Vol.3 星×願
ウィンガーディアム レヴィオサァァァア!!
ちゃうわぼけ!このドアホが
ウィンガーディアムレヴィオーサ!やぞ!!
あんたのはレヴィオサァァァ!!!!
というシーンが印象的なハリー・ポッターを
また見返しております。(現時点でアズカバンの囚人)
俺が本を読んだことあるのは
ハリーポッター全巻とヤンキー母校に帰る
YOSHIKI、HYDEの自伝だけ!!
そんなレベルで千刃花を書いてるけど
ジャンプっ子の俺としては
やっぱり心ときめく厨二こそ至高!!
今回はそんなハートフルでファンタジーなお話し。
では、楽しんで!!
リナリア
((この星空から私を見つけて。
そうすればアナタと一緒に居られるから。
数えきれないほどの光から
どうか手繰り寄せて。
そうすればきっと
幸せになれる気がするから))
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※音楽がある場合終わるまで待つ
シルバ▶︎▶︎▶︎N
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
幼い頃から身体が弱かったリナリアは
原因不明の病を患っていた。
しかし、五刃花隊 隊長であるカルミアのお陰で
多量に溢れる刃汽が自身の身体を蝕む
先天性 自己免疫 刃汽多量症と言う事が発覚した。
そして手術当日
ナーベルク帝国兵総合病院零華にある
特別管理病棟にアキレイとジジはお見舞いに来ていた。
手術前にリナリアの顔を見ようと
2人は病室の扉を開けた。
しかし雪国の如く吹き荒れる吹雪が2人を襲う。
何が起きているか分からないジジとアキレイは
急いで病室を出るのであった。
ジジ
「アキレイ!!一旦外に出るぞ!!」
アキレイ
「何だと!?手術前だぞ!!
寒かろうがなんだろうが俺はリナリアのそばにいる!!」
ジジ
「バカか!!そばにいたら凍りつくぞ!!!」
アキレイ
「俺は炎熱系の刃術が得意だ!!
今ここで相殺してみせる!!!!」
ジジ
「氷雪系は水流系の上位系統だろうが!!!
単純な炎熱系じゃ消えねーんだよ!!!!」
アキレイ
「俺は何があっても傍から離れん!!
ウォオオオオオ!!!!!リナリアァァ」
ジジ
「チッ!!何があっても近寄れねーんだ!!
これじゃ癒者だって近づけねぇだろうが!!
出るぞアキレイ!!」
アキレイ
「リナリアァァ!!!」
N
ジジはアキレイを掴んで病室から飛び出した。
ジジ・アキレイ
「ハァ...ハァ...ハァ...」
アキレイ
「いったい...」
ジジ
「ハァ...ハァ...どうなって...やがる」
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N
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作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.3 『 星 × 願 』
※音楽がある場合終わるまで待つ
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N
リナリアは暗い暗い雪の世界を裸足で歩いていた。
一歩、二歩と歩く度に悴む両足は
既に感覚など無かった。
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
リナリア
「どこなの...兄さぁぁん!!!!兄さぁぁん!!!
またジジと私を揶揄ってるんでしょ!!!
いい加減にしてよ!!!!ミシェールさん!!
もうやめさせてよ!!クリスさん!!プラムさん!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
N
自身のこだまする声は吹き荒れる吹雪に飲まれ
震えるリナリアの肌は青白くなっていく。
リナリア
「ゴホッゴホッゴホッ兄...さん...どこ...なのよ」
N
すると、そこに桜色に光る雌鹿が
リナリアの身体を包む様に寄り添った。
その瞬間、青白かったリナリアの肌は
みるみる生気を取り戻した。
リナリア
「あったかい...あれ?...苦しかった胸が...
楽になった...ありがとう!!」
N
雌鹿はリナリアの頬に自身の頬を寄せると
喉をグルルと鳴らした。
リナリア
「あなたがやってくれたの?」
N
雌鹿はリナリアの言葉に見向きもせず
遠くの方を眺めていた。
リナリア
「ん?」
アキレイ
「何だと!?手術前だぞ!!
寒かろうがなんだろうが俺はリナリアのそばにいる!!」
ジジ
「バカか!!そばにいたら凍りつくぞ!!!」
リナリア
「兄さん??ジジ!?
助けに来てくれたのかな!?!?」
N
リナリアは微かに聞こえる声を頼りに
立ち上がろうとしたが
雌鹿がリナリアの 袖 を掴んで離さなかった。
リナリア
「離して!!向こうに兄さん達がいるから!!」
N
しかしそれでも離さなかった。
リナリア
「ちょっと!!!やめてよ!!!!!
離して...ってば!!!!!」
N
雌鹿を振り払い前へ進もうとしたが
足の感覚のないリナリアは
雪原に倒れてしまった。
リナリア
「あっ!!...ッッ!!!
兄さん!!!!ジジ!!!!!
私はここにいるよ!!!
聞こえる!!??私はここにいるから!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
N
咳き込むリナリアの視界は朦朧としていた。
すると、雌鹿がリナリアの身体を再び包むと
身体が暖まり胸の苦しみが取れた。
リナリア
「...兄さん...ジジ」
N
そして、リナリアは気を失ってしまった。
リナリア▶︎▶︎▶︎N
N
ーーアキレイサイドーー
ナーベルク帝国 帝国兵総合病院零華
特別管理病棟 リナリアの病室の前
ジジ
「何がどうなってやがる!!!」
アキレイ
「急変...ってレベルじゃないぞ!!」
N
アキレイは近くにいた警備員の胸ぐらを掴んだ。
ジジ
「アキレイ!!」
アキレイ
「どう言う事だ!!説明しろ!!!」
N
あまりの力に警備員の足は浮いていた。
ジジ
「離せアキレイ!!
コイツらに聞いたって知らねぇよ!!」
アキレイ
「じゃあ!!誰に聞けばいい!!!!」
ジジ
「そりゃあーーーー」
シルバ
「俺に決まってんだろうよ。」
ジジ・アキレイ
「シルバ!!!!!」
シルバ
「やっぱり来たか。
これでリナリアも一安心だな。」
ジジ
「はぁ!?何言ってやがんだ」
N
そこに現れたのは
少女の様な体格に大きなサングラス。
銀髪をなびかせながら
白衣をズルズル引きずる女がいた。
それはナーベルク士官学校C-1st担任
及びナーベルク帝国兵総合病院零華
特別臨時癒官を務めるシルバ=グレイの姿だった。
シルバ
「早く降ろせアキレイ。」
アキレイ
「グッ!!」
N
アキレイはシルバの一言で
警備員を離した。
シルバ
「相変わらずの短絡じゃあ...ねぇか!!」
アキレイ・ジジ
「イデッ!!!」
N
シルバは跳び上がり2人の頭を引っ叩いた。
ジジ
「何しやがる!!!!」
シルバ
「いいかテメェら。シルバーでも汁婆でもねぇ。
シルバさん。だ!!」
ジジ
「そこかよ!!」
シルバ
「おいコラ!アキレイ!!何でもかんでも
暴力で解決すると思ってんじゃあねぇ!!」
ジジ
「テメェも今殴っただろうが!!!」
シルバ
「テメェ?だと?ぁん?」
アキレイ
「ジジよせ!!!」
シルバ
「昔みてぇに遊んでやってもいんだぜ?
