Season30 The ending of a nightmare
どうも。
千刃花のホームページが出来ました。
URLをコピーして行ってみてね!
そこには画像一覧とか
ボイスドラマの録音とか載せてます。
ファンクラブも改定しようと思ってるので
覗いてみてね!!!
https://rensproduction.wixsite.com/website/rensjackson
では、楽しんで!!!
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
砂の海に包まれた火ノ炉決闘場にて
遂に解放したソープワイト。
病毒の鞘である天鵞絨牛鬼に苦戦するジニアとキキョウ。
キキョウの灼流の能力で
治癒しつつ応戦するも
圧倒的な力の前に苦戦を強いられていた。
天鵞絨牛鬼に対抗できる鞘として
橙猩猩に勝機を賭けたジニアは
新しい技を授かって来いとキキョウを追い込み
ジニア最大の防御結界である
金剛離殿•砂漠ノ墓標に閉じ込めると
鞘神と直接話す機会を無理矢理設けた。
その間、ジニアは時間を稼ぐために
ソープワイトと相対していたが
ソープワイトが忍ばせていた毒によって
キキョウは瀕死の状態に陥っていた。
そして、そこに現れたのはなんと...
キキョウ
「ガハッ...ジニ...ア隊長...
どう...して...」
ジニア
「ほな、さいなら。」
キキョウ
「ウグッッ 」
ジニア
『金剛離殿•砂漠ノ墓標!!!!』
「どや?めっさ凄い結界やろ?」
ソープワイト
「無知と無謀を掛け合わせた様な猿が
あまり調子に乗らない事だよ。」
ジニア
「なんたって俺はヒーローやからな。」
ソープワイト
「聞いて呆れるね全く。」
ジニア
「聞いて呆れてなんぼのヒーローじゃ!!」
ソープワイト
「全てが甘い...。
あまりの甘さに脳がとろけそうだよ全く。
所詮、こんなものかね?千刃花。
ヌッフフフフ!!
ヌッフフフフ!!...ん?何!?」
ジニア
「お、お前ら...」
ツバキ
「待たせた。ジニア。
我らでソープワイトを伐つ。」
----------------------------
N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season30
The ending of a nightmare
----------------------------
ジニア
「な、何しに...来てんねん!!
お前らボロボロやないか!!!」
ラナンキュラス
「フフッ...ラミオラスの大将軍がいるって
分かってて、この機を...逃すわけないさ」
アキレイ
「お前だけに...格好付けさせるわけには...
いかないからな...」
ツバキ
「たまたま通り道だっただけのこと。」
ジニア
「はぁー。難儀なやっちゃなぁ。
そないな身体で何考えてんねん。」
アキレイ
「この傷のことならツバキに言え。
もっと上手く治せとな!」
ツバキ
「何?」
ラナンキュラス
「そうだね。もう少し治して欲しかったな。
僕だったらもっと上手く出来たよ。」
ツバキ
「何だと?」
ジニア
「しゃーないやろ。
嵯峨鼠鼠の空間刃術は
時間を戻せる訳や無いんやからな!!
あと、人を思いやる心が足りひんねん!!」
ツバキ
「グッ...どうやら貴公らから
死にたいと見える。我がーー」
ラナンキュラス
「キキョウ副隊長ならって思ったけど...」
アキレイ
「キキョウはどこだ?」
ジニア
「あそこにおる」
ツバキ
「...何故だ。」
ジニア
「橙猩猩に会いに行ってん。」
ラナンキュラス
「...なるほど」
アキレイ
「無茶をさせたなジニア。」
ジニア
「黙っとれ!!希望を託して来たんですぅ!!
それに、そんなん説明しとる時間は無いで。」
ソープワイト
「戦闘を終えてからあまりにも早すぎる復帰だ。
奴らが弱いとまでは言わないが
気になる所だね。
一体誰の能力かね?」
N
すると刃汽量も傷も満足に癒えていない3人は
眼前にいるソープワイトを 睨 んだ。
ソープワイト
「まぁ良い。
そんなことよりも探す手間が省けたというもの。」
ツバキ
「何?」
ソープワイト
「紅大蛇に葡萄染麒麟
嵯峨鼠鼠に 金色木乃伊
そして...橙猩猩!!
ヌフフフフッ!!!!ヌフフフフッ!!!」
ラナンキュラス
「随分と余裕だね。
分かるかい?僕らがここにいるって事は...」
アキレイ
「貴様らラミオラス帝国の刺客は例外なく
消炭 になったという事だ。」
ツバキ
「次は貴公の番だ。我が錆と亡るがいい」
ジニア
「そーいうこっちゃ。
これで...終いやぞソープワイト。
覚悟...出来とるんやろな?」
ソープワイト
「ヌフフフフッ!!バカかね!!
サラセニアやエリカ、ジギタリアスが
そう簡単に死ぬと本気で思っているのかね??
その傷だらけの身体で
つけ上がるのも 大概にしたまえよ。
その吐いた反吐を再び戻すがいい!!
千刃花の猿共が!!」
アキレイ
「なんだと!?確かに殺したはずだ。」
ソープワイト
「...だから死んでいるとでも言うのかね?
