Season 31 The beginning of a new nightmare D.C
2019/10/30に第四章が始まりました。
そして、今日は2021/5/30
1年と7ヶ月間の間連載をし
その間にもサイドストーリーが
スイセ、ナーベルクアカデミー
ゲヘナプリズン、パニックルーム3本
ペチュニア 、アキレイパート2
ボイコネであげているスペリオールと本編合わせて
40本書きました。単純に割ると月2本のペースで
大ボリュームなストーリーを作ってきました。
いやぁ。俺頑張った笑
更にはREN'sProductionなるものを立ち上げ
今やスタッフを5人抱えています。
そして千刃花をより発展させて行きたいと
考えています。
詳細はホームページにウダウダと
沢山書いていますので確認をお願いします。
毎月のイベントやファンクラブについても
事細かく書いていますので見てね!!
では、四章最後のお話
最後まで楽しんでくれよな!!!
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
キキョウ救出任務として煉獄 冥府大監獄に侵入した
ツバキ、ジジ、アキレイ、リナリア
チョウラン、ラナンキュラス。
一方、その裏では消息不明になっていたジニアが
キキョウの救出に成功。
更にジュダスやふみ子を加え
念願だったサフィニアと対峙したジュダスは
屍人形と化したサフィニアを
自らの手でトドメを刺し
最後の別れを告げると
ジジ、リナリア、チョウラン、ふみ子、ジュダスは
ナーベルクのスパイだったモンティの力を借りて
先に脱出に成功する。
そして、真打ちとして登場したソープワイトは
鞘花5人を一手に相手取り
出口のない毒の結界
狂鬼乱不ノ裏通死番地を発動した。
ソープワイトの圧倒的な毒の前に苦戦する5人は
果たして、この冥府大監獄で生き残れるのか。それとも...
ソープワイト
「ナーベルクが誇る鞘花の半数以上を
この冥府大監獄に幽閉する事に成功した。
そう言えば伝わるかね?」
ツバキ・ラナン・アキレイ・ジニア・キキョウ
「ッッ!?!?」
ソープワイト
「戦力の分散など初歩中の初歩。つまり...」
アキレイ
「幽閉だと?何を言っている!!」
ツバキ
「やはり...皇帝などいない。という事か。」
キキョウ
「そんな!!私はオトリだった...って事?」
ジニア
「初めから...仕組まれとったんか...」
ラナンキュラス
「だから...時間を稼いでいた。
僕達が...1箇所に集まるまで。」
ジニア
「何が目的やねん!!!ソープワイト!!」
アキレイ
「...ナーベルクに何を...何をしたぁ!!!
ソープワイトォオオオオ!!!」
ソープワイト
「何をしたかって?バカかね!!!
情報を撹乱し、私自らが出向き
鞘花を集めた。
考えなくとも分かるじゃあないか。」
アキレイ・ラナン・キキョウ・ツバキ・ジニア
「ッッ!?!?」
ソープワイト
「宣戦布告だよ。」
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N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season31The beginning of a new nightmare D.C
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ラナンキュラス
「宣戦布告だって?
それはどういう意味だい?」
ソープワイト
「そのままの意味だよ。」
アキレイ
「今更、宣戦布告など意味は無いはずだ。」
ジニア
「せやから怪しすぎるっちゅう話しや」
キキョウ
「また争いが激化するんじゃ...」
ツバキ
「させぬ。」
ソープワイト
「ヌッフフフフ。
その結界の中で身動きも取れん猿共が
何を言っているんだね?」
ラナンキュラス
「そっちも手出し出来ないのは
変わらないはずさ。」
N
すると断絶月時雨に沿って
ドロドロと毒が滴り落ちていく。
ツバキ
「...これは」
ジニア・キキョウ・ラナン・アキレイ・ツバキ
「ッッ!?」
ツバキ
「散れ」
N
突如、パリンと結界が破壊され
毒が流れ込んでいく。
そして5人は四方に散らばった。
ジニア
「なんやねん!!
空間を断絶しとるんやないんかい!!」
ラナンキュラス
「気を付けて!!足元も毒だらけだ!!!」
アキレイ
「絶対触れるな!」
ツバキ
「私に指図するな」
ジニア
「わーっとるちゅーねん!!!」
ジニア・ツバキ・ラナン・キキョウ・アキレイ
『剋刃 十七 浮天地遊!!!』
N
5人は一斉に浮遊刃術を唱え
足を数センチ浮かせた。
アキレイ
「ツバキの技を貫通する毒だと!?」
キキョウ
「一体...これは...」
ソープワイト
「ヌッフフフフ!!
狂鬼乱不ノ裏通の毒は
ただの毒じゃあない!!
刃汽で構成された物質を
溶かし尽くしていく猛毒!!
鞘が生み出した技も例外ではない!!
生半可な刃汽で押し固めたものなど
何の意味もなさない。
もちろん。天輪浄衣でさえもね。」
ジニア
「グッ!!何やと!!」
N
ジニアの肩が毒に触れ
その触れた箇所からキキョウが発動した
天輪浄衣が溶けていった。
キキョウ
「まずい!!!!」
『照刃三十八・泡盛!!』
ジニア
「ナイス!!キキ!!!」
N
ジニアが泡に包まれると
キキョウは天輪浄衣を補完した。
アキレイ
「キキョウ!!まだだ!!
内側にあるジニア自身の天輪浄衣まで侵食している!!」
ジニア
「何やと!?キキーーー」
ツバキ
『剋刃 四十四•断絶断壁』
ジニア
「な!?ガハッ!!!」
ラナンキュラス
「ツバキ!!ナイス!!」
N
ツバキは刃術を弾く障壁で
ジニアごと吹き飛ばした。
ジニア
「グッ...すまんなぁツバキ」
N
金色木乃伊の砂で
身体を受け止めたジニアはゆっくりと砂の上で
立ち上がった。
キキョウ
「刃汽で構成された物質を溶かした。
そんな事...あり得るの!?」
ジニア
「んなこと言ったってしゃーないやろ!!
キキ!!!今すぐ天輪浄衣を解除せぇ!
意味ないんやったら邪魔くさいだけや!!」
キキョウ
「はい!!!!」
N
そう言うとキキョウは天輪浄衣を解除した。
ジニア
「グッッ!!こんなんやったら
まともに歩かれへんやんけ!!!」
キキョウ
「歩くだけで刃汽が奪われるかもしれません!!」
ジニア
「難儀な技やな!!!!
俺が今から足場を作ったる!!!
『大砂海!!』
N
ジニアが 金色木乃伊を振りかぶると
何万tもあるであろう砂の海が召喚され
腕を振り下ろすと共に砂が轟音を立てて降り注いだ。
ソープワイト
「その砂でさえ消えていくのも時間の問題。
質量に対して同等の質量であれば全て溶かし尽くす。
もって...数十分かね。」
N
ツバキ達はふわっと着地すると
ソープワイトを 睨 んだ。
ツバキ
「貴公を伐つのに充分な時間だ。」
キキョウ
「隊長達の天輪浄衣も意味がなくなるってことは...」
ツバキ
「鞘花のアドバンテージである硬さが
無くなるという事だ。」
ジニア
「せや。生身で戦うんと変わらへん。
技を食ろうたら終いやぞ。
分かってんやろな。
回復の速さが勝敗を分ける。」
キキョウ
「そうですね。」
アキレイ
「だったらこの結界を壊すまでだ!!
ラナン!!!!」
ラナンキュラス
「オーケー!!!」
アキレイ
「 消炭にするぞ!!」
『滅刃 四十•鬼火ノ殺弓!!』
ラナンキュラス
『滅刃 四十一 •雷神鉄槌!!』
『複合合成刃術!!!』
アキレイ
『滅刃 八十一 鬼雷!!!』
ラナンキュラス
『神殺ノ鉄弓!!』
N
雷を纏う巨大な火炎の矢が
狂鬼乱不ノ裏通の天蓋に向かって放たれた。
ソープワイト
「甘い!!!!!!」
『滅刃 四十四 伍毒霊会・ 巍々害々!!』
キキョウ
「薬毒系高等滅刃!?
