Vol.8 瞼×閉
今年も残り1か月を切ったね!!
どうもRen'sJacksonだよ!
BLEACHの新シリーズも始まって
俺はウキウキなのさ!!
久保帯人さんの絵を中学校から真似て
描いてたのが懐かしいね。
久保先生の様に絵が上手くなれたらいーな。
って思ってるけどそうも現実は甘くないね。
本当はね、漫画かけたら挿絵なんていらないのさ。
むしろ、小説家もいらないよね!
でも、それが出来ないのがRen'sJackson。
なんとか一生懸命、挿絵や物語を
書いております笑
いつか、アニメ化するのを夢見て…。
ナーベルク士官のジジ達も
いろんな夢を抱いていると思います。
今これを読んでる君は
一体どんな夢を見てるのかな?
では、楽しんで!!!
N
((変わらぬ日常
滅びゆく世界
歩むべき道と進むべき道
変わらぬ過去に
逃れられない未来
それに何を馳せるのか
何を幻魅たのか
問うたところで
影に言葉無し))
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
突如、空母"H-0L"の甲板が開き
下に落とされたA-1stの生徒達
そして、襲いくる二足歩行型魔進 CAMA斬輪
何故かいるD-1st生徒
ハミデル=アブラハム。
困惑と戦乱の中で
チーム対抗刃術バトルロアイヤル
クラス代表選抜戦が行われていた。
ラナンキュラス
「数が倍…だって…」
ジジ
「ざっと20機って事か…
さっきのが10機だったのを考えると…」
ラナンキュラス
「1機あたり2ポイント」
ツバキ
「つまり…
倒せば40ポイント。という事だ。
いいだろう…」
ジジ
「俺たちが…ちゃっちゃと倒して
速攻、突破してやるよ!!」
ラナンキュラス
「そうだね。
刃術が使えたら
良かったのに」
ジジ
「バカやろう。
それじゃつまんねぇだろ?」
オンジューム
「「どうやら…結託する様だね!
貴族チームは
どんな闘い方で乗り切るのかなー!?
でも、気をつけた方がいいよ。
次は レベル2 だ。」」
ツバキ
「...チーム」
ラナンキュラス
「 レベル2 …だって!?
見た目は変わらないのに…」
ジジ
「レベルがあんのかよ…
んじゃぁ…まずは小手調べーー」
ツバキ
「貴公は何か勘違いをしている。
貴族チームなどと言う頓狂なものでは無い」
ジジ
「待て!!義忠!!」
ツバキ
「我らは…」
ラナンキュラス
「ツバキ!!」
ツバキ
「チーム ★王とその他、侍 だ」
N
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.8 『 瞼 × 閉』
※音楽がある場合終わるまで待つ
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オンジューム
「「さて、コチラは
アキレイ、ルビウス
ハミデルの凸凹チーム!!
レベル1は難なく倒した2人だったが
今もなお、ハミデルくんは逃走中!!」」
ルビウス
「誰が凸凹だ!!」
ハミデル
「ぬぉおおおお!!!」
アキレイ
「ハム!!」
N
逃げ惑うハミデルを横目に
CAMA斬輪 を倒しながら
背中を合わせるルビウスとアキレイ。
その肩にはホログラムで
16ポイントと24ポイントと
浮かび上がっていた。
オンジューム
「「ルビウスくんは
8点差を詰めることができるのかぁー!?
しかし、アキレイくんの剛腕っぷりは
まるで燃え盛る紅大蛇!
おまけにスマートな頭脳も
持ち合わせたナイスガイ!!
配信を見るガールアンドレディも
メッロメロだぁあ!!!」」
ルビウス
「アキレイに寄り過ぎだろ実況!!」
アキレイ
「そうか!?俺は悪い気はしないぞ!?」
ルビウス
「だろうね!!
それよりも…気をつけてアキレイ。
このCAMA斬輪
さっきのとは比べ物になら無いぐらい
動きが早い!」
アキレイ
「ぁあ!!流石はオンジューム先生だ。
素晴らしい!!!!!」
オンジューム
「「ありがとうアキレイくん!!」」
ルビウス
「はぁ…全く、君ってやつはどこまでーー」
ハミデル
「ぬぉおおおお!!!
うぉ!!!うわっ!!ぬぉおおおー!!」
ルビウス
「振り上げる刃を全部 避 けてる…」
アキレイ
「いいぞ!!ハム!!!
やれば出来るじゃないか!!」
ハミデル
「うぉ!!ぬぉ!!!
ぉおお!!!」
アキレイ
「俺たちも負けてられないな!!!」
ルビウス
「そうだね!!」
ハミデル
「って待てい!!!!
感心してる場合か!!
見てないで助けろぉお!!」
ルビウス
「君が勝手に僕達から離れたんだろ!!」
ハミデル
「そんなブンブン近くで刀を振り回されたら
危ないだろ!!!!!」
ルビウス
「ハム!!
君はまだ0ポイントだろ!?
このままだと落選するぞ!
庶民からのアドバイスだ!
せめて5機倒すんだ!」
アキレイ
「全て倒してしまえば問題ない!!」
ハミデル
「倒せるか!!!!
早く助けてぇええええ!!!」
N
すると、ルビウスが棒読みで叫んだ
ルビウス
「今助けるぞー」
ハミデル
「助ける気ないだろ!!」
N
ハミデルはCAMA斬輪 を
後ろに沢山引き連れて駆け回っていた。
アキレイ
「ルビウス!!」
ルビウス
「ッッ!!」
アキレイ
「うぉおおお!!!」
N
ルビウスに襲いかかったCAMA斬輪 を
アキレイは燃える祈木の刀で
貫くと爆発した。
ルビウス
「爆発!?」
アキレイ
「油断するなルビウーー」
ルビウス
「そっちも…ね!!!」
N
ルビウスはアキレイの足元にいたCAMA斬輪 を
祈木の刀で斬り付けていく。
アキレイ
「悪い!!やはり鋼鉄に系統変化させれば
斬れるんだな!!」
ルビウス
「その分…重いけどね。
それよりも…爆発するのは…
どんな仕組みなんだ?」
アキレイ
「しっかり観察して
形状と動きを見れば
だいたい何処に電々石燃料が
仕込まれてるか分かる!!」
ルビウス
「そうなのか…どこなんだ!?」
アキレイ
「胸部の右側面を狙えば火力で爆発する。
炎熱系統か雷電系統しか出来ない芸当だがな」
ルビウス
「魔進 好きが功を奏したね。」
オンジューム
「「おっと…
どうやら何かに気づいてしまったようだ。
まさか魔進 学の観点から
攻略をしてくるとは!!恐ろしい才能だ!!」
ルビウス
「だそうだ。
アキレイの見立ては間違ってないね。」
アキレイ
「ぁあ!!当たり前だ!!」
ハミデル
「あの!!ちょっと!!!
僕の事!忘れてませんかね!?」
ルビウス
「ん!?意外と動けるんだな!!!」
ハミデル
「黙れ庶民が!!!助けて下さい!!」
ルビウス
「どう言う情緒なんだ君は…」
アキレイ
「な!!良いやつだろ?」
ルビウス
「どこがだよ!!」
アキレイ
「おーいハム!!