これだからバカは困る。
私の副官を甘く見ないことだよ。」
アキレイ
「何!?まさか...サラセニアが...」
ツバキ
「...隙を見せるなアキレイ。
奴の刃汽はここには無い。」
アキレイ
「ぁあ。」
ラナンキュラス
「ジギタリアスもここにはいない。
まともに刃汽を感じられるのは
ソープワイトだけだよ。
誰を殺して誰が死んで無いなんて関係ないさ。
今はただ、目の前にいる敵だけを見よう。」
アキレイ
「ぁあ。すまない。
ここで奴を伐てばナーベルクに戦況が傾く。
久しぶりに共闘するか!!
ツバキ!!ジニア!!ラナン!!!」
ラナンキュラス
「フフッ。そうだね。」
ジニア
「来るで!!!」
ツバキ
「私は先に行く」
ラナンキュラス
「ちょっ!!ツバキ!!」
N
ーーキキョウサイドーー
配役変更一覧
----------------------------
ツバキ▶︎▶︎▶︎N
----------------------------
キキョウ
「グッ...ここは...」
N
豪華絢爛な
東洋風の屋敷の中にいた。
カーン。カーン。と心地よい鐘が聴こえる
周りを見渡していると突然、引っ張られるように
立った状態のまま足を引きずられた。
襖が何枚も何枚も勝手に開き
まるで早送りの様に駆け抜けていった。
キキョウ
「キャァア!!」
N
そしてピタリと止まった。
キキョウ
「グッ!!ここは...」
N
見渡しても湯煙で
何も見えなかったが
鐘の音は先ほどより大きく聴こえる。
キキョウはそっーっと歩き出すと
気付けば湯に浸かっていた。
キキョウ
「橙猩猩!!」
配役変更
----------------------------
N▶︎▶︎▶︎橙猩猩
※ツバキはN続投
----------------------------
キキョウ
「橙猩猩...久しぶりね。」
橙猩猩
「何をしに来た。」
キキョウ
「分かってるでしょ。
ソープワイトに対抗できる能力を
あなたから授かりに来た。」
橙猩猩
「...授かりに...か。ならば聞こう。
...貴様の描く夢とはなんだ?」
キキョウ
「描く夢...私の手で戦争を終わらせる。
前にもそう言ったでしょ?
何で能力を貸してくれないの!?
アセヴィの時は頼んでもいないのに
沢山技を授けてくれた!!
どうしてソープワイトの時はダメなの!?」
橙猩猩
「図に乗るな人間!!!!」
キキョウ
「グッ!!」
N
キキョウはあまりの刃汽に膝をついた。
橙猩猩
「鞘は道具ではない。
都合が良い時に出てくる便利なものではない。
我が能力は慈悲の心を持ち
戒しめ断罪する時に発揮される。
今の貴様はなんだ?
他人の力にすがるメス猿ではないか。」
キキョウ
「...そんな!!」
橙猩猩
「ジニアと 金色木乃伊にすがり
補助に徹しようとする。
千年万花??
片腹痛いわ!!!!!!!!!!」
キキョウ
「ガッ!!!」
N
橙猩猩はキキョウの首を掴み、投げた。
キキョウ
「ガハッ!!」
橙猩猩
「己で切り開く覚悟も無い戦など無意味。」
キキョウ
「グッ...そんな事...ない!!!
私は私なりに戦ってきた!!!!
だけど!!!足手まといになるのは...
隊長の邪魔をするのは...いやなの!!」
橙猩猩
「鞘花の能力とは
貴様にとっては足手まといなのか?」
キキョウ
「そんな事言ってない!!!
ただ、私は未熟だから...」
N
橙猩猩はキキョウの首を離すと
ゆっくりと口を開いた。
キキョウ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
橙猩猩
「周りの鞘花はそんな事を思って
戦いに臨んでいると思うか?」
キキョウ
「だって...ジニア隊長達は未熟じゃないから...」
橙猩猩
「誰しも最初は未熟であった。
それは貴様も例外ではない。」
キキョウ
「それは...」
橙猩猩
「誰かの肩に寄りかかろうとするな。
己の足で歩き、道を切り開き進んでいけ。
それが...貴様が言っていた夢ではないのか?
平和を望んだのは誰だ!!!!」
キキョウ
「...私」
橙猩猩
「能力を欲したのは誰だ!!!」
キキョウ
「...私」
橙猩猩
「混沌を切り裂くのは誰だ!!」
キキョウ
「私!!!!!!!!」
橙猩猩
「ならば、己が信ずる悪を切れ!!
その手で!!!我が刃で!!!
