョ、ヒョェエ!!!!
お、お前は!!
あの!!"真・戦乙女3 "!!」
ハミデル
「"真・戦乙女3 "!?
なんだそのゲームのタイトルみたいな
チーム名は!」
エゾコス
「ハミデルさん!!
知らねーのでゲスか!?
コ、コイツらは武術、学芸、知略で
代表選抜戦を勝ち抜き
あのシルバ先生をも負かしたんでゲス!!
合格者は6名選ばれる予定だった
B-1stで
生き残った3人なんでゲスよ!!」
ハミデル
「な、何!?
そうなのか!?
どおりで
各クラス6名ずつ選抜と聞いてたのに
B-1stは3人しかいない訳だ!!
ん?D-1stも3人だったな…
C-1stも3人…
ぇええええ!!
A-1st以外1組だけ!?」
ジミー
「ニヒッ
少々、先生達が厳し過ぎた様です。
でも、みんなが言うほど
そんなに難しく無かったですよ…」
エゾコス
「順当に勝ち上がったのは
A-1st代表だけでゲス!
さすがは六大貴族!!!!
格を見せつけたでゲスな!!」
ハミデル
「こ、この僕のおかげで
楽勝だったもんね!」
エゾコス
「あ!そうだ!!
ハミデルさん知ってるでゲスか?」
ハミデル
「何だ!」
エゾコス
「ルシットミルックス放送後
メディアが選手達に
二つ名を付けたんでゲス。」
ハミデル
「そうなのか!?
ぼ、僕にももちろんあるんだろうな!?」
エゾコス
「無いでゲス!!」
ハミデル
「フハハハッ!!
僕に相応しい二つ名…
えぇえ!?無いの!?」
エゾコス
「仕方ないでゲスよ!!
一緒にいた方達が凄すぎて…
勝馬に乗っただけだと
揶揄されても仕方ないでゲス」
ハミデル
「え!?揶揄されてんの!?」
ジミー
「馬車馬のハミデル…が良いと思います」
ハミデル
「働けってか!?アイツらの為に!?
嫌だね!!誰が働くか!!!!!!」
エゾコス
「それじゃぁ
馬なんだかハムなんだか
分かんないでゲスもんね!」
ハミデル
「そう言う事じゃないよ!!!」
N
そう言って
地団駄を踏むハミデルは
怒りのあまり頭を抱えていた。
ハミデル
「グヌヌッ!!!
おのれ!!六大貴族共が!!ペッ!!
パパに言い付けてやる!!!」
ジミー
「私にはあるみたいですよ…」
N
するとエゾコスは神妙な顔をして
静かに口を開いた。
エゾコス
「"真・戦乙女3 "学芸担当のジミーには…」
ハミデル
「ジミーには!?」
エゾコス
「"お 裁縫 のジミー"でゲス!!」
ハミデル
「ダッセェ!!!
お、お 裁縫 のジミー!?
まだ馬車馬のハミデルの方が…
良くないよ!!!!」
ジミー
「ニヒッニヒッ
実はこう見えて…
お 裁縫 得意なんです…ほら。」
N
そう言ってジミーは
ワラ人形を取り出した。
そこには愛喜恋良と
布で縫い付けられていた。
ハミデル
「怖っ!!!
そ、そんな下らない物
に、二度と僕に見せるな!!」
ジミー
「下らない!?
何が下らないと言うんですか?
この数日間、生でアキレイさんを見て
私…思ったんです。
アキレイさんって
いつも笑ってるなって。
だから私も笑顔の練習をしようって。
でも私の笑い方…ニヒッヒッヒッ
変でしょ?だからデルフィさんに頼んで
アキレイさんの写真を
言い値で買ったんです。
ほら、あそこ見てください。
等身大のワラ人形に
アキレイさんの顔写真を
縫い付けてみました。
今しがた出来たんですけど
どうですか?」
N
ジミーが指を指す方向を見ると
アキレイの写真を縫い付けられた
大きなワラ人形が木に打ち付けられ
グッタリしていた。
ジミー
「ニヒッ」
N
よく見るとジミーの手には大きな杭と
柄の長いハンマーが握られていた。
ジミー
「ニヒッ…フンッ!!」
N
ジミーは得意気にハンマーを振り回して
空中に投げた杭をカキンッと打ち抜き
アキレイの顔を貫いた。
エゾコス
「あわあわあわあわ!!」
ハミデル
「な、な、なんて女だ!!」
エゾコス
「ハミデルさん!!
ヤバいでゲスよ!!
この女!!
目がイッちゃってるでゲス!!!」
ハミデル
「こ、こ、ココは見なかった事にして
逃げるぞ!!!」
ジミー
「あのぉ…」
ハミデル・エゾコス
「はい!!!!」
ジミー
「もしかして、私のストーカーですか?」
エゾコス
「それはお前でゲス!!!」
ハミデル
「お前だけには
絶対に言われたくないわ!!
エゾコス!!
僕はもう宿舎に帰る!!」
エゾコス
「お、置いていかないで欲しいでゲス!」
ジミー
「あ、あの…聞きましたか?」
ハミデル
「うるさい!!
この僕が帰ろうとしてるんだ!!
引き止めるには
それなりの訳があるんだろうな!!」
ジミー
「じゃぁ、良いです。」
ハミデル
「言えよ!!ソワソワするだろ!!」
エゾコス
「そうでゲス!!!」
ジミー
「今年のバトルロアイヤル…
全学年総当たりらしいですね」
ハミデル
「えーーー!!??
じゃ、じゃあ!!
2、3年生ともやるのか!?」
ジミー
「はい。」
ハミデル
「上級生とヤったら
負けるだろ!!!!
何を考えてるんだ先生達は!!」
エゾコス
「ハミデルさん。
気をつけるでゲス
3年は下級隊士の実力が
ゴロゴロいるのはもちろんでゲスが
もっとヤバいのは2年生でゲス。
奴らは裏で生徒を牛耳ってるって
噂でゲスよ」
ハミデル
「裏で牛耳ってる??
千刃花の下級隊士クラスが
3年生にいるのに
その下の2年生がそんなはずないだろ!!
