Vol.5 井×蛙
最近twiceにハマっております。
The feelのダンス最高!!
あれ癒されるわぁ。推しはジヒョちゃんです。
あれは男を分かってる踊りだね!!
テンション上がるぜ!!
そんなVol.5も
テンション上げてくぜー!!
では、楽しんで!!
オンジューム
((ガギリガギリ、ガギリガギリ
歯車が音を立てる
ガギリガギリ、ガギリガギリ
ネジが鉄にメリ込む。
ガギリガギリ、ガギリガギリ
踊り続ける僕の手足
ガギリガギリ、ガギリガギリ
糸が切れても僕らは進む
ガギリガギリ、ガギリガギリと
愛すべき子供の為に))
※音楽がある場合終わるまで待つ
N
前回までの千刃花〜〜帝国特務戦闘部隊〜〜は
リナリアの手術の疲労もあり刃汽を大量に消耗した
アキレイとジジは翌日、士官学校を休んでいた。
一方、B-1stの担任である
エロディウム=オンデマンの授業にて
魔獣生物学について学んだ
ツバキ、ラナンキュラス、ルビウスは授業終了後に
ツバキの自主練習の修練場へとついて行く事になった。
しかし、そこに待ち受けていたのは
大きな刃を振り下ろし突撃してくる巨大な魔進だった。
ルビウス
「ぬぉおお!!なんだこのふざけた顔の魔進は!!!」
ラナンキュラス
「知るわけないだろ!!ツバキに聞いてくれ!!」
ツバキ
「試し斬りと思い攻撃したらこの有様だ。無念」
ルビウス
「無念。じゃないよ!!!
君のせいじゃないか!!!!!」
ツバキ
「いや、この妖刀・駆逐丸なら
倒せるやもしれぬ。」
ルビウス
「ただの祈木の刀だよ!!!」
ラナンキュラス
「グッ!!出口に回り込まれた!!!!
本当に戦うしか無いみたいだ!!!!!
ツバキ!!僕らの刃術でなんとかしよう!」
ルビウス
「何ぃ!?本当にもう刃術を使えるのか!!
羨ましい!!!!!」
ツバキ
「貴公とは一緒にするな。私の教育係はクリシャンテ。
使えて当然だ。」
『滅刃の九• 鉄砕牙』
ラナンキュラス
『滅刃の十・泡沫飛沫!!』
ルビウス
「凄い!!こんな 咄嗟にコンビネーションをするなんて!!
これならいける!!!!」
間
ラナンキュラス
「あれ?」
ツバキ
「...バカな」
ルビウス
「全然ダメじゃないか!!!」
N
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.5 『 井 × 蛙』
※音楽がある場合終わるまで待つ
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N
ーー翌日ーー
海浜修練場に向かう海上移動魔進
MANBΩW13船内にて
珍しく無言な5人。重苦しい空気の中、口火を切ったのは...
アキレイ
「それで...朝から気になってたんだが
その怪我どうしたんだ!?」
ジジ
「アキレイ。聞くんじゃねぇよ。
男には戦わねぇといけねぇ時だってあんだ」
ツバキ
「貴公らには関係のない事。」
ルビウス
「実は二人の刃術が全く役にーー」
ラナンキュラス
「ルビウス?」
ツバキ
「斬る...ッッ!!」
ルビウス
「ぬぉおお!!!!
こんな所で祈木の刀を振り回すなぁ!!!」
アキレイ
「そうか!!
さてはアザミ先生にコテンパンにされたんだな!!」
ツバキ
「なんだと?我が覇道に敗北など有り得ぬ。有り...得ぬ」
ジジ
「義忠が負ける訳ねぇよな。な!?アキレイ」
アキレイ
「お、おう」
ルビウス
「あれは何というか...」
ラナンキュラス
「次こそは...」
アキレイ
「負けたんだな!!」
ジジ
「どう見てもそんな面だろうが。
これ以上は詮索すんな」
ラナンキュラス
「なぁにニコニコしてんの?アキレイ?」
アキレイ
「いや!何でもない!!
そ、そう言えばリナリアの手術も成功したぞ!!」
ツバキ
「貴公らを見れば分かる。」
ラナンキュラス
「そうらしいね。昨日兄貴が話してたのを聞いたよ。」
ルビウス
「良かったじゃないか!!!
それでいつナーベルク士官学校に入学するんだ??」
アキレイ
「そんな事させん!!!」
ルビウス
「そうなのか?
てっきり貴族はみんな入学すると思ってたんだが...」
ツバキ
「そうとは限らぬ。入学するか否かは自由意志だ。」
ジジ
「そうだ。現にアキレイの義父さんも
俺の親父も入学しなかったからな。」
ラナンキュラス
「二人は軍人よりも経営者って感じだからね。
鍔騎、ブルダニア、バンジャマン家は
否が応でも入学させられるし」
ルビウス
「否が応でもってそんな簡単に入学出来ないぞ!?」
アキレイ
「何言ってるんだ?できるぞ!?」
ルビウス
「はぁ...これが貴族特権か」
ジジ
「んな事じゃねぇよ。
俺らは小さい頃から訓練されてんだよ。
入学試験なんて朝飯前だっつーの。」
ルビウス
「確かに...アキレイでも通ったんなら本当だろうね」
アキレイ
「何ぃ!?それはどういう事だ!!」
ジジ
「そのまんまだろ」
アキレイ
「おい!」
ラナンキュラス・ジジ・ルビウス
「アハハハ!!!」
ツバキ
「先に行く」
ラナンキュラス
「あ、もう着いたの?」
N
それぞれ荷物を持って下船していく生徒達
ジジ
「おいアキレイ。海浜修練場で何すんだ?」
アキレイ
「知らん!!!」
ルビウス
「元々D-1stじゃなかったのか?」
アキレイ
「確かにそうだったが俺たちのやりたい事は
授業じゃ認められない事ばかりだったからな!!」
ラナンキュラス
「それはそうさ。
兵器開発技術を学ぶ為の特技クラスだからね。
開発は卒業した後の話しさ。」
ジジ
「にしてもアザミの野郎。
なんだってこんなビーチに呼び出したんだよ。
今日は炎天下だぜ?」
ルビウス
「ん?みんなどうしたんだ?」
N
ツバキ達を含むA-1stの生徒は
特化クラスのあるアトラース島から
特技クラスのあるプロメーテ島へ来るように
担任であるアザミから指示されていた。
ーー数分後ーー
ジジ
「よし。」
ルビウス
「よし。じゃなーい!!
なんでみんな水着を着たんだ!!!!
しかもサングラスまで!!!!」
ジジ
「ふざけてんのか?