お前はなんだ!!!!」
キキョウ
「灼流の鞘花!!」
橙猩猩
「この戦争を終わらせるのは誰だ!!」
キキョウ
「この私よ!!!!!!」
橙猩猩
「フフッフハハハ!!!!パチン」
N
そして、世界が廻る
キキョウ
「え?」
橙猩猩
「意思は形を変え、力となる。
悪しきを砕き、洗い流す。
受け取れ。これが真のーーー」
配役変更
----------------------------
橙猩猩▶︎▶︎▶︎N
----------------------------
N
ーージニアサイドーー
ソープワイト
『魑魅魍魎!!!!』
ジニア
「触れたらあかんぞ!!散れ!!」
ラナンキュラス・アキレイ・ツバキ
「!?!?」
N
ソープワイトは薄緑色したゲル状の弾丸を
無数に飛ばすと4人はその場から一瞬で離れ
ゲル状の弾丸を避けながら大声で話していた。
アキレイ
「なんだ!?この気味の悪いものは!!」
ジニア
「麻痺毒や!!」
ラナンキュラス
「毒!?」
ツバキ
「毒か...」
ジニア
「そや!!!!
触れたら終やぞ!!!」
ラナンキュラス
「厄介な鞘だね!!!」
アキレイ
「だが!!毒なら!!熱に弱い!!」
ラナンキュラス
「そうだね!!!!!!」
ツバキ
「もとより私には毒など関係のない事。」
ジニア
「せやな!!!!」
N
すると4人は急に立ち止まり構えた。
ラナンキュラス
『雷迎招雷!!!』
アキレイ
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮!!!』
ツバキ
『天黴雨ノ絶・ 是空 』
ジニア
『砂塵百大天!!』
ソープワイト
『隠鬼侵!!!』
アキレイ・ジニア・ツバキ・ラナンキュラス
「ハァァァァァア!!!!」
N
火炎放射、雷の塊、無数の砂の竜巻
切り裂かれた空間の奔流が一気に
ソープワイトに襲いかかった。
ソープワイト
「グッ!!!こんな...もの!!!!!
グァァァァア!!!!!!!」
N
ドーンっと轟音を立てて辺りの砂が一気に
巻き上がった。
ジニア
「よっしゃー!!これでどないや!!」
ラナンキュラス
「流石に雷に打たれたら
早々には立ち上がって来れないね。」
アキレイ
「当たり前だ。
消炭にしてやったのだからな!」
ツバキ
「空間ごと押し潰してやったまでのこと。」
ジニア
「残念やったな!キキ!!
俺の砂嵐が倒してもーたわ!!」
ソープワイト
「バカかね!!」
ラナンキュラス・ツバキ・アキレイ・ジニア
「ガハッ!!!」
ジニア
「なんや...これ...は...あん時の...」
ラナンキュラス
「グッ...そんな...毒は食らって...ないのに」
アキレイ
「...目の前が...回る...
グッ!!まさか毒か!?」
ツバキ
「一体...どういうことだ...」
ソープワイト
『怪回壊櫆』
N
舞い上がる砂埃が晴れると
そこに立っていたのは血に染まりながら
不敵に笑みを浮かべるソープワイトだった。
ソープワイト
「グッ...ハァ...ハァ...隠鬼侵を打ち破り
猿の分際で手傷を負わせるとは...
全く生意気なガキ共だよ...だが
気分は...どうかね?千刃花。
目眩が酷くて...立てないかね?」
N
そういうとソープワイトは
ゆっくりと歩き出した。
アキレイ
「何...!?
あれだけの技を食らってもなお...
歩ける...だと?」
ラナンキュラス
「見て...傷が治っていく...」
ツバキ
「にわかに...信じられぬ」
ジニア
「これが...病毒の鞘花...難儀な鞘やな」
ソープワイト
「何を驚いているのかね?
そもそも傷というのは
真皮や皮下脂肪
および筋肉などから線維芽細胞が増殖し、
肉芽を形成して治そうとするもの。
肉芽がある程度皮膚 表面の高さまで
盛り上がると、その周囲の皮膚 から表皮が伸び
傷を覆う。つまり、肉芽の形成を促せば
治るというもの。
私は病毒の鞘花。
知識さえあれば鞘の能力を応用できる。
つまり、私は外傷程度では死ぬことはない。
という事だ。
それの何が不思議なのかね?」
N
ソープワイトは続けて思い出したかの様に
口を開いた。
ソープワイト
「そうだ。ちなみに、怪回壊櫆は
無味無臭無色の毒。毒性は弱いが
しばらくは目眩で立てないよ。」
ジニア・ツバキ・ラナンキュラス・アキレイ
「グアッ!!!」
ソープワイト
「おっと、 述縛戒放で
もう少し立てないだろうね。
ヌフフフフッ!!!!!
ヌフフフフッ!!!!!!」
ジニア
「んの...野郎」
ラナンキュラス
「グッ...なんて...能力だ...なら!!」
アキレイ
「千年万花...を...」
ツバキ
「正気とは...思えぬ。
今ここで千年万花など...愚の骨頂」
アキレイ
「なら...どうする!!」
ソープワイト
「ほぉ。千刃花の侵入者 諸君。
私の所見によれば、身体の傷が癒えきっていないと見える。
それに、刃汽さえも回復していない。
だから自身の身体に負担がかかる技も刃術をも放てない。
もちろん、刃汽消費も肉体への負担も
尋常ではない千年万花など
出来る訳がない。」
ラナンキュラス
「...それは...グッ...どうかな?」
ソープワイト
「やめたまえよ。1番重症のは貴様自身。
雷速で移動していないのがその証拠だ。
ナーベルクの雷神が聞いて呆れるね。全く。」
ラナンキュラス
「グッ」
アキレイ
「黙れ...貴様のような輩には...