見たことありません!!!!」
ジニア
「俺も知らん刃術やな。
せやけど、複合合成刃術やぞ。負ける訳ないやろ。」
ツバキ
「あの刃術は...」
N
ソープワイトは山の様に大きな毒の塊を
五つ召喚すると神殺ノ鉄弓に向けて放ったが
予想に反して相殺されてしまった。
ラナンキュラス・アキレイ
「何!?!?!?」
キキョウ
「嘘...でしょ...」
ラナンキュラス
「僕とアキレイが放った滅刃が...」
アキレイ
「相殺された!?」
ツバキ
「油断するな。」
『天黴雨ノ絶・ 是空 』
ソープワイト
「...ほぅ。
この刃術を知っているのかね?」
N
ツバキは相殺された箇所に向かって
空間の奔流を叩きつけた。
ラナンキュラス
「...まさかこれって」
ツバキ
「あれは召喚刃術だ」
キキョウ
「召喚刃術!?」
ツバキ
「刃術の中で 四十四番は
特別な刃術に位置する。
後述詠唱が必要な治癒音波四汽連祷
弾く刃術の倍の刃汽を要する断絶断壁
そして、毒の化身を生み出す伍毒霊会・ 巍々害々
どれも習得するに鞘花クラスの刃汽量が無ければ
成立することは出来ぬ。」
ソープワイト
「ご名答。特別な故に特殊。
そして召喚刃術は読んで字の如く
召喚する刃術だよ」
ツバキ
「羽化する前に破壊した。」
ソープワイト
「私を見くびらぬ事だよ。」
ツバキ
「何?」
N
すると、ドドドドッと轟音が鳴り響く。
アキレイ
「あれは...なんだ...」
ラナンキュラス
「羽化したのか!!!!!」
N
そこに現れたのは
3メートルはあろう5体の巨大な鬼だった。
毒を撒き散らしながら雄叫びをあげると
ツバキ達に向かって歩き出した。
ソープワイト
「驚くのも無理はない。
破壊したと思ったんだろう?
だが狂鬼乱不ノ裏通の結界領域において
全ての薬毒系の刃術の威力は増す。」
キキョウ
「だから...複合合成刃術を相殺出来たの!?」
ソープワイト
「相殺!?!?バカかね!!
羽化した時点で相殺などではないよ。
陳腐な刃術を糧にしたまで。
この刃術の恐ろしさは
刃汽で作られた物質を吸収する。
病毒の鞘花であるこの私が扱えば
更に倍の効果を発揮するだろう。
まぁ...リスクもあるがね。
発動中は如何なる刃術も行使する事は出来ない。
この毒が満ちた領域内でないと
私ですら使わない禁術だよ。」
ラナンキュラス
「存在は知っていたけど
まさか...あの刃術を
扱える者がいるなんて...」
アキレイ
「グッ...一筋縄ではないと言うことか。」
ソープワイト
「さて、改めて始めようじゃあないか千刃花。
刃汽を破壊するこの領域内で
毒を 避 けながら逃げ惑え!!
五臓六腑をぶち撒けるがいい!!
いけ!!!藍蠍鬼!!
紅蝮鬼!!白蜥鬼!!
黒蛛鬼!!黄蝦鬼!!」
N
そしてソープワイトの号令により
鬼たちは走り出した。
ラナンキュラス
「来るよ!!」
ジニア
『砂奏数•砂漠ノ命!!!』
キキョウ
『華奪•灼龍怒濤!!』
アキレイ
『崩連•蛇腹炎炎!!!』
ラナンキュラス
『導雷!!!』
ソープワイト
「ヌッフフフフ!!」
ツバキ
「貴公の相手はこの私だ。」
『天黴雨ノ絶』
ソープワイト
「空間を切断する斬撃か。
全くもって小賢しい!!!!!!」
全員
「ハァァァァァア!!!!」
N
激しい攻防が繰り返されるも
次々と鬼達が纏った毒によって
技が打ち消されていく。
更には吐き出される
溶解液を 避 けながら戦うラナンキュラス達は
苦戦を強いられていた。
ラナンキュラス
「ハァ...ハァ...この鬼達...技が効かないのか...」
ジニア
「グッ...効かない訳がないやろ...
半減されてんねん」
キキョウ
「ウグッ...どうすればいいの?
ただの刃術なのに...
鞘花の技が効かないなんて...」
アキレイ
「火力が足りん!!!
もっと高い刃汽を持って攻撃するんだ!!」
ジニア
「せやな!!!!」
キキョウ
「はい!!!!」
アキレイ
「俺が一度食い止める!!
その隙に刃汽を高めろ!!」
『八岐ノ双璧!!』
ラナンキュラス
「ありがとうアキレイ!!!」
N
アキレイは十六壁の燃え盛る大蛇の壁を召喚し
ラナンキュラス達は刃汽を高めた。
アキレイ・ラナンキュラス・キキョウ・ジニア
「ウォオオオオオ!!!」
キキョウ
『大焼猩•百八無蜂針!!!』
アキレイ
『炎蛇大砲• 八岐ノ双撃!!』
ジニア
『砂塵砂漠三天鎖柩!!』
ラナンキュラス
『天雷!!』
N
灼流の無数の針
八岐ノ双璧から放たれる咆哮
巨大な三つの砂嵐と雷の光線が
それぞれの鬼達を貫いた。
アキレイ
「やったか!!!!!」
ジニア
「これでくたばらんかったら反則やぞ。」
ラナンキュラス
「そうだーーーーー」
キキョウ・ラナン・アキレイ・ジニア
「ガッ!!グァアアアアア!!!!」
N
鬼達の進軍は止まらず4人を殴り続け
同時に蹴り飛ばした。
キキョウ・ラナン・アキレイ・ジニア
「ガハッッ!!グハッッ!!
ウグッ!!アガッ!!ゴホッ!!
グァアアア!!」
ジニア
「ゴホッゴホッ...生身で受けるっちゅーのは...
思ったより...効きますなぁ...」
ラナンキュラス
「グッ...ただの刃術なのに...」
キキョウ
「ゴホッゴホッ...皆さん...大丈夫...ですか?
毒に感染されてません...か?」
アキレイ
「グッ...いや、大丈夫みたいだ...
しかし...もっと強力な技じゃないとダメなのか...
やはり千年万花を...」
キキョウ
「ダメです...よ。
今...治療を...します...から」
ソープワイト
「ヌッフフフフ。楽しそうじゃあないか。」
ツバキ
「解せぬ。よそ見する余裕があるとはな。」
ソープワイト
「余裕だと?余裕が無いように見えるかね。」
ツバキ
「笑止。」
N
ツバキはグニュンと空間を移動し上空に現れた。
ツバキ
「まずは刃汽を打ち消すこの毒からだ。」
『天消天涯 花時雨』
N
半透明の花びらが滴る猛毒に触れると
パチン、パチンと音を立てて消えていった。
ツバキ
「花びらの雨に触れれば消える。
貴公の言う質量など 花時雨の前では無意味。」
ソープワイト
「ヌッフフフフ!!毒は消せても
そんな矮小な花びらでは
伍毒霊会は消せないよ。」
ツバキ
「貴公も消え失せるがいい」
『逆狭戻露雨』
ソープワイト
「何!?!?」
N
手掌を向けられたソープワイトは
グニュンと渦に飲み込まれ鬼達の元へ飛ばされた。
ソープワイト
「グッッ!!!!!!」
ツバキ
「時として雨は激しく降り注ぐ」
『神立鬼洗』
アキレイ
「ツバキ!!!」
ラナンキュラス
「あまり大技を連発したら!!」
ツバキ
「加減は出来ぬ。
貴公らは身の安全だけを考えろ。」
ジニア
「え?どういう意味ーー」
N
突如、鬼の周りが渦を巻き
次々と吸い込まれていった。
キキョウ
「嘘!?私達も...吸い込ま...れる!!」
ジニア
「嘘やろ!?
相変わらず!!無茶苦茶なやっちゃな!!」
アキレイ
「呆れてものも言えん!!!」
ラナンキュラス
「ツバキ!!らしいじゃないか!!」
N
すると鬼とソープワイトは渦から抜け出そうと
必死にもがいていた。
ソープワイト
「千刃花の!!!
バカ共が!!!!!この!!!私が!!!
この程度の!!!技に!!!!
やられる訳が!!」
ツバキ
「やれ」
キキョウ
「はい!!!」
『華奪•灼龍灌頂!!』
ラナンキュラス
『雷迎招雷!!!』
アキレイ
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮!!!』
ジニア
『砂塵百大天!!パチン!!』
ソープワイト
「こんな奴に!!!!!!!」
N
轟音が鳴り響き
砂ケムリが巻き上がる。
神立鬼洗の渦が収束すると共に
狂鬼乱不ノ裏通が解除された。
ラナンキュラス
「やっと...終わった...」
アキレイ
「ぁあ。脱出するぞ」
キキョウ
「ようやく...ですね。」
ジニア
「行くで。イリスでーーー」
ツバキ
「待て。」
ソープワイト
「グッハッ!!ハァ!!ハァ!!ハァ!!!!
千刃花風情が!!!