映画じゃあるまいし馬鹿げてるね!!!」
エゾコス
「だからヤバいんでゲスよ!!」
ジミー
「確か…こう呼ばれていたはずです」
エゾコス
「四天王 でゲス」
ハミデル
「四天王 !?
な、なんかスゴそうだな…
つ、強いのか???」
エゾコス
「はいでゲス。
3年を含めても
士官学校最強と呼ばれてるでゲス」
ハミデル
「3年を含めても!?!?
バカバカしい!!!!
そんな訳あるか!!
今年の3年生は千刃花の下級隊士ぐらい
強いヤツがいるって
先生達も言ってただろ!!」
ジミー
「ニヒッ
千刃花入隊間違いなしだとも
言われているらしいですよ」
エゾコス
「だからヤバいんでゲスよ!!」
ハミデル
「ケッ!!
そんな根も葉もない噂に
このハミデル様が騙される訳ないもんね!
もう僕は行くよ!!
今日はマーティン家のシェフが
僕の為にビュッフェを
用意して待ってるからな!!」
エゾコス
「ビュッフェ!?」
ハミデル
「そうだ!!あのビュッフェだ!!」
エゾコス
「あのビュッフェでゲスか!!!」
ハミデル
「ビュッフェって何だ!!」
エゾコス
「知らないでゲス!!」
ジミー
「…お腹空いた。
わ、私も帰ろうかな…」
ハミデル
「来るならそれ片付けろ!!
不気味過ぎて次来て見かけでもしたら
命がもたん!!!イタッ!!!」
N
ハミデルが帰ろうと振り返った瞬間
誰かにぶつかった。
ハミデル
「どこ見て歩いてんだ貴様!!」
N
ーーラナンキュラスサイドーー
ラナンキュラス
「試しの森…噂には聞いていたけど
木の配置…空を覆うほどの密林
意図的に配置されてるとしか思えない。
自分が何処にいるか把握するのも難しい。
おまけに磁場が狂ってるせいで
方角も分からない。…やっぱり無駄か」
N
ラナンキュラスはそう言って
コンパスをしまうと
微かに差す日の光を頼りに
進んでいった。
ラナンキュラス
「太陽の位置からして
僕が進んで来た方向は何となく分かる。
まいったな…日が完全に落ちたら
本当に帰れなくなる。
給水所も何箇所かあるけど
どこから行くべきか…
一番近い所は…
そもそも磁場が狂っている事がおかしい。
何か意図があって狂わせているんだと
勘ぐりたくなるよ。」
N
するとラナンキュラスは
目を閉じて自身の刃汽を
ブワッと横に広げた。
ラナンキュラス
「もう時間がない。…ん!?」
N
ーーハミデルサイドーー
ハミデルはぶつかったのを確認した後
わざとらしく転んだ。
ハミデル
「え?痛ぁあぁあ!!!!」
エゾコス
「ハミデルさん!!」
ジミー
「…誰ですか?」
ハミデル
「貴様!!!
僕を誰だと思ってる!!!!
デリシャスハムハムの御曹司
ハミデル=アブラハム様だぞ!!
あやまれ!!」
ザンカ
「ん?」
N
そこに現れたのは
大柄で髪の長い褐色の男だった。
その男は赤いヘッドホンを外し
ハミデル達を 睨 みつけていた。
そして、静寂の中でヘッドホンから
流れる音楽だけが漏れ聞こえ
より不気味さが増した。
エゾコス
「お、お前は…」
ザンカ
「おい、人にぶつかっておいて
謝れだと?
ふざけてるのか?」
N
すると更に奥から2つの声が聞こえた。
アラマンダ
「ちょっとザンカぁ!!
待ってってばぁ!!
方位めちゃくちゃなんだから
離れないでって…あら?」
トニアン
「オメェはいっつも
先走りやがって!!
ここは試しの森だぞ!?おん?」
N
ショートカットのウルフヘアが愛らしい
アラマンダと
前髪を後ろに束ねた
ポンパドールヘアのトニアンが
茂みから現れた。
トニアン
「オメェにしちゃあ上出来じゃねぇか!!
まぁ予定とは違ぇけど
とりあえず先輩に対する礼儀を
教えてやろうじゃん!」
ジミー
「先輩?あなた達はーー」
ハミデル
「早く謝れ!!!
あー!痛いなぁあ!!!!
骨が折れちゃったかなー!!!」
エゾコス
「ま、待つでゲス!!ハミデルさん!!」
ザンカ
「ドケ。カス」
エゾコス
「え?」
ハミデル
「へ?」
N
ザンカはエゾコスを蹴り飛ばした。
エゾコス
「ギャァアア!!!!!!」
N
そしてエゾコスは
思いっきり木に衝突した。
エゾコス
「ガハッ」
N
その瞬間、ジミーはハンマーを
バットの様に振り抜き
大きな杭を飛ばした。
ジミー
「ンッ!!」
アラマンダ
「あーあ。可哀想。」
ジミー
「ッッ!?」
N
アラマンダは見向きもせずに
新体操の様な柔らかな動きで
ザンカを襲う杭を
素早くはたき落とした。
アラマンダ
「ザンカの蹴りはシルバ先生と同じくらい
痛いからねぇ。大丈夫?出っ歯くん」
ザンカ
「余計な真似をするなアラマンダ」
アラマンダ
「あら?
そこはありがとうでしょ?ザンカくん」
トニアン
「おい、アラマンダ…
俺の方に飛ばしやがったな…
テメェ!!わざと…だろ!!」
N
トニアンは手に握られた杭を
ジミーに向かって投げつけた。
ジミー
「グッ!!!」
N
ハンマーで受け止めるジミーだったが
ザザーっと地面を滑る様に後ずさりした。
ジミー
((なんて…力…))
ザンカ
「先に仕掛けたのはソイツだ。」
アラマンダ
「確かに…攻撃もしてきたしね。ウフフ」
N
アラマンダはジミーを見ると
ニッコリと微笑んだ。
ジミー
「それは…ぶつかっただけでーー」
ザンカ
「骨が折れただと?」
トニアン
「おい、御曹司だっけ?
…お前さぁ骨がなんだって?」
ハミデル
「グッ!!