問答など無用だ。今すぐに... 消炭にしてやる!!!」
ソープワイト
「大した発明もしない技術開発の小金持ちが
この私に生意気な口を効くとは面白い。
問答をしないのではなく
問答を出来るほどの脳を
持っていないから出来ない。
そうじゃないのかね?」
アキレイ
「ぁあ!!そうだ!!!!!」
ツバキ
「ウグッ...貴公は...二度と口を開く...な」
アキレイ
「何だと!?」
ソープワイト
「ツバキ=ナーベルク=義忠。
皇帝にもなれぬ裸の王が
何故ここにいるのかね?
...フンッ。当ててやろう。
実父を求めてここに来た。
そうだろう??
こんな場所にわざわざ来るなど笑わせる。
それは情か?...いや策略か?それともーー」
ツバキ
「貴公には...関係の...ない事。」
ソープワイト
「ここに貴様の求める答えなどないよ。」
ツバキ
「なん...だと?」
ジニア
「それは...グッ...ほんまの事やぞ。ツバキ
ここに義統 皇帝はおらへん。」
アキレイ
「なん...の事だ...本物の皇帝が...
グッ...ここにいたのか?」
ラナンキュラス
「グッ...一刃花隊には...もう一つの目的があった。
そういう事...だね?」
ツバキ
「ジニア...どういう...事だ」
ジニア
「それは...つまり」
N
ゴゴゴゴゴゴゴゴッと
轟音が鳴り響く。
ラナンキュラス
「なんだ?」
アキレイ
「この刃汽!!」
ツバキ
「...来たか。」
ジニア
「グッ...遅いっちゅうねん!!」
ソープワイト
「次から次へと...虫が沸くね」
N
すると金剛離殿•砂漠ノ墓標から
次々と勢いよく湯が溢れ出した。
キキョウ
『華慈•天眞啼轟!!』
N
キキョウは巨大な灼龍の背に乗って
ツバキ達4人に向かっていった。
ツバキ・ラナンキュラス・アキレイ
「ッッ!?!?」
キキョウ
「ジニア隊長!!!」
ジニア
「任せときぃ!!」
『百式腕•砂門弁徒ノ巨人兵!!』
N
ジニアは再び百本の腕のある巨人兵を召喚した。
ソープワイト
「小賢しい。
また崩してやるだけだよ。」
ジニア
「まだやぞ!!」
『多重念土・金色剛練武!!!』
「合ッッ体!!!!!!」
『金剛腕・黄金剛錬神!!』
アキレイ
「何ィィイ!??合体だと!?」
ラナンキュラス
「なんて...荘厳なんだ...」
ツバキ
「...やるな」
キキョウ
「見惚れてないで!!
飲み込みますよ!!!!!」
アキレイ・ラナンキュラス・ツバキ・ジニア
「何!?」
N
灼龍に飲み込まれた4人は
遠く離れ流された。
4人
「アボポボボ!!!!」
N
ーーソープワイトサイドーー
ソープワイト
「フンッ。
泥人形を十体召喚して合体だと?
まるでガキのごっこじゃあないか。
それに...なんだね。
百本の腕が二本に減ったんでは
進化より退化だよ。
こんなもの捻りつぶしてやるまで。」
『魑魅魍魎!!!!』
「溶けるがいい砂のーーーーガハッ!
何!?グッ!!ガッ!!!ゴハッッ!!」
N
黄金剛錬神は容赦なくソープワイトを殴り続けた。
ソープワイト
((硬い!!これはどういう事だね!!
私の毒でも溶けないだと!?))
ソープワイト
「ガハッ!!!グッ!!!ゴハッッ
ふざけるなぁぁぁあ!!!!!!」
『隠鬼侵!!!!』
N
ソープワイトは毒の防御壁を展開し身を守ると
勢いよく手を合わせた。
ソープワイト
『パンッ
唵...亀羅硬尼
唵...疾流迩威尼 薩婆訶!!』
N
ソープワイトの身体から蒸気が噴き出ると
血管が身体中から浮き出た。
更に隠鬼侵を解いたソープワイトは
鞘の鋒を自身の腕に突き立てると叫んだ。
ソープワイト
『 毒魔毒染 !!』
「ハァァ!!」
N
みるみるとソープワイトの筋肉が盛り上がると
身体が一回り大きくなり
攻撃をし続ける黄金剛錬神の拳を拳で受け止めた。
ソープワイト
「あまり...調子に乗らない...事だよ!!