調子に!!!!!!乗るなぁぁあ!!!!!」
N
そこには血塗れで目が血走ったソープワイトが
息も絶え絶えに地面を這っていた。
キキョウ
「まだ...生き...てるの?」
ラナンキュラス
「まずい!!!回復される前にーー」
ソープワイト
『治・施乖快!!』
キキョウ
「回復速度が速い!!!!」
N
そしてソープワイトが走り出した。
ジニア
「逃がさへんぞ!!!!!」
アキレイ
「今ここで!!お前を殺す!!!!」
ジニア
『砂奏数•砂岩砂射波!!』
アキレイ
『這炎蛇喰!!』
ジニア・アキレイ
「ソープワイトを追え!!!パチン」
N
金色木乃伊から撃ち出された
黄金色の弾丸と地を這うように
広がる火炎の蛇がソープワイトを猛追した。
ラナンキュラス
「待て!!ソープワイト!!!」
『剋刃 四十二•神紫雷!!!』
キキョウ
「ツバキ隊長!!今のうちに回復を!!」
『輪廻断罪』
N
キキョウはツバキを優しく灼流で包み込むと
ツバキの身体の傷が癒え
ドス黒いモヤと共に洗い流された。
ツバキ
「...これは。」
キキョウ
「心身の傷を癒しました。」
ツバキ
「心身だと?」
キキョウ
「はい。心身です。」
ツバキ
「軽くなった。」
キキョウ
「そうみたいですね。
思ったよりも心の傷が...深すぎましたけど」
ツバキ
「すまぬ。」
ジニア・アキレイ ・ ラナンキュラス
「グハッッ!!!!ガッ!!ウガッ!!」
ツバキ・キキョウ
「ッッ!??」
ソープワイト
「誰が!!逃げる!!!と!?!!
何故!!私が!!!貴様らに!!対し!!
逃げなければ!!いけない!!のかね!!
バカにするのも!! 大概に!!
したまえ!!よ!!!!!
この!!!バカ猿!!!共が!!!!」
ジニア・アキレイ・ラナンキュラス
「ガハッ!!!!!!」
ツバキ
「何故あれらは動かぬ。」
キキョウ
「毒にやられたのでは!!」
ツバキ
「行くぞ」
ソープワイト
「このーーーなんだね?」
N
するとラナンキュラスが
ソープワイトの足を掴んだ。
ラナンキュラス
「グッ...僕に触れて...タダで済むと思うな...よ」
『降身雷...』
ソープワイト
「何!?グァァァァア!!!!!!!!」
N
その隙をみて
ラナンキュラスは2人を連れ
雷速でツバキ達の元へ戻った。
キキョウ
「大丈夫ですか!?」
ジニア・アキレイ・ラナンキュラス
「ぁあ...」
キキョウ
「今、治療します!!
『輪廻断罪!!』
N
キキョウは3人を灼流で包み回復した。
ジニア
「グッ...あかん...刃汽量が...」
ラナンキュラス
「僕らも...全員まずいね。」
アキレイ
「グッ...出来ても大技が二つだ。」
キキョウ
「そうですね。
私もツバキ隊長もそれくらいです。」
ツバキ
「この好機がいつ来るかも分からぬ以上
ここで伐ち損じる事は許されぬ。」
アキレイ
「その通り...だ。」
ジニア
「次で...決めなあかん。」
ソープワイト
「ガハッ...葡萄染麒麟の奴が
鞘花に...絆されたか...
第三世代鞘花計画OGAが
何の為にあるかも、分からないバカ共が!!」
N
ソープワイトはよろよろと立ち上がり
ツバキ達の下へ歩き出した。
ジニア
「来よったで...どうやらさっきの刃術と回復で
相当、刃汽を消費したみたいやな。
どや?ソープワイト...お前はここで死ぬんやで」
ソープワイト
「ほざけ...千刃花...」
ツバキ
「貴公を伐てば世界が変わる。」
アキレイ
「お前さえいなければ
死ぬ命も無かった。」
キキョウ
「私の故郷も失わずに済んだ!!
何の意味もなく蹂躙して
人々を殺した事を後悔しなさい。」
ラナンキュラス
「僕ら5人が終止符を打つ。」
ジニア
「覚悟せぇ!!ソープワイト!!!行くで!!」
ソープワイト
「バカかね!!
思い上がるのも 大概にしたまえよ!!」
N
6人の刃汽が迸り
地面を揺らす。
そして、全員、鋒をグッと前へ突き出すと
刃汽がそれぞれの鞘の色に
巻き上がり
冥府大監獄の天蓋を衝いた。
そして、刃がみるみると変化していく。
徐々にそれぞれの刃へと形状変化し
神の刃が真の姿へと形を変えた。
ツバキ
『神・天泣剣』
アキレイ
『焔彅ノ劒!!』
ラナンキュラス
『帝釈天ノ刃!!』
ジニア
『砂漠王ノ呪牙!!』
キキョウ
『灼猿棍!!』
ソープワイト
『呪禁憎刺• 針殲棒!!』
アキレイ
「覚悟しろソープワイト」
ジニア
「泣いたって許さへんからな。」
キキョウ
「橙猩猩から授かった新たな技は
一つじゃありません。」
ラナンキュラス
「もう諦めた方がいい。」
ツバキ
「5振りの神剣宝具 を前に
なす術などありはせぬ。」
N
するとソープワイトは 怪訝 な顔つきで
5人を眺めていた。
ソープワイト
「ほざけ。」
ラナンキュラス
「雷速で振動するこの刃に
斬れないものは...ない!!!」
N
ラナンキュラスは雷迸る柄のない刃で
ソープワイトに斬りかかったが
無数にトゲのついた金棒 でいなされ
ラナンキュラスを蹴り飛ばした。
ソープワイト
「ハァッ!!」
ラナンキュラス
「グッ!!!まだだよ!!
ハァァァァァア!!!!」
アキレイ
「こっちだ!!!!!
オオオオオ!!!」
N
隙を見たアキレイは絶対燃焼の大剣を
上空から振り下ろす。
ソープワイト
「小癪な!!!!何!?」
キキョウ
「ハァァァァァア!!!!」
N
灼流の波濤を巻き上げながら
伸縮自在の棍棒がソープワイトの肩を貫いた。
ソープワイト
「ガハッ!!!!」
N
ソープワイトは片手で引き抜こうとも
灼熱の水流がそれを阻む。
ソープワイト
「グッ!!!!何をーーーー」
ツバキ
「斬り捨てる。」
N
一瞬だった。
錆びついた日本刀から繰り出される
居合斬りがソープワイトを襲う。
キキョウ
「え?斬れてない!?!?」
ソープワイト
「なまくら刀で私を斬れるとでも?」
ラナンキュラス
「アキレイ!!!このまま行くよ!!」
アキレイ
「ぁあ!!!!」
ソープワイト
「全てをくらうと思ってーーガハッッ」
ツバキ
「斬れぬ訳がない。
時すでに遅し。貴公を斬り裂いた。」
キキョウ
「すごい。見えなかった。」
ラナンキュラス
「違う。
おそらく斬れた事実すら存在してなかった。」
アキレイ
「どう言う事だ。」
ツバキ
「神・天泣剣は
未来を斬り裂く。」
ソープワイト
「ハァ...ハァ...ガハッ!!ふざけるーー」
キキョウ
「させません!!!」
ソープワイト
「アバババ!!!!」
N
降り注ぐ水流を蒸発させながら
アキレイがソープワイトを斬り裂くと
一気に燃え上がった。
ソープワイト
「ガハッ!!!」
ラナンキュラス
「その腕...」
ツバキ
「貰う」
ソープワイト
「千刃花風情がぁあ!!」
ジニア
「お疲れさん」
ソープワイト
「何!?」
ジニア
「呪いの刃は渇きを与える。」
N
金色の短刀がソープワイトの腕に突き刺ささり
みるみる水分を吸収した。
更に火炎も相まって急速に肉体は渇いていった。
ツバキ
「消えるがいい。」
ソープワイト
「ナメるな!!!!」
N
ソープワイトは砂漠王ノ呪牙を引き抜くと
ツバキに向かって投げたがジニアがそれを受け止めた。
ジニア
「チッ!!!」
全員で斬り合う
「ハァ!!デッ!!オラ!!
グッ!!トォリャ!!ガハッ!!
ウォオ!!!!オラァ!!ハァァァ!!
ハァ!!デッ!!オラ!!シャーッ!!
グッ!!トォリャ!!ガハッ!!
ウォオ!!!!オラァ!!デァ!!」
ソープワイト
『パンッ
唵!! 探我留尼!!!