な、何をする!!!離せ!!」
N
トニアンはハミデルの髪をガッと掴んだ。
トニアン
「コイツ見たことあるぜ…
1年A-1stの代表だ。
確か、足手まといだったバカだよな?」
ザンカ
「刃汽を暴走させたお荷物だ。」
ハミデル
「な、何だと!?!?
この僕がいなかっーーー」
アラマンダ
「シーーッ」
N
アラマンダがハミデルの頬に触れると
ハミデルはあまりの可愛さに
顔を赤らめてしまった。
アラマンダ
「可愛いね」
ハミデル
「ハッ!!
危ない危ない!!!
誰が騙されるか!!」
トニアン
「おい、足手まとい。
骨が折れるってのはよぉ」
ハミデル
「何をする!!離せ!!」
ジミー
「やめてください」
トニアン
「こう言う事、言うんだ…ぜ?」
ハミデル
「アガッッ!!!」
ジミー
「ハミデルさん!!」
アラマンダ
「ウフフッ。…痛そう。
おっと、動かない方がいいわよ?
おさげちゃん」
ジミー
「クッ」
N
トニアンは更に肩をグリグリと踏んだ。
ハミデル
「アガガガガッ」
アラマンダ
「ほら、こっち見て。
痛いの痛いの飛んでけぇ」
トニアン
「オラ!!!意識飛んでんじゃねぇよ!」
ハミデル
「グァァァァァアア!!!!」
N
顔を蹴り上げると
痛みで、のたうち回るハミデルを見て
トニアンは笑った。
トニアン
「アハハハッッ!!!
いい声で鳴くじゃん!!」
N
ーーラナンキュラスサイドーー
ラナンキュラスは試しの森を
駆け抜けていた。
ラナンキュラス
「何だ…この刃汽の揺らぎ
ハムとジミーちゃん…それにエゾコス。
一体どうなってるんだ。」
N
ラナンキュラスはまだ未熟な刃汽知覚を広げ
揺らぐ刃汽の元へ向かっていた。
ラナンキュラス
「どうせならもっと
鍛錬をすべきだった!!
そしたらもっと的確な場所を
すぐに割り出せるのに!!」
N
刃汽知覚とは
自身の刃汽を広げる事により
周囲の刃汽を感じとる能力である。
集中すればするほど感覚が研ぎ澄まされ
時間はかかるが
刃汽の質を判断することにより
誰がどこにいるか感じ取る事ができる。
ラナンキュラス
「この3人の刃汽は誰なんだ…
待ってて!みんな!!」
N
ーーハミデルサイドーー
ハミデルは肩を押さえながら
痛みに悶えていた。
ハミデル
「ウグッ…ガッガッガッ」
トニアン
「アハハハ!!!
元気じゃん!!!!
本当に折れてると思ってるよコイツ!!」
アラマンダ
「んもう!!大袈裟だなぁ…えいっ」
ハミデル
「ギャァァァア!!!!」
N
アラマンダはハミデルの関節を
グッとハメた。
ザンカ
「治す必要はない。ドケ。」
アラマンダ
「あっ」
ハミデル
「アギャァァァ!!!!」
N
ザンカはハミデルの肩を再び
蹴りで外した。
ジミー
「な、何の真似ですか…いきなり。
私達が何をしたって言うんですか?」
トニアン
「お前は…"真・戦乙女3 "
気持ち悪りぃ女が俺に話しかけてくんな」
ザンカ
「邪魔だ」
ジミー
「グッ!!」
ザンカ
「俺の蹴りを…面白い。フンッ!!」
N
ジミーはザンカの蹴りを
ハンマーで受け止めるも
ザンカの踊る様な足技の猛攻を
浴びせられた。
ジミー
「ガッ!!ウグッ!!ガハッ
ガフッ!!アガッッ!!ゴホッ!!」
ザンカ
「刃汽もマトモに扱えねぇ…
雑魚が!!!!」
ジミー
「イギッッッ!!!!」
N
ジミーはカカト落としを
ガツンッと後頭部に喰らい
地面に叩きつけられた。
ジミー
「ガッハッッ」
ザンカ
「他愛もない」
アラマンダ
「ザンカくんひどいよねぇ。
相手女の子なのにねぇ。」
ハミデル
「僕に…こんな事してーー」
アラマンダ
「あっそうだ。
また入れてあげるね!!」
ハミデル
「や、やめろ!!
さ、触るな!!!」
アラマンダ
「ウフフッ。心配しないで…ね!!」
ハミデル
「ハガァァァア!!!」
ザンカ
「お前に用はない。奴らはどこだ」
N
そしてザンカは再び関節を外した。
ハミデル
「フグゥァァァ!!!!」
トニアン
「あっ、コイツは俺がやるわ」
N
トニアンは蹴り飛ばされたエゾコスを
引きずりながら歩いて来た。
アラマンダ
「ドSが過ぎるなぁ2人ともぉ」
トニアン
「うるせえ。
お前も楽しみにしてたろうが」
アラマンダ
「そんな事ないよぉ。」
トニアン
「嘘つけビッチが」
アラマンダ
「あー!
女の子にね!!