砂風情が!!!!!」
『八掌!!!!!!』
「ハァーーーーーーーー!!!!!!」
N
ーージニアサイドーー
ジニア・ラナンキュラス・ツバキ・アキレイ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ラナンキュラス
「だいぶ...ゴホッゴホッ無茶するね...」
アキレイ
「ゴホッゴホッ...驚いたぞ」
ツバキ
「ゴホッゴホッ...だが...」
ジニア
「毒が消えた...ゴホッゴホッ...」
キキョウ
「ジニア隊長、黄金剛錬神はどれくらい持ちますか?」
ジニア
「分からん。
せやけど多少は回復する時間はあるやろ」
キキョウ
「分かりました。まずは治療します。
一旦、納刀してください。治療効果が高まりますから。
ですが刃汽の回復までは出来ませんからね。」
アキレイ
「分かった。」
N
そういうとラナンキュラス、アキレイ、ツバキは納刀した。
キキョウ
「では行きますよ。」
『泡浄橙•治癒ノ酒盛』
N
橙猩猩から
酒と泡が溢れ出すと4人の身体の傷が
みるみると癒えていった。
ジニア
「お!美味いやつやぁ!!
ほれ、舐めてみ???」
ラナンキュラス
「ん?本当だ。
なんてまろやかな口当たりなんだ。」
アキレイ
「...美味いな。もっとくれ!!」
ツバキ
「ふざけるな。そんな事をしてる...美味い」
ジニア
「せやろ??この酒売り出そうおもてん!!」
キキョウ
「もう!!ふざけないでください。
とにかく今は完全な治療は出来ません。
っていうか何でいるんですか!?!?」
ツバキ
「今はそのようなことを話す時間も惜しい。」
ラナンキュラス
「そうだね。」
ジニア
「さて、こんだけ鞘花がおるんや。
ソープワイトの首をとらん手は無い」
ラナンキュラス
「リナリー達も抜けられたみたいだね。」
アキレイ
「そうか。これで心置きなく暴れられるな。」
ツバキ
「一つ聞きたい。
皇帝がここにはいないというのは本当か?」
ジニア
「ぁあ。ホンマやで。
皇帝はここにいーひん。」
ツバキ
「では...」
ジニア
「そやねん。
モンティがそう言うてたからな。
恐らく...現皇帝は紛れもなく本人。」
アキレイ
「やはり操られてるって事か。」
ラナンキュラス
「モンティ...彼は一体何者なんだ。
僕達を助けてくれたのは彼なんだよね?ツバキ。」
ツバキ
「そうだ。聞けばラミオラスに潜伏していた
九根の司令だという。」
アキレイ
「通りでデイジーが出世出来ないわけだ。」
キキョウ
「そんな事が...
お礼を言わないといけませんね。
それと、隊長。」
ジニア・ラナンキュラス・ツバキ・アキレイ
「何だ?」
キキョウ
「いや、あの、その...
そんな同時に返事しなくても...」
ジニア
「お前が隊長って言うからやぞ!!
こっちは隊長が4人もおんねん!!」
キキョウ
「そうです...よね。ハハハ」
ラナンキュラス
「それでどうしたんだい?」
キキョウ
「あ、はい。
モンティの件や皇帝の事など
聞きたい事は山ほどありますが
なんとなく話しは読めました。
仮に"本物"の皇帝がいないのであれば
目的は2つに絞れると思います。」
ラナンキュラス
「そうだね。
ソープワイトを伐ち取る事と」
アキレイ
「ここを破壊する。」
ジニア
「せやな。
ほんならバッチバチにぶっ壊したろ!!ーーって
何で破壊せなあかんねん!!脱出ちゃうんかい!!」
ツバキ
「待て。」
アキレイ
「どうしたツバキ」
ジニア
「無視すな!!!」
ツバキ
「ソープワイトを伐ち取るのは好機だが
何か違和感を覚える。
我らはここにいるべきなのか。」
ジニア
「何やと??
それ本気で言うとるんちゃうやろな?」
ラナンキュラス
「正気かい??どうして?」
アキレイ
「何故だ。鞘花が5人もいて
ソープワイトの首をとれるのは今しかないぞ」
ツバキ
「貴公らこそ本気で言っているのか?