泣き虫ジジちゃんよぉ??ぁん?
やるか?俺と...殴り鬼!!!」
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
アキレイ
「やめとけ...俺たちでは敵わん!!!」
シルバ
「随分 と物分かりが良くなったじゃあねぇか!!
ワーハッハッハッ!!!」
ジジ
「んの野郎!!」
アキレイ
「すぐカッとなるのは良くないぞ!!」
ジジ
「お前が言うな!!」
シルバ
「今も昔もリナリアの時だけは熱くなりやがる。
お前はそれ以外興味ねぇのかよ。」
アキレイ
「そ、そんな事はない!!!
魔進に対する情熱は今だってーーー」
シルバ
「お前らも分かったろ?」
アキレイ
「無視か!!!」
ジジ
「何がだよ。」
シルバ
「リナリアの事だ。」
ジジ
「どう言う事か説明しろ。シルバ」
シルバ
「ぁん?」
ジジ
「...さん」
アキレイ
「そうだ。急変したからと言って
特別管理病棟は無いだろう!!!
ここは!!!!!!」
シルバ
「入ったら最後。
退院出来ねぇ奴らがぶち込まれる。だろ?」
アキレイ
「...そうだ。リナリアは...」
シルバ
「兄貴の桜雌鹿の能力が切れねぇ内に
俺の手術が終わらせられなかったら
リナリアは命が尽きるまで此処で生涯を終える。」
アキレイ・ジジ
「ッッ!?」
アキレイ
「なん...だと?...ふざけるな...ふざけるなぁあ!!!」
シルバ
「決定権はお前にはねぇよ。」
ジジ
「アキレイ。お前はあくまでも兄貴だ。
未成年の俺たちには何も出来ねぇ。」
アキレイ
「じゃあ!!誰が許可したと言うんだ!!」
N
するとシルバは白衣のポケットから1枚の紙を取り出した。
アキレイ
「それは...」
N
そこには
"キャノン=J.W=マーティン"のサインが書いてあった。
シルバ
「手術に関する許可や誓約...もろもろ書いてある。
お前の叔父が決めた事だ。」
アキレイ
「そんな...キャノンも...プレアも了承したのか!?」
シルバ
「ぁあ。叔母であるプレアもだ。」
アキレイ
「俺は...断じて認めん!!!」
ジジ
「仕方ねぇだろアキレイ!!!
キャノンさんもプレアさんも本当はそんな事
望んでねぇだろ!!!!」
シルバ
「話してやる。
刃汽の放出が著しい間は
俺らも近づけねぇ。心配すんな。
まだリナリアの手術まで少しある。こっちへ来い。」
N
そう言ってシルバは
零華の別棟にある"喫茶シーネ"へと
向かった。
そこはアンティーク調の落ち着いた雰囲気と
陽気な音楽が流れており
店内では関係者から一般人まで沢山の人がいた。
ジジ
「ここで話すのかよ」
シルバ
「ここのミックスオレは格別なんだ。飲んでみろ」
アキレイ
「喫茶店か!?
あの新聞記者に見つかるのは避けたい。」
シルバ
「個室がある。」
N
そう言ってシルバは個室へと2人を案内した。
シルバ
「10種フレーバーのミックスオレをみっーーー」
アキレイ
「アルマリン山脈のブラックコーヒーをアイスで」
ジジ
「牛乳屋さんのクリームソーダをチェリー2つで」
シルバ
「ミックス...オレ」
N
しばらくすると店員が飲み物をそれぞれに持って来た。
シルバ
「悪いな。ほら、お前らも飲め。
ゴクゴクゴク 。プハーーーッ!!美味い!
ほのかに香るドリアンがたまらねぇぜ!!!」
ジジ
「どおりでクセェと思った!!!」
シルバ
「飲むか?」
ジジ
「いらねぇよ!!!!」
シルバ
「可愛くねぇーな。
飲んでるもんはクソガキなのに。」
ジジ
「んだと!?...ってアキレイ!!!」
アキレイ
「俺の分のチェリーまでスマンな!!!」
ジジ
「俺の!!!チェリー!!
テメェ!!!!!!!」
アキレイ
「2つって事は1個は俺の分も考えてくれたんだろ!?」
ジジ
「んなわけ...ねーだろうが!!!」
アキレイ
「何!?!?」
シルバ
「相変わらず騒がしいんだよ。」
『剋刃 十三 遮々音々』
アキレイ・ジジ
「ッッ!?」
N
するとシルバは薄い空気の膜で個室を包んだ。
ジジ
「波動系遮音剋刃かよ。
シレッと難しい刃術使いやがって」
シルバ
「当たりめぇだろ?
誰が聞いてるかわかんねーんだからな。」
ジジ
「だな。」
アキレイ
「それでリナリアの容態はどうなんだ?」
シルバ
「リナリアの病名は知ってるだろ?」
ジジ
「ぁあ。」
シルバ
「普通なら刃汽は練らない限り
外へと勢い良く放出する事はねぇ。
刃汽探知をする際は微量な刃汽の漏れを伝って
核である本人の刃汽を探し当てる。
お前らならそれくらい分かるだろ?」
ジジ
「当たり前だ」
アキレイ
「...そうだったのか」
シルバ
「今回、今まで内側に向いていた刃汽を
兄貴と桜雌鹿の能力で
体外に放出させた。今まで溜め込んでた刃汽が
恐ろしいほど多量だったのは見て分かるだろ。
風船が割れたみてぇに勢いよく吹き出しやがった。」
ジジ
「それが系統変化したのはなんでだ?」
シルバ
「得意系統が何故、得意系統と言われる所以なのか。
それは系統を変化させる必要がないからだ。
後々、クリシャンテさんから学ぶとは思うが
他の系統に変化させるには
ワンクッション工程を加えねぇとならねぇんだ。
工程を1つ加えれば威力は下がる。
言ってしまえば最悪、刃汽を放てば
得意な系統の刃汽が出るって事だ。
攻撃なんかにゃあ到底使えねほどの威力だがな。」
アキレイ
「では、炎熱系が得意な俺の体内にある刃汽は燃えてるって事か!?」
シルバ
「ちげぇよ。そしたらお前は既に燃えカスだバカ。」
アキレイ
「ではどう言う事だ!!」
ジジ
「本来なら無害な刃汽を身体の中で練って
外に出す時に変化させる。だろ?」
シルバ
「そうだ。だから体内で系統変化させるのは自殺行為。
刃汽コントロールが出来てねぇ証拠だ。
って言っても人間無意識で出来るもんなんだけどな。」
アキレイ
「リナリアは...それが出来ない。って事なのか?」
シルバ
「そう言う事になる。
体外に放出された時、刃汽は系統が変化するって
考えはあながち間違っちゃいねぇ。でもそれは結果だ。
正確には刃汽を体外に放出する時に
系統変化させるって事だ。」
アキレイ
「无属系はどう言う事なんだ?