唵!!縛羅尼!!薩婆訶!!』
『パンッ!!六掌 !!!!』
ラナン・アキレイ・ジニア・ツバキ・キキョウ
「アガッ!!!!」
N
ソープワイトは全員の動きをピタリと止めると
全てをいなし切れなかったソープワイトは
フラつきながら5人を 睨 みつけていた。
ソープワイト
「ガハッ...ハァ...ハァ...
私も...身体が...なまっていたようだね...グッ」
ラナン・アキレイ・ジニア・ツバキ・キキョウ
「ッッッッ!?!?」
ソープワイト
『魑魅魍魎!!!』
ラナン・アキレイ・ジニア・ツバキ・キキョウ
「ガハッ!!!!!!!」
ソープワイト
「痺れて動けまい。そして...」
『毒毒霧霧!!!』
ラナン・アキレイ・ジニア・ツバキ・キキョウ
「ウグッ」
ソープワイト
「更には感度10倍。
極め付けは...これだよ!!!!!」
N
ソープワイトは呪禁憎刺• 針殲棒で
5人を何度も何度も何度も何度も何度も殴り続けた。
ラナン・キキョウ・ジニア・アキレイ・ツバキ
「ガハッ!!ウグッ!!グフッッ!!ガッ!!」
ソープワイト
「この...バカが!!!!」
ラナン・キキョウ・ジニア・アキレイ・ツバキ
「グァァァァア!!!!!!!!」
N
縛りが解けた5人はその場で倒れた。
ソープワイト
「ペッ...
呪禁憎刺• 針殲棒は
握っていれば膂力が5倍。
まさに鬼のような力を手に入れられる。
そして更には刃汽をも吸い出すーーー」
キキョウ
『筋橙雲 !!』
N
キキョウは橙色の雲を
それぞれ5人の足元に召喚して
ソープワイトと一気に距離をとった。
ソープワイト
「この針は飛ぶ」
キキョウ
「ガハッ!!!力が抜けて...そんな...」
N
背中にトゲが刺さったキキョウは
グラリとヒザをついた。
ソープワイト
「ようやく刃汽が尽きたようだね。
随分 と待ちくたびれた。
相変わらず燃費の良い鞘だよ。」
N
筋橙雲 が消え5人は砂地に落下した。
ジニア
「グッ...キキ!!!」
N
キキョウの目の前が真っ暗になると
深い穴に吸い込まれていくように意識を失った。
ラナンキュラス
「キキョウ...副隊長。」
アキレイ
「しっかり...しろ!!
こんな...所では...ダメだ!!」
ソープワイト
「人の話しは最後まで聞くものだよ。
わざわざ忠告してやったのに。
ヌッフフフフ!!!
そうだ。面白い話しをしてやろう。」
ツバキ
「貴公と...話すことなど...何もない」
ソープワイト
「互いに息をつこうじゃあないか。」
アキレイ
「何だと!?」
ソープワイト
「まぁ聞きたまえ。
顕現せしめし真の刃
帷を下ろすは神剣宝具 。
ヌッフフフフッッ。伝説ではそう記されている。
知っているかね?
これはまさに神の刃。そして本来の姿。
夥 しい刃汽の 塊 。
人々はそれを畏れ、欲し、争った。」
アキレイ
「何の...話しだ。」
ソープワイト
「人同士で争い続ける愚かな人間共の負の刃汽が
混ざり合い溶け合い遂には神に反旗を翻した。
鞘神とは元来
人々を守るために生まれた存在。
この意味が分かるかね?」
ラナンキュラス
「それは...」
ジニア
「...まさか」
配役変更一覧
----------------------------
アキレイ▶︎▶︎▶︎N
----------------------------
N
ーーキキョウサイドーー
キキョウ
「ここはどこ...?」
N
キキョウは目覚めると
ガレキだらけの神殿の中にいた。
そこには5人の神が地に伏せ倒れていた。
キキョウ
「どういうこと!?!?」
N
キキョウは手を伸ばし駆け寄るも
手がすり抜けていく。
キキョウ
「そんな!!!」
N
そしてその奥には光り輝く大いなる者が
何者かに胸を貫かれていた。
キキョウ
「やめて!!!!!!!」
N
すると神殿が突如、崩れ始める。
キキョウ
「いったい...どう言うこと!?」
N
キキョウは振り返ると
深い悲しみの感情が
走馬灯の様に映像となり一気に流れ込んで来た。
キキョウ
「待って!!何これ!!!!
え!?どうして...何が...これって...そんな!!
やめて...もうやめて!!!!!!!
やめてぇええ!!!!!!!!!!!」
N
そして、目の端でとらえた姿に驚愕した。
キキョウ
「え...どう言うこと!?」
N
そこに伏せていた神の1人は
橙猩猩だった。
キキョウ
「橙猩猩!!
これはどう言うこと!!?!?
答えて!!!!!答えて!!!!!!!」
N
この時、キキョウは思い出した。
配役変更一覧
----------------------------
N▶︎▶︎▶︎橙猩猩
アキレイ▶︎▶︎▶︎N 続投
----------------------------
橙猩猩
「意思は形を変え、力となる。
悪しきを砕き、洗い流す。
受け取れ。これが真の"記憶"だ。」
キキョウ
「記憶!?能力じゃないの!?」
橙猩猩
「能力は与えた。
だがこれが一番重要な事だ。
我々が何故生まれ、何故受け継がれるか。
余程のことがない限り
他の鞘神は人間に対して
深く干渉しない。
それが掟である。」
キキョウ
「どう言うことなの?」
橙猩猩
「すぐに分かる。
この記憶は時が来れば解き放たれるだろう。
それまではここから先は思い出せぬ。」
キキョウ
「時が来たら?」
橙猩猩
「同胞の手によって解き放たれる。」
キキョウ
「同胞?」
橙猩猩
「そうだ。」
キキョウ
「どう言う事なの?」
橙猩猩
「改めて問おう。世界が憎いか?」
キキョウ
「憎い...私は今でも憎い。
だからこそ、私が終わらせる。」
橙猩猩
「私はあの時言った。
"貴様の魂に呼応した。
お前の憎むこの世界は
この先、十界の如く
厳しいものとなる。"と
今でも覚悟はあるか?」
キキョウ
「覚悟はある。」
橙猩猩
「そうか。
では全てを見せてやろう。パチン」
キキョウ
「何...これ」
N
キキョウの頭の中に1,000年の歴史と
深い怒り、悲しみ、憎しみ、慈しみが
流れ込んだ。
キキョウ
「頭が...割れる!!!!
やめ...て!!やめて!!!!!!!
どうして!!??そんな!!!!
もう!!やめて!!!
やめて!!イヤ!!!もうイヤ!!!!!!
...そんな...ど...うし...て?」
N
全ての記憶を駆け抜けたキキョウは
一粒の涙を流していた。
キキョウ
「...これが...運命の終末
じゃぁ...私の使命って...」
配役変更一覧
----------------------------
橙猩猩▶︎▶︎▶︎N
N▶︎▶︎▶︎アキレイ
----------------------------
N
ーーソープワイトサイドーー
ソープワイト
「そうだ。鞘神は
創造主と人間の狭間で揺れ動いていた。
そこで初めて自我が試された訳だよ。
どうしたと思うかね??」
ラナンキュラス
「...こんな話し聞いた事ない」
アキレイ
「俺もだ。」
ジニア
「ツバキはあるんか?」
ツバキ
「無い。」
ソープワイト
「正解は...何もしなかった。」
アキレイ
「何!?」
ソープワイト
「正確には一部の鞘神を除いてだが。」
ラナンキュラス
「どう言う事だい?」
ツバキ
「では...人間と鞘神が戦ったとでも
言うつもりか?下らぬ」
ソープワイト
「ん?私は"人間と鞘神が戦った"
などと一言も言ってないよ。
"人間共の負の刃汽が混ざり合い溶け合い
遂には神に反旗を翻した。"と言ったんだ。」
ジニア
「やかましわ!!!!!
お前の言葉遊びに付き合うとる暇ないねん!!」
ラナンキュラス
「そうだね...
僕らの刃汽もソープワイトの刃汽も
そろそろ底をつく。無闇に技は出せない」
アキレイ
「 消炭になるまで許さん!!!」
ツバキ
「...参る」
ソープワイト
「フンッッ!!!何度やっても同じだよ!!」
N
4人は最後の力を振り絞り走り出した。
ソープワイト
『治・施乖快!!』
ツバキ
「させぬ。」
ソープワイト
「そんなボロボロの刃で
何が出来るというのかね!!!」
ツバキ
『鬼雨斬滓・改』
N
鞘から一瞬で抜刀し
ソープワイトの背後に回るも
ソープワイトは傷がみるみると癒えていくだけだった。
ソープワイト
「何をしたかと思えば通り過ぎただけかね!?