そんな事言っちゃいけないんだぞ!」
ジミー
「私達に…用はないって事ですね。」
ザンカ
「仲間がこんな目に遭っても
内心…平然としてるんだな。
刃汽の揺らぎも感じない」
ジミー
「…別に。仲間とかじゃありませんから」
アラマンダ
「ふーん」
N
するとアラマンダが
ジミーのおさげを引っ張った。
アラマンダ
「ねぇ?」
ジミー
「グッ」
アラマンダ
「可愛ね。このおさげ髪。
それに綺麗な薄紫色…
だけどよく見たら汚いわ。
パサパサしてるしベトベトしてる。」
ジミー
「離して下さい」
アラマンダ
「だけど、そばかすは可愛い」
N
するとジミーはハンマーを振り上げ
叩きつけるも華麗に 避 けられてしまった。
アラマンダ
「あっぶなーい。
もしかしてザンカくん手加減した?」
ザンカ
「殺さぬ様に加減するのは
いささか難しい」
N
ジミーはアラマンダに
杭を投げつけるも
アラマンダはクルッと
バク転をし優雅にかわした。
アラマンダ
「ウフフッ。
見た目よりも好戦的なんだね。」
ジミー
「ハァ…ハァ…うるさいです。」
N
次々にハンマーによる
ジミーの猛攻を 避 けるアラマンダは
グルンと後ろに回りジミーを
空中に蹴り上げた。
ジミー
「ガッ」
アラマンダ
「弱すぎだよー」
ジミー
((早い…))
トニアン
「あーあ。
アラマンダに気に入られちまったな。
可哀想な女だぜ。
アラマンダはブスが一番嫌いなのにな!」
アラマンダ
「私が嫌いなのは
生意気なブス。」
N
倒れるジミーに
ゆっくりと歩いて近づくアラマンダは
不敵な笑みを浮かべ
ジミーを見下ろした。
ジミー
「ハァ…ハァ…
私…ミミズ嫌いなんですよね」
アラマンダ
「だから?」
ジミー
「あなたの動き…ミミズみたいで…
気色悪いです…ニヒッ」
アラマンダ
「何よそれ。
あなたに…言われたくない!!」
ジミー
「ウグッ」
N
アラマンダはジミーの髪を
思いっきり下に引っ張り
顔を地面に叩きつけた。
アラマンダ
「ねぇ、あなた
私のオモチャにならない??」
ジミー
「私は…アキレイさんの…オモチャです」
アラマンダ
「あら?そんな趣味があったのね。
アキレイくんって」
ジミー
「ニヒッ」
エゾコス
「グッ…もうやめるでゲス。」
N
トニアンに殴られ続けたエゾコスが
アラマンダに向かって弱々しく言った。
ザンカ
「寝たふりはもうやめたのか?」
トニアン
「コイツ思ったよりタフじゃん!!
気ぃ失ってたのに
おもしれぇ!!!!!」
エゾコス
「この2人は…グッ…
3日後には代表として…
バトルロアイヤルに…出るのでゲス…
それ以上…ケガさせたら…
どうするつもりでゲスか…
それに…先生達がーーー」
ザンカ
「雑魚に用はねぇ」
エゾコス
「やめろーーー」
ザンカ
『滅刃の八・爆連綴!!』
ラナンキュラス
『滅刃の十・泡沫飛沫!!!』
ザンカ・トニアン・アラマンダ
「!?!?!?!?」
ラナンキュラス
「そこまでだ!!」
エゾコス・ハミデル
「ラ、ラナンキュラス様ぁあ
ぁぁあぁあ!!!!!!!!」
ザンカ
「お前は...」
ラナンキュラス
「ハム!ジミーちゃん!!エゾコス!!」
エゾコス・ハミデル
「うぇーーーーん」
ジミー
「よ、良かったぁ」
N
爆薬が爆ぜる前に
ラナンキュラスの水流系刃術が
アラマンダを横切り爆薬を鎮火させた。
ラナンキュラス
「みんなから離れるんだ。」
『剋刃 十五・水輪環 !!』
ザンカ
「クッ」
トニアン
「チッ!!」
アラマンダ
「グッ」
N
ラナンキュラスは自身を中心に
水流を発生させ
惑星の様に停滞する環を作り出すと
グワっと一気に広げた。
すると、ザンカとアラマンダは
高速回転する 水輪 に押し退けられた。
更に 水輪 の内側にいたトニアンは
風圧に巻き込まれ外側へと弾き出された。
ジミー
「ラ、ラナンキュラスさん」
ラナンキュラス
「2人のために闘ってくれたんだね。」
ジミー
「え!?あ!はい…」
ラナンキュラス
「ありがとう。ジミーちゃん。
あとは任せて。」
N
ラナンキュラスは
胸ポケットから
バラ柄 のハンカチを取り出して
ジミーに手渡した。
ジミー
「バラ…柄 」
N
そしてラナンキュラスは
地に伏せボロボロになったハミデル達を
横目で見た。
ラナンキュラス
「君たち…」
エゾコス
「た、助かったぁ…」
ラナンキュラス
「随分 と待たせてしまったね。
僕が来たからにはもう大丈夫だよ。」
ハミデル
「グッ、遅いんだ…よ」
ラナンキュラス
「フフッ。言ってくれるね。
君がなかなか帰って来ないから
僕がわざわざ迎えに来たと言うのに…
ほら、2人ともおいで」
ハミデル・エゾコス
「グッ」
N
ラナンキュラスは
2人の身体に手をかざした。
ラナンキュラス
『照刃 十一• 合谷天 』
N
するとポワンっとかざした範囲が
温もりに包まれ怪我の痛みが和らいだ。
エゾコス
「ありがとうで…ゲス」
ハミデル
「フンッ」
ラナンキュラス
「簡単な照刃で
申し訳ない…けどっ!!」
ハミデル
「アギャァァァ!!」
N
同時にハミデルの肩をハメて
そっと起こした。
ハミデル
「き、貴様!!戻す時は言え!!」
ラナンキュラス
「言ったら痛いだろ?」
ハミデル
「どっちも痛いよ!!」
トニアン
「お前は六大貴族…
バンジャマン家の次男坊か…よ!!」
N
そう言いながらトニアンは拳を振り下ろし
水の環を破壊した。
ジミー
「ラ、ラナンキュラスさん…環が…」
ラナンキュラス
「良いんだ。
この刃術は
時間が経てば回転が遅くなって
やがて環が消えていく」
トニアン
「下等刃術でドヤってんじゃねぇよ。
あんま調子こくなよ?」
ラナンキュラス
「下等刃術を
素手で破壊していい気になってるのは
君だろ?」
トニアン
「何だと!?」
アラマンダ
「画面越しで観るより
生で見た方が想像以上にハンサムね」
ザンカ
「お前は…"麗しの貴公子"」
N
するとラナンキュラスは
ザンカを 睨 みつけ
静かに口を開いた。
ラナンキュラス
「何の目的でこんな事しているのか
分からないけど
僕の友達に手を出して…
ただで済むと思うな」
アラマンダ
「ウフフ…良い男ね」
ザンカ
「自惚れるな」
ジミー
「わ、私も戦います…」
ラナンキュラス
「言ったろ?任せてって」
ジミー
「そ、そんな…私も…戦えます」
ラナンキュラス
「じゃあ、ハム達に危害が及ばぬように
彼らを護ってくれるかい?」
ジミー
「でも…相手は3人です」
ラナンキュラス
「僕が負けるわけないだろ?」
トニアン
「負けるわけない!?