炎熱や雷電の様に系統付加の無いものなんだろ?」
シルバ
「无属系統に変化させるって事だよ。
まぁある意味...
そのまま刃汽を体外に放出する
って事なんだが、无属系統以外の奴が
それぞれ持っている刃汽だけを系統変化させずに
放出させるのは刃汽コントロールが出来て
初めて出来る芸当だ。
主に威圧や威嚇に使う事が多い。
やってみるか?」
N
するとシルバの身体から重々しい刃汽が
一瞬放たれた。
アキレイ・ジジ
「ッッ!!!!」
シルバ
「他の客も居たから抑えたが
お前らみたいなヒヨッコなら
俺の刃汽だけで沈むぜ?」
アキレイ
「...なんて刃汽量なんだ」
ジジ
「チッ!!ふざけやがって」
シルバ
「分かったか?リナリアは刃汽コントロールが
出来てねぇ。意図しねぇで氷雪に系統変化した刃汽が
病室を雪国に変えちまったんだよ。」
ジジ
「それにしてもあの刃汽量はハンパじゃねぇぞ?」
アキレイ
「前に進めなかったんだぞ!!!」
シルバ
「そうだな。少女が抱える刃汽量じゃあねぇ。
先天性の自己免疫 刃汽多量症と名付けたが
大雑把に言えば刃汽暴走だ。
それが初めから外側に出てりゃあ対処出来たんだが
リナリアの刃汽は歳を重ねるごとに増えて
思春期を迎えた今、倍以上に跳ね上がった。
ってわけだ。」
ジジ
「刃汽暴走だと?」
アキレイ
「では、どうやって止めるのだ!!!!」
N
するとシルバは一呼吸置いて静かに口を開いた。
シルバ
「汽枢を取り出すのが一般的だ。」
アキレイ
「何!?」
ジジ
「そんな事したら...リナリアは...」
シルバ
「別に生活には支障はねぇだろ?」
アキレイ
「...それはそうだが」
ジジ
「リナリアの夢はどうなんだよ...」
シルバ
「夢?」
アキレイ
「リナリアの夢は玉の輿だろ?」
シルバ
「大金持ちがどの玉に乗るんだよ」
アキレイ
「そう言えば...そうだな!!!」
ジジ
「アイツは千刃花に入って
アキレイを支えるって昔から言ってたんだよ!!」
アキレイ
「そんな事...俺が許さん。
リナリアにそんな危険な事させるわけにいかん!!」
ジジ
「お前が良くてリナリアがダメな理由なんてねぇだろ!!」
シルバ
「落ち着け。1番の希望はリナリアの意見だ。
キャノンもプレアもリナリアの意見を最優先した。」
ジジ
「それで?」
シルバ
「汽枢を取っちまえば
千刃花に入隊する事は出来ねぇ。
だが、刃汽暴走を止めるには
刃汽を抑えるしかねぇ。」
アキレイ
「じゃあ!!どうする気なんだ!!!」
シルバ
「言ったろ?」
ジジ
「まさか...成長するまで刃汽を抑えるのか。」
シルバ
「そうだ。だがそれには氷雪系に1番相性の良い
刃術で封印するのがキモだ。」
アキレイ
「それは...」
シルバ
「ピンときたか?
炎熱系の封印刃術を組み合わせる。
本当は封印刃術が得意な氷雪系統なら
万々歳なんだが氷雪系の使い手はそうそう居ねぇからな。」
ジジ
「炎熱系で封印刃術なんてあるのか?」
シルバ
「いいや。無い。だがそこは俺の出番ってわけだ。
俺の得意系統は炎熱だ。
照刃刃術の応用と
炎熱系剋刃でなんとかなるんだが
1つだけ問題がある。」
アキレイ
「問題?」
シルバ
「今はギリギリの所で
桜雌鹿の加護によってリナリアを守ってる。」
アキレイ
「守るって何からだ!!」
シルバ
「リナリアからだ。」
アキレイ
「リナリアから!!??」
シルバ
「リナリアは...
深層汽中野の奥深くにある汽中海 で眠ってんだよ。」
ジジ
「深層汽中野の奥深くにある汽中海 ?
もっと分かる様に説明してくれ!!」
N
深層汽中野とは
刃汽を扱う者だけが特別に発達する小脳の器官で
刃汽の調節を司る機能をもつ部分であり
記憶を司る海馬を繋ぐ細長い管の事を指す。
刃汽を生み出す汽枢とは異なり
生み出した刃汽を処理、領域をコントロールする。
主に刃汽コントロール器官とも呼ばれ
汽枢から吸い出した刃汽に反応し
放つ際に機能する。
海馬と密接に繋がっており
今回、リナリアはその深く奥底にある精神の世界
汽中海 に眠っているとされている。
シルバ
「リナリアの精神は暴走した刃汽の影響を受けない様に
兄貴が汽中海 に避難させてんだよ。」
アキレイ
「疑問なんだがカルミアさん1人じゃダメだったのか!?」
シルバ
「現実的に無理だな。兄貴は任務で忙しい。
鞘花の能力を個人に対して
使うのも 世論が許さねぇだろ。
ナーベルクには難病を抱えた患者はごまんといる。
六大貴族だから特別扱いをしたってなれば
それこそ大問題だ。
未だに戦争に反対する声は大きいしな。」
ジジ
「そんな事知ったこっちゃねぇだろ!!!」
シルバ
「戦争で傷ついた兵、手足がなくなった兵、死んだ兵。
その家族が戦争にも参加してねぇ
お嬢様を兄貴が助けたって知ったらどうなる?」
ジジ
「それは...」
シルバ
「実際に手術するのが俺なら文句ねぇだろ。
なんたって俺はここの!!
スーパー美人ドクター様だからな!!
ワーハッハッハッハ!!!!!」
アキレイ
「もし、リナリアが助からなかったら...
リナリアは...リナリアはどうなる!!!」
N
高笑いをしていたシルバの目つきが
キッと変わった。
シルバ
「汽中海 に囚われる。
そんで刃汽が尽きるまで放出し続けて
死ぬだろうよ。
もし、失敗した場合は流石に俺でも手に負えねぇ。
刃汽の放出を緩やかにして
延命措置を取る事になる。
だが、リナリアもキャノンもプレアもそれを拒否した。」
アキレイ
「なんだと!?諦めるというのか!!!
俺がカルミアさんに頼んで俺の命と引き換えにでも
リナリアを助ける!!!!!!!」
ジジ
「俺の...命をリナリアにやる事は可能なのか!?」
シルバ
「甘えた事言ってんじゃあねぇ!!!!!
簡単にテメェの命をホイホイ差し出してんじゃあねぇよ!」
アキレイ・ジジ
「ッッ!!!!」
シルバ
「刃汽医療はな!!
理屈じゃ説明出来ねえ魔法じゃあねぇんだよ!!
刃汽理論に基づいてんだ!!
何でもかんでもそれで解決出来ると思ってるハナタレなら
千刃花なんか目指してんじゃねぇよ!!」
アキレイ
「そんな事は思っていない!!