何をすべきか考えることだな。」
キキョウ
「では、ツバキ隊長のお考えを
お聞かせください。」
N
ーーソープワイトサイドーーー
ソープワイト
「フンッ。砂金で表皮を固めていたとは...だが
自立する刃術は刃汽の消耗が著しいはず。
全く。小賢しい能力だよ」
N
そう言ってソープワイトは
足元には横たわる黄金剛錬神を踏み潰すと
ジニア達がやって来る方向を見つめた。
ソープワイト
「やはり...納刀したか」
アキレイ
「待たせたなソープワイト。」
ラナンキュラス
「さっきみたいには行かないよ」
ジニア
「ええ加減にしぃや。
可愛い黄金剛錬神を
痛ぶってからに。
どんだけ刃汽消費するとおもてんねん。
小分けに封印した刃汽ストック
切れてもうたやないかい。」
キキョウ
「覚悟しなさい。」
ツバキ
「我ら帝国特務戦闘部隊"千刃花"の前にひれ伏すがいい。」
N
すると5人全員が自身の胸にそっと手を当てて
口上を唱えた。
ツバキ・ラナン・アキレイ・ジニア・キキョウ
『『天輪!!!!!!!!』』
キキョウ
『灼流•堕天の三つ指
声聞•縁覚•悟界の導き
六つ歳•四つ歳•十の歳
涅槃の輪廻に裁かれよ!!』
ジニア
『邪絶 ・骸の産声
渇き飢えしは舌無き呼声
反魂せよ•執着せよ
砂城の業に再び踊れ!!!』
アキレイ
『永久•牙成る心臓
絶えず揺らめく八岐の灯篭
滅せ•滅せ•紅と化せ!!』
ラナンキュラス
『遠鳴•煌く閃光
憂い•黄昏•一矢に消えよ
迸れ ・ 轟かせ
そして彼方に御•名を刻め!!!』
ツバキ
『眩静•螺旋の盞
無冠の玉座に並べし妖
終と成りけり夢夢離別
穿ち斬り裂け双散の刃
統べてを此の両手に
我が、錆と亡れ
『『灰裂斬刃 ・嵯峨鼠鼠』』
アキレイ
『『紅蓮滅刃•紅大蛇!!』』
キキョウ
『『断罪橙刃•橙猩猩!!』』
ジニア
『『金剛砕刃 金色木乃伊!!!』』
ラナンキュラス
『『紫苑雷刃 葡萄染麒麟!!』』
N
5人が一斉に解放するとその余波は凄まじく
まるで嵐が火ノ炉決闘場を
包み見込むようだった。
ソープワイト
「...壮観也」
N
するとズバッと嵐が割れツバキ達は走り出した。
ツバキ
『偃套月時雨』
アキレイ
「マント??すまん!ツバキ!!」
ツバキ
「足を引っ張らぬよう保険だ。
毒と言えど空間を隔絶した
偃套月時雨ならば防げる。」
N
ツバキは嵯峨鼠鼠を
向けて旗めく半透明のマントを味方全員に羽織らせた。
ジニア
「俺の番やな!!!!」
『多重念土・砂我傀儡!!!』
N
ジニアはキキョウ、アキレイ、ラナンキュラス
ツバキの粘土の分身を十体作り上げた。
ジニア
「やったれ!!!砂我傀儡!!!」
ラナンキュラス
「いいね。ジニア!!」
キキョウ
『大焼猩•橙紡宴戯!!!!!』
N
灼流がより濃く橙色に染まっていき
水蒸気に近い液体が渦を巻いた。
ジニア
「ちゃんともろて来たんやろな!?」
キキョウ
「もちろんです!!!!」
『天輪浄衣・ 鎧灼!!』
N
橙猩猩から溢れ出す灼流の輪が
ツバキ達を優しく包み込むと
素肌を暖かい水が覆う様な感覚を全身で感じた。
ラナンキュラス
「キキョウ副隊長...天輪浄衣がもう使えるんだね。
僕の天輪浄衣でも良かったけど今回は...」
アキレイ
「今回はキキョウの方が向いてるだろうな。」
N
天輪浄衣とは
鞘花自身が己の能力によって
ダメージを受けぬように解放時に 顕現させる
基本能力の一つである。
鞘と同じ属性の見えない鎧を纏う能力であり
鞘花の身体が鞘の如く硬いのは
天輪浄衣のおかげでもある。
しかし、その他にも
同じ属性の影響を増減させる面もあり
プラスに働くものには威力増幅。
マイナスに働くダメージや余波は減衰 させる。
アキレイやラナンキュラスが自身の技で
燃えたり痺れないのは
天輪浄衣による減衰 のおかげである。
そして今回、技として発動した
天輪浄衣・鎧灼は
橙猩猩の増幅効果を受けられる様に
キキョウが4人に纏わせたのである。
天輪浄衣は
鞘花によって呼称が異なり
紅大蛇なら鎧焱
葡萄染麒麟なら鎧雷となる。
憑依刃術である
剋刃 四十•天賦鳳倫は
天輪浄衣が可視化した姿であり
天輪浄衣を扱える鞘花でないと
発動出来ない為、天賦鳳倫は
鞘花でないと発動する事が出来ない。
キキョウ
「橙猩猩の加護を纏わせました!!!
多少の傷と毒であれば洗い流されます!!」
ジニア
「でかしたキキ!!!
これで怖い者無しやな!!!」
ラナンキュラス
「じゃぁ僕からもプレゼント。」
『剋刃の七•鏡乱合』
『剋刃 四十五•走雷!!!』
N
ラナンキュラスは無数の光の鏡に向かって走雷を放つと
雷が五つに分散され
それぞれを雷速移動できるように施した。
ツバキ
「伐つ。」
アキレイ
「ウォォオォオオ!!!」
N
5人は雷速で移動すると
ソープワイトに斬りかかった。
ソープワイト
「バカかね。
人数が増えようが雷速で移動しようが同じことだよ。」
ツバキ
『天黴雨ノ絶』
ラナンキュラス
『雷迅虞斬!!』
アキレイ
『炎斬り大蛇!!』
キキョウ
『龍斬天焼!!』
ジニア
『砂刃砂遊!!』
ソープワイト
「小癪な!!!!!」
『隠鬼侵!!』
アキレイ・ラナン・キキョウ・ジニア・ツバキ
「ハァァァァァア!!!!」
N
ソープワイトは
斬りかかる5人に向かって毒の壁を展開した。
ソープワイト
「触れた者を毒に侵す壁だ。
いつまで持つかな?