ヌッフフフフ!!
私の傷は癒ていくだけだよ!!」
N
しかし、ソープワイトの傷は癒えるよりも
みるみると傷が増えていった。
ソープワイト
「何!?どう言う事...ガガガガ!!!!!
グァァァ!!!!!!!!!!」
ツバキ
「未来を斬り裂く百の斬撃。
癒した未来の貴公を切り裂いた。」
N
それと同時にツバキの神・天泣剣は折れてしまった。
ツバキ
「限界か...よくやった嵯峨鼠鼠。」
ソープワイト
「グハッッ!!
小賢しい!!ネズミがぁあ!
毒に侵され悶えるがいい!!」
『 毒毒呪呪!!!』
ツバキ
「やれ。アキレイ。
毒を熱で燃やし尽くせ。
奴はもう刃汽が尽きる。」
アキレイ
『業火・焔彅ノ八岐刈!!』
「ォォォオォォォオ!!!!!!!」
ソープワイト
「火炎の飛ぶ斬撃!?」
N
ソープワイトは呪禁憎刺• 針殲棒の針を飛ばすも
全て焼け焦げていく。
ソープワイト
「グッ!!!」
アキレイ・ソープワイト
「ォォォオォォォオォォォオォォォオ!!!」
N
呪禁憎刺で打ち返していくソープワイト。
だがアキレイはそれを上回る速度で
次々と打ち込んでいった。
ソープワイト
「アキレェエエエエエイ!!!」
ラナンキュラス
『紫死•麒麟天昇!!』
ソープワイト
「ガハッ!!!!」
ラナンキュラス
「手を止めるな!!アキレイ!!」
アキレイ
「ォォォオォォォオ!!!!!」
ソープワイト
「千刃花の猿共がぁあ!!!」
ジニア
『無窮砂界 』
ソープワイト
「これは!!!」
N
ジニアは砂漠王ノ呪牙を
砂地から一気に引き抜くと
ソープワイトを中心に渦を作りアリ地獄のように
吸い込んでいった。
ソープワイト
「こんなもの!!!!!」
ジニア
「無駄やで。もがけばもがくほど
砂に呑み込まれるで。」
アキレイ
「ォォォオォォォオ!!!!」
ソープワイト
「グッ!!!」
ラナンキュラス
「4つ」
ソープワイト
「な!!?
グァァァァアァア!!!!!!!!!」
N
バリバリバリッと
ソープワイトの足元から
紫電迸る麒麟が舞い上がり
ソープワイトを下から雷が貫いた。
ラナンキュラス
「4歩、歩けば全てが終わる」
ソープワイト
「ウグッ」
N
ソープワイトは斬り裂かれ燃え上がり
黒焦げながら砂にゆっくりと呑まれていく。
キキョウ
『華慈•天眞啼轟!!!』
ジニア
「キキ!!大丈夫なんか!!」
アキレイ
「終わったぞ!!キキョウ!!」
ラナンキュラス
「すまない。刃汽も少ないのに」
ツバキ
「...ソープワイトは」
ツバキ・アキレイ・ラナンキュラス・ジニア
「...え?」
N
キキョウの灼龍は
ツバキ達を通り過ぎソープワイトを飲み込んだ。
ラナンキュラス
「キキョウ副隊ーー」
キキョウ
『華奪•灼龍怒濤!!』
ジニア
「何!?」
ツバキ・アキレイ・ラナンキュラス・ジニア
「グァァァァア!!!!!!!」
ラナンキュラス
「...どうして」
キキョウ
『天明牢賜•渦々灼猿悟空!!』
ツバキ・アキレイ・ラナンキュラス・ジニア
「ッッ!?」
ソープワイト
「ヌッフフフフ...
かすり傷程度の治癒じゃあないか...」
キキョウ
「私はあなたを許した訳じゃない。」
ソープワイト
「...どういう意味...かね?」
キキョウ
「この戦争を...終わらせたいだけ。」
ソープワイト
「ヌッフフフフ。懸命な...判断だ。
ようやく目が覚めた。という事...だね。」
キキョウ
「ぇえ。運命の終末は終わらない。」
ソープワイト
「仲間は...いいのかね。」
キキョウ
「ぇえ。」
N
すると、ソープワイトは不敵な笑みを浮かべた。
ソープワイト
「滑稽な...事だ千刃花。
命をかけて助けに来た仲間に...グッ
裏切られるとは...ね。」
N
そう言ってゆっくり立ち上がるソープワイトは
影遠機器のボタンを押した。
ソープワイト
「今回はここまでだよ。
生きながらえた運命を祝う事だね。
だが、当初の目的は達した。
貴様らのお陰で正気に戻ってくれたようだ。」
N
すると砂漠王ノ呪牙が
水を吸い取り天明牢賜•渦々灼猿悟空が
崩れ始めた。
ジニア・ラナンキュラス・ツバキ・アキレイ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
アキレイ
「キキョウ!!!!」
ツバキ
「...当初の目的だと?
貴公は言ったはずだ...幽閉が目的だと。」
ソープワイト
「別に目的が一つとは...言っていないが?
予定通り、キキョウを連れて行くこと。
そして幽閉する事。この二つに限る。
まぁ、ここまで暴れられるとは...
思ってもみなかったがね。」
ラナンキュラス
「キキョウ副隊長...
まさか操られているのか!!」
ジニア
「...キキ」
ソープワイト
「何をしている。」
N
すると、キキョウは立ち止まり振り向いた。
キキョウ
「いいえ。何でもないですわ。」
ジニア
「...嘘...やろ」
ラナンキュラス
「何をされた!!!キキョウ副隊長!!」
アキレイ
「命を懸けてここまで来たんだぞ!!
キキョウ!!」
N
しかし、キキョウはソープワイトの元へ歩きだした。
すると明らかに動揺したジニアは
額に汗を滲ませながら口を開いた。
ジニア
「嘘や...ろ?操られとるんやな!!
俺が目ぇ覚まさせたる!!!
な?そやろ?な??」
キキョウ
「...。」
ジニア
「に...二刃花隊の隊長になるんやろ?」
キキョウ
「...。」
ジニア
「キキ...チョウランはどないすんねや...
止まれ!!キキ!!止まれゆうとるやろ!!
隊長が話しとんねんぞ!!」
キキョウ
「...。」
ジニア
「隊長...命令...や。
止まれ...止まれゆうとんねん!!」
キキョウ
「...。」
ジニア
「弁当また作ったるから...
俺の好っきゃろ???な?キキ...」
N
すると、再び立ち止まり振り向いた。
ジニア
「キキ!!行くな!!!」
キキョウ
「相変わらず、しつこいですね。隊長。」
N
そう言うとキキョウは縛った髪をほどき
ペンダントを投げ捨てた。
ジニア
「...ぁっ。な、何してん...ねん。
そ、それ捨てたら...迎えに行かれへんねんぞ。」
キキョウ
「もう...必要ないですから。」
ジニア
「みんなが...どういう気持ちで
ここまで来たんか...分からんほど
アホちゃうやろ?...そやろ?キキ??」
キキョウ
「しつこいですよ。」
ラナンキュラス
「キキョウ副隊長!!!!
...覚悟はあるのかい?」
キキョウ
「ぇえ。」
アキレイ
「嘘をつけ!!!!!」
ツバキ
「我らと敵対すると言うのか。」
ソープワイト
「愚かなものだね。
1,000年前から決まっていたと言うのに。」
ラナンキュラス
「どう言う事...だ...」
アキレイ
「1,000年前から...だと?」
ツバキ
「...運命の終末と言うやつか」
ソープワイト
「どうだろうねぇ。
まぁ。一握りの安寧を楽しむがいい。
ヌッフフフフ!!!!!!」
キキョウ
「楽しかったです。隊長。
今まで...お世話になりました。」
ジニア
「行くな...行ったらあかん!!!!!」
ラナンキュラス
「もう...やめよう。」
ジニア
「なんでやねん!!!!」
アキレイ
「俺は認めん!!!
リナリアもチョウランも
沢山の血を流した!!!!
お前も一緒に戦ったはずだキキョウ!!」
ツバキ
「斬る」
N
そう言うとツバキは走り出した。
アキレイ
「待て!!」
ツバキ
「離せ。」
アキレイ
「天泣剣は一度折れたら
回復するまで使えないだろう!!!」
ツバキ
「斬る方法は天泣剣だけではない。」
ラナンキュラス
「ツバキ。刃汽を使っちゃダメだ。
脱出できなくなる。ツバキだけが頼みなんだよ?