そろそろこっちに向かって来い!」
ハミデル
「え!?良いんですか!?」
アキレイ
「お前を楯にして一気に倒す!!」
ハミデル
「わ、分かりました!!って
殺す気か!!!!!!!!!」
ルビウス
「そういう意味じゃない!!!
君は土砂の系統変化が出来るって
散々自慢してただろ!!
だから砂を放出して楯にするって事だ!!」
ハミデル
「僕にそんな能力が!?」
ルビウス
「君はアザミ先生から何を習ったんだ!」
アキレイ
「まずは祈木の刀を抜け!!
そして刃汽を込めるんだ!」
ハミデル
「祈木の刀を抜く!!」
アキレイ
「待て!!ハム!!!」
ルビウス
「僕達じゃなくて
CAMA斬輪 に向けるんだ!!」
ハミデル
「そして刃汽を…込める!!
ぉおおおお!!!!!!」
ルビウス
「逆逆逆逆ぅう!!!!!」
アキレイ
「それは込めすぎだ!!」
ハミデル
「あっ」
N
大量の砂がCAMA斬輪 と
アキレイ、ルビウス
そして、ハミデルを飲み込んだ。
オンジューム
「「おっと!!!
1人が引きつけ役を担い
2人がCAMA斬輪 レベル2 を倒していく
味方を巻き込んだ決死の大作戦!!
流石のCAMA斬輪 も
砂が入ったら差した油も無意味だしね!!
まさに大成功!!YOU達アメージングだね!
40機を連携プレーで倒してみせた!!
短期間で目覚ましい成長っぷりは
先生も嬉しいよ!ハミデル君!!!
アパパパパー!!!」」
アキレイ、ルビウス、ハミデル
「オボボボボボボボ」
N
ーーツバキサイドーー
難なく レベル2 を倒し先に進むツバキ達
その肩のホログラムには
それぞれ40ポイントと記されていた。
ジジ
「チッ。大したことねぇ雑魚だったな」
ラナンキュラス
「ツバキが先走るから焦ったよ。
それで?
チーム ★王とその他、侍 がなんだって?」
ジジ
「義忠、流石にあれはねーよ。」
ラナンキュラス
「僕と僕以外 でも
良かったと思うけど?」
ツバキ
「下らぬ。突破は6人
3人ずつの選抜なのは分かっている。
公の場で先に名乗った方が
余計な問答に時間を割かなくて済む。」
ジジ
「仕方ねぇな。配信に載ってんだろ?
ゴタゴタ言ったってカッコわりぃだけだ。
もう遅ぇし俺は構わないぜ。」
ラナンキュラス
「ったく本当に強引だよねーツバキって。
そういえば
オンジューム先生どっか行っちゃったね。」
ジジ
「俺たちがあっという間に終わらせるから
違う奴ん所に行ったんだろ。
カメラはオンジュームを
追いかけてるみてぇだし。」
ツバキ
「おそらくアキレイ達の所だろう。」
ラナンキュラス
「あっちの方が面白そうだもんねー」
ジジ
「何、残念がってんだよ。ラナン」
ラナンキュラス
「そんな事ないさ。」
ツバキ
「大方、セリーヌ殿に
元気な姿を見せてあげたかったのだろう。」
ラナンキュラス
「ツバキだってそうじゃないの?」
ツバキ
「どう言う意味だ」
ラナンキュラス
「フフッ。何でも無いさ」
N
そして、しばらく何も無い道を進んで行くと
3人は違和感を覚えた。
ラナンキュラス
「ねぇ。」
ジジ
「ぁあ。」
N
そして3人は足を止めた。
ツバキ
「生徒に誰一人会わぬ。」
ジジ
「おかしいな。
戦いの痕跡は確かにある。」
ラナンキュラス
「空母"H-0L"って
校庭くらいだよね?大きさ」
ジジ
「ぁあ。流石に一人も会わねぇのは変だ。
CAMA斬輪 の残骸もいねぇし」
ラナンキュラス
「回収されたってことかな?
流石にCAMA斬輪 が犇めく所じゃ
ダウンした生徒を放っておくのは危険だしね。」
ジジ
「それは分かるけどよ。
回収はどうやってやんだよ。」
N
するとツバキがゆっくり口を開いた。
ツバキ
「空間刃術」
ラナンキュラス
「空間刃術!?
それって最初の転移みたいな事かい?」
ジジ
「でもよぉ、空間刃術で
転移するにしても空間の鞘花じゃねぇと
流石に無理だろ。」
ツバキ
「いや、そうではない。」
ラナンキュラス
「何か知ってるのかい?ツバキ」
ツバキ
「"吊舟 "」
ジジ
「吊舟 ?なんだそりゃ
聞いたことねぇな。」
ツバキ
「剋刃達人衆"吊舟 "
クリシャンテが持つ
10人で構成された私設兵隊だ。
千刃花隊士や
他国の兵を雇っていると聞いたことがある。」
ラナンキュラス
「他国??スパイとしてって事かな。」
ツバキ
「それは分からぬ。
ただ1つ言えるのは
"吊舟 "は精鋭中の精鋭。
刃術の達人と言われるクリシャンテに
認められた者達だ。
其奴らであれば
4つの島を行き来できる複合合成刃術など
容易に出来るだろう。」
ラナンキュラス
「そっか…ナーベルクの式祭に
カンナさんが来るわけ無いもんね。
お忙しいだろうし。」
ジジ
「わかんねんぇぞ。
気まぐれな人だもんな。な?義忠」
ツバキ
「知らぬ。」
ラナンキュラス
「それは、さておき
その"吊舟 "が空間転移を
使ってるって事なのかな?」
ジジ
「クリシャンテが校長だからな。
私設兵なら有り得るって訳か。」
ツバキ
「それしか考えられぬ。」
N
すると、突然ゴゴゴゴと大きな揺れが起こると
大量の砂が落ちて来た。
ラナンキュラス
「なんだ!?」
ジジ
「マジかよ!!! 避 けろ!!」
ツバキ・ジジ・ラナンキュラス
「ッッ!?」
アキレイ・ルビウス・ハミデル
「ぉおおおおお!!!!!!」
ラナンキュラス
「アキレイ!?」
ジジ
「ルビウス!?」
アキレイ
「ラナン!?」
ルビウス
「ジジ!?」
ハミデル
「ぎゃぁぁあ!!!!」
N
砂を 避 けたツバキ達は
祈木の刀を構えた。
アキレイ・ルビウス・ハミデル
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ツバキ
「貴公らは何を遊んでいる」
ハミデル
「ヒェ!!??
ツ、ツバキさん!!
刀がアゴに当たってますけど!?」
アキレイ
「さっきぶりだな!!ツバキ!!
甲板から落ちた時は助かった!」
ルビウス
「僕達を蹴ったのはツバキだったのか!!」
ラナンキュラス
「ツバキの判断で死なずに済んだね。
アキレイ、ルビウス」
ルビウス
「あれは殺意がこもってたぞ!?」
ジジ
「んな事よりも何でお前がいんだよハム!!」
ハミデル
「何を言ってるんすかダンナァ!!
僕が連れてきたんすよ!!!