アハハハッ!!
俺らを知らねぇのかよ。」
ザンカ
「無知も甚だしい男だ。
そう言う所が鼻につく」
ラナンキュラス
「お生憎様…
僕は他人に興味が無いからね。」
アラマンダ
「噂に違わぬその美貌…
なんて美しいのかしら。
いや、今は…
麗しいと言った方が…
いいかしら?」
ラナンキュラス
「フフッ。レディには申し訳ないけど
友達を傷つける奴に言われても
何も嬉しくないね」
アラマンダ
「心も美しいのね。でも…」
N
その瞬間、アラマンダ達は
ラナンキュラスに向かって刃術を構えた。
ラナンキュラス
((刃汽量だけなら
僕よりも多い…来るッ))
ラナンキュラス
「下がるんだ!!」
ジミー・ハミデル・エゾコス
「は、はい!!」
ザンカ
『滅刃の一!!』
ラナン・ザンカ・アラマンダ・トニアン
『『刀』』
N
4人一斉に刀を唱え
刃汽を押し固めた刃を
顕現させた。
エゾコス
「あわあわあわ!!!」
ハミデル
「やってしまえラナンキュラス!!」
ジミー
「あの人たちの刀…洗練されてる」
ハミデル
「だから何だ!!」
ジミー
「クリシャンテ校長が言ってた…
刀で実力が分かるって…」
ザンカ
「お前らは下がれ。俺がやる」
トニアン
「ざけんな!!俺が先に行く!!」
アラマンダ
「じゃぁ、こうしましょ。
いつも通り…」
ザンカ
「どちらが先にヤるか…」
トニアン
「勝負じゃん!!!」
ラナンキュラス
『剋刃 十一 ・天殿洞盾!!』
トニアン
『滅刃 十三・ 風切雨!!』
ザンカ
『滅刃 十七 ・灼岩土投 !』
アラマンダ
『滅刃 十六・ 轟波拳星!!』
ハミデル・エゾコス
「ヒョェエエエ!!!!!」
N
ラナンキュラスは
ハミデル達を守る様に
ドーム状の防壁を展開するも
鮫を模したカマイタチと
煮えたぎるマグマの 塊
轟音を鳴らしながら
彗星の如く放たれた衝撃波が
容赦なく襲い掛かって来た。
ラナンキュラス
「グッ!!いきなりそんな広範囲滅刃刃術を
仕掛けてくるなんて…
随分 と余裕がない様に見えるッ!」
アラマンダ
「良く防いだわね。勘がいいのかしら?」
トニアン
「まぐれだろうよ!」
ザンカ
「まぐれかどうかは
そのうち分かる」
ラナンキュラス
「グッ!! パチンッ」
N
ラナンキュラスは指を鳴らすと
天殿洞盾をジミー達の周りだけに縮小し
自身はドームの外に出た。
ジミー
「ラナンキュラスさん!!」
エゾコス
「俺たちを守る為に!!!
なんて人でゲス!!!!!」
ハミデル
「やれ!ラナンキュラス!!
僕に指一本触れさせるな!!」
ザンカ
「面白い。そんな使い方をするとはな」
N
ラナンキュラス達は刀で
激しい斬り合いを展開した。
ザンカ・アラマンダ・トニアン・ラナン
「ハァァァァァア!!!!
ハッ!!グッ!!ウォオ!!オラッ!!
セイッ!!ドオォ!!
ガッ!!ハァァ!!」
トニアン
『滅刃の三・波雷』
ラナンキュラス
((しまった!!))
トニアン
「もーらいっ」
ラナンキュラス
『剋刃の八・ 盾!!』
ザンカ
「そんな盾で電撃を防げると思うな」
ラナンキュラス
((後ろか!!!))
N
ザンカはラナンキュラスの背中を
思いっきり蹴り飛ばすと
トニアンが放った電撃を
真正面から受けてしまった。
ラナンキュラス
「グァァアァァ!!!」
アラマンダ
「そもそも無理があるんだって
ラナンキュラスくん。」
N
アラマンダがラナンキュラスを
殴り飛ばした。
ラナンキュラス
「グッ」
アラマンダ
『剋刃 二十三・厽石棺』
ラナンキュラス
((二十番台の中等刃術!!))
N
アラマンダが地面に手をつくと
投げ飛ばした先に石壁が作られ
ラナンキュラスは
その石壁に打ち付けられた。
ラナンキュラス
「ガハッ」
N
するとラナンキュラスは石壁から
ズルズルと落ちていった。
トニアン
「やるねぇアラマンダ」
ザンカ
『滅刃 二十五・黒槌 』
N
ザンカは手の平を下に向けて
ゆっくり下げると
その速度に合わせて
ラナンキュラスは上からの重力で
ジワジワと押し潰されていった。
ジミー
「ラナンキュラスさん!!!」
エゾコス・ハミデル
「ラナンキュラス様ァァ!!!」
ラナンキュラス
「ウグッグッグッ」
トニアン
「うるせぇんだよ」
『滅刃 二十二・ 飛雷鳥!!』
ジミー・ハミデル・エゾコス
「ガガガガガガガ」
ラナンキュラス
「みん…な…」
N
天殿洞盾が砕け
ジミー達の身体を雷撃が貫いた。
ラナンキュラス
『滅刃…三十二…水虎水天!!!』
ザンカ・トニアン・アラマンダ
「何!?!?」
N
水流が渦巻き虎を形成すると
石壁を砕き周囲を駆け抜けていくが
途中で霧散してしまった為
3人に当たらなかった。
ラナンキュラス
「ハァ…ハァ…ハァ…
刃汽の練りが甘かったか…」
ザンカ
「…三十番台だと?」
トニアン
「中途半端な刃汽量じゃ
行使出来ねーんだよ!!
天才なんて笑わせんな!!」
アラマンダ
「でも…水虎水天で黒槌を解いた上に
私達に攻撃まで…」
トニアン
「当たんなきゃ意味ねーじゃん。」
アラマンダ
「上等刃術を
1年生で行使するなんて
あなたこそ何者なの?」
ラナンキュラス
「まずは…君たちから…
グッ…名乗ったらどうだ」
ザンカ
「士官学校に入学しているのに
俺達を知らないとはな」
ラナンキュラス
「ハァ…ハァ…言った…ろう?