一般医療と違う刃汽医療なら
打てる手があるだろ!!!!」
ジジ
「待て...アキレイ。
鞘神なら...鞘花なら
奇跡が起こせるんじゃねぇのか!!!!」
アキレイ
「そうだ!!それだ!!!!
やはりカルミアさんにーーー」
シルバ
「2度も同じこと言わせんじゃあねぇよ。
兄貴だって救えるなら桜雌鹿の能力を
使った時に救ってんだよ。」
アキレイ
「何!?じゃあ...」
シルバ
「お前もいつか分かる。
鞘花の能力でも
助けられねぇ命があるって事をな。」
アキレイ
「そんな...」
シルバ
「それに、兄貴1人じゃ到底無理だった。
あまりにも刃汽が多すぎる。
おまけに相性の悪い氷雪と来た。
出来ることは全部やったんだよ。
氷結の鞘花か火炎の鞘花がいりゃあ話しは別だが
六刃花の 隊長ベテルギウス=ラングストーンは
しばらく任務で帰って来てねぇ。
氷結の鞘花は未だに誰かも
いや、存在してるかも分からねぇんだ。」
N
するとアキレイは床を何度も拳で叩きつけた。
アキレイ
「クソ!!!俺が火炎の鞘花だったら!!
リナリアを今すぐに助けてやれたのに!!!!!
クソ!!!クソ!!!クソ!!!!」
ジジ
「...アキレイ」
シルバ
「実際、この先も火炎の鞘花の能力は
必ず必要になる。俺の封印が破れて
刃汽暴走が起きた場合
すぐ対処する必要があるからな。」
ジジ
「リナリアが成長して刃汽に見合う実力と肉体を
手に入れられればその必要は無くなるんだろ!?」
アキレイ
「俺が...俺が...」
シルバ
「ジジの言う通りだが成長する段階で
何度か危ねぇ時があるかもしれねぇ。
手術が成功したとしても危険はゼロじゃねぇんだ。
だから、リナリアのそばにいてやんねぇとな。」
N
シルバがそう言うとアキレイは立ち上がりシルバを見た。
シルバ
「どうしたアキレイ。整理が付いたのかよ」
N
そして、アキレイはゆっくりと口を開いた。
アキレイ
「俺は必ず火炎の鞘花になる。
もうリナリアが苦しまなくて済むように。
俺が何度だってリナリアを助ける!!!!」
ジジ
「...アキレイ。」
シルバ
「フフッ。お前はあの頃から...なーんも変わってねぇな。
アキレイ坊ちゃんよぉ。」
アキレイ
「うおおおお!!!待っていろベテルギウス!!!!
俺がその鞘を手に入れてやるからなぁ!!!
うぉおおおおおおお!!!!!」
ジジ
「お、おいアキレイ!!
ベテルギウスさんは敵じゃねぇからな!?」
シルバ
((リナリアの奴、こんなに愛されてんだなぁ))
ジジ
「シルバ!!」
シルバ
「ぁん?」
ジジ
「...さん。リスクは分かった。
具体的にさっきの封印式について教えてくれ」
アキレイ
「そうだ!!リナリアは死なせん!!
そもそもどうやって助けるんだ!!」
シルバ
「落ち着け2人共。ちゃんと手段はある。いいか?
俺が封印刃術を施してる間
血の繋がりが最も深い者が
精神の世界である汽中海 から
リナリアを助けに行かなきゃならねぇ。」
ジジ
「血の繋がりが深い...って事はアキレイか!!?」
アキレイ
「お、俺か!?」
シルバ
「そうだ。俺の封印式は血の繋がりを持って完成する。
これは刃汽医療における革新だ。
鞘花の手助け無しじゃ成功の見込みはゼロ。
ナーベルク側に花の鞘花がいて良かったな。
兄貴に感謝しろ。それと一流の照刃使いの俺に」
ジジ
「ぁあ...そうだな。」
アキレイ
「ありがとうございます!!!!!」
N
アキレイは深々と頭を下げた。
シルバ
「急に素直になりやがって。
なぁ?ジジ??」
ジジ
「う、うるせぇ」
シルバ
「はぁ。プライドだけはどの山よりも高けぇのは
カシャバさん譲りだな。そっくりだぜ?」
ジジ
「親父の話はすんな!!」
シルバ
「フフッ。」
ジジ
「いいから話せよ!!」
シルバ
「分かった分かった。
そもそも深層汽中野に潜るなんて芸当は
血の繋がりが濃くねぇと出来ねぇんだ。
血縁ってのはどんな友情や愛情よりも深い所で
繋がってるからな。
失敗すればお前も危ないが...出来るか?」
アキレイ
「当たり前だ!!!!!!!」
ジジ
「アキレイが断る訳ねぇだろ?」
シルバ
「だと思ったよ。」
N
するとシルバは時計を見た。
シルバ
「もうリナリアの刃汽放出は収まってる頃だ。
予定だと手術室に運ばれてる筈だ。」
ジジ
「アキレイありきの手術じゃねぇかよ。
来なかったらどうする気だったんだ?」
シルバ
「来なかったら?お前はアキレイを舐めすぎだろ。
コイツぁ、親を墜落事故で亡くした頃に誓ってんだよ。」
ジジ
「誓う?」
シルバ
「どんな時でもリナリアのそばを離れないってな。」
※音楽がある場合、終わるまで待つ
N
ーー手術室にてーー
ジジを外に待たせた2人は手術着に着替え
シルバを含む7人の癒者が
手術台に眠るリナリアを囲んでいた。
アキレイ
「俺はどうすればいい?」
N
シルバはリナリアを見下ろせる様に
台の上に乗っていた。
シルバ
「血族の刃汽の質は近いものがある。
深層汽中野へ繋ぐ事はそう難しくねぇ。
いいかアキレイ。リナリアの刃汽と同調する様に
刃汽を込めた小指でリナリアの小指に絡めろ。」
アキレイ
「それだけでいいのか?」
シルバ
「ぁあ。俺がリナリアとアキレイの手を繋いで
パイプになってやる。必ず連れ戻せよ。
今はリナリアの刃汽は切れかかってる。
刃汽を全部持ってかれんなよ。」
アキレイ
「ぁあ!!」
シルバ
「行くぜ。」
『照刃の一 絆!!』
アキレイ
「ぉおおおお!!!!!!」
N
照刃の一 絆とは
本来、己の刃汽を分け与える際に使われるが
多数と手を繋ぐ事により
刃汽を分け与え分配する事ができる。
その特性を応用しシルバはアキレイとリナリアと自身の刃汽を
1つにして繋げた。そうする事により
アキレイの刃汽をリナリア側にだけ押し流した。
シルバ
「よし!!行ったかアキレイ!!!