みんなで戦えばいいかなぁーって!!」
アキレイ
「何!?そうだったのか!?!?」
ルビウス
「嘘をつくな嘘を!!」
ツバキ
「ハミデル=アブラハム
貴公はD-1stだろう。
何 故ここに居る。」
ハミデル
「嫌ァァ!!祈木の刀が
アゴに喰い込んでるって!!
ツバキさん!?聞こえてますぅ!?」
N
すると、アキレイが笑顔で答えた。
アキレイ
「入学試験最下位の奴は
今回の予選で
各クラス毎にシャッフルするらしいぞ!!
本当に振り分けられたクラスが
適正か見極めるそうだ!!な!?ハム!!」
ラナンキュラス
「ハムが最下位なんて…まぁ、だろうね。」
ジジ
「なんだよ。
イキってたくせに落ちこぼれかよ。
実家でも継いだら良いんじゃね?
デリシャスハムハムハムだっけか!?」
ハミデル
「僕はハムじゃない!!
デリシャスハムハムだ!!!
あっ、違っーー」
ルビウス
「ハムじゃなくて
デリシャスハムハムなのか?」
ハミデル
「いや、違っ」
アキレイ
「そうか!名前がそっちで
会社がハムだったのか!!悪いな!!」
ハミデル
「いや、それも違っ」
ツバキ
「変わった名だ。
親の程度が知れる。」
ハミデル
「いや、だから違っ」
ラナンキュラス
「可哀想に。」
ハミデル
「違うって!!!
僕の名前はハミデル=アブラハム!!
パパの会社がデリシャスハムハム!!」
ジジ
「ハムじゃねぇか!!」
ハミデル
「だからハムじゃない!!!」
ルビウス
「ハムじゃないか!!」
ハミデル
「貴様殺すぞ!!!この庶民が!!ペッ」
ルビウス
「おい!!!
僕の時だけ反応が全然違うじゃ無いか!」
N
すると、ハミデルは祈木の刀で
ツバキの刀を弾いた。
ツバキ
「何の真似だ。」
ジジ
「おっと。怒ったか?あん?」
ハミデル
「あーーもう!!
六大貴族だかクソ庶民だか知らないけど
僕は君たちとはやっていけないね!!
1人で行動させてもらうよ!!」
ラナンキュラス
「フフッ。からかい過ぎちゃったかな?」
アキレイ
「ハム!!俺たちは構わないが…」
ジジ
「上を見ろ」
全員
「ッッ!?!?」
オンジューム
「「アパパパーパーパーパッパパーー♪
待たせてしまったねぇ!!
愛すべき子供達よ!!」」
ツバキ
「あれは…」
ジジ・ラナン・アキレイ・ルビウス
「芋虫不完全体!!」
N
巨大な芋虫不完全体が
ドスンッッと轟音を立てて着地した。
オンジューム
「「さぁて!!生き残りもYOU達6人!!
本来ならここで決定なんだけど
盛り上がりに欠けるってスポンサーが
うるさくてねぇ!!!!!
配信映えしないそうだ!!!!
だから、芋虫不完全体に乗った僕が
最後にお相手する事にしたのさ!!」」
アキレイ
「うぉおお!!カッコイイです先生!!」
ジジ
「おい、ふざけんなよ。
ルール違反だろ!!!!!」
ルビウス
「先生!!!それはあんまりですよ!!」
ラナンキュラス
「まずい事になったね…
あの時とは違って
今回は刃術さえも使えない。」
ツバキ
「構わぬ。
あの日受けた屈辱を晴らすまで」
ハミデル
「あわあわあわあわあわあわ」
オンジューム
「「仕方ないのさ!!
だって君たちほぼ同率だし
大掛かりなCAMA斬輪 も
スポンサーありき!!
この配信もスポンサーありき!!!
大人の世界は世知辛いよねぇ!!!!
安心したまえ!!
僕が刃汽を使った攻撃をする事は
有り得ないからね!!
YOU達を魔進 だけの力で
ねじ伏せて見せようじゃあないか!!
ん??もしかして…怖いのかな?
アパパパーー!!」」
ジジ
「怖い?」
ラナンキュラス
「僕達が怖いって?」
ツバキ
「我らが臆した事など1度もない。」
アキレイ
「遠慮なく壊させてもらいます!」
ルビウス
「怖さなんてありませんよ。」
ハミデル
「いや、普通に怖いけど!?!?
なんでシレッとしてるんだ!!!」
ツバキ
「失せるがいい。邪魔だ。」
ジジ
「おい、ハム。
そう言えば、1人で行動するって
言ってたよな??」
ハミデル
「ジジのだ、ダンナァ…そんな事
言ってたのはあそこの庶民でっせ!!」
ルビウス
「僕が言うか!!そんな事!!」
ラナンキュラス
「まぁまぁ、面白いから良いじゃない。
ここまで来たんだしみんなで合格しよ。」
N
するとアキレイがハミデルの前にグッと出た。
アキレイ
「俺の後ろに下がれハム。」
ハミデル
「アキレイさん!!」
アキレイ
「アキレイでいい。敬称なんて付けるな。
俺たち…もう友達だろ??」
ハミデル
「友達…」
ラナンキュラス
「戦場に出ればみんな仲間さ」
ルビウス
「全く…君らは本当に良い奴過ぎる。
だが!!それがまた良い!!!!」
ジジ
「だってよ。どーすんだよ。
逃げるか?戦うか?」
ツバキ
「邪魔であれば先に斬る。」
ハミデル
「そこまで言うなら
親友になってやっても構わないが?」
ジジ
「あ"ん!?」
ハミデル
「フン!!貴族だからって
あまり調子に乗るなよ!!」
ルビウス
「友達って言った途端
態度変わってるじゃなーー」
ツバキ
「先に行く」
ラナンキュラス
「待ってツバキ。
今回は先に行がない方がいい」
N
ラナンキュラスは
ツバキの肩を掴んだ。
ツバキ
「離せラナン」
ラナンキュラス
「この前、戦って分かったでしょ?
1人じゃ無理だ。」
ジジ
「それに義忠。
オンジュームの話がまだ終わってねぇ。
急に襲ってくる訳じゃねぇんだ。
最後まで聞こうぜ。」
ツバキ
「グッ」
オンジューム
「「アパパパー!!
熱いねぇYOU達!!!青春だよ!!!!
もちろん!見事倒せたら本戦はシードで良いと
スポンサーが言ってたのさ!!」」
ラナンキュラス
「さっきからスポンサーって
誰のこと言ってるんですか???」
オンジューム
「「気になるのかい!?
でもそれは言えない約束なのさ!!」
ツバキ
「あらかた予想はつく」
オンジューム
「「ギクッッ」」
ジジ
「ルシットミルックスに
専門チャンネルあるからな」
ラナンキュラス
「ぁあ。なるほど。」
アキレイ
「ん!?誰のこと言ってるんだ!!」
ルビウス
「僕も全く見当がつかない」
ハミデル
「庶民の家にはテレビもないのか!!」
ルビウス
「テレビくらいあるよ!!」
オンジューム
「「ま、まぁ!!