他人に…ウグッ…興味は無いって」
トニアン
「先輩に対する口の聞き方も
知らねーのかよ。1年」
ラナンキュラス
「…1年…つまり…君たちは」
アラマンダ
「そう。
私達はあなたよりも1つ上よ。」
N
すると目を覚ましたエゾコスが
口を開いた。
エゾコス
「ゴホッゴホッゴホッ…
ラ、ラナンキュラスさん…俺らから上は
制服が微妙に違うのでゲス
男子のズボンは深緑
女子のタイツは黒でゲス…
間違いなく2年生でゲス…あっ」
N
するとエゾコスは思い出したかの様に
声を上げた。
エゾコス
「あわあわあわあわ…もしかして…」
ハミデル
「まさか!!」
エゾコス
「四天王 !!!」
アラマンダ
「ウフフ。ご名答。
初めまして私は
C-1stの
アラマンダ=ルシフェル
それでこっちが」
トニアン
「D-1stの
トニアン=エル=アンダーソン」
ザンカ
「そして俺は
A-1stの
ザンカ=ザンカ=ドゥ。
年齢も学年も実力もお前の遥か上だ。」
エゾコス
「"恍惚女帝・アラマンダ"に
"斬烈拳・トニアン"…
"熊殺し・ザンカ"
さ、3人も四天王 がいるでゲス!!」
ラナンキュラス
「四天王 だって?
確かに…よく見たら
制服が少し…違うね…」
ジミー
「2年生が一体…何のようなんですか?
それに今日は…1年の合宿です。
許可は取って…ここに来たんですか?」
アラマンダ
「見た目通り良い子ちゃんなのね。
でも…まだまだ甘ちゃんね。」
トニアン
「バレなけりゃ
許可なんていらねーじゃん?
戦争に行けばよぉ
バレたら捕虜になるか
拷問されて殺されるんだよ。
バレねぇ様にやるなんて
マスト過ぎんだろ」
ザンカ
「俺たちは3日後にぶつかる六大貴族に
挨拶しに来ただけだ」
ラナンキュラス
「挨拶…だと?
随分 …派手な挨拶だね。
どうやら…君と僕とは
挨拶に関する意見が…
違うみたいだ」
ザンカ
「ゆっくり茶を飲むとでも?」
ラナンキュラス
「君に飲ませる…茶など無い」
ザンカ
「そうか。沈め」
『剋刃 十六・磊枷繫』
ラナンキュラス
「ガッ!!!」
ハミデル
「もうやめろ!!!」
N
ラナンキュラスの首に
見えない錘が掛けられた様に
グンっと沈み地面に叩きつけられた。
ザンカ
『剋刃の十・連破深比重』
トニアン
「マジかよ…引斥系刃術の二重詠唱じゃん。
コイツ終わったな。」
N
ザンカはラナンキュラスの首に向かって
手をかざすと詠唱に応じて
重力の負荷が10倍になっていった。
ラナンキュラス
「グッ」
ザンカ
「重」
ラナンキュラス
「ガハッ」
ザンカ
「重」
ラナンキュラス
「ガガガッ」
ザンカ
「重」
ラナンキュラス
「ガハッッ」
N
次第にラナンキュラスは
ズズズズッと重力によって
意識が遠のいていく。
ジミー
「ラナンキュラスさん!!!」
エゾコス
「そ、そんな!!ヒドイでゲス!!」
ハミデル
「ラナン…キュラス」
ザンカ
「覚えておけ。
"麗しの貴公子"」
アラマンダ
「私達は四天王 」
トニアン
「テメェら六大貴族は俺らが潰す。」
N
そう言ってザンカは
ラナンキュラスを冷たく見下ろした。
ハミデル
「やめろぉおお!!!」
ザンカ
「重」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol. 12 『 Q×n』(完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
配役変更一覧
----------------------------
ラナンキュラス▶︎▶︎▶︎N
エゾコス▶︎▶︎▶︎男子生徒
ジミー▶︎▶︎▶︎女子生徒
ハミデル▶︎▶︎▶︎ナセアン
N▶︎▶︎▶︎ガウラ
----------------------------
N
おまけ
男子生徒
「フゥーー。」
N
ここはメノイ島にある
B-1st校舎内の中庭。
男子生徒は一輪車に
重い肥料を戴せていた。
男子生徒
「後、少しっと」
N
すると後ろから誰かが声をかけてきた。
ガウラ
「僕が手伝いますよ」
男子生徒
「え!?生徒会長!!
大丈夫です!!
それに制服が汚れてしまいますから!!」
ガウラ
「気にしないで下さい。
ここはみんなの中庭ですから」
男子生徒
「え…で、でも…」
ガウラ
「こっちの一輪車にも戴せておきますね」
男子生徒
「あ、ありがとうございます!!」
ガウラ
「いいんです。気にしないで下さい。
ちょうど植え替えの時期ですし、
ここ一面、新たに綺麗な花が咲けば
みんなが喜びますからね」
N
ガウラはそう言って
制服の袖をまくると
肥料を運び始めた。
すると、肥料が破けてしまった。
男子生徒
「あっ!!生徒会長!!」
ガウラ
「…アハハハ。
やっちゃいましたね。すみません」
N
ガウラは屈託のない笑顔で
男子生徒の方を向くと
2人で笑っていた。
ガウラ
「ついでです。
このままあっちへ
撒いておきますね!」
N
ガウラは花壇に肥料を撒くと
そのまま花を植え替え始めた。
すると、男子生徒の横から
女子生徒が現れた。
女子生徒
「生徒会長って本当に良い人だよねぇ。
憧れちゃうなぁ」
男子生徒
「お前も見てないで手伝えよ。」
女子生徒
「えーー汚れちゃうじゃーん」
男子生徒
「生徒会長に全部やらせる気か??」
女子生徒
「そんなつもりはないけどさぁ。」
ガウラ
「こっちの花も植え替えていいですか?」
女子生徒
「あっ!生徒会長!!