こんな暑い日に授業なんか受けてる場合じゃねぇ。」
ルビウス
「ふざけてるのはどっちだ!!」
ラナンキュラス
「そうだよ。むしろ持ってきて無いのかい?」
ルビウス
「持ってくる訳ないだろ!!
授業なんだから!!!!!」
ジジ
「ビーチパラソルはある。
お前の分も買っといてやったぜ。
どうせ買う金ねぇだろ?」
ルビウス
「準備万端だな!!
ってあるよ!!!!!」
N
するとツバキがやって来た。
ツバキ
「何をモタモタしている。
早く着替えろ。ここを何処だと思っている。」
ルビウス
「海だよ!!」
ジジ
「お!義忠!!」
N
そこにはサングラスに
海水パンツを穿いたツバキが
祈木の刀を腰紐に挿して立っていた。
ルビウス
「君もか!!!!
君達は何しに来たんだ!!!」
ジジ
「ビーチバレー」
アキレイ
「スイカ割り」
ラナンキュラス
「ナンパ」
ツバキ
「マグロ一本釣り」
ルビウス
「夏休みか!!
ってマグロが浜で釣れるか!!」
ラナンキュラス
「あ、日焼け止めいる人ぉー!!」
ジジ
「お、気が利くな!貸せよ!」
ツバキ
「すまぬ。」
アキレイ
「俺はいらん!!」
ルビウス
「人の話を聞けぇ!!」
N
ーー30分後ーー
突如、上空から拡声器を持って話す男が現れた。
ツバキ・ジジ・アキレイ・ラナン・ルビウス
「...あれは」
オンジューム
「「アパパパーパーパーパッパパーー♪
待たせてしまったねぇ愛すべき子供達よ!!
僕が今日の授業を受け持つ
オンジューム=DG=アパパパーヤンさ!!」」
N
男はマイクを持って太陽の日差しを背にゴーグル
オレンジ色のアフロに白衣、
大きなリュックから空へ向けて太い棒が伸びており
先端には巨大プロペラが回転していた。
ルビウス
「浮いているのか!」
ツバキ
「浮いているのでは無い滞空している。」
ジジ
「つまり、飛んでんだよ。」
アキレイ
「そうだ!!
あれはオンジューム先生が最近開発した
着脱式飛行魔進"CAMO〆3"だ!」
ルビウス
「CAMO〆3?」
アキレイ
「キャロルの発音に数字の3!!
どうだ!凄いだろ!?俺が名付けた!!」
ジジ ラナンキュラス
「だろうな」「だろうね。」
ツバキ
「オンジュームと夜な夜な作っていたのはこれか。」
アキレイ
「凄いだろ!
身体の重心移動だけで方向転換出来るんだ!!」
N
するとオンジュームは蒸気を逆噴射しフワッと着地した。
オンジューム
「やぁ!!!みんな!!
問題児ばかりが集まってるA-1stの諸君!!
ってなんでYOUだけ着替えてないのさ!!」
N
オンジュームはルビウスを指差した。
ルビウス
「え!?
先生!!水着に着替える必要があるんですか!?」
オンジューム
「ないさ!!」
ルビウス
「ないなら良いでしょ!」
オンジューム
「でもせっかくの海だよ??
楽しくやりたいじゃ無い???
YOUのお友達も見てごらん!?」
ラナンキュラス
「あ、ジジ!!それは塗りすぎだよ!」
ジジ
「そうか?じゃぁ義忠にやるよ!」
ツバキ
「いらぬ。貴公の肌を経由した日焼け止めなど。」
アキレイ
「スイカはどこだ!!!ぬぉおお!!」
ラナンキュラス
「アキレイ!!どこ行くんだ!
戻って来れないなら探しに行っちゃダメだよ!」
ジジ
「ほら、義忠。遠慮すんな」
ツバキ
「いら...いら...ぬ!!」
アキレイ
「ぬぉおおお!!!!」
ラナンキュラス
「アキレイ!!
あ、先生も塗りますか?」
オンジューム
「僕は塗っているから大丈夫さ!」
ラナンキュラス
「流石ですね。」
N
するとラナンキュラスは周りを見渡して叫んだ。
ラナンキュラス
「女子は僕が塗ってあげるから並んで!!」
間
オンジューム
「ね?」
ルビウス
「ね?じゃなぁぁい!!!!!」
N
すると、オンジュームは浜辺に腰掛けて生徒達を眺めた。
オンジューム
「良いんだよ。平和じゃないか」
ルビウス
「平和?」
オンジューム
「YOU達は戦争に行く為に士官学校で学んでる。
僕はYOU達を戦争に向かわせる為に教えてる。
どちらにせよ...そこに幸せがあるとは思えない。
だからせめて楽しく学べたら良いんじゃないかってね。
もちろん授業はしっかりやるさ!!」
ルビウス
「...先生」
オンジューム
「楽しい気持ちで学べたら最高だろ?
ラブアンドピースが一番なのさ!アパパパパ!!
試練はこの先イヤというほどあるんだからね。」
N
ルビウスが 怪訝 な顔をしていると
ツバキがスタスタと歩いて来た。
オンジューム
「お!ツバキくん!そう言えば昨日はすまなかった!!」
ツバキ・ルビウス
「昨日?」
アキレイ
「ぬぉおおお!!!
ハァ...ハァ...スイカなかったぞ!!!!
ん??どうした2人とも浮かない顔をして」
ラナンキュラス
「フフッ。次はジジの家でバーベキューでもした時に
塗ってあげるからね。」
ジジ
「おいふざけんな!!やらねぇよ!!
ってかあっちいけ!」
N
ラナンキュラスに押しかける女子生徒を
ジジは蹴散らしながら歩いて来た。
ジジ
「ったく!!日焼け止め何本持って来てんだよ!!」
ラナンキュラス
「5本のストックは固いね。
紫外線は肌の大敵だろ?」
ジジ
「それお前が塗りたいだけだろ!!
ん?義忠どうした?釣竿持って」
オンジューム
「いやぁ、ギリギリ間に合って良かったよ!!
昨日実はねぇ...」
N
ーー時は遡り昨日の特化クラス修練場にてーー
巨大な魔進から逃げる3人
ラナンキュラス・ルビウス
「ぬぉおおおおおおお!!!!」
ツバキ
「仕方ない!!駆逐丸を解放する!!」
ルビウス
「刃術でダメなら祈木の刀が
通用すると思うのか!!!」
ラナンキュラス
「ツバキ!!とりあえず剋刃で身を守ろう!!」
ツバキ・ラナンキュラス
『剋刃の八 ・ 盾!!』
N
しかし何も起こらなかった。
ルビウス
「ぇええええ!!!!!