合意してくれたみたいだから
始めようか!!!!」」
N
エンジン音をふかす
芋虫不完全体から
勢いよく蒸気が噴き出した。
オンジューム
「「YOU達の友情!!努力!!勝利を!!
見せてもらってもいいかな!?」」
N
するとジジは鼻で笑った。
ジジ
「くすぐったい事
言ってんなよ。先生」
ラナンキュラス
「僕らは切っても切れない
腐れ縁なだけですよ」
ツバキ
「下らぬ問いだ。私は目の前の敵を斬るのみ」
アキレイ
「申し訳ないが先生!!
俺たちが揃ったら負け無しだ!!
今までも!!そして、これからもな!!」
ルビウス
「この程度で屈してたら千刃花には
なれないからね!」
ジジ
「言うじゃねぇかよルビウス」
ルビウス
「だってそうじゃないか。」
ジジ
「フンッ」
ツバキ
「解せぬがその通りだ。
我らが負ける訳にはいかぬ」
ラナンキュラス
「僕達の力を
ルシファンブルク中に轟かせよう。」
ハミデル
「さ!!ぼ、僕のために早くやーーーー」
ツバキ
「構えろ」
ジジ・ラナン・アキレイ・ルビウス
「ぁあ!!!!!!」
N
ジジ達は一斉に祈木の刀に
刃汽を込め、
芋虫不完全体に向かって走り出す。
オンジューム
「「アパパパー!!!!」」
N
オンジュームは
芋虫不完全体のパイロットルームの中で
モニターに映るツバキ達を見て微笑んでいた。
オンジューム
「「その意気や良し!!!
先生も嬉しくなっちゃうのさ!!!!」」
ジジ
「主攻に義忠、アキレイ!!
助攻にルビウス!!ラナン!!
撹乱にハムてめぇだ!!」
ツバキ
「邪魔するな。アキレイ」
アキレイ
「それはお互い様だ!!」
ジジ
「ハム!!砂を巻き上げて目を潰せ!!!」
ハミデル
「わ、分かった!!」
ラナンキュラス
「ツバキ!!アキレイ!!」
N
ラナンキュラスは2人に向かって叫ぶと
アキレイとツバキは跳躍した。
ラナンキュラス
「行くよ!!」
ジジ
「今だハム!!」
N
ハミデルの砂が芋虫不完全体の顔を覆い尽くす
そして、ラナンキュラスが巻き上げた水流に
アキレイとツバキが乗り突撃していく。
ツバキ・アキレイ
「ハァァァァァア!!!!」
ジジ
「ルビウス!!来い!!」
ルビウス
「分かった!!!」
N
斬りかかるツバキとアキレイだが
あまりの硬さに弾かれていく
ツバキ・アキレイ
「グッッッ!!」
アキレイ
「硬い!!」
ツバキ
「削れぬ!!!」
ジジ
「メインはコッチだ!!!
ルビウス!!!!」
ルビウス
「ぅおおお!!!」
N
ルビウスは鋼鉄化した祈木の刀を
芋虫不完全体に刺した。
ジジ
「ルビウス!!離れろ!!!」
ルビウス
「分かった!!!」
ジジ
「電撃でショートさせる!!」
オンジューム
「「アパパパー!!!
させないのさ!!!!!
電々石チャージ!!!!
芋虫不完全体!! 投棄!! 突進!!」」
生徒全員
「ッッ!?」
N
芋虫不完全体は
エンジンを爆発させて急発進した。
生徒全員
「グァァァァァアア!!」
オンジューム
「「アパパパー!!!
ちょっと危なかったよ!!
司令塔のジジ君から先に潰すとしよう!!
芋虫不完全体!!
爆撃!! 爆撃!!
爆撃!! 爆撃!!」」
アキレイ ツバキ
「させるかぁ!!!」 「させぬ」
N
ミサイルを発射するも
ツバキとアキレイがジジの前に立ち突撃した。
ジジ
「バカヤロウ!!!」
ラナンキュラス
「ハム!!砂の壁で爆風に備えるんだ!!」
ハミデル
「ひぇええ!!」
ツバキ
「要らぬ世話だ。
軌道を変える。アキレイ…」
アキレイ
「分かっている!!」
ルビウス
「ミサイルは4つ!!」
ラナンキュラス
「僕らもいく!!」
オンジューム
「「うーん!!!
どうするのかな!YOU達!」」
アキレイ
「とぉおおりやぁぁあ!!」
ラナンキュラス
「はぁぁぁあ!!!!!」
ルビウス
「うぉおおおお!!!」
N
アキレイ達はミサイルを横から弾いて
ツバキの方へ軌道を変えた。
ハミデル
「何してるんだよ!!!
ツバキさんに当たっちゃうだろ!!!!!!」
ツバキ
「空間系統の性質は空間そのものを捻じ曲げる」
N
ツバキは歪んだ刀身で
ミサイルを撫でると
芋虫不完全体に軌道を変えた。
オンジューム
「「アパパパー!!!」」
N
すると、芋虫不完全体に
着弾し爆発が起きた。
ハミデル
「なんて火力なんだよ!!
当たったら死んじゃうだろこれ!!」
ジジ
「イカれてやがるぜ…」
ラナンキュラス
「殺し厳禁って言ってなかったっけ?」
アキレイ
「先生!!火薬量がイマイチですよ!!」
ルビウス
「いや、充分だろ!!!」
ツバキ
「終わったか?」
N
プシューっと音を立てた芋虫不完全体は
停止していた。
ーーパイロットルームにてーー
オンジューム
「「左右のエンジン損傷
残り活動時間は3分…
アメージングな子たちだ。
授かって間もない祈木の刀から
あれほどの刃汽量を放つなんて
YOU達の才能は恐ろしいね!!
でも1番恐ろしいのはYOUさ!!」」
アキレイ・ジジ・ラナン・ルビウス
((俺か…)) ((僕か…))
ツバキ
((私か…))
ハミデル
「え!?僕!?」
オンジューム
「「うん、違う」」
ハミデル
「なんだって!?」
オンジューム
「「YOUさ!ルビウス君!!」」
生徒全員
「ッッ!?!?」」
オンジューム
「「貴族は幼少から訓練を受けているけど
YOUは違う!!
なのにここまでついて行けるなんて
YOUは凄すぎるよ!!
そう言った才能を見出す事も
この式祭の目的の1つなのさ!!」」
ジジ
「いけすかねぇな。ルビウスかよ」
ルビウス
「僕で悪かったな!!」
アキレイ
「でもさっきのは凄かったぞルビウス!!」
オンジューム
「「アキレイ君とラナンキュラス君の動きに
咄嗟の判断で合わせた。
信じられないほどの洞察力と思考瞬発力!!
この国の未来は明るいね!!
でも…1度そういう類は折る必要がある!」」
N
すると再び芋虫不完全体は動き出すと
大きな刃を振り上げた。
オンジューム
「「祈木の刀には
弱点があるのを知ってるかい?」」
アキレイ
「弱点??」
ジジ
「耐久力だ。」
ラナンキュラス
「祈木の刀はあくまでも木製
鉄と斬り合ったら負ける」
ルビウス
「なら僕と…」
ツバキ
「私なら行ける」
ジジ
「主攻を入れ替える。
ルビウスと義忠で
あの刃を!!