ヌフフフフッ!!ヌフフフフッ!!」
ツバキ
「下がれ。毒の壁ごと削り取る。」
『天黴雨ノ絶・ 是空 』
ソープワイト
「グッ!!!!」
ツバキ
「貴公は、何を企んでいる。」
N
ソープワイトは後退し体制を整えるも
間髪を入れずジニア達が斬りかかり
ソープワイト、アキレイ、キキョウ、ジニア
ラナンキュラス、ツバキ達全員の剣撃の音が
火ノ炉決闘場で鳴り響く
全員で斬り合う
「ハァ!!デッ!!オラ!!
グッ!!トォリャ!!ガハッ!!
ウォオ!!!!オラァ!!ハァァァ!!
ハァ!!デッ!!オラ!!シャーッ!!
グッ!!トォリャ!!ガハッ!!
ウォオ!!!!オラァ!!デァ!!」
ラナンキュラス
「グハッッ!!!」
ジニア
「ウグ!!」
アキレイ
「ガッ!!」
キキョウ
「グッ!!」
ツバキ
「ッッ!!」
ソープワイト
「ガハッッッッ!!」
ラナンキュラス
「そんな...雷速について...来れるなんて...」
ソープワイト
「グッ...バカかね...
何のための刃汽知覚だと
思っているのかね!!!!」
アキレイ・ジニア・ラナン・キキョウ・ツバキ
「グハッッッッ」
N
だが、確実にソープワイトの身体は
血に染まっていた。
それと同時にジニア達の身体はシューっと
黒い煙を立て走雷が解けた。
ツバキ
「ウグッ」
キキョウ
「ツバキ隊長!!」
ツバキ
「私に...構うな...」
キキョウ
「刃汽が...私のを分けます!!」
ツバキ
「貴公は...ソープワイトを」
ソープワイト
「グッ...刃汽切れ...かね。だが...
この私に...片膝をつかせるとは
褒めてやろうじゃあないか!!!」
アキレイ
「グッ...キキョウ!!ツバキを頼む!!
こっちは...任せろ!!!」
ラナンキュラス
「ハァ...ハァ...もちろんさ!!!」
ジニア
「貸しやぞ...ツバキ!!」
アキレイ
「ウォオオオオオ!!!」
『崩連•蛇腹炎炎!!!』
ラナンキュラス
『導雷!!!』
ジニア
『砂奏数•砂漠ノ命!!』
N
連なる火炎の玉と雷
砂の弾丸がソープワイトに降りかかる。
ソープワイト
「ヌフフフフッ。時は毒なり」
N
するとソープワイトは不敵に嗤 い
天鵞絨牛鬼を地面に突き刺した。
ソープワイト
「毒は満ちた!!!!!
貴様らは袖をつられて
墓場へと迷い込む!!」
アキレイ
「なんだと?」
ソープワイト
「逃げ惑え千刃花!!」
『狂鬼乱不ノ裏通死番地!!』
N
ズズッと深緑色の結界が火ノ炉決闘場を包んだ。
ツバキ
「何!?」
ジニア
「あかん!!」
キキョウ
「これ...は...マズイです!!
飲み込まれる前に逃げて!!!!」
アキレイ
「走れ!!」
ラナンキュラス
「だめだ!!間に合わない!!え!?」
ジニア・キキョウ・アキレイ・ラナンキュラス
「ッッ!?」
ツバキ
『断絶月時雨』
N
グニュンと4人はツバキに引き寄せられると
半透明の円錐状の防御壁に包まれた。
ジニア
「ハァ...ハァ...助かったわぁ」
アキレイ
「すまんツバキ」
ツバキ
「グッ...断絶月時雨は空間を...隔離する防御結界
触れる事すら...叶わず弾かれる」
ラナンキュラス
「グッ...急死に一生だったね」
キキョウ
「ありがとう...ございます」
ツバキ
「...見ろ。」
アキレイ
「これは...」
N
ツバキ達が見た先は
おどろおどろしい景色が広がっていた。
天井からはボタボタと粘液の様なものが垂れ
砂で覆われた足元は粘液に触れて溶けていく。
ソープワイト
「ヌフフフフッ。
素晴らしい世界だと思わないかね??
この毒が満満た空間では
全てが命取り。出口などない。
一瞬の隙も見せられない死の空間だよ。」
キキョウ
「出口が...ない」
ソープワイト
「鬼ごっこといこうじゃあないか。
もちろん。鬼は...私だがね」
ツバキ
「...解せぬ」
ソープワイト
「まぁ、外の世界と比べれば可愛いものだよ。」
キキョウ
「外の世界?どう言うこと?」
ツバキ
「...何を言っている。」
ソープワイト
「さて、蟻 を殺さぬように始末するのは
骨が折れる作業だ。
しかしそれも大詰め。」
ラナンキュラス
「グッ...回りくどい言い方は
やめたらどうだい?」
ソープワイト
「今、この現状こそ
全てを物語っているとは思わんかね?」
ジニア
「なんやと?」
ソープワイト
「バカかね!!!