かっこよく...ハァ...ハァ...叫んだのに!!!!」
ラナンキュラス
「ハァ...ハァ...だよねぇ。僕ら身を守る刃術なんて
修行しようとも思わなかったからね!!」
ツバキ
「やはり...ダメか」
ルビウス
「ハァ...ハァ...ノリで出来るか!!!」
N
ーーオンジュームサイドーー
オンジュームは魔進の中にいた。
オンジューム
「アパパパパーー!!
自動殺戮機能"56SU"!?
徹夜明け冗談で話していた機能を実装してくるとは!!」
N
オンジュームはキーボードを更にカタカタと打ち
概要マニュアルを出していた。
オンジューム
「なになにぃ...整備モード中に複数回攻撃を受けた場合
警告しそれでも攻撃が止まなかった時に発動する。
って!!なんて危険なシステムなんだ!!!
衝撃を演算して数値化...
それに伴って攻撃と判断する処理能力...
それを僕にバレずにプログラムするなんて!!
こんな事出来るアキレイくんは
凄い技術者になるぞぉ!!!!!
でも、甘い!!!!僕にかかれば...」
N
更にオンジュームはプログラムを1から構築し始めた。
オンジューム
「アキレイくんの構築したプログラムは少し脇が甘いのさ!
これでよし...っと!!
あ、ミサイル飛ばしちゃった。」
N
ーーツバキサイドーー
ツバキ
「グッ!!出口へ向かおうにも先回りされる!!」
ラナンキュラス
「ツバキ!!!」
ツバキ
「何!?」
ルビウス
「ミサイル!?!?!?伏せろぉおお!!」
N
ーーオンジュームサイドーー
オンジューム
「よし!!マニュアルモード!!!!」
N
オンジュームは発射したミサイルを
別のミサイルで見事撃ち落とし
魔進を操作して爆風からツバキ達を守った。
オンジューム
「アパパパパ!!僕に操れない魔進は無いのさ!」
N
ーーツバキサイドーー
3人は息を切らし魔進を眺めていた。
ツバキ
「何が起こった...」
ラナンキュラス
「分からない...けど終わったみたいだね」
ルビウス
「止まってる...怪我はないか??」
ラナンキュラス
「ツバキも僕も爆風の破片で擦り切ったくらいだね。」
ツバキ
「次こそは...勝つ。」
ラナンキュラス
「ぁあ。そうだね。」
ルビウス
「そういう問題じゃないだろ!!」
N
ーーそして、現在ーー
オンジューム
「という訳さ!!いやぁ!とても戦い慣れてる気がしたよ!
逃げながらも反撃するなんて
普通の生徒じゃ考えられない!!YOU達凄いよ!」
ルビウス
「まさか...アキレイのせいだったのか!?!?
いや、待てよ...ミサイルを飛ばしたのは先生じゃないか!」
オンジューム
「アパ?」
ルビウス
「とぼけないで下さい!!」
アキレイ
「そもそもツバキが攻撃するからだろ!!」
ラナンキュラス
「おかげで死にかけたんだよ?僕ら!!」
ジジ
「刃術も役にたたねぇしな!!」
ツバキ
「グッ!!不覚!!!
これも全て私の不徳の致す所...」
ジジ
「いいんだよ義忠。気にすんな。
伸び代があるって事じゃねぇか。」
オンジューム
「まぁまぁ!!怪我もなく平和に終わったじゃないか!
それに、おかげで改良の余地も見つかったし...
なんと!今!!名前も思いついた!
聞いてくれるかい!?!?」
N
オンジュームは生徒の反応を見る前に喋り出した。
オンジューム
「芋虫不完全体!!
不完全にこそ進化する余地がある!!
そんな思いを込めたのさ!!!YOU達のおかげだね!!
アパパパパ!!!!!」
ツバキ・ ジジ・ ラナン・ ルビウス
((どうでもいい))
オンジューム
「ん??お気に召さないかい??僕は良いと思うよ!」
アキレイ
「先生!!素敵です!!」
オンジューム
「ありがとう!!アキレイくん!!
それにしてもYOU達!!息がぴったりだよ!!
これからが楽しみだね!!パチン」
N
オンジュームが指を鳴らすと
海から巨大な滑走路がついている巨大な空母が出てきた。
ツバキ・ジジ・ラナン・ルビウス
「ッッ!?!?」
ジジ
「デケェ...」
ラナンキュラス
「軽く校庭よりもあるね。」
オンジューム
「凄いだろ??
ナーベルク士官学校が誇る空母"H-0L"
ここには全種類の移動用や戦闘用の魔進が
搭載されているんだ。」
アキレイ
「初めてみたぁああ!!!!
オンジューム先生!!!!!!」
ルビウス
「い、いきなり大声を出すな!
どうしたんだ!!」
アキレイ
「対空ミサイルと魚雷は積んでいるのですか!!!!
オンジューム
「モチのロンさ!!!
オマケに飛ぶ!!」
アキレイ
「飛ぶ!?!?!?!?」
オンジューム
「そうさ!飛ぶ!!」
アキレイ
「が、合体は!!」
ツバキ
「何!?合体するというのか...俄に信じられぬ」
ラナンキュラス
「流石はナーベルクが誇る巨大空母!!」
ジジ
「んな訳ねぇだろ。何と何が合体すんだよ。
そもそもどこにもそんな予算ねぇだろ。」
N
するとオンジュームを含む全員がジジを見た。
ジジ
「ねぇよ!!!!
アナスタシアの所にでも頼むのがスジじゃないっすか!?」
オンジューム
「えぇぇ!!怖いぃぃ」
ルビウス
((アナスタシア...六大貴族ブルダニア家の1人...
荒れ狂うギャングをシメて
街一帯を平定したと言われる女番長!!それは怖い!))
アキレイ
「合体は無いんですね...
先生...残念です。」
オンジューム
「おぉ!!アキレイくん僕も残念だよぉお!!
でもいつか僕の技術とYOUの資金で
作ろうじゃあないか!!」
アキレイ
「はい!!先生!!!!ッッ!!」
N
オンジュームとアキレイは熱い抱擁を交わした。
ラナンキュラス
「ねぇ今シレッとアキレイんとこに資金出してもらうって
言ってなかった??」
N
オンジュームは熱い抱擁を交わしながら
しっかりと親指を立てていた。
ジジ
「もはや隠す気もねぇな。」
オンジューム
「さぁ!!我が子らも抱きしめ合おう!!!」
ルビウス
「先生!!!!」
ジジ
「絆されてんじゃねぇよ!
輪に加わったら投資したとみなされるぞ!!」
ルビウス
「そんな邪な気持ちある訳ないだろう!