ラナンとハムとアキレイで
キャタピラと本体の動きを止めろ!!
俺は電々石エンジンを直接叩く。
いいかテメェら!!!
一泡吹かせるぞ!!」
オンジューム
「「ボルテージは最高潮!!
アパパパーー!!!!
さぁ!!来なよYOU達!!!
真正面から受け止めよう!!!!」
ツバキ
「左へ行く」
ルビウス
「分かった僕は右へ!!」
ラナンキュラス
「ハム!!さっきの様な
大量の砂を出してくれ!!!
あとは僕が水流に乗せて止める!!」
ハミデル
「分かった!!
刃汽を…込める!!!」
N
ハミデルは大量の砂を巻き起こした。
ジジ
「アキレイ!!オメェ知ってんだろあの魔進 !!」
アキレイ
「もちろんだ!!!」
ジジ
「パイロットルームはどこにあんだ」
アキレイ
「顔の下の胸部だ!!」
ジジ
「じゃぁ、電々石燃料は
その下か…」
アキレイ
「あそこには多量の電々石燃料がある。
爆発したら流石にまずいぞ。」
ジジ
「そりゃぁ良かった。」
アキレイ
「ん?どう言う意味だ??」
ジジ
「1番まずいって分かってんのは
オンジューム自身ってこった。」
アキレイ
「何を考えてる?」
N
一方、ツバキは芋虫不完全体の刃を
いなしては反撃していた。
何とか喰らいつくルビウスは
ツバキの動きに圧倒されていた。
オンジューム
「「はいはいはいはい!!!
凄い剣捌きだね!2人とも!」」
ルビウス
((凄い…これがツバキの剣術…
空間の使い方が生徒の域を超えてる…
空間系統だけを今まで鍛えて来たのか!?
とてもじゃないが着いていけない…))
ルビウス
「ウグッ!!!」
ツバキ
「何をしている。邪魔するなら失せろ」
ルビウス
「僕だって…負けるわけには!!!」
オンジューム
「「おっと!?
自力の差が見えて来ているね!
YOUの実力はそんなものなのかい!?
ルビウス君!!」」
ルビウス
「ガッ!!!!」
ラナンキュラス
「おっと!ルビウス。
まだ頑張ってもらわないと…ね!!」
ルビウス
「ラナン!!」
N
ラナンキュラスに押し返されたルビウスは
再び芋虫不完全体の刃へと向かって行った。
ハミデル
「も、もう刃汽が…」
ラナンキュラス
「フフッ。まだまだ足りないよ!!!
もっと砂が必要だ!!!」
N
そう言ってラナンキュラスは
水流を生み出していく
ラナンキュラス
「両親も見ているんだろ?
君の勇姿を見せるんだ!!」
ハミデル
「パパが見ている??
うぉおおおおお!!!!!!!」
ラナンキュラス
「そうだ!!!この有りったけの濁流で
キャタピラを止める!!!
ツバキ!!ルビウス!!!!!」
N
ツバキとルビウスは脇に逸れた。
オンジューム
「「芋虫不完全体!!
照明!!!!」」
生徒全員
「ッッ!!!!!」
ルビウス
「グッ!!目が!!」
N
芋虫不完全体の7つの照明が
一気に光り輝いた。
ラナンキュラス
「その照明ごと潰す!!!」
N
ラナンキュラスは濁流を巻き上げると
滝の様にぶつけていった。
オンジューム
「「おっと!!泥で照明を潰したのか!!
なんて刃汽コントロール!!!
視界を隠すつもりが隠されるなんてね!!
だけど!!!ん!?あれ!?!?」」
N
オンジュームはハンドルを動かすも
キャタピラに砂が混ざり動かなかった。
アキレイ
「どけ!!!ぅおおおお!!!!」
N
アキレイは祈木の刀から
火炎を噴射すると泥が固まっていく
ジジ
「ルビウス!!
ここに祈木の刀をぶっ刺せ!!」
ルビウス
「分かった!!!」
N
ジジの指示通り胸部下に
鋼鉄化した祈木の刀を投げると
見事に刺さった。
ジジ
「ここに電撃を流したら
俺も先生も爆死するぜ?」
N
ジジは電撃を帯びた刀身をチラつかせていた。
ジジ
「大惨事になったら困るのは誰だろうな…
スポンサーからの研究費は没収
教官として失脚。
最悪、ブタ箱行きだぜ?先生さんよぉ!!」
ルビウス
「な、なんて悪い顔をしているんだ!!」
ハミデル
「ヒェェェ!怖いよぉおおパパァァ!!」
オンジューム
「「お、落ち着くのさ!!!
は、早まるのは良くないよ!?!?」」
ジジ
「さぁ、どうすんだよ。」
オンジューム
「「アパ…アパパパ…」」
N
プシューッと音を立てると
扉がガコッと開いた。
オンジューム
「完敗さ。」
ジジ
「どう見てもそうだろう。」
オンジューム
「「友情!!努力!!勝利!!
その全てを見せてくれた!!
先生は誇らしいのさ!!
素晴らしいよ!!YOU達は全く!!
アパパパ!!!!!」」
N
オンジュームの拡声された声が響き渡る。
オンジューム
「「只今をもって
ツバキ!!ジジ!!アキレイ!!
ラナンキュラス!!ルビウス!!ハミデル!!
計6名の予選突破!!
及び本戦でのシード権を宣言する!!!
完全勝利なのさ!!アパパパ!!!!!」」
ジジ・ルビウス・ハミデル・アキレイ
「よっしゃぁぁあ!!!!!!」
ツバキ ラナンキュラス
「フンッ」 「当然だね」
オンジューム
「「YOU達には魔進 の重要性と
その恐ろしさを
その身を持って体感して欲しかったのさ。」」
ハミデル
「でもミサイルはやり過ぎだろ!!
危うく死ぬ所じゃないか!!!!」
オンジューム
「「楽しめただろ!?」」
ハミデル
「コレは大問題だ!!
パパからクリシャンテ先生に言ってもらう!
覚えておけ!!僕をミサイルで
こんがり焼こうとした事をな!!」
オンジューム
「「アパパパー!!!
どのみち後で始末書を
書かないといけないのさ!!!
火力を間違えた!!!」
ハミデル
「そうだろうよ!!!!」
N
すると、ハミデルは
その場でへたり込んでしまった。
ハミデル
「はぁ…死ななくて良かったぁ」
N
その様子を見たジジ達が
ハミデルに向かって歩いて来た。
ツバキ
「刃汽の消耗が著しい。
医務室に行け。」
アキレイ
「やったなハム!!凄かったぞ!!
ほら、立て」
ハミデル
「アキレイ…」
ラナンキュラス
「ハム、君がいたから止められた。
僕に合わせてくれありがとう」
ジジ
「なかなかやるじゃねぇか。ハム」
ルビウス
「まだまだ予選突破だし
油断はしちゃいけないぞハム」
ハム
「…みんな」
N
近くで6人を眺めているオンジュームは
静かに微笑んでいた。
すると、アキレイが
オンジュームに近づいて行く。
アキレイ
「オンジューム先生」
オンジューム
「どうしたんだい?」
アキレイ
「ありがとうございました!!」
オンジューム
「どうしたんだいYOU」
アキレイ
「いえ、先生の魔進 の数々に
感銘を受けました。やはり先生は凄い人だ!」
オンジューム
「やめてくれよお!