封印刃術を準備しろ!!!」
N
アキレイは険しい顔で強く目を閉じていた。
シルバ
「もたもたすっとアキレイまで連れてかれちまうぜ!!」
N
シルバはそっとリナリアとアキレイの手を離すと
アキレイはそのままバタッと倒れてしまった。
シルバ
「想定内だ!!」
N
アキレイは担架に乗せられ
リナリアと並ばせられた。
するとアキレイの心電図が異様に動き始めた。
シルバ
「何!?」
N
素早くアキレイの首に手を当てると
温度が急激に低下していた。
シルバ
「どう言う事だよ...深層汽中野に行く以前に
刃汽が...リナリアに持ってかれちまったってことか!
マズイ!!!!枯渇した刃汽暴走が
思ったよりも凄まじい!!!!!クソ!!!
アキレイの刃汽が急激に吸われ続けてやがる!!」
N
しかし自分はもちろんのこと
術式で必要な癒者の刃汽を
分け与える訳にはいかなかった。
同時にアキレイをこのまま引き剥がすと
命の危険もあり得た為どうする事も出来なかった。
シルバ
「このままじゃリナリア諸共...アキレイまで!!
いや...待て。居るじゃねぇか...もう1人!!」
N
するとシルバは1人の癒者に指示を出した。
シルバ
「外にいる黒髪のオカッパ連れてこい!!!!!」
N
癒者は走って外へと出た。
ーー数秒後ーーー
ジジ
「どうした!!!何があったんだ!!!」
シルバ
「来たか!!
アキレイの刃汽がリナリアに吸い取られた!
お前の刃汽をアキレイに分け与えろ!!
それでアキレイと一緒にリナリアを連れ戻せ!!」
ジジ
「はぁ!?なんだそれ!!!どういう意味ーー」
シルバ
「2人とも殺してぇのか!!!」
ジジ
「分かった!!オレはどうすればいい!!」
シルバ
「アキレイとリナリアの間に入って手を繋げ!!
お前も深層汽中野にぶち込む!!」
ジジ
「分かった!!」
N
そう言ってジジはアキレイと手を繋ぐと
シルバはジジとリナリアが繋ぐ手の上に
自分の手をそっと添えた。
シルバ
「いいか?離すぞ」
ジジ
「ぁあ!!」
シルバ
『照刃の一 絆!!』
N
シルバは一気に離すと3人は光り輝き始めた。
ジジ
「ぉおおおおお!!!!!!」
N
そしてジジは手を繋いだままガクッと膝から崩れた。
シルバ
「ふぅ...乗り切ったか。どうだ?ジジのバイタルは...
刃汽は...安定してるみてぇだ。
アキレイの血を介して潜入出来りゃあいんだが...」
N
するとアキレイとリナリアの血色が戻ってきた。
シルバ
「 土壇場だったが上手く行ったか!!!!
にしても...
刃汽コントロールが上手いなジジ。流石だ。
よし!!このまま始めるぞ!!
封印式...展開!!!!!!!」
N
ーージジサイドーー
ジジは光り輝くトンネルを
吸い込まれる様に急降下していた。
ジジ
「ぉおおおお!!!!!!
何だよ!!!これ!!!!!!!!
早えええ!!!ぬおぉおおおおおお!!
うぉおおおおお!!!!!んだよぉお!!」
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
シルバ▶︎▶︎▶︎N
ジジ
「ぉおおおおお!!!!グハッッ!!!」
N
ジジは雪原の真上に落ちた。
ジジ
「イテテ...んだよココ」
N
ジジは雪原を見渡した。
ジジ
「雪?...さみぃ。
これがリナリアの精神世界かよ。
リナリアァァ!!どこだ!!!リナリアァァ!!」
N
ジジは見渡す限りの銀世界で吹雪にさらされながら
腕をさすり歩いていった。
ーーアキレイサイドーー
アキレイは雪原の中、倒れていた。
アキレイ
「グッ...力が入らん!!!!」
N
すると徐々に身体が動く様になっていた。
アキレイ
「お!!身体が軽くなったぞ!!!
遭難した時は俺だけはこの場を動くなと
ラナンが言っていたな!!!
スゥウウウウ
リナリアァァ!!!!
リナリアァァァァ!!!!
兄さんはここだぞぉお!!!!!!!」
N
ーージジサイドーー
ジジ
「クソ!!!見当たんねぇ。
アキレイも居やしねぇ!!!!
大体、あんな方向音痴に見つけられる訳ねぇだろ!!!
シルバの奴!!!!
リナリアァァァァ!!!!!!」
N
ーーリナリアサイドーー
リナリアは雌鹿に寄り添われ
意識が朦朧としていた。
リナリア
「声が...する。兄さんの声...それに...」
ジジ
「リナリアァァァァ!!!!!!!」
リナリア
「ジジ...ジジの声...」
N
だんだん近づいてくるジジの声にリナリアは
少し微笑んだ。
リナリア
「ジジ...」
ジジ
「リナリアァァァァ!!!!
どこだ!!!!リナリアァァ!!!」
N
ーーアキレイサイドーー
アキレイ
「おのれ!!!待ってられん!!!
リナリアァァ!!!どこだ!!!!!
リナリアァァァァ!!!!!」
N
ーーリナリアサイドーー
リナリア
「あれ...兄さん...の...声が遠く...なってく...」
N
ーージジサイドーー
ジジ
「リナリアァァ!!!!」
N
猛吹雪の中、ジジは目を凝らすと
微かに桜色の光が見えた。
ジジ
「リナリア!!!!」
N
向かい風の中
ジジは懸命に走っていく。
ジジ
「ハァ...ハァ!!
リナリア!!!そこか!!!」
N
徐々に近づく2人の距離
ジジはリナリアに駆け寄ると
青白くなったリナリアを強く抱きしめた。
ジジ
「リナリア!!!!」
リナリア
「ジ...ジ...」
ジジ
「大丈夫か!?さみぃだろ!!!!」
N
ジジは上着を急いで脱ぐと
リナリアにそっと被せた。
リナリア
「...寒く...ないよ。雌鹿さんが...いたから」
ジジ
「雌鹿?
これがシルバの言ってた桜雌鹿の能力か。」
リナリア
「桜雌鹿?...何言ってんの?」
ジジ
「覚えてねぇのか!?
お前は刃汽暴走を起こしたんだ。」
リナリア
「そんな訳...ないでしょ?
だって...ここは夢の中...だもん」
ジジ
「夢じゃねぇよ。
俺はお前を助けに来たんだよ。」
リナリア
「...何それ...ジジが白馬の王子様ってこと?」
ジジ
「ふざけた事言ってねぇで帰るぞ。」
N
しかし、ジジは帰り方が分からなかった。
ジジ
「あの野郎...連れ戻し方ぐらい教えてから送り込めよ!」
リナリア
「誰のこと...言ってるの?」
ジジ
「シルバだよ。」
リナリア
「シルバさん?どういう事?」
アキレイ▶︎▶︎▶︎N
N
ーーシルバサイドーー
シルバ
「よし!!ジジがリナリアを見つけたみてぇだな!!!
リナリアの容態が安定した。
あとはアキレイが揃えばいんだが
アイツ...何やってんだよ。
まぁ、とりあえず峠は超えたな。
頼むぜ、アキレイ!!ジジ!!!