僕は今!!猛烈に感動している!!」
ラナンキュラス
「へぇ、意外だねぇルビウス。
でも相手にされないよ。だって」
ツバキ
「貴公には金が無い」
ルビウス
「そんな!そんな!そんな!そんな!」
ラナンキュラス
「ぁーあ。言っちゃった。」
ツバキ
「それが現実というもの。」
N
ーー数分後ーー
熱い抱擁を交わしたのち
生徒全員は空母"H-0L"の飛行甲板へと乗り込んだ。
ラナンキュラス
「遠くで見るより滑走路は短いね。」
アキレイ
「本来は3000メートルだが
航空空母は300メートルだからな!!」
ジジ
「随分 と綺麗だな。
飛行魔進が乗ってねぇ」
オンジューム
「不必要なときは片付けてしまうからさ!」
ジジ
「...なるほど」
オンジューム
「よし!みんな乗り込んだね!!本題に行く前に
お勉強のお時間だ!!
リラックスして聞いてくれて構わないよ!!」
ツバキ・ジジ・ラナン・ルビウス・アキレイ
「はーい」
N
ツバキ達は甲板にビーチパラソル、ビーチチェアに寝そべり
ジュースを飲み始めた。
オンジューム
「おっふ!!YOU達リラックスしすぎぃ!!!
流石は今年度最強の問題児達!!!
でもそんなYOU達を僕は許そう!!!なんたって!!
僕の息子と変わらない
愛すべき未来を背負う子供達だからね!」
ルビウス
「先生って少しネジがぶっ飛んでないか?」
ラナンキュラス
「オンジューム先生は軒並いる個性的な先生の中で
一際異質と聞くし
その息子も変わってるらしいよ」
オンジューム
「アパパパーパーパーパッパパーー♪
では!!ちゃんと座ってる諸君達も
足を崩してくれて構わない。
改めて言おう!!僕はナーベルク士官学校D-1st担任
オンジューム=DG=アパパパーヤン!!
担当教科は!!一般科学と魔進技術工学!!
つまり!!日々進歩していく未来の科学!!魔進学さ!」
アキレイ
「待ってましたぁあ!!」
オンジューム
「早速ではあるけどズバリ聞こう!!
ナーベルクには主にどんな種類の魔進があるのかな?」
アキレイ
「はい!!移動用、戦闘用です!!」
オンジューム
「その通り!!ではその動力源は?」
アキレイ
「はい!!電々石と呼ばれる鉱石から出来る
液体電気です!!」
オンジューム
「ザッツライッッッッ!!
では電々石液体電気は
どうやって作られるか分かるかな?」
アキレイ
「はい!!採掘された電々石を基に
化学分解し液体に戻した後に
燃料電池として加工されます!!」
オンジューム
「いいねぇ!!先生も気合い入っちゃうよ!!ではーー」
ルビウス
「待て待て待て待て待ってください!
先生!!これでは授業になりません!!」
アキレイ
「何!?そうなのか!?」
ルビウス
「そうだろ!!全部君が答えてるじゃないか!」
ツバキ
「なるほど...何故貴公がA-1stに来たのか分かった。」
ラナンキュラス
「これじゃあD-1stから飛ばされる訳だ。」
ジジ
「アキレイがいたんじゃなぁ。」
オンジューム
「オーケー。ではアキレイくん以外に聞こうか!!」
アキレイ
「そんな!!」
オンジューム
「まぁまぁまぁまぁ。後で夜明けまで語り合おう!!」
アキレイ
「グッ」
オンジューム
「それじゃぁ、少し趣向を変えて聞こうか。
何故、戦争が起きると思う?」
N
その唐突な質問に一同は首を傾げた。
ルビウス
「戦争?それは...鞘の奪い合いでは?」
オンジューム
「鞘を手に入れてどうする??」
ツバキ
「強力な鞘は街を飲み込み破壊する戦術核と同義。
自国の利益の為に欲するのはごく自然な事です。」
オンジューム
「流石はツバキくん!察しがいいね!!
じゃぁ自国の利益の話の前に戦術核と戦略核の話をしよう。
ちなみに分かる人はいるかい?」
N
勢いよく手を上げるアキレイを制止したオンジュームは
ジジを指差した。
ジジ
「戦略核は人類が滅亡するレベルの広範囲の兵器です。
3つ落とすだけでその国は滅びる。」
オンジューム
「そうだね。戦略核を使えば
いとも簡単に国を滅ぼせる。
でもしないのは何故かな?」
ラナンキュラス
「報復核の存在ですね。」
オンジューム
「正解さ!報復核とは文字通り核を核で制する。
やったらやり返されるのはこの世の常さ!
それに世界大戦級の戦争で戦略核を撃つのは
メリットがあるようで無いんだよね。
他国全員を敵に回すようなものだからね。
もし使おうものなら
危険な国はみんなで潰してしまおうって魂胆さ!!」
ジジ
「そもそも戦略核級の兵器を
自国の安全圏を確保した上で撃つのは
飛距離を考えても現実的じゃ無いと思います。」
オンジューム
「痛い所を突くね!!そうなんだよ。
寸分狂いなく狙った所を撃てるほどの戦略核を作るのは
今の技術だと非常に難しい!!!
でもツバキくんも言っていた戦術核はどうかな?」
ルビウス
「戦術核とは小さな紛争で用いられる兵器です。
規定では射程距離が500キロ圏内である事を指します。」
オンジューム
「なんて曖昧な規定なんだろう!!
ルビウスくんの言う通りなんだけど
威力は示されていないんだ。自ずと射程が短ければ
威力が弱いという事になるのさ!
自国が核の被害に巻き込まれる可能性は
ゼロじゃないからね。
だが、戦術核は通常兵器より威力は強く戦略核より弱い。
その曖昧な定義に悪意を感じると思わないかい?
しかしそれこそが絶妙な抑止力となって
世界調和を保っているんだよ。
皮肉にも戦争や紛争が起きてるこの世界でね。」
ツバキ
「戦略核よりも戦術核の方が御しやすいという事か。」
ジジ
「ちなみに鞘花は戦術核級の兵器と同等ですか?」
オンジューム
「そうと聞かれればイエス。ノーと言われればノーさ。
まず、鞘花は人間であり兵器ではない。
だが能力を振るえば戦術核と同義とも言える。
恐ろしいだろ??そりゃぁ自国にも欲しくなる訳だね。」
ラナンキュラス
「ナーベルクにとって守り神だとしても
他国にとっては兵器...か。」
オンジューム
「僕はね。人間同士の殺し合いには反対さ。
チェスのコマの様に兵を送り出して
キングやクイーンを取る。その為の犠牲は止むを得ない。
そんな考え方は平和じゃあない。
だが、戦争は終わらない。何故なら...」
ツバキ
「自国の利益の為。という事ですね」
オンジューム
「そうさ。自国の利益については
とても複雑さ。YOU達いいかい?