泣いちゃうじゃないか!!!!!」
アキレイ
「先生!!!」
オンジューム
「アキレイ君!!」
N
アキレイとオンジュームはガシッと
熱い抱擁を交わしていた。
アキレイ
「はい!!でも!!
加速に使った電々石チャージの点火速度
あの供給経路は俺の目算よりも
非常に速かったです!!
どの様な形で燃焼させたのでしょうか!!」
オンジューム
「良い所に目をつけたね!!
あれはまだ開発段階のーー」
ジジ
「何してんだアキレイ。」
ラナンキュラス
「何で抱き合いながら話してるのかな??
配信中なの気づいてなかったりする?」
ツバキ
「放っておけ。私は帰る」
ハミデル
「へへーん!!
俺のおかげで勝ったようなもんだな!!
ひれ伏せ!!ルシファンブルクの民よ!!」
ルビウス
「君は頭がおかしいのか?
早く医務室に行こう」
ハミデル
「嫉妬は見苦しいぞ庶民が!!!」
ルビウス
「し、失敬な!!!」
ハミデル
「悔しかったら活躍してみるんだな!!
僕1人でも勝てたという事を忘れるなよ!」
ジジ
「なんか言ったか?」
ハミデル
「ヒィィ!!!!」
ルビウス
「怖がるなら言わなきゃ良いだろ!!」
ハミデル
「黙れ!
パパに言い付けてやるからな!!」
ジジ
「そう言えば
そのパパとやらに会ってやってもいいぜ?
そんなに凄い奴ならな!!ハム!!」
ハミデル
「何!?
うちの会社に就職したいって!?」
ジジ
「するかよ!! バシッ」
ハミデル
「イッダァァア!!
今ので脳細胞が5億個死んだぞ!!」
ジジ
「もう10億殺すぞ?」
ハミデル
「アヒッ!!」
ラナンキュラス
「やめなって。配信で流れてるんだよ?」
ジジ
「知った事かよ。
おい、ハム。
オメェもくだらねぇ事ばっか言ってねぇで
修行しろ。何のためにここに来たんだよ。」
ハミデル
「そ、それは…パパの会社にーー」
ツバキ
「ここにいるという事は
千刃花以外、有り得ぬ。
だが、貴公の実力では到底叶わぬ」
ラナンキュラス
「でもさ、今日見せた活躍は凄かったよ?
刃汽コントロールは見直す点ではあるけど
刃汽量は凄まじかったし。
きっと、この先しっかり努力すれば
入隊できるさ。」
アキレイ
「そうだぞ!ハム!!」
ジジ
「ようやく話し終わったかアキレイ。
おし、帰るぞ。」
アキレイ
「行こう!!ハム!!
今日はパァーっと焼肉にでもしよう!!」
ツバキ
「私は行かぬ。貴公らだけで行くがいい」
ラナンキュラス
「なんだい?ツバキ。珍しいね。」
ジジ
「義忠は先約があるからな。
今日は無理だ。」
ラナンキュラス
「…へぇ。じゃっ、打ち上げどこでする?
女の子もたくさん呼ぼうよ!!」
ルビウス
「女の子も来るのか!?そ、それは…」
ジジ
「女なんて邪魔なだけだっつーの。
呼ぶなら俺は行かねーぞ?」
ラナンキュラス
「一途な男は大変だねぇ」
ジジ
「あ"ん!?」
アキレイ
「よし!!今、エビネに言って
店ごと空輸して頼んだぞ!!!
ジジの家に来る手筈だ!!」
ジジ
「なんでいっつも俺んちなんだよ!!!
迷惑だからやめろ!!」
ラナンキュラス
「ジジんちが僕らの溜まり場だからだろ?」
ジジ
「お前らが勝手に来てるだけだろ!!
やめだやめだ!!!」
アキレイ
「心配するな!!今日は俺が金を出す!!
リナリアも来ると言っているぞ!!」
N
そう言ってアキレイはジジに
Mangoroid を見せた。
ジジ
「ッッ!?」
ラナンキュラス
「どうするジジ?やめる??」
N
イタズラに笑うラナンキュラスに
ジジは肩をすくめた。
ジジ
「チッ」
ルビウス
「ジジどうかしたのか?」
ジジ
「なんでもねーよ」
ラナンキュラス
「ツバキもったいないねぇ
アキレイの奢りなんて滅多にないよ?」
オンジューム
「青春だよ!!YOU達!!
さて、そろそろアトラース島に着いた頃さ!!
甲板を開けよう!!」
N
そういうと空母"H-0L"の甲板が開き
轟音を立てて床が迫り上がった。
アキレイ
「ウォオオオオオ!!!!
エレベーター式になっているのか!!」
N
ゆっくりと開かれる甲板。
そこに広がるのは美しい夕日だった。
ラナンキュラス
「綺麗だね。」
ルビウス
「あっという間だった。」
N
空母"H-0L"は
A-1stがあるアトラース島に着くと
錨を下ろし橋をかけた。
降りた瞬間、フラッシュがたかれ
沢山の記者やカメラマンが
ツバキ達を出迎えた。
瞬時にカメラの位置を把握したハミデルは
後ろで手を組み自信ありげな顔で
先頭を闊歩し始める。
ハミデル
「さて、行こうか諸君。」
ルビウス
「な!?」
ラナンキュラス
「フフッ。少し下がってもらおうか」
ツバキ
「斬る。私より前を歩く事は許さぬ。」
ジジ
「ぶっ殺すぞ!!
なんでテメェが先陣切ってんだよ!!」
ハミデル
「なんか後ろから
物騒な言葉が聞こえるなぁー??」
ジジ
「んの野郎!!」
アキレイ
「ぉお!!凄い数のカメラだな!!」
ルビウス
「君達ってだけで注目されるんだろうけど
まさかここまでとは…」
N
するとオンジュームはCAMO〆3で
再び空を飛ぶとカメラに向かって
声高らかに話し始めた。
オンジューム
「「配信をご覧の皆様!!
A-1stの部
チーム対抗刃術
バトルロアイヤル!! クラス代表選抜戦!!
"百機夜行"!!
いかがだったでしょうか!!!
迫り来る数多の魔進 をなぎ倒し
圧倒的実力で
勝ち進めてきた6人の勇姿を!!
その瞳にその瞼に
焼き付けて頂きたい!!!
新たな出会いに友情が生まれ!!
これまでの努力が実り!!
確かな勝利をもたらしました!!!
本戦ではもっと!!もっと!!
魅せてくれるのではないでしょうか!!
実況はこの僕!!
オンジューム=DG=アパパパーヤン!
スポンサーはルシットミルックス!!
そして!!アナスタシア=ブルダニア!!で
お送り致しました!!!
では!!また次回!!
本戦でお会い致しましょう!!