もう桜雌鹿も限界だ!!」
N
ーージジサイドーー
雪原の吹雪は止み一気に空が晴れた。
仄かに残る粉雪は肌に溶け
桜雌鹿を背にしながら
ジジはリナリアの横に座り共に夜空を見上げた。
リナリア
「うわぁ...見て...ジジ」
N
そこには降り注がんばかりの満天の星空が広がっていた。
リナリア
「綺麗だね。」
N
顔色が良くなったリナリアは
屈託のない笑顔でジジを見た。
ジジ
「ぁあ。
これが本来のリナリアの世界なんだろうな。
すげぇ綺麗だ。リナリア。」
リナリア
「フフッ。ジジったら何言ってんの?」
ジジ
「何でもねぇよ。」
リナリア
「あ!!見て流れ星!!」
N
ジジは無邪気に笑うリナリアを見て微笑んだ。
リナリア
「ねぇ、ジジ。
小さい頃はさぁ。よく童話を読んでくれたじゃない?」
ジジ
「ぁあ。そんな事もあったな。」
リナリア
「あのさぁ...ジジ。お願いがあるんだけど...
って言っても夢の中だから
なんか...照れる事もないっていうか...その...」
N
顔をバラ色に赤らめるリナリアを見ると
ジジは思わず口元が緩んだ。
ジジ
「なんだ?」
リナリア
「あのね...また...読んで欲しいなって。
なんか...大人になったジジには...その
言えなくて...今ならいっかなぁっ...って」
ジジ
「お前顔真っ赤じゃねぇか。
さみぃんだろ??って冷てえっ!!!」
リナリア
「ちょっ!!何すんのよ!!」
N
ジジはリナリアの頬に触れると
優しく両手で包んだ。
ジジ
「ほら、あったけえだろ?」
リナリア
「...う、うん。あったかい。」
ジジ
「あっ」
N
するとジジは素早く手を離して
リナリアから顔を背けた。
ジジ
「で、で、何だっけ?
ど、童話か!!!
んなもん本もねぇのに覚えてねぇよ!」
リナリア
「嘘つきぃ。ジジは覚えてるの知ってるよ!」
ジジ
「覚えて...ねぇよ。」
リナリア
「聞きたかったなぁ。
香る森の歌い姫か、海と楽園の王国!!
それか、大地に眠る赤狐!!
あっ、妖精と宝石の粉!!!
えーーっとぉ迷宮の冥宮職人でもいいよ!」
ジジ
「1つにしろよ。」
リナリア
「やっぱり覚えてるんだぁ。」
ジジ
「いや、覚えてねぇ」
リナリア
「ぇえーーー。」
N
少し項垂れるリナリアを見て
ジジはため息をつくとゆっくり話し始めた。
ジジ
「昔々あるところに
それはそれは美しい国がありました。
ピンクとオレンジ色の...っておい!!」
N
リナリアはジジの腕の中に入ると目を閉じた。
ジジ
「リ、リナリア」
リナリア
「ううん。いいの。今だけはこうして」
ジジ
「ったくよ。」
リナリア
「ジジ...あったかい。」
N
ジジはリナリアの温もりを胸に
ゆっくりと話し始めた。
ジジ
「昔々あるところに
それはそれは美しい国がありました。
ピンクとオレンジ色のサンゴ森と
青々と揺らめく海藻の森...
はぁ。寝ちまったのかよ。」
N
ジジはふと、リナリアの顔を見た。
幸せそうな寝顔に思わず手を伸ばしてしまった。
ジジ
「リナリア。俺...お前のこと...」
N
しかし、ジジはすぐさま手を離した。
ガラスの様に澄み切った肌は
自分が触れたら
今にも壊れてしまいそうなほど美しかったから。
ジジ
「助けてやるからな。俺が...必ず」
N
この時、ジジは星を見上げて願った。
願わくば、この刹那が
永遠であります様に。
今だけは。
今だけは。
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
※音楽が鳴り止むまで待つ
N
ーーシルバサイドーー
シルバ
「クソ!!!!まだ連れ戻せねぇのかよ!!!
アイツらチンタラ何してんだ!!!」
N
術式は完了しており後は目覚めるのを待つだけだったが
3人は未だに帰って来なかった。
シルバ
「まずい!!!もう桜雌鹿の能力が切れる!!
急げ!!アキレイ!!ジジ!!!!」
N
ーージジサイドーー
ジジ
「チッ。またかよ!!
起きろ!!!リナリア!!リナリア!!!!」
N
空は突然、曇り雌鹿が消えてしまった。
シルバ▶︎▶︎▶︎N
リナリア
「何!?どうしたの!?」
ジジ
「もう限界みてぇだ!!!!
あの野郎!!!!何してんだ!!!!!!」
N
するとアキレイの怒声が響いた。
アキレイ
「ジジ!!!!リナリアァァ!!!!!!
離れろぉおおおおおおお!!!!!!」
リナリア
「兄さん!?!?」
ジジ
「離れろって何からだ!!!!」
アキレイ
「リナリアからだぁぁぁあ!!!!!!!」
リナリア・ジジ
「あっ。」
N
抱き合う2人を見たアキレイの目は
カッと見開き雪原を吹き飛ばしながら
走って来ていた。
アキレイの言葉を聞いて急いで離れる2人は
互いに目を見ることが出来なかった。
アキレイ
「ジジ!!貴様!!!!
弱りきったリナリアの懐に入るなど許さん!!」
ジジ
「ちげぇよ!!!!!
あれは不可抗力だ!!!
つうかテメェ!!今まで何してたんだよ!!」
アキレイ
「俺は!!!探し回っていたんだ!!」
ジジ
「反対側をな!!!!」
アキレイ
「そんな事はどうでもいい!!
リナリア!!!!何かされたか!?」
リナリア
「兄さん!!!ジジは私を抱きしめてくれただけ!!」
アキレイ
「DAKISHIMETE!!?抱きしめてくれただけとは
けしからん!!!!!!どういうつもりだ!!」
リナリア
「落ち着いて兄さん!!
私がお願いしたの!!!!」
アキレイ
「お願い!?!?!?
どういう状況なんだそれ!!!!」
ジジ
「こういう状況だよ!!
見てみろ!!また吹雪だ!!」
アキレイ
「ジジ...貴様。
一体どんな手で俺の妹に懇願させた!!!!!
俺はお願いしても抱きしめてくれないぞ!!!」
ジジ
「何の話ししてんだテメェは!!!!」
リナリア
「2人共やめて!!!
んもう!!夢の中でもうるさいんだから!!!」
アキレイ
「夢!?夢じゃないぞ!!リナリア!!!」
リナリア
「え!?」
アキレイ
「これはお前の精神世界だ。
今、死にかけてるんだ。
だから俺が!!!助けに来た。お、れ、が!!」
リナリア
「そ、そんな!!じゃあ...ジジは...」
アキレイ
「お前が作り出した夢だ。」
リナリア
「そ、そうだよね。
ジジがこんなに素直な訳無いもんね。アハ...アハハ。」
ジジ
「ちげえって!!!」
アキレイ
「さ、ジジを消せ。今すぐ!!!