分かってくれるかい?」
ソープワイト
「フン。相変わらず千刃花はアホウばかりだよ。
パチン」
N
すると
キキョウとソープワイトは
ドプッと
闇の中へと消えていった。
ジニア
「待たんかい!!!!
待たんかい!!!!!!!」
ツバキ
「...下らぬ」
ラナンキュラス
「...八ツの花びらに栄光あれ。」
アキレイ
「...ジニア」
ジニア
「どういうつもりや!!!
キキィィィイ!!!!!!!!!!」
----------------------------
N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season31The beginning of a new nightmare D.C (完)
----------------------------
N
おまけ
配役変更一覧
----------------------------
ラナンキュラス▶︎▶︎▶︎N
ジニア▶︎▶︎▶︎レンゲイ
キキョウ▶︎▶︎▶︎オルケイディア
----------------------------
N
ーー時は少し遡り
タッソ平原に核爆弾が着弾される数分前。ーー
ここは六刃花隊の隊舎に
隣接されている飛行場。
通称"動物園 "
千刃花の飛行魔進が
離陸、着陸し飛び立つ場所である。
主に六刃花隊隊士が
飛行魔進整備と、開発を担っている。
一刃花隊の悶々雅・Aをはじめに
常に離着発出来る様になっている。
そしてオルケイディアが動物園 に到着すると
そこにはレンゲイの姿があった。
レンゲイ
「オルケイディアさーん!!!!!」
オルケイディア
「レンゲイ!!!!!」
レンゲイ
「ちょうどよかった!!乗って下さい!!!!
今からタッソ平原に向かいます!!」
オルケイディア
「まだ向かってなかったのか!!
クーワはどうした!?」
レンゲイ
「ガーベラ君に引き継ぎをしてまして
今出るところでした。
四刃花隊は
異変を察知したのか
すでにタッソ平原に向かっています!!」
オルケイディア
「青藍人魚か...。
よし!!すぐに出せ!!!!」
N
オルケイディアは素早く灰色にカラーリングされた
華四百花オルケイディア専用飛行魔進
"88矛飛"に乗り込んだ。
レンゲイ
「ナーベルク最速の魔進なら
すぐに着くと思って勝手に準備しました。」
オルケイディア
「構わん。良い判断だ。」
N
そして88矛飛はすぐに飛び立ち
あっという間に雲の上を飛んでいた。
オルケイディア
「核爆弾が撃ち込まれる前に周辺地域を封鎖し
爆風を最小限に食い止める。
青藍人魚の能力なら
難しくないはずだ。
放射能も桜雌鹿の能力があれば
大事には至らないだろう。」
レンゲイ
「クーワさんが聞けばの話しですがね。」
オルケイディア
「ダンデライが理解していれば大丈夫だ。
私の通信刃術を聞いていただろうからな。」
レンゲイ
「...そうだと良いんですが。」
オルケイディア
「それよりガーベラやプラムはどうし...ん!?
レンゲイ!!!!!窓を見ろ!!」
レンゲイ
「あの光!!!!まずい!!!
間に合わなーーーー」
N
ーールビウスサイドーー
配役変更
----------------------------
N▶︎▶︎▶︎ルビウス
ソープワイト▶︎▶︎▶︎マリガルド
ツバキ▶︎▶︎▶︎サギスケ
※ジニア▶︎▶︎▶︎ナレーション続投
----------------------------
ルビウス
「パチン。映せ」
N
ルビウスが指を鳴らすと
ナーベルク帝国に聳え立つダリア城を中心に
ナーベルク全土が映し出された。
サギスケ
「団長!?何をする気です??」
マリガルド
「黙って見てろよ。」
サギスケ
「おめぇには聞いてねぇんだよ!!」
マリガルド
「敬語使ってっから俺かと思ったぜ。」
サギスケ
「なぁあんでおめぇに敬語使うんだよ!
やっちゃうよ??サギスケやっちゃうよ?
ねぇ団長?二人でやっちゃいましょうぜ!!」
ルビウス
「天王軍の恥を晒す気かい?」
サギスケ
「ドッヒャー!!そうっすよね!!
すんません団長!!!
ゴホンッ...おめぇは映んなって
団長が言ってんだ!!頭丸めて消えな!!」
マリガルド
「どう考えても俺じゃなくてお前だろうが!
ヤキいれられてぇのか!?あん!?」
サギスケ
「カッチーン!!!!
ナマ言ってんじゃねぇぞチンピラが!!」
マリガルド
「チンピラだと!?このクソペンギンが!!
ガン垂れてねぇでかかって来いよ!!
てめえの根性叩き直してやるぜ!!!」
サギスケ
「カッチーン!!!!
クーワに負けたヒヨッコが調子乗んなよ!?」
マリガルド
「負けてねぇよ!!このペンギン野郎ーー」
サギスケ・マリガルド
「ぶっ殺してやる!!!!」
『『咲け•肉芽 !!』』
ルビウス
「仕様のない子達だ」
サギスケ・マリガルド
「ッッ!!!!!!」
マリガルド
「身体...が...」
サギスケ
「動かな...い」
ルビウス
「僕は暴力は嫌いだ。
だが、時として必要な場合もある。
例えそれが、仲間だと...してもね。」
マリガルド
「すんません...でした...団長」
サギスケ
「クエ!?」
ルビウス
「よほど、死にたいようだね。ならーー」
サギスケ
「すんませんした!!!!
許してくださぁあいよぉお!!」
マリガルド
「チッ。情けねぇ奴」
ルビウス
「あまり客人の前で
醜態を晒すんじゃあない。パチン」
サギスケ
「はい!!分かりまーーーーンーーンー」
マリガルド
「サギスケ!!どうしーーンーーンーー」
ルビウス
「中継が終わるまで口を閉じておくといい。」
N
ルビウスが指を鳴らすと
サギスケとマリガルドは口をつぐみ
動けなくなった。
ルビウス
「失礼しました。部下が騒がしくて。
これでも、優秀な部下なんですが...
あなたならもちろん二人の噂はご存知ですよね?
クリシャンテ先生。」
配役変更一覧
----------------------------
アキレイ▶︎▶︎▶︎クリシャンテ
---------------------------
クリシャンテ
「ンーーッッ!!ンーーッッ!!」
ルビウス
「何か言いたい事でも?パチン」
クリシャンテ
「グッ!!ハァ...ハァ...ドレーク」
N
そこには硬直し横たわるクリシャンテがいた。
ルビウス
「こうして話すのも何年振りでしょうか先生。」
クリシャンテ
「しばらく見ぬ間に...随分 と無礼になりおって
この不届き者が!!!!!!
今の貴様を義忠様達が見たらーー」
ルビウス
「見たら?なんです?何か不都合でも?
それよりも華四百花でもあろう者が
ましてや...刃術のプロフェッショナルが
こうも簡単に捕まるとは。
月日とは悲しいものですね。先生」
クリシャンテ
「先生と...呼ぶな!!貴様を教えた事だけが
唯一の汚点!!!!ナーベルクの恥じゃ!!」
ルビウス
「逆ですよ。教え子に華四百花
千刃花の隊長
ラミオラス帝国の将軍が一気に出たんです。
誇るべき過去だ。」
クリシャンテ
「何を誇るかは...自身で決める!!」
ルビウス
「...その言葉。僕は昔から嫌いでした。パチン」
N
そう言って指を鳴らすと
硬直するサギスケとマリガルドの間に立った。
クリシャンテ
「何をする気じゃ!!!!」
ルビウス
「面白いものが見れますよ。」
N
ルビウスは映像を指差すと号令をかけた。
ルビウス
「目標はタッソ平原。
死槍砲を起動」
N
電子音が鳴り響き轟音と振動が足元から伝わると
映像がタッソ平原に切り替わった。
ルビウス
「放て!!!!!!!!!」
クリシャンテ
「やめろぉおおお!!!!」
N
一瞬だった。
タッソ平原は火花を散らし
爆炎に呑まれた。
ーーオルケイディアサイドーー
オルケイディア
「88矛飛滞空モードオン!!!
レンゲイ!!!!」
レンゲイ
「はい!!!」
N
オルケイディアとレンゲイは窓を蹴破り
片腕を外に出した。
レンゲイ・オルケイディア
『剋刃 四十一・五角羅生門!!』
N
五角形の光り輝く鋼鉄の障壁を
88矛飛前方に召喚した。
オルケイディア
「衝撃に備えろ!!!!!」
N
ーールビウスサイドーー
ルビウス
「どうですか?先生。綺麗でしょう?
まるであの時に見た花火だ。」
クリシャンテ
「...正気...とは...思えぬ...民間人を...