アパパパーパーパーパッパパーー♪」」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.8 『 瞼 × 閉』 (完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
おまけ
配役変更一覧
----------------------------
ハミデル▶︎▶︎▶︎N
N▶︎▶︎▶︎ 鍔騎=カンナ
オンジューム▶︎▶︎▶︎
ヘリオ=バンズ=ルシファンブルク
----------------------------
N
ーー選抜戦突破後、
鍔騎家隠れ屋敷にてーー
鍔騎家はいくつか
隠れ屋敷を所有しており
定期的に居場所を移していた。
それは皇帝の直系であるツバキを護る為であり
鍔騎家現当主で
一刃花隊 隊長のカンナと
ジジの祖父にあたる一刃花隊 副隊長ヘリオ
そして、クリシャンテの意向でもあった。
ヘリオ
「カンナ殿。
義忠が帰宅しましたぞ」
N
白髪混じりの髪はピシッと
オールバックに整えられ
大きなヒゲを蓄えたヘリオは
右目の眼帯とは逆の目で
胸元の懐中時計を見て言った。
カンナ
「よし、通すのじゃ!」
N
大きな胸を揺らしながら
カンナは執事達に命じた。
ヘリオ
「しかし、刃汽を見ると
些か不機嫌そうですな。」
カンナ
「なぁに。奴が無愛想なのは
いつもの事じゃ!!」
N
畳が敷き詰められた広い部屋に
カンナはあぐらをかいていた。
そして、しばらくするとツバキが入ってきた。
ツバキ
「失礼します。
お呼びでしょうかカンナ様、ヘリオ様」
カンナ
「久しぶりじゃのぉ!!義忠!!
"百機夜行"見ておったぞ!」
ヘリオ
「良い活躍だった。」
ツバキ
「ありがとうございます」
カンナ
「相変わらず無愛想な男じゃ!!
でもまだまだじゃの!!
ワシが直々に教えてやった
空間系の刃汽コントロールが
上手く調整出来ていなかったぞ!!」
ヘリオ
「カンナ殿。」
カンナ
「空間系統は"渦"では無く
"面"で捉えろと
あれほど言うたじゃろう」
ツバキ
「申し訳ありませぬ。」
ヘリオ
「よい。空間系は刃術の中で
難しいと言われる系統の1つだ。無理もない」
カンナ
「ヘリオは甘やかし過ぎじゃのぉ!!」
N
カンナを窘めるヘリオは
深いため息をついていた。
ヘリオ
「はぁ。義忠。
急に呼び立てて悪かった。座りなさい。
久しぶりの再会だというのに
カンナ殿は全く…」
ツバキ
「失礼します。
カンナ様、ヘリオ様もお久しゅうございます。
此度の任務も成功して何よりです。」
カンナ
「ほう、世辞も言えるようになったのか。
大人になったのぉ!!」
ヘリオ
「義忠。
入学して間もないが成績も素行も優秀だと
クリシャンテから聞いている。」
カンナ
「友達も出来たそうじゃな!!
マーティン家とバンジャマン家の小僧以外に
ドレークとかいう小僧も
いると聞いておるぞ!」
ツバキ
「あれらは…別に」
カンナ
「なんじゃ?不服そうじゃな!
毎朝登校して下校も同じで
互いの家にも行き来するのは
友達以外に何と呼ぶんじゃ?」
ツバキ
「…それは」
ヘリオ
「幼き頃の素直さはどこに行ったことやら」
カンナ
「義忠。
一応、形式上ワシとお前は親子になる。
ワシの胸に飛び込んで甘えたっていいんじゃ!
ほれ!!男はオッパイ好きじゃろ!!」
N
するとツバキは立ち上がった。
ツバキ
「用がないのであれば失礼します。」
ヘリオ
「カンナ殿!!冗談が過ぎる!!」
カンナ
「おーおーおー。冗談も通じないようじゃ
女子にモテぬぞ??
ほれ、義忠が好きなグミじゃ。
サルバドルの市場で売っておった。 パチンッ」
N
すると、カンナは袋いっぱいのグミを
ツバキの前に空間移動させた。
立ち上がりかけたツバキは
袋を覗き込むと再び静かに座った。
それを見たカンナは微笑むと
真面目な顔つきへと変わった。
カンナ
「こうやって話すのも久しぶりじゃな。
お主も大きくなった。
だから改めてあの日の夜の事を
話したくて呼んだのじゃ」
ツバキ
「あの日の事とは…」
ヘリオ
「 鍔騎家暗殺事件だ。」
ツバキ
「もう昔の事です。興味ありません。」
カンナ
「逃げるな義忠。
ワシの夫も義弟もその子も殺された。」
ツバキ
「逃げる?
私はその事について
とうの昔に乗り越えた。
後はカンナ様自身の問題です。
私には関係の無い事。」
カンナ
「義忠…」
ヘリオ
「カンナ殿お気持ちを
受け止める覚悟が無いのでは
まだまだ幼いな義忠」
ツバキ
「何だと?」
N
ゆらっと漂う刃汽が
部屋一帯に広がっていく
カンナ
「お主は疑問じゃなかったのか?
ワシがあの日、屋敷にいたら
暗殺など有り得なかった。と」
ヘリオ
「私とカンナ殿がいない隙を
狙われたと言う意味を分かっていないとは
到底、思えませんな。」
ツバキ
「暗殺とはそう言うものです。
隙をつく。虚をつく。
時を見計らう。
それ以上もそれ以下もない。」
カンナ
「義忠…お主も知っての通り
ワシらは規律と法を司る
帝国特殊司法警邏部隊"一刃花"
帝国兵、貴族が犯した罪や特殊な犯罪を
捜査し取り締まる組織じゃ。」
ツバキ
「今更何を…」
カンナ
「長年調べ
ワシは暗殺犯の数人をその後、捕らえた。
だが首謀者について口を割ることは無かった。
追うもの全てが刃術の達人
体術にも長けた者ばかりだった。
そんな奴らがお主を取り逃がす訳がない。」
ツバキ
「どう言う意味でしょうか。」
ヘリオ
「敢えて逃された。という事だ。
首謀者の足取りは不明だが
身内による犯行が濃厚」
カンナ
「お前の母であるアヤメに関してもそうじゃ。
あやつは強い。簡単に殺される者ではない。
油断を誘われたに違いない。
しかし、アヤメに関しては
別の線を追っておる。」
ツバキ
「何故…今になってそんな事を言うのですか。
言ったはずです。私には興味がないと。」
カンナ
「任務が重なったとはいえ
ワシがいれば全て防げた。」
ツバキ
「後からなら何とでも言えます。」
カンナ
「そうじゃな。」
N
すると、カンナは深々と頭を下げた。
カンナ
「すまなかった。義忠。
総じて…ワシの責任じゃ。
一刃花の隊長としても
未だに真実に辿り着く事さえ出来ぬままじゃ」
ツバキ
「もう全てが遅いのです。」
ヘリオ
「私達があの場にいたら…
いや、私だけでもいたなら…
悔やんでも悔やみきれん」
カンナ
「義忠。」
ツバキ
「はい。」
カンナ
「ワシはもう長くはない。」