私も手伝いまーす!」
男子生徒
「ハァ。ホントッ調子良い奴だよな」
N
女子生徒はガウラの元へ行き
仲良く花の植え替えをしていた。
女子生徒
「あ、あの…聞いて良いですか?」
ガウラ
「はい、なんでしょうか?」
女子生徒
「生徒会長って…
彼女とかいないんですか?」
ガウラ
「いませんよ。
僕モテないんですよね。アハハ」
女子生徒
「えー!!意外です!!
勉強も試験も刃術だって
誰よりも凄いじゃないですか!!」
ガウラ
「そんな事ありませんよ。」
女子生徒
「今回の試験だって
余裕ですよね?」
ガウラ
「アハハ。
余裕なんてありませんよ」
女子生徒
「え!?何でですか??」
ガウラ
「今年の帰郷祭は
チーム対抗刃術バトルロアイヤルですから。
慎重に行かないと足元すくわれますしね」
女子生徒
「そんな事言ってますけど
生徒会長は優勝候補筆頭ですよ?
代表選抜戦だって凄かったですし!」
ガウラ
「ありがとうございます。
もちろん全力は尽くしますが
あまり期待しないで下さいね」
女子生徒
「私、応援してます!!」
ガウラ
「ありがとうございます。」
男子生徒
「おーい!!こっちにも
肥料を足してくれないか!?」
女子生徒
「はーい!!今行くね!!
それでは生徒会長
私、戻りますね。」
ガウラ
「はい。助かりました。」
N
女子生徒は微笑むと
肥料を払って立ち上がった。
女子生徒
「あっ」
ガウラ
「どうしました?」
女子生徒
「あの…六大貴族にも
負けないで下さいね!!」
ガウラ
「ありがとうございます」
N
女子生徒はそう言って
男子生徒の元へと歩いて行った。
ナセアン
「ガウラ君」
N
すると、ガウラの手がピタリと止まった。
ガウラ
「ナセアン先生」
N
ガウラの目の前に現れたのは
ナーベルク士官学校の養護教諭
及び臨床心理士でもある
ナセアン=バルハンだった。
ナセアン
「君は優しい子だね。」
ガウラ
「いえ、生徒会長として
これくらい普通ですよ」
ナセアン
「どうやらすっかり
生徒諸君は君の虜になったようだ」
ガウラ
「先生、大袈裟ですよ。
僕はただ、困ってる人を助けただけです」
ナセアン
「素晴らしい心掛けだ。
さて、そろそろ時間だ」
ガウラ
「そうでしたね。
ちょっと待っててください」
N
すると、ガウラは
男子生徒と女子生徒がいる方へ
歩いていった。
ガウラ
「先生と打ち合わせがあるので
僕はこれで失礼しますね」
男子生徒
「はい!!ありがとうございました!!」
女子生徒
「ありがとうございました!!」
ガウラ
「また手伝いますね!」
N
ガウラはニッコリ笑うと
ナセアンの方へ戻っていった。
ナセアン
「私の部屋に行こうか」
ガウラ
「はい。」
N
2人は中庭を抜けて
螺旋階段をあがると
保健室へと移動した。
ナセアン
「かけてくれ」
N
ナセアンはデスクを挟んで
向かい側にあるソファを指差した。
ガウラ
「失礼します。」
ナセアン
「最近はどうなんだい?
よく眠れているかな?」
ガウラ
「はい。おかげさまで。」
ナセアン
「それは良かった。
夢は見るかい?」
ガウラ
「一応見ますね。
でも前よりは見ません」
ナセアン
「なるほど。
よく眠れている証拠だね。
最近、変わった事はあったかな?」
ガウラ
「特に無いです。
授業を受けて生徒会の仕事をして
修行をしたら
寮に帰って寝るぐらいですね。」
N
ナセアンはガウラが話すたびに
紙にスラスラ何かを書いていた。
ナセアン
「君とこうして話して1か月。
心理状況を診てきたが
だいぶ落ち着いたようだ。」
ガウラ
「ありがとうございます。では…」
ナセアン
「そうだね。
後は3日後の大会の結果次第だが
君なら確実に1年早く
卒業出来るかもしれない。
奉仕活動も成績も申し分ないし
エロディウム先生には僕から進言しよう」
ガウラ
「本当ですか!?」
N
ガウラは思わずソファから立ち上がった。
ナセアン
「ぁあ。
帝国兵からのオファーが
既に入っている。」
ガウラ
「て、帝国兵?千刃花ではないのですか?」
N
ガウラは再びソファに座った。
ガウラ
「僕は帝国兵なんかに入隊するために
士官学校に入学した訳ではありません」
ナセアン
「皆そうだ。
だが、帝国兵から千刃花に入隊した者も
私は沢山見てきた。」
ガウラ
「知っています。」
ナセアン
「先ほども言ったが
3日後の結果次第だ。」
ガウラ
「…何故ですか?
刃術の成績も
座学だって僕は学校で1番です。」
ナセアン
「分かっている。」
ガウラ
「僕が入隊せずして
誰が入隊出来ると言うのですか?」
ナセアン
「オルケイディア大隊長の意向だ。」
ガウラ
「大隊長の!?」
ナセアン
「千刃花の大隊長が
ガウラ君を見定めようとしている。
これはとても光栄な事だ。
必ず結果を出せば道は開ける。」
ガウラ
「…六大貴族」
ナセアン
「今…何と?」
ガウラ
「六大貴族ですか。
あの5人に勝ってみせろ。
と、いう事ですか?」
ナセアン
「オルケイディア大隊長の真意は
私には分からん。
多くを語る人ではないからな」
ガウラ
「…そうですか。
分かりました。」
ナセアン
「これはチャンスだぞ。」
ガウラ
「はい。」
ナセアン
「後は大会終了後
エロディウム先生から話があるだろう」
ガウラ
「分かりました。
お時間をいただきありがとうございます」
ナセアン
「私は君の味方だ。応援しているよ」
ガウラ
「失礼します。」
N
そう言ってガウラは
保健室を後にした。
ガウラ
「もう…夜か」
N
窓から空を眺めると
すっかり日は暮れ
朧月が顔を出していた。
そして、ガウラはB-1stの中庭へと
向かっていった。
ガウラ
『剋刃 十三・ 遮々音々』
『剋刃 十八 •幻彩光』
『剋刃の七• 鏡乱合』
N
ガウラは三重詠唱を施し
中庭全体を遮音した後
外側から中の様子が分からないように
刃術の結界を張った。
ガウラ
「クソがクソがクソがクソが!!」
N
ガウラは中庭にある花壇を
踏み荒らし蹴り上げた。
ガウラ
「あのエセ医者め!!!!