母国を...ここまでに...。
何故こんなことを!!!!!
目を覚ませ!!ドレーク!!!!!!!」
ルビウス
「僕は正気ですよ。
あの日から何も変わっていやしない。
さて、ナーベルク全土に中継してくれ。」
クリシャンテ
「何のつもりじゃ!!!」
N
タッソ平原の映像が切り替わり
ダリア城を中心にナーベルク各地の映像が
映し出されると
ルビウスやマリガルド、サギスケの姿が
夕暮れの空に浮かび上がり
ルビウスの声が拡張され大きく響いた。
ルビウス
「「ナーベルク帝国の諸君!!!
僕は天王軍団長ルビウス=ドレークだ!!」」
オルケイディア
「何だ...これは!!!」
レンゲイ
「空に映像が...」
ルビウス
「「僕のささやかなプレゼントを
気に入ってくれたかな?
今しがたタッソ平原を爆炎に包んだのは
超科学で長い年月をかけ作られた
ラミオラス最強の破壊兵器。
驚いたかい?ナーベルクの国力では
作る事さえも出来ないだろう。
これがラミオラスとナーベルクの圧倒的な国力の差。
空に浮かび上がる僕らの姿でさえも刃術ではない。
超科学の力だ。」」
オルケイディア
「超科学...グッ!!
鞘花顔負けじゃないか!!」
レンゲイ
「これほどまでに
ラミオラスの科学は発展しているなんて...」
ルビウス
「「フフッ。絶望した顔を想像するに容易い。
そして畏怖の念を込めただろうね。
では、本題に入ろう。」」
N
すると、横たわり硬直するクリシャンテの姿が
空に映し出された。
オルケイディア
「クリシャンテ!!!!!!」
レンゲイ
「では...連れ去ったのは...やはり」
クリシャンテ
「「断じて!!屈してはなりませぬ!!!
ナーベルクの民達よ!!!!決しーー」」
ルビウス
「「ナーベルクの顔とも言える華四百花の一角。
長きに渡り国の参謀を務めつつ
ナーベルク士官学校で教鞭をとり
椿と鍔騎の両家を支えた刃術の達人。
数々の千刃花隊士を教え
革新的な刃術の応用や叡智を伝え
その多大なる功績は数知れず
ひいては華四百花にも選出された偉人
クリシャンテ=スノーマン。
だが、知っているだろうか?彼の裏の顔を。」」
クリシャンテ
「「...何?騙されるでない!!!こやつこそ!!
ナーベルクを裏切った国賊!!」」
ルビウス
「「ツバキは知っているのかい??
あなたが鍔騎家を根絶やしにした事を。」」
クリシャンテ
「「何を言っている!!!」」
レンゲイ
「...椿の分家である鍔騎を
皆殺しにしたって事ですか!?」
オルケイディア
「サクラ皇后側の暗殺だと
クリシャンテから聞かされていたが...
しかし、鵜呑みにするのは早計だ。」
レンゲイ
「でも確か捜査に関しては
クリシャンテさんが仕切っていたはずです。」
オルケイディア
「...そうだな。」
ルビウス
「「まだまだある。
クリシャンテという男は
我がラミオラス帝国をも利用した!!
情報を流しナーベルクに我が兵達を侵入させ
ナーベルクを内側から壊そうと画作した!!
僕じゃなかったら見抜けなかっただろうね。
我が国さえも利用し我欲の為にナーベルクを
陥れようとしたクリシャンテこそ!!
国賊と言えるのではないか!!!!!
オルケイディアを始めとする千刃花隊士
そして華四百花の面々の中には
思い当たる者も居るだろう。」
レンゲイ
「どう言う事ですか!?」
オルケイディア
「だがあまりにもお粗末。
悶々雅・Aを墜落させたのも
クリシャンテの手引きだと踏んではいたが
ツバキを危険な目に合わせるとは
思えなかった。」
レンゲイ
「そうですよ。ツバキさんとクリシャンテさんは
幼い頃からの信頼をし合う関係だと
僕は聞いています。」
オルケイディア
「ぁあ。もしかしたら本当に内側から
ナーベルクを壊すつもりだったのではないか?」
レンゲイ
「...まさか!!それって」
ルビウス
「では、国賊クリシャンテにその真意を
発表してもらおうじゃあないか。」」
N
クリシャンテは映像を真っ直ぐ見つめ
口を真一文字に閉じた。
ルビウス
「「この期に及んで沈黙とは
仁も義もない男だ。いいだろう。
さて、身体は老いても狡猾さだけは
衰えなかったクリシャンテに
踊らせられたとあっては
ラミオラスの沽券に関わる由々しき問題。
利用する事も進言したが
ラミオラス帝国は
国のメンツを重んじる誇り高い国だ。
二度と同じ過ちを冒さぬ様に
罪深いこの老害を
僕自らの手で断罪しようではないか!!パチン」」
N
すると、ルビウスは目で合図を送り
マリガルドがクリシャンテを立たせると
すぐに定位置に戻った。
オルケイディア
「まずい!!レンゲイ!!!
刃汽知覚で居場所は分かるか?」
レンゲイ
「無理ですよ!!
探しても周辺にいないのは確かです!!」
オルケイディア
「やはりダメか...ルビウスの奴め
わざとタッソ平原を狙ったか!!!!」
レンゲイ
「何を知ってるんですか!?」
オルケイディア
「...タッソ平原には 九根が建設している
通信刃術を広範囲に広げる電波塔がある。
全世界で通信刃術を可能にできる代物だ。
そこを通せば大体の居場所は特定出来るはずだった。」
レンゲイ
「見せしめだけじゃなかったんですね。」
オルケイディア
「その様だな。まんまとやられたわけだ。」
レンゲイ
「オルケイディアさん見てください!!」
オルケイディア
「何!?殺す気か!!!」
ルビウス
「「先生。
あなたが僕に教えてくれた最初の刃術で
全ての幕を閉じましょう。」」
ルビウス
『滅刃の一・刀』
N
ルビウスは刀の形に押し固められた刃汽を
振り上げるとクリシャンテが叫んだ。
クリシャンテ
「義忠様!!万歳!!!万歳!!万ーー」
ルビウス
「さよなら、先生」
N
ズバッと
クリシャンテの首が
床に転がり落ちた。
レンゲイ
「そんな...クリシャンテさんが」
オルケイディア
「グッ...ルビウス!!!!!!!」
ルビウス
「「ラミオラスに逆らうと
どうなるかは見ての通りだ。
これこそがナーベルクの未来である!!
そして!!ここに宣言しよう!!
来たる3ヶ月後!!!
ナーベルクに再び悪夢が降り注ぐ!!
天王軍が誇る超破壊兵器死衛星が
首都ルシファンブルクを破壊する!!!
僕は見ての通り暴力が嫌いだ。
降伏せよ!!ナーベルク!!
現皇帝である義統、
次期皇帝である義次の首
そして、鞘を全て差し出せば
降伏を認めよう!!!
選択の余地などないと思え!!」
レンゲイ
「超破壊兵器死衛星...だ...と?」
オルケイディア
「3ヶ月後!?
ふざけるな!!ふざけるな!!
ふざけるなぁ!!!ルビウス!!!!!」
レンゲイ
「奴は一体どこに...」
オルケイディア
「探して殺す!!!!!」
ルビウス
「「僕はいつでも見ているよ。」」
間
ルビウス
「「この宇宙からね。」」
オルケイディア
「...レンゲイ。」
レンゲイ
「はい。」
オルケイディア
「我々は宇宙へ向かう。」
N
そして現在。
煉獄 冥府大監獄にて
ソープワイトとキキョウの負わされた傷で
地面に伏せていた四人。
血を流し息も絶え絶え
辛うじて生きていた。
配役変更
----------------------------
クリシャンテ▶︎▶︎▶︎アキレイ
レンゲイ▶︎▶︎▶︎ジニア
サギスケ▶︎▶︎▶︎ツバキ
N▶︎▶︎▶︎ラナンキュラス
ルビウス▶︎▶︎▶︎N
----------------------------
ツバキ・ラナン・アキレイ・ジニア
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ!!」
アキレイ
「グッ!!大丈夫...か?」
ラナンキュラス
「この中に...照刃を使える刃汽が
残ってる人は...いるかい?
フフッッ...いないよね。」
ツバキ
「グッ...」
ジニア
「何で!!や!!!何で!!や!!
キキ!!!どういう!!つもり...やねん」
ラナンキュラス
「グッ...ジニア...頭を打ちつけたって...