基本的には土地が欲しいんだよ。」
ルビウス
「土地ですか?」
オンジューム
「そう、土地さ。
各国々の首都は強力な汽、所謂...刃汽が漲っている。
もっと簡単に言えば超強力なパワースポットなんだ。
でもね、首都以外にも幾つか存在する。
それを汽点霊地と呼ぶのさ。
そうだねぇ...ルシファンブルク以外だと...
タッソ平原とかも含まれるのさ!!」
ルビウス
「タッソ平原が汽点霊地...」
オンジューム
「汽点霊地は刃汽を扱う者にとって
様々な恩恵をもたらすと言われているんだ。
刃汽が絡む全ての事象に対して
強力な増幅をかけると思ってくれていい。」
ルビウス
「では、汽点霊地の奪い合いという事なのですか?
それとも電々石の奪い合いなのですか?」
オンジューム
「難しい質問だねぇ。
汽点霊地にそんなに興味あるのかい?」
ルビウス
「いえ、興味本位で...」
オンジューム
「探究に罪は無いさ!むしろ大いに奮ってくれて構わない!
汽点霊地と電々石は相性が良くてね!
液化する時に不純物が混じりにくいと言われてるんだ。」
ルビウス
「電々石が汽点霊地の影響を
受けやすいって事ですか?」
オンジューム
「そうさ!それに不思議と汽点霊地には
電々石が多くあるんだよ。」
ツバキ
「電々石があるから汽点霊地と言われるのか
それとも汽点霊地だから電々石があるのか。
どちらなんですか?」
オンジューム
「さぁ。それは分からない。
そもそも汽点霊地は...
おっと、これ以上は僕の管轄外さ!」
ルビウス
「なぜですか!!ここまで言ったのに!!」
オンジューム
「ごめんよ。汽点霊地について
僕もよく知らないのさ!!
半端な知識を教える訳にはいかないからね!」
ルビウス
「しかし!!」
ツバキ
「よせ。必要の無い情報と判断されたのだ。
大人しくしていろ。」
ジジ
「そうだぜ。気になるんならテメェでどうにかしやがれ」
ルビウス
「...そんな。」
アキレイ
「やめとけルビウス。ろくな事にはならんぞ」
ルビウス
「...後で調べーーー」
オンジューム
「それはダメなのさ。」
ルビウス
「え?」
オンジューム
「汽点霊地の立ち入りは
禁止されてるのさ。権限の無い者は処罰対象。
僕ら教官がYOU達に教えられるのは
さっき言った所まで。それ以上の詮索をするなら
僕はルビウスくんを一刃花隊に差し出す必要がある。
そんな事させないでおくれ。」
ルビウス
「規律と法を司る一刃花隊...つまり
特殊捜査対象なんでーー」
ラナンキュラス
「もういいよルビウス。」
ルビウス
「...ラナンキュラス」
ラナンキュラス
「授業に戻りましょう先生。」
オンジューム
「そ、そうだね!!」
ラナンキュラス
「戦争が起こる理由はつまり...
電々石を奪う。と言うのが大多数なんですね?
それが自国の利益に繋がると。」
オンジューム
「そういう事になるね。
この世界で1番の資源は電々石と言われてるんだ。
電気は全て電々石から生み出され
我々の生活を支えてくれているのさ!!
豊かさを保ちそれら資源を他国から守る。
だからこそ抑止力が必要なのは至極当然だよね!」
ラナンキュラス
「先生。電々石の寿命は10年と聞いていますが
その資源は有限ですよね?」
オンジューム
「有限さ!!あと500年持つか持たないか。
だから人類は次のエネルギーの研究開発に
躍起になってる。
ただ現状は電々石に頼るしかない。
実際に電々石を発見してから
人類の生活は一変したのさ。
魔進もその1つだね!!!」
ツバキ
「欲しい物は他人から奪う。
奪われたら奪い返す。それでは永遠に争いは終わらぬ」
ルビウス
「奪い返さなければいいじゃないか」
ツバキ
「戯言だ。
万を超える人々がそれで納得するとは到底思えぬ。」
ジジ
「この世界の覇権を獲る以外ねぇよ。」
ルビウス
「争いの連鎖は誰にも止められないのか...」
ラナンキュラス
「いつか止められるさ。そう思わない限り
これまで死んでいった同士達が報われないじゃないか。」
N
重たい空気が張り詰めていく中で
明るくオンジュームが話し始めた。
オンジューム
「暗い暗い暗い暗い!!暗いよぉ!!
YOU達どうしちゃったの?
ここは戦争を終わらせる為にある学校さ!!
勝てると信じる!!そんな事当たり前じゃないか!!
じゃぁ僕らが何故、血を流すのか。それはね!
僕らを照らす未知の可能性!!
つまり!!子供達の為さ!!
祖先から受け継がれてきた命のバトンを
必ず後世に渡さなきゃならないのさ!!
そのバトンを渡す時、願わくば平和な世の中を渡したい。
だから僕は魔進の素晴らしさを伝える!
僕にとってYOU達は 子供達 そのものだからね!」
ツバキ
「魔進なら平和な世を作れると?」
オンジューム
「作れる!!魔進があれば
流れる血を最小限に抑えられると思わないかい?
魔進があれば刃術の出来ない兵士だって
空を飛べるんだ。海だって山だって駆け抜けられる!
より効率良く戦争を終結出来るかもしれない!」
ルビウス
「魔進を使えばより多くの敵兵を
屠る事が出来る...か。」
オンジューム
「でも残念なお知らせさ。
ナーベルクの魔進技術は大国の中でも
先進国とは呼べないのさ。
むしろ、他国の魔進に僕らは圧倒されているんだ。
だから少しでも早く魔進技術を進める必要がある。
そして創設されたのが特技クラスなのさ!」
アキレイ
「特技クラスはまだまだ歴史が浅いですからね!」
オンジューム
「その通り!!」
ルビウス
「血を流さずに終わる事は出来ないのかな...」
ラナンキュラス
「ルビウス。まさか他国の心配をしているのかい?」
ルビウス
「い、いや、そう言う事じゃない。
より血が流れれば更に報復しに来る。
結局、負の連鎖は止まらない。」
ジジ
「じゃぁ、黙ってやられろってか。」
ツバキ
「我らが強くなり、この戦争に終止符を打つ。
その為にナーベルク士官学校に来たのだ。」
オンジューム
「うんうんうん。素晴らしい!!