ツバキ
「ッッ…どう言う事ですか」
カンナ
「度重なる戦闘で負った傷を治す度
治癒の速度が遅くなって来ている。
もって数年だろう。」
ツバキ
「つまり、鞘花としての寿命が
見えてきたという事でしょうか。」
カンナ
「そうじゃな。
鞘花としてワシは長い間
いくつもの大戦を戦った。」
ツバキ
「はい。」
ヘリオ
「鞘花にとって
死に値する傷は
自らの命を削って傷を癒す。
カンナ殿は命の限界を迎えておる。」
ツバキ
「…それは」
ヘリオ
「つまりカンナ殿にはもう
削れる寿命が無いという事だ。」
カンナ
「そういう事じゃ」
N
ツバキは拳をグッと握りしめていた。
ツバキ
「…何故今、それを私に」
カンナ
「分かっておるじゃろう。
ワシでは真実に辿り着く事は叶わなかった。
じゃがワシの後を継ぐ者は義忠。
お主しかおらぬ。 鍔騎家暗殺も
アヤメ暗殺に関してもお主が引き継ぎ
徹底的に調べるのじゃ。」
ヘリオ
「知っておるぞ。
1人で調べている事もな。」
ツバキ
「何故それを…」
カンナ
「義忠。
ワシが遺せる唯一のものは
嵯峨鼠鼠だけじゃ。」
ツバキ
「どう言う意味か分かりかねます。」
N
するとカンナはゆっくり立ち上がり
天井を見上げた。
カンナ
「義忠…
瞼を閉じればワシには見える。
お主が嵯峨鼠鼠を振るう姿が。
じゃが…その勇姿を
この目に焼き付ける事は叶わぬ。」
ツバキ
「私は情などではなく
実力で鞘花になります。
その様な忖度はいりません」
ヘリオ
「確かに今のままでは
間違いなく実力、格、共に不足しておる。
だから今すべき事は力を付ける事だ。
余計な詮索はするでない。」
ツバキ
「しかし!!」
カンナ
「当主として命ずる。
力を付け、学べ。
それまでは事件の一切を調べる事を
禁ずる。」
ツバキ
「…はい。」
カンナ
「死ぬ気で這い上がってくるんじゃ。
そして必ず千刃花に入隊して
一刃花に来い。良いな?」
ツバキ
「…言われなくてもそのつもりです」
カンナ
「フンッ。
義忠は相変わらずじゃのぅ!!」
N
そう言ってカンナはジッとツバキを見つめた。
その瞳にはツバキがどう映っているのか
ツバキの何を見ているのか。
それはカンナにしか分からなかった。
カンナ
「ワシは…悔いておるのじゃ
あの日からお主の心は 鎖 されてしもうた。
ツラい思いばかりさせてしまった。」
ツバキ
「カンナ様のせいではーー」
カンナ
「強くなれ。義忠」
ツバキ
「ッッ!!それは…」
N
その言葉を聞いた瞬間
ツバキの中で幼き頃の思い出が浮かんでは
走馬灯の様に流れていく。
父、義統との日々
交わした言葉、指先に伝わる温もりさえも
鮮明に甦っていく。
配役変更一覧
----------------------------
ラナンキュラス▶︎▶︎▶︎少年ヨシタダ
ルビウス▶︎▶︎▶︎クリシャンテ
アキレイ▶︎▶︎▶︎ヨシムネ
----------------------------
少年ヨシタダ
「お父様!!
ヨシタダはこの国の皇帝となるのですか?」
ヨシムネ
「ぁあ。そうだ。
この国を導き、この国の顔となるのだ。」
少年ヨシタダ
「はい!!
お父様の様な偉大な皇帝に
ヨシタダはなりとうございます!!
どうすればなれるのですか?」
ヨシムネ
「そうか。そうか。良い子だ。
まず皇帝となるには
皆の見本とならなければならない。
規範と規律を守り
誰よりも正しいことをするのだ。」
少年ヨシタダ
「少し、、難しいです、、」
ヨシムネ
「そうだな、、じゃあ、、
神様の話をしてあげよう。」
----------------------------
少年ヨシタダ
「お父上!!お父上!!
ヨシタダはお父上と
離れとうありませぬ!!!
このヨシタダが何かいたしましたか!?
お父上!!お父上!!」
ヨシムネ
「ヨシタダ。お前は今日から分家である
鍔騎家の者となる。
後継は二人といらぬ。」
少年ヨシタダ
「そんな、、、」
クリシャンテ
「さぁ、参りましょうヨシタダ様」
少年ヨシタダ
「行きとう有りませぬ!!」
クリシャンテ
「本家の椿家、分家の鍔騎家
そしてルシファンブルク家は
このナーベルク帝国を作った一族でございます。
鍔騎は剣となり
ルシファンブルクは盾となる。
ヨシタダ様はきっと皇帝に似て
素晴らしい戦士となりましょうぞ。
さぁ、、鍔騎家の者が待っています。」
少年ヨシタダ
「お父上!!!!!!!!」
ヨシムネ
「強くなれ。義忠」
----------------------------
N
ーーそして、現在ーー
ツバキ
「…カンナ様」
カンナ
「フフッ」
N
カンナは微笑んだ後
茶をグビッと飲み干し
ヘリオに目配せをした。
ヘリオ
「心配無用。
幾重にも刃術を施してある。」
カンナ
「義忠。」
ツバキ
「はい。」
カンナ
「この国の皇帝となるのじゃ。」
ツバキ
「何を…言うのですか。
次期皇帝はサクラ様の子
そして皇帝義統様の正統後継者である
義次様です。」
カンナ
「真面目に言っておる。
ワシの後を継ぎ、鞘花になったあと
鍔騎家は他の者に任せるんじゃ。」
ツバキ
「そんな勝手は許されませぬ。
今や私は 鍔騎の人間。
家を捨てるなど出来ませぬ」
ヘリオ
「捨てる、ではなく正す。」
ツバキ
「正す?」
カンナ
「良いか?
これから話す事は義忠が
真に命を預けられる者にだけ話す事を許す。」
ツバキ
「…何を言うおつもりですか。」
ヘリオ
「聞け義忠。
この国は変革を必要としている。」
ツバキ
「変革?」
ヘリオ
「そうだ。」
N
そして、ゆっくりとカンナは口を開いた。
カンナ
「義次は
皇帝の血を引いておらぬ」
ツバキ
「何…だと?」
椿家と鍔騎家について
長男スジ(皇帝)が本家にあたり
その他の長女、次男以降は分家となる。
・鍔騎=カンナ
皇帝の弟の子。
カンナから見れば皇帝は叔父にあたる。
鍔騎家暗殺事件で2人の兄妹いたが
成人していた男性の大多数
少人数ではあるが妹を含む女性
そして、皇帝の弟(カンナの父)も殺された。
運良く、任務に赴いていた鍔騎家の者は
暗殺から逃れていた為
一定の男が生き残っていたこともあり
六大貴族としての地位を
没落する事は無かった。
残った鍔騎家の子や女は
隠れ屋敷に散らばり身を潜めた。
その後、鞘花であるカンナを中心に
再び集められ復興を果たす。
犯人を探す事はカンナの宿願であったが
それが叶う事が難しいと分かった今、
義忠を呼び出したのが今回のおまけの経緯