何も...変わらない...」
N
ジニアは頭を床に何度も叩きつけていた。
アキレイ
「分からん...何故キキョウが...」
ジニア
「何で...何でや!!キキ!!!!」
ツバキ
「我らは...我らの...道を...進むのみ...行くぞ。」
アキレイ
「無茶をするな...ツバッーー」
ツバキ
「触るな。私は一人でも...グッ...行く。」
アキレイ
「立ち上がれるのか?...ツバキ。
それに...どこに行くつもりだ。」
ツバキ
「...まだ探していない監獄が...ある。」
ラナンキュラス
「監獄?...だって...ナーベルク隊士の刃汽は...もう」
アキレイ
「...どこに...あるんだ」
ツバキ
「第零監獄...だ。
ジニア...案内...しろ。」
ジニア
「......キキ。」
ツバキ
「ジニア。」
ジニア
「...どう言う...つもりや...キキ」
N
するとよろよろとツバキは
ジニアに近づいていった。
ラナンキュラス・アキレイ
「ツバキ!!」
N
そしてツバキはジニアを殴り飛ばした。
ジニア
「ガハッッ!!!
何すんじゃボケ!!!!!!!」
ツバキ
「貴公は...何か勘違いをしている。
いなくなった副官など...後回し。
他にも...捕らえられている同胞を...
探すのが先決。
千刃花の三を担う隊長なら...
それを忘れては...ならぬ」
ジニア
「温室育ちのお前に!!何が分かんねん!!
綺麗事ウダウダ並べんといて!!くれや!!!」
ツバキ
「ウグッ!!!」
ラナンキュラス
「...やめなって!!」
アキレイ
「止めてやるな。」
ラナンキュラス
「何言ってるんだよアキレイ!!
ツバキは...歩くのだってやっとなのに!!」
ジニア
「俺の気持ちなんぞ!!
分かってたまるかい!!!!」
N
そしてジニアはツバキを殴り飛ばした。
ツバキ
「グッ!!温室...育ちだと?
野盗風情が...
私の何を!!知っていると言うのだ!!!」
ジニア
「グッハッ!!!」
ラナンキュラス
「二人とも!!!」
アキレイ
「...放っておけ。」
ラナンキュラス
「アキレイまで...何を言ってるんだよ!!」
アキレイ
「何を言ったって無駄だ。放っておけ。」
ラナンキュラス
「正気かい??今ここで争う事なのかい!?」
アキレイ
「大事な副隊長がいなくなった気持ちが
分からない男じゃないだろう。ラナン。」
ラナンキュラス
「フフッ。
今ここでアイビーの話を持ち出すのか...
いくらアキレイでもそれは許せない。」
アキレイ
「ジニアも同じ気持ちーー」
ラナンキュラス
「同じじゃない!!!!!
好き勝手に僕の気持ちを想像するな!!」
アキレイ
「そんなつもりじゃーー」
ラナンキュラス
「アキレイに何が分かるんだ!!!」
ジニア
「一刃花隊かなんや知らんけどな!!
キキはナーベルクを裏切る様な奴やない!!
何か訳がある!!!訳があるんや!!!」
ツバキ
「私には...関係のないこと。
我らを攻撃しソープワイトに手を貸し消えた。
それ以上もそれ以下もない。」
ジニア
「キキも仲間やねんぞ!!!!!
今すぐ助けに行かなあかん!!!!!」
アキレイ
「落ち着けラナン!!!」
ラナンキュラス
「君が売った喧嘩だろう!!!!!
僕の前でアイビーを侮辱するな!!」
アキレイ
「侮辱などしていない!!!
ジニアの気持ちも分からないのかと
言っているんだ!!!」
ラナンキュラス
「君は失っていない!!!!!!
本当の意味で失ってなどいない!!
キキョウ副隊長はまだ生きてる!!
リナリーも生きてる!!!
だけどアイビーは!!!!!
死んだんだ!!!!!!!
同じだなんて言わせない!!!
僕の気持ちなど分かる訳がない!!」
アキレイ
「落ち着けラナン!!!!
アイビーと同じとは言ってない!!」
ツバキ
「助けに行く...だと?5人ならば...
あの状況下ならば...
確実にソープワイトを伐てた。
だがキキョウは裏切り
ソープワイトに逃げられた。
貴公はそれをどう説明するつもりだ。」
ジニア
「知らん!!知らんけど
何か理由があったはずや!!!」
ツバキ
「理由は言っていた。
1,000年前からそう決まっていた。と」
ジニア
「そんな訳あるかい!!!」
ツバキ
「ではどう説明すると言うのだ。
この先二刃花隊の隊長として
千刃花を牽引する存在であり
冥府大監獄でも我らと共に戦ってきた者が
いとも簡単に裏切るには
相応の理由があるのだろう。
全てを捨て、あちらに寝返る何かが。」
ジニア
「分かっとるっちゅうねん!!!
あそこで寝返る利点なんて
どこ探してもあらへん!!
せやかて、理由が分からへん!!
でも...何かあるはずなんや!!何かが...」
ツバキ
「事実はたった一つ。
キキョウは自らの意思で
裏切ったと言う事。橙猩猩の能力で
洗脳するにしても治癒され不可能。
裏切りと見て間違いないだろう。」
ジニア
「そんな簡単に部下に
見切りなんぞつけれるかい!!!
裏切ったんかどうかも分からへんやないか!!」
ツバキ
「貴公との問答はこれまで。
永劫立ち尽くしてるがいい。」
アキレイ
「いい加減にしろラナン!!
お前おかしいぞ!!!!」
ラナンキュラス
「おかしくなんかない!!」
アキレイ
「一体何があったんだラナン!!」
ラナンキュラス
「僕は...僕は...」
アキレイ
「もう時間がない!!
恐らくラミオラスの援軍に取り囲まれる!!
ツバキ!!脱出する刃汽は残ってるか?」
ツバキ
「貴公らを連れて外には出れる。
だが一度きりだ。」
ジニア
「その刃汽も分けたんは
キキやろが!!!!!!」
アキレイ
「ラナンもツバキもジニアもやめろ!!
今ここで言い争って何の意味がある!!」
ラナンキュラス
「君はさっき僕が止めようとしたら
放っとけと言った!!」
アキレイ
「俺は争う気はない!!!!」
ツバキ
「私は探しに行く」
ジニア
「俺はーーーー」
N
その時だった。
アキレイ・ラナン・ツバキ・ジニア
「ッッ!?!?」
N
弱々しいが微かに刃汽を感じ取れた。
アキレイ
「嘘...だろ?」
ラナンキュラス
「何で...」
ジニア
「どう言う事...や」
ツバキ
「刃汽を辿る!!」
全員
『剋刃 の三•走疾!!』
N
信じられなかった。
高鳴る胸の鼓動は
恐れなのか期待なのか
はたまた違う何かか。
4人は風を纏い
弱々しい刃汽を辿りながら
冥府大監獄を駆け抜けた。
刃汽が尽きかけようとも
4人は全速力で走り抜けた。
ラナンキュラス
「信じられない」
アキレイ
「近くに来て分かった。間違いないぞ。」
ジニア
「俺が探した時は
居てへんかったのに!!」
ツバキ
「隠れていたのだろう。
奴なら可能だ。」
ラナンキュラス
「さすがだね」
アキレイ
「...そうだな。」
N
ここは第零監獄。
煉獄 冥府大監獄の中でも
世界的犯罪者が多く収監されている監獄。
その重い扉を開けると風が吹き抜けた。
ラナンキュラス
「ヴッ...なんて血生臭いんだ。」
アキレイ
「甘ったるいニオイと...血が混ざっている。」
ジニア
「何や?...来た時と構造が違うとる」
ツバキ
「この先か。」
N
4人は更に奥へと駆け抜けていった。
そして、そこにいたのは
全員
「キスツス!!!!!!!」
▷▶︎▷▶︎第五章 ナーベルク士官学校 篇 START
いやぁ...どう?
怒涛の展開だったでしょ??
実はキキョウの運命は初めから
こうなる事になっていました。
隊長になるとかならないとか
絵まで描いて騙していたのを
本当に謝りたいと思っています笑わりぃ!!
でもね、よーーく読んだら
気付かない程度の予兆があったんですよね。
伏線には2種類あると思ってます。
気付かせる伏線と絶対に気づかれてはならない伏線が。
今回は後者ですね。
そして、どうよ。やっとの登場。
キスツスさん。ようやく書ける泣
長いよ!!長すぎる!!!!
という事で次章は
この話しの続きではなく
過去編になります。
この先の続きは6章で会いましょう。
あー。長くならない様に頑張る5章。
その前にアセヴィズサイドストーリーと
ジニアアズサイドストーリーで会おうな!