YOU達素晴らしいよ!!!
エネルギーをとっても感じる!!
その淀みない刃汽が覚悟を物語ってるよ!
色んな意見があって当然さ!!」
ラナンキュラス
「ルビウス。君は正義感が強過ぎる。
少し肩の力を抜いた方がいいよ。」
ジジ
「悪い事じゃねぇが。
ここはナーベルクの兵を育成する所だ。
争いが嫌なら政治家にでもなりやがれ。」
ツバキ
「貴公。その考えは危険だ。
迷いはやがて恐怖に変わり勇気を溶かす。
全てを救おうなどと考えるべきでは無い。」
アキレイ
「飲むか?トロピカルジュース。美味いぞ!」
N
アキレイは徐ろにグラスを差し出して
ルビウスに手渡した。
ルビウス
「ぁ、あぁ。ありがとう。
ズズズーッ 。本当だ!美味しい!」
アキレイ
「どうだ?落ち着いたか?」
ルビウス
「すまないアキレイ」
オンジューム
「では魔進の歴史について説明しよう!!
魔進は電々石を動力源として動いているのは
もう理解したよね??
じゃぁ何故、魔進は生まれたんだと思う?」
ラナンキュラス
「人々の生活の為。ですよね?」
オンジューム
「それは後付けだね。
魔進の語源は古代兵器魔神に由来するのさ!」
ルビウス
「古代兵器魔神??」
オンジューム
「まぁ見てくれ!!」
N
オンジュームはゴーグルの縁をポチッと押し
世界地図のホログラムを投影させた。
アキレイ
「おぉ!!」
オンジューム
「世界地図の右下にある
魔進大国メタラニア発祥とされている
古の巨大な人造兵器さ!」
ラナンキュラス
「巨大な人造兵器!?!?
そんな物がこの世にあるんですか!?」
N
オンジュームが右往左往とする為
世界地図が動き生徒達の顔も
その動きに合わせて動いていた。
ツバキ・ ジジ・ ラナン・ ルビウス
((み、見づらい!!))
ルビウス
「せ、先生!!止まってくだーー」
オンジューム
「あ、すまないねぇ!!!
アパパパパ!!!」
N
オンジュームはホログラムを消すと
盛大に笑った。
オンジューム
「そうだアキレイくん
みんなに話してあげたらどうだい?」
N
するとアキレイは神妙な面持ちで
語り始めた。
アキレイ
「はい。俺が小さい頃、母さんがよく
魔神の御伽噺を聞かせてくれたんだ。
魔神の怒りに触れた人々は
魔神の手によって複数の街が一夜にして消滅させられた。
その怒りを鎮める為に魔神と誓約を交わし
生贄を捧げた。とな。
子供の頃はよく分からなかったが本当に存在するのなら
古代兵器魔神の恐ろしさは圧倒的な火力という事だ。
つまり鞘と並ぶ戦術核クラス...
いや、戦略核クラスかもしれない」
ルビウス
「戦略核クラス...世界を滅亡出来る力なのか!!」
オンジューム
「その古代兵器魔神をモデルに
メタラニアの技術者や科学者が真似て作ったのが
魔進の始まりなのさ。」
アキレイ
「メタラニアの技術力は世界一と言われているのも
魔神の技術と叡智を継承したからとも言われている。
おかげで刃術と言った類は
廃れてしまったらしいがな」
ジジ
「修行して身に付けなくても
知識と技術力でそれをカバー出来るって事かよ。」
アキレイ
「そうだ。だから我々は来たる巨大ロボ大戦に備えて
魔進技術を磨かなければならんのだ!!」
ツバキ
「巨大ロボ大戦...だと?」
ジジ
「よし。金は出そう。」
ラナンキュラス
「ナーベルクが遅れを取るわけにはいかないからね!」
ルビウス
「オンジューム先生。」
オンジューム
「なんだい?」
ルビウス
「メタラニアは魔進技術が世界一ですよね?
それでも戦争は終わっていない。
魔進技術が進歩すれば平和になると仰ってましたが
先生の言う平和とは程遠いのではないですか?」
オンジューム
「言うと思ったよ!アパパパパ!!
残念ながらメタラニアは平和を望んでいないんだ。」
ルビウス
「何故ですか?」
オンジューム
「世界の覇権を手にしようとしてるのさ。
でもそれは...ラミオラス、アザジェノス、エルドーラ
スペリオール、そしてナーベルクも変わらない。
サルバドル共和国の様に大国との貿易が出来るほど
地理に恵まれている訳ではないからね!
それにあの国はとても恐ろしい国だよ。」
ツバキ
「恐ろしい?我々が臆するとでも?」
アキレイ
「そう言う事ではない。
メタラニアは技術が流出する事を一番恐れている。」
ラナンキュラス
「どう言う事だい?」
オンジューム
「メタラニアは鎖国の国。
国を出る事は裏切りと見なされて殺される。
相当クレイジーなパワーを持ってる権力者じゃないと
その身を守るのは難しいだろう。
どこに飛んでも身を潜めても
手段を選ばずに殺されてしまうのさ。
例え、他国に行ったとしてもね。」
ジジ
「なんで、そこまでする必要があるんですか?」
オンジューム
「血の力だよ。」
ツバキ
「血だと?」
アキレイ
「メタラニアの女性は
血の加護。つまり魔神の"叡血の加護"を受ける。
遺伝的に技術者としての才能を引き継いでいくんだ。
親から子へ子から孫へ。
ただし、それは第一子にしか引き継がれないらしい。」
オンジューム
「神の力は数世代も渡って影響を及ぼす。
これは紛れもない事実なのさ。」
ツバキ
「おそらく魔神との誓約の1つと言うわけか。」
ジジ
「なんだよそれ...」
ラナンキュラス
「魔神が決めた誓約に強制的に従わせられているのか。
だからって他国に行けば殺すのは身勝手過ぎる。」
ツバキ
「その才能を受けた子も抹消対象やもしれぬ」
アキレイ
「...そうか」
ルビウス
「どうした?アキレイ。大丈夫か?」
N
アキレイは額に汗を滲ませていた。
ラナンキュラス
「アキレイ?」
アキレイ
「すまん。大丈夫だ。」
オンジューム
「きょ、今日はここまでにしておこうか!!
時間もちょうどいいしね!パチン」
N
オンジュームが指を鳴らすと
空母"H-0L"の上空は
次第に閉じていく天蓋に塞がれてしまった。
ルビウス
「何だ!?急に空が!!」
ラナンキュラス
「ジジ!!外を見て!!」
ジジ
「チッ!!」
ツバキ
「浜辺が見えぬ...話に気を取られ過ぎたか」
アキレイ
「おお!!なんて凄いんだぁぁ!!!」
N
アキレイの反応とは裏腹に
他の4人は警戒し身構えた。
オンジューム
「「もう逃げられないよ!!