本物のジジは手術室の外で漫画を読んでるんだ!!」
リナリア
「そんな!!私が死ぬか生きるかって時に
漫画読んでるだなんて最低!!!!」
ジジ
「ちょっ!!読んでねぇし!!俺は本物だしそれーー」
リナリア
「パチン
見損なったわ!!ジジ!!!」
ジジ
「イデッ!!!何すんだテメェ!!!」
アキレイ
「さぁ!!帰るぞ!!!!」
N
アキレイはリナリアの手を掴むと
3人は光輝くトンネルを通っていった。
ジジ
「うぉおおおおおおお!!!」
アキレイ
「またかぁぁぁぁぁあ!!!」
リナリア
「いやぁぁぁあ!!!!!!
何よコレぇええええええ!!!!!」
アキレイ
「リナリアァァァァァァア!!!」
N
ーーそして現在ーー
目覚めた3人は同じ部屋のベッドで目が覚めた。
アキレイ
「ぅおおお!!!!!
リ、リナリア!!!!!」
リナリア
「兄さん!!!!!」
ジジ
「んの野郎!!!!」
シルバ
「目が覚めたみてぇだな。」
リナリア
「シルバさん!!!私...その」
ジジ
「テメェ!!アキレイ!!!!!
よくもあんな真似しやがって!!」
アキレイ
「何!?!?あれはジジだったのか!?
だったら尚更!!リナリアに何をした!!」
ジジ
「何もしてねぇよ!!!」
アキレイ
「俺は見たぞ!!!!!」
リナリア
「はぁ。さっきから何言ってんのよ。」
アキレイ
「覚えてないのかリナリア!?
ジジと2人でーーーーー」
ジジ
「本当に覚えてないのか!?」
リナリア
「何かジジが童話を話してくれた様な...それで...」
アキレイ
「そうだ!!お前らは俺が探してる間にーー」
シルバ
「仲良いんだなお前ら。ワーハッハッハッ!!」
リナリア
「どうしたの?ジジ?顔赤いよ?」
ジジ
「う、うるせぇ!!!」
アキレイ
「許さんぞ!!ジジ!!!」
ジジ
「許しなんて求めてねぇよ!!!!」
リナリア
「もう!!喧嘩ばっかりして!!!
男って本当にバカ。」
シルバ
「ぁあ。大バカだ。
だからお前を命懸けで助けに来てくれたんだろ?」
リナリア
「...そうですね。」
ジジ
「お前こそ精神世界でも迷いやがって!!!天才かよ!」
アキレイ
「お、俺は迷ってなどいない!!!
走ってただけだ!!」
ジジ
「反対方向にな!!!」
リナリア
「あ、あの。シルバさん。私はもう大丈夫なんですか?」
シルバ
「ぁあ。大丈夫だ。
封印式はちゃんと終えた。
血の繋がりで固く封印出来たよ。
お前が冷静さを失わなければ
解かれる事はねぇ。
後は...アキレイ次第にもなるけどよぉ」
リナリア
「じゃぁ...私」
シルバ
「千刃花を目指せるぞ!!」
リナリア
「良かった...良かった!!!」
アキレイ
「何!?そんな事許すと思うか!!」
ジジ
「だぁかぁらあ!!!
テメェが決めることじゃねぇんだよ!!!」
アキレイ
「何故だ!!
俺の妹だぞ!!!!!!」
リナリア
「兄さんにはね!!私が付いてないとダメなのよ!」
シルバ
「そういえばアキレイの奴
火炎の鞘花になるって言ってたぞ。
だろ?ジジ?」
ジジ
「言ってたな。」
リナリア
「火炎の鞘花...って事は
六刃花隊の隊長!?」
アキレイ
「ぁあ!!そうだ!!!
火炎の鞘花になってこの世界とリナリアを守る!
安心して家にいるがいい!!!」
リナリア
「そっかぁ。」
シルバ
「なんだ?リナリア」
リナリア
「そしたら...私は...」
アキレイ
「ん?」
ジジ
「私は?」
リナリア
「六刃花隊の副隊長になる!!!」
アキレイ
「なんだとぉおおおおお!!!!!!!!」
ジジ
「プップハハハハハ!!!こりゃあ傑作だ!!」
シルバ
「フフッ。良いじゃあねぇか。
覚悟はあんだろうな!?」
リナリア
「あるよ?だって私は
兄さんの妹だもん!!!!!」
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
N
----------------------------
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
ナーベルク士官学校篇
Vol.3 『 星 × 願 』 (完)
※音楽がある場合終わるまで待つ
----------------------------
N
おまけ
配役変更
----------------------------
シルバ▶︎▶︎▶︎N
リナリア▶︎▶︎▶︎幼少期リナリア
アキレイ▶︎▶︎▶︎ アキレイ/幼少期アキレイ兼任
ジジ▶︎▶︎▶︎エビネ
----------------------------
アキレイ
今でも覚えている。
身体に纏わりつく様な霧雨の中
夕暮れに鳴り響くベルの音を
今でも覚えている。
2人抱き合い黒焦げた父と母の姿を
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
幼少期リナリア
「パパ...ママ...起きて...起きて!!」
幼少期アキレイ
「父さん!!!母さん!!!!!
なんで...だよ!!なんでだよ!!!」
エビネ
「マーティン家、葬儀参列の皆さまにご案内申し上げます。
まもなく開式の時刻となります。
参列者の方々はご着席をお願い致します。」
N
棺を前にして泣き崩れるリナリア。
2人が濡れない様に傘を差すキャノンとプレア。
ジメジメとした霧雨の中で
喪服で集まる大勢の参列者。
啜り泣く声が響き渡る中で葬儀は始まった。
黒髪をオールバックにした男は参列者を見つめた後
深く澄んだ声でゆっくり話し始めた。
エビネ
「本日は今は亡きヤーロ様エーデル様の葬儀に
ご参列いただきましてありがとうございます。
私は喪主であるキャノン様にお仕えしている
マーティン家の執事で
本日はこの葬儀の進行役を務めさせていただきます
エビネでございます。
どうぞよろしくお願いいたします。」
アキレイ
サルバドルで使われる貿易の荷運びに
MARtHCOMPANY の飛行魔進を
利用して貰うために俺の両親は飛び立った。
当時、新規事業開拓に精を出していた父と母は
飛び立つ前にリナリアと俺を強く抱きしめたのを
昨日のことの様に覚えている。
今思えば何故あの時、震えていたのだろうか。
それは幼少の俺には分からなかった。
N
葬儀もひと段落がつくと
エビネが閉会のアナウンスを始めた。
エビネ
「以上をもちましてヤーロ様、プレア様両名の葬送の儀
並びに閉会式を終了いたします。
本日はお忙しいところ、長時間ご臨席いただきまして
まことにありがとうございました。
お帰りの際は、お引き出物のお引き換え忘れのないよう
ご案内申し上げます。」
幼少期アキレイ
「リナリア。もう行こう。」
N
リナリアの手を引くアキレイだったが
リナリアは払いのけた。
傘もささずに空をジッと見つめるキャノンに対して
アキレイの肩にプレアはそっと手を置いた。
エビネ
「...リナリアお嬢様。」
幼少期リナリア
「嫌だ!!嫌だよ!!パパとママがここにいるもん!」
幼少期アキレイ
「いないよ。父さんと母さんはお星様になったんだ。」
幼少期リナリア
「お、星...様?」
幼少期アキレイ
「そうだ。お星様になったらなぁ
うんと高い空に行っちゃうけど
どんな時でもリナリアと兄さんの事を
見守ってくれてるんだぞ?」
幼少期リナリア
「どんな時も?お昼寝してる時も?