アイツの報告書のせいだ!!
じゃなかったら僕が千刃花に
入隊できない訳がない!!!!
何が応援するだ。何が光栄だ。
何が味方だ!!!!!!」
N
すると後ろから声が聞こえた。
アラマンダ
「あら?どうしたの?ガウラくん」
トニアン
「あーあ。こんなに踏み荒らしちゃって
花壇がボロボロじゃん」
ザンカ
「何かあったのか?」
ガウラ
「六大貴族はどうしたんですか?」
トニアン
「痛めつけてやったぜ?
挨拶代わりにな。」
ガウラ
「何人でしょうか?」
アラマンダ
「1人よ。
ラナンキュラスしか来なかったのよ」
ガウラ
「1人?
あなた達は数も数えられないんですか?
代表にいる六大貴族は5人ですよ」
ザンカ
「分かっている。
しかし、ラナンキュラスとしか
遭遇しなかった。
他の代表選手で釣ってはみたが
ラナンキュラス以外は姿を見せなかった」
ガウラ
「僕は言ったはずです。
六大貴族、全員を完膚無きまで
戦意喪失するまで実力差を見せつけろと」
アラマンダ
「それに関しては充分くらいしたわ」
ザンカ
「埋めがたい実力差で沈めた。」
トニアン
「ガウラにも見せてやりたかったぜ…
ラナンキュラスの顔をよ!!」
N
するとガウラは刃汽を
迸らせた。
ザンカ・アラマンダ・トニアン
「ッッッッ!!」
ガウラ
「今年は僕達にとって大切な年だって事を
忘れた訳ではありませんよね?
どんなに功績を残しても
ちょっとした活躍で
六大貴族は名が広まり
名声を手にするんです。
いいですか?世間は
僕達の活躍なんて誰も興味がない!!
去年のクリスから
何も学ばなかったんですか?
今年は六大貴族が
5人もいるんですよ!?」
N
ガウラは手に持っていた花を
握りつぶした。
トニアン
「待てよガウラ。
ラナンキュラスは
刃術の天才って言われてる。
そんな奴をボコボコにしてやったんだぜ?
しかもアイツは仲間も守れず
惨めに気を失いやがったんだ!!」
ザンカ
「大した奴ではなかった。
俺たちの足元にも到底、及ばない雑魚だ」
アラマンダ
「それにあんな事しなくても
私達の勝利は揺るがないわよ。」
ガウラ
「黙ってください。
あまり僕を怒らせないで欲しい」
ザンカ・アラマンダ・トニアン
「ッッッッ!!」
ザンカ
「ガウラ…」
ガウラ
「クソが!!
あのバカに呼び出されていなかったら
僕が行ったものの…」
トニアン
「"聖人君子"の名が泣くぜ?
誰よりも容赦なく踏み潰して来たお前が
そんなにビビる事ねぇって」
ガウラ
「何?僕が恐れていると?」
ザンカ
「やめろトニアン。
それ以上、刺激するな」
トニアン
「じゃぁ何で固執してんだよ」
ガウラ
「僕たちの力を証明する為ですよ。
貴族特権でのうのうと生きてる奴らに
屈辱を与え
僕たちの名を広める。
その為に利用するんです。
去年も六大貴族!!
今年も六大貴族!!!
この国は六大貴族しか見ていないんだ!
僕はあの気取った奴らの顔が
屈辱と焦燥で
歪むのが見たい!!!」
ザンカ
「普通に戦っても勝てる相手だ。」
ガウラ
「美味しい料理には
必ず仕込みがあります。
それを怠れば味を損なうんです。
この意味…分かりますか?」
ザンカ
「何だと?」
アラマンダ
「ね、ねぇ…落ち着こうよ。」
ガウラ
「もう良いです。
3年を軽く捻り潰した後
彼等はメインディッシュとして
最後にいただきましょう。
カメラの回る大衆の面前で
僕たちの力を世界に見せつけるんです。
次は…足を引っ張らないで下さい」
ザンカ
「足を引っ張るだと?
いい加減にしろガウラ。」
トニアン
「おい、いい加減にしろや。
調子のってんじゃねぇぞ」
アラマンダ
「ちょっと!!
私達4人は一応チームでしょ!?
大会前にモメるのは良くないよ!!」
ガウラ
「知っての通り1年の代表選抜選の後
大会のルールが3年と2年だけ
土壇場になって変更されました。
3人で1組だったのが
各学年から6名しか選抜されないと。
どう見ても六大貴族の活躍を
見たいが為のルール変更。
僕らは噛ませ犬だと思われてるんです。」
アラマンダ
「そ、それはそうかも知れないけど…」
トニアン
「考え過ぎかもしれねぇじゃん?」
N
ガウラはギロっと3人を 睨 みつけた。
ガウラ
「その内、2年生の2名は
僕が再起不能にしました。」
ザンカ
「何が言いたい…ガウラ」
ガウラ
「大会に出場するのは
"僕だけでも構わない"って事です。」
N
すると、トニアンは拳を強く握りしめた。
トニアン
「おいおいおい…
六大貴族の前にテメェをヤんぞ!!
ガウラ!!!」
ザンカ
「A-1stと
B-1stの力の差を
存分に見せてーー」
ガウラ
「この事は彼に報告します。」
N
ガウラの一言に緊張が走った。
トニアン
「マ、マジかよ…」
アラマンダ
「別に…そこまでしなくたって!!」
ザンカ
「本気か?…
お前は…アレを抑え切れるのか?」
ガウラ
「さぁ?
全ては… パチンッ」
N
ガウラが指を鳴らすと
徐々に結界が解けていく
ガウラ
「"五人目の復讐者 "の気分次第ですかね」
四天王という設定
前から出したかった!!
ベタじゃん?
生徒会長もベタじゃん??
プラムも生徒会だから
ガウラと絡みあるので
今後楽しみだね!
次はVol.13で会おうぜ!