さぁさぁさぁさぁ!!これが!!!
メインディッシュさ!!!!!!」」
ラナンキュラス
「逃げられないだと!?」
ジジ
「チッ。空母にしちゃぁ空っぽだから
なんかあると思ったぜ...」
N
オンジュームは片手にマイクを持って
着脱式飛行魔進"CAMO〆3"で飛行していた。
オンジューム
「「実況はD-1st担任
オンジューム!!!!!!」」
N
すると天蓋に4つのモニターが飛び出した。
なんとそこに映っていたのは密林をかけ抜ける生徒達
そして息を切らしながら戦う
ツバキ
「プラム!!!!」
ジジ
「チッ!!どう言う事だ!!」
ルビウス
「先生!!これは!!!」
オンジューム
「「ワクワクするよね!!アパパパ!!」」
ラナンキュラス
「それで?僕らをどうする気ですか?」
オンジューム
「「アパパパパー!!
公平を期す為に各担任は自分のクラスから外れた訳さ!」」
ラナンキュラス
「ん?意味が分からない。どういう事ですか?」
アキレイ
「なんだ!?戦っているのか!?」
ジジ
「どうみてもそうだろうが!!」
ツバキ
「今すぐプラムを解放しろ。
でなければ…」
オンジューム
「「ぉお!ここまで伝わる殺気が気持ちいいね!!
でも、落ち着いて...くれないかい?」」
ツバキ・ジジ・ラナン・アキレイ・ルビウス
「ッッッッ!!!!!!」
N
上から押し潰される様な重い刃汽に
A-1st全員が膝をついた。
ジジ
「な、なんて...重さだ」
ツバキ
「グッ!!」
ラナンキュラス
「ただの...技術者...ではないんだね」
ルビウス
「重...過ぎる!!!」
アキレイ
「ウグッ!!」
オンジューム
「「遊びはこれまでさぁ!!!
たっくさんリラックスしただろう???
今日のメインは僕の授業じゃあない!!」
ツバキ
「な...んだと!?」
オンジューム
「「言ったろ?
YOU達は戦争に行く為に士官学校で学んでる。
僕はYOU達を戦争に向かわせる為に教えてる。って」
ツバキ
「物は言いようとは...まさにこの事...」
ジジ
「随分 ...と...手荒いじゃ...ねぇか!!」
アキレイ
「先生...これは一体...」
ラナンキュラス
「だいぶ...油断しちゃった...ね」
ルビウス
「こんな...やり方で平和なん...て」
オンジューム
「「これも平和の為さ。パチン」」
N
オンジュームが指を鳴らすと
刃汽が解かれた。
ツバキ・ジジ・ラナン・アキレイ・ルビウス
「ウグッ!!!」
オンジューム
「「アパパパパパ!!!
そんなに驚く事はないさ!!
ここはナーベルク士官学校だよ??
力と知識は常に試される!!!!
恋と試練は突然に!!!
力無き者に平和なんて作れると思うかい??」」
ルビウス
「グッ!!」
オンジューム
「「さぁ!!
ようやく本題に行こうじゃないか!!!!!!」
ジジ
「本題...って言ってたのは...この事かよ!!」
オンジューム
「「裏切るも手を組むも自由さ!!!
生き残った6名が秋の本戦へと進む事ができる!!」」
ラナンキュラス
「本戦だって!?」
アキレイ
「一体何の事ですか!?」
ツバキ
「なるほど」
オンジューム
「「迫り来る魔進から無事生き残れるかな!?」」
ジジ
「魔進だって!?!?」
オンジューム
「「さぁ!おいで!!僕の子供たちよ!!パチン」
N
オンジュームが指を鳴らすと
飛行甲板や様々な所から
武器を持った2足型魔進が飛び出してきた。
ルビウス
「見ろ!!魔進があっちから湧いてくる!!」
ツバキ・ジジ・ラナン・アキレイ・ルビウス
「ッッッッ!?!?」
オンジューム
「「只今より!!!!
4クラス同時開催!!!
チーム対抗刃術バトルロアイヤル!!
クラス代表選抜戦!!!!開始!!!!」」
N
----------------------------
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.5 『 井 × 蛙』 (完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
配役変更一覧
----------------------------
オンジューム兼任N
N▶︎▶︎▶︎デルフィ
----------------------------
N
ーーオンジュームが来るまでの30分の出来事ーー
デルフィ
アタシはデルフィ。
先祖代々、ナーベルク士官学校を卒業した
由緒ただしい普通の家庭の一人娘。
アタシを見れば男はみんなお茶の子さいさい!!
すぐに何でも奢ってくれるわ!!
そんな私も軽く勉強しただけでナーベルク士官学校に入学できた。
少し腕と手首と腰と目と肌を痛めちゃったけど
みんなそれぐらい普通よね?
A-1stなんて余裕よ!!
しかもQWeのフォロワー5万人のアタシは
セレブそのもの!!!この前撮った写真なんて
数えきれないほどラブリィついたし!!
え?たまたま後ろにラナンキュラス様とか
ツバキ様とかアキレイ様とかジジ様とか変なメガネが
映ってただけだけど。それもアタシの才能!!
オーホッホッホッ!!!ーーグフッ!!
ジジ
「どうせ来ねぇんだから遊んだって...いいじゃねぇか!」
ルビウス
「ぬぉ!!危ないじゃないか!!
それにいつ来るか分からないだろ!!」
ジジ
「ん?ボール取ってくんね?」
デルフィ
((え?嘘?今、アタシの顔にジジ様が
ボールをぶつけてくれた?
しかも話しかけてくれた?))
ジジ
「おい、ボール取れよ」
デルフィ
「あ、はい!!」
ジジ
「チッ。悪りぃな。
おいルビウス!!よそ見してん...なよっ!!!」
ルビウス
「ヘブッ!!!」
N
ジジは手に持っていたバレーボールの様に硬い
ビーチボールをルビウスの顔めがけて投げた。
ルビウス
「不意打ちは...ズルいぞ!!!
しかもビーチバレーじゃなくなってるぞ!!」
アキレイ
「お!喧嘩か!?俺も混ぜろ!!」
デルフィ
((あれ?アキレイ様も来てくれた??
アタシを心配して???))
ツバキ
「下らぬ。私は釣りにでーーーデフッ!!」
アキレイ
「悪い悪い!ツバキ!!そのボール取ってくれ!!」
ツバキ
「よほど私の怒りを買いたいと見える。
では見せてやろう!!!!!