お勉強してる時も???」
幼少期アキレイ
「ぁあ。そうだ。それにな!!
お星様にお願いすればいつだって味方してくれるんだ!」
幼少期リナリア
「え!?助けに来てくれるの!?」
幼少期アキレイ
「そうだぞ!!」
幼少期リナリア
「また、パパとママに会える??」
幼少期アキレイ
「会える!!!」
幼少期リナリア
「...兄さん。」
間
幼少期リナリア
「じゃぁ何で泣いてるの?」
幼少期アキレイ
「泣いてなんかないぞ!!」
幼少期リナリア
「お星様にお願いすれば会えるんでしょ!?」
幼少期アキレイ
「会えるぞ!!眠る時にお願いすれば
毎晩だって会える!!!!」
幼少期リナリア
「本当に!?」
幼少期アキレイ
「会える!!
お星様が見える夜しか会えないけど
お星様が見えない時は兄さんがそばにいるぞ!!」
幼少期リナリア
「兄さん...は...お星様にならないよね?」
幼少期アキレイ
「当たり前だろ!!!
俺たちはずっと一緒だ!!!」
幼少期リナリア
「私も兄さんといる!!!
だから...1人にしないでぇえ!!!」
幼少期アキレイ
「するもんか!!!!!!」
N
退席せずに多くの参列者が残る中
2人は強く強く抱きしめあった。
ーー数時間後ーー
無事、葬儀を終え
アキレイたちは父と母の棺を後にした。
アキレイ
それからすぐに
父ヤーロの弟であるキャノン夫妻に引き取られ
ほどなくして養子となった。
子供が出来ずに悩んでいたキャノンとプレアは
我が子の様に俺たちを大層可愛がってくれた。
しかし、リナリアは引き取られた後
すぐに体調を崩してしまった。
父と母が亡くなったのが原因か
それとも別の何かが原因なのか俺には分からなかった。
ただ一つだけ言えるのは
リナリアを守れるのは俺しか居ないと思った。
N
ーーマーティン家
アキレイの部屋にてーー
アキレイは木のテーブルに
沢山の画用紙を広げていた。
幼少期アキレイ
「ここを少し...並べ替えて...日付を...」
エビネ
「リナリアお嬢様。お身体にさわります。
今、アキレイぼっちゃまはーー」
幼少期リナリア
「今日は大丈夫だよぉ!!
んもう!エビネはいっつもうるさいんだからぁ!」
エビネ
「リナリアお嬢様!!...ったく」
N
リナリアはエビネの静止を振り払い
アキレイの部屋へと入っていった。
幼少期リナリア
「兄さん!!何してるの!?
げぇ!?イモムシ!?」
幼少期アキレイ
「う、うわぁ!!リ、リナリアか!!」
N
アキレイは急いで画用紙をかき集めた。
幼少期アキレイ
「ち、違うぜ!!これは飛行魔進なんだぜ!!」
幼少期リナリア
「足ついてるよ?」
幼少期アキレイ
「この飛行魔進は最強なんだ!!
どんな風も雨も雷にも負けないんだ!!!!」
幼少期リナリア
「なんでそんなの作ってるの?」
幼少期アキレイ
「パパとママに会いたいか?」
幼少期リナリア
「え?何...急に」
幼少期アキレイ
「この飛行魔進はお星様にだって会いに行けるんだ!!」
幼少期リナリア
「え!?本当に!!!パパとママに会えるね!!」
幼少期アキレイ
「いつか必ず作ってみせるから待ってろよ!」
幼少期リナリア
「うん!!!ゴホッゴホッゴホッ」
幼少期アキレイ
「リナリア大丈夫か?」
幼少期リナリア
「う、うん」
幼少期アキレイ
「よし、もう寝る時間だリナリア。
ベッドに行ったら
エビネがココア持って来てくれるからな!な?」
N
扉の向こうでずっと待っていたエビネは
扉を開けて返事をした。
エビネ
「かしこまりました。」
幼少期リナリア
「ふぁあー。うん。
もう寝るね。兄さん。おやすみぃ」
エビネ
「ご無理をせずに。リナリアお嬢様。」
幼少期リナリア
「う、うん」
幼少期アキレイ
「おやすみリナリア。」
N
リナリアはアクビをしながら
アキレイの部屋を出て行った。
エビネ
「アキレイぼっちゃま。」
幼少期アキレイ
「エビネ。まだいたの?」
エビネ
「アキレイぼっちゃまも無理はなさらず。」
幼少期アキレイ
「...エビネ。もっと集めて欲しいんだ。」
N
アキレイはそう言って視線を落とすと
画用紙を再び広げた。
そこには
事故当時の写真が目一杯広げられていた。
検察官の資料
飛行魔進の整備書
搭乗時刻から墜落した座標に至るまで
細かく書かれていた。
そして
黒焦げた姿で抱き合う父と母の写真をジッと見つめる。
その視線の先には
メモとして殴り書きの様なものが書かれていた。
"焼死"
幼少期アキレイ
「父さんが作った飛行魔進が
簡単に墜落する訳ない!!!
それに見てよ!!!!!!」
エビネ
「...アキレイぼっちゃま」
N
アキレイは血眼になって
虫眼鏡で写真を拡大しながら
父と母の焼死体を見ていた。
幼少期アキレイ
「間違いないよエビネ!!父さんと母さんは...」
エビネ
「私にお任せください。」
幼少期アキレイ
「父さんと母さんは!!!!!!」
エビネ
「ぼっちゃまはそれ以上、詮索せぬよう
私にお任せください。」
幼少期アキレイ
「誰かに殺されたんだ!!!」
アキレイ
今でも覚えている。
身体に纏わりつく様な霧雨の中
夕暮れに鳴り響くベルの音を
今でも覚えている。
2人抱き合い黒焦げた父と母の姿を
今でも覚えている。
父と母の震える
その姿を
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
ようやくこの話しを書く日がやって来ました。
リナリアとアキレイの過去
そしてそれに関わるジジのお話し。
きっと好きになってくれると思います。
挿絵もまぁまぁ描けたので満足。
執筆も8時間くらいでかけたので
どれだけ筆が乗っていたのかよく分かります。
キャラクターのお陰でもありますが
今まで丁寧にキャラクターを描いて来て良かったです。
キャラクターが物語をどんどんすすめてくれました。
アキレイの見えなかった過去は
先にファンクラブで少し公開してはいましたが
物語に大きく関わる話しなので
この話をみんな忘れないでね!
では、Vol.4で逢おうぜ!