球技さえも私に及ばぬという事を!
ッッッッグッ!!」
アキレイ
「うぉ!!!いい球投げるなツバキ!!」
ツバキ
「なん...だと!?受け止めた?」
デルフィ
((ツバキ様まで!!
アタシをみんなで囲って話してくれてる!!
六大貴族がこのアタシに!!))
ラナンキュラス
「なぁに盛り上がってんの?」
ジジ
「ぉ!ラナン!お前もやろうぜ!!」
ラナンキュラス
「僕はパスしとくよ!!
可愛い子猫ちゃん達が日焼け止め塗って欲しいってさ!」
ジジ
「サラダ油でも塗っとけって!」
ラナンキュラス
「そんな訳にいかないだろ?ね?」
N
ラナンキュラスは取り囲む女生徒達にウィンクすると
黄色い声援が上がった。
アキレイ
「その日焼け止めクリーム相当人気があるのだな!!」
ルビウス
「いや、違うだろ!!」
アキレイ
「うぉっと!!ツバキ!!!俺ばかり狙ってないか?」
ツバキ
「貴公以外狙う理由が...ない!!!」
ジジ
「義忠!!手を貸すぜ!!」
ルビウス
「こら!!もうやめないか!
授業が始まるーーガハッ」
ジジ
「ばーか。」
ルビウス
「ぐぬぬ!!何をぉお!!アキレイ!貸してくれ!!」
アキレイ
「分かった!!」
デルフィ
((その表情ステキ!!
シャッターチャンスは逃がさないわよぉお!
流石はアタシ!!オーホッホッホッ!!!!))
N
デルフィはMangoroid のカメラで
自撮りをしながら背後に映るツバキ達を撮っていた。
アキレイ
「やるな!!ツバキ!!だが!!」
デルフィ
「これでラブリィがーーゲフッ!!」
ツバキ
「貴公こそそれ如き球で私を討ち取れるとでも?」
デルフィ
「こんなに沢山撮れーーガハッ」
ジジ
「こっちにも寄越せ!!義忠!!
サンキュー!!ほらよっと!!」
デルフィ
「これも全てアタシが成せるーーブヘッ」
ルビウス
「疲れてきたのか!ツバキ!!ジジ!!」
デルフィ
「もっと可愛く映らなーーボハッ」
ツバキ
「何だと?」
ジジ
「誰が疲れてるって?」
アキレイ
「来るぞルビウス!!」
ルビウス
「ぁあ!!」
ツバキ・ジジ・アキレイ・ルビウス
「ォオオオオオオ!!」
デルフィ
「ゲフッ!!ガハッ!!ブヘッ!!ボハッ!!」
N
全ての球はデルフィに当たり
弾いた球を更に投げ合っていた。
デルフィ
「ラ、ラブリィ...」
ラナンキュラス
「まだやって...って!!デルフィちゃん?
ツバキ!!ジジ!!ルビウス!!アキレイ!!
女の子に当たってるよ!!」
ツバキ・ジジ・ルビウス・アキレイ
「何!?」
ラナンキュラス
「だ、大丈夫かい??」
デルフィ
「し、幸せぇ」
ラナンキュラス
「気絶した!?」
ジジ
「ん?この女のMangoroid ...
俺たち撮ってねぇか?」
ツバキ
「解せぬ。斬る」
ルビウス
「斬るな!!」
N
アキレイはデルフィのMangoroid を手に取った。
アキレイ
「いや待て。
ルビウスだけは上手く見切れてるな!!」
ルビウス
「何!?それはそれでツラい!!」
ラナンキュラス
「そんな事より救護班を呼ばないと」
ジジ
「んなの...いらねぇ...よッッッッ」
ラナンキュラス・アキレイ・ルビウス
「ジジ!!」
デルフィ
「ラブリィ!!!!」
N
ジジはボールをデルフィの顔に当てると
デルフィはシャッと立ち上がった。
ジジ
「おい女。」
デルフィ
「アタシはデルフィ!!
先祖代々、ナーベルク士官学校を卒業した
由緒ただしい普通の家庭の一人娘。
アタシを見れば男はみんなお茶の子さいさい!!
すぐに何でも奢ってくれるわ!!
オーホッホッホッ!!!!」
ルビウス
「なんか様子おかしくないか?」
アキレイ
「見ろ...焦点が定まってないぞ」
N
するとジジはサッと手を伸ばした。
デルフィ
「え!?アタシが
フォロワー5万人と知っての狼藉!?」
ツバキ
「狼藉だと!?
言葉の意味も知らぬとは...斬る」
ルビウス
「斬るな!」
ジジ
「ジジ様の手を握れねぇってか?
あ"ぁ"ん!?」
デルフィ
((握れるぅう!!))
デルフィ
「フンッ。レディーの扱いを知らなくて?
あら?なんか顔がヒリヒリするわ?」
ジジ
「さっき倒れた時にぶつけたんだろうよ」
ルビウス
((さっきのだろ!!どう見ても!))
ジジ
「ほら。」
N
ジジはデルフィを起こすと
花柄のハンカチを渡した。
ジジ
「汚れたろ。拭けよ。」
デルフィ
「え!?」
アキレイ
「あのジジがハンカチ持ってるとはな!!」
ツバキ
「花柄だと...プラムのと間違えたのか?
いや...それにしても...奇抜な模様」
ラナンキュラス
「なんだい?あの変なデザインは...
あれを女性に渡すなんて...」
ルビウス
「あ!!!それ僕の!!」
ツバキ
「なん...だと?」
ラナンキュラス
「嘘...だろ?」
アキレイ
「すまんルビウス!!」
ジジ
「返さなくていいぜ。やるよ。」
デルフィ
「え!?!?」
ルビウス
「いやだからそれ僕の!!」
デルフィ
「...きゅん。」
ジジ
「ん?なんか言ったか?」
ラナンキュラス
「ま、まぁ...デルフィちゃんは...
だ、大丈夫そう...だねルビウス」
デルフィ
「あ、あの...このハンカチ」
ジジ
「詫びだ。貰っとけ。」
ルビウス
「だからそれ僕のだってぇええ!!!」
N
突如、上空から拡声器を持って話す男が現れた。
ツバキ・ジジ・アキレイ・ラナン・ルビウス・デルフィ
「...あれは」
オンジューム
「「アパパパーパーパーパッパパーー♪
待たせてしまったねぇ愛すべき子供達よ!!
僕が今日の授業を受け持つ
オンジューム=DG=アパパパーヤンさ!!」」
発表します。
REN'sProductionのTwitterで
チーム分けの投票をしたいと思います!!
詳細はTwitterにて!!
みんな投票してね!!
今月で締め切ります!