まだ分からぬとは...やはりナーベルクの鞘花は
アホゥばかりだよ。」
アキレイ
「何を言っているんだ。」
ソープワイト
「ナーベルクが誇る鞘花の半数以上を
この冥府大監獄に幽閉する事に成功した。
そう言えば伝わるかね?」
ツバキ・ラナン・アキレイ・ジニア・キキョウ
「ッッ!?!?」
ソープワイト
「戦力の分散など初歩中の初歩。つまり...」
アキレイ
「幽閉だと?何を言っている!!」
ツバキ
「やはり...皇帝などいない。という事か。」
キキョウ
「そんな!!私はオトリだった...って事?」
ジニア
「初めから...仕組まれとったんか...」
ラナンキュラス
「だから...時間を稼いでいた。
僕達が...1箇所に集まるまで。」
ジニア
「何が目的や!!!ソープワイト!!」
キキョウ
「今その話しをするって事は...本当に」
ツバキ
「脱出する術が...無いという確信だろう」
アキレイ
「...ナーベルクに何を...何をしたぁ!!!
ソープワイトォオオオオ!!!」
ソープワイト
「何をしたかって?バカかね!!!
情報を撹乱し、私自らが出向き
鞘花を集めた。
考えなくとも分かるじゃあないか。」
アキレイ・ラナン・キキョウ・ツバキ・ジニア
「ッッ!?!?」
ソープワイト
「宣戦布告だよ。」
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N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season30
The ending of a nightmare(完)
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N
おまけ
配役変更一覧
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アキレイ▶︎▶︎▶︎N
キキョウ▶︎▶︎▶︎オルケイディア
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N
時は遡りリナリア達が脱出する数十分前
デイジーの頭の中の記憶から
華四百花の1人であるクリシャンテが天王軍団長
ルビウス=ドレークに連れ去られた事を
確認したオルケイディアは
映像に映る花瓶を調べに九根司令部に向かっていた。
オルケイディア
「グッ...一体何の目的で奴は...」
N
するとダリア城一帯に警告音が鳴り響くと
隊士達が慌ただしく動き始めた。
オルケイディア
「プラムが封鎖を始めたか...」
N
オルケイディアは苛立ちを隠さず
しばらく歩いていると急に立ち止まった。
オルケイディア
「遠い!!!!わざわざ高い場所に
司令部を設ける意味が分からん!
クリシャンテの奴め!!
捕まえたら怒鳴り散らしてやる。」
N
そう言ってオルケイディアはドプッと消えた。
ーー九根司令部前ーー
オルケイディア
「あそこか。」
N
一瞬で移動し
何処からともなく現れたオルケイディアは
司令部の扉を蹴破ると
真っ先に花瓶に向かっていった。
オルケイディア
「...これか。」
N
オルケイディアは花瓶を叩き割ると
中から1枚のメモが出てきた。
そこに書いてあったのは...
オルケイディア
「NCB...どう言う意味だ。
それにこれは...座標?ここは確か...
タッソ平原だな。どう言う事だ?」
N
その後、オルケイディアはNCBと
何度も呟いていた。
オルケイディア
「NCB...NCB...NCB...N... C...B...
Nuclear ...bomb...
核爆弾か!!!!!!!まずい!!」
『剋刃の六・ 人念通!!』
N
オルケイディアはプラム、ヴァンビ
アナスタシア、クーワ、レンゲイに
通信刃術をかけた。
オルケイディア
「千刃花大隊長の名により
特級厳令発令!!
繰り返す!!!特級厳令発令!!!
七刃花隊は皇帝の守護!!
他の華四百花は兵をかき集めろ!!
五刃花隊並びに
四刃花隊は
直ちにタッソ平原へ向かえ!!!
私もすぐに向かう!!!!」
N
ーー場面切り替わり
とある城にてーー
配役変更
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ソープワイト▶︎▶︎▶︎マリガルド
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マリガルド
「懐かしかったですか?団長。」
N
そこでは巨大なモニターの前で
本を片手にダリア城を見つめる男がいた。
配役変更
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N▶︎▶︎▶︎ルビウス
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ルビウス
「いや、そうでもなかったね。ただ...」
マリガルド
「ただ?」
ルビウス
「憂いてるだけさ。
ナーベルクの無知と無謀さをね。」
マリガルド
「そうすか...。
それで、今日は...」
ルビウス
「ぁあ。副団長とマリガルドと僕で
ちょっとしたセレモニーをしよう。」
マリガルド
「副団長??アイツも呼ぶんすか!?!?」
N
すると突然、部屋のドアがバァンッと開いた。
配役変更
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ツバキ▶︎▶︎▶︎サギスケ
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サギスケ
「パラリラパラリラァ!!!
パラリラパラリラァ!!!!!!!」
マリガルド
「おい!!ペンギン野郎!!!」
N
羽毛をなびかせ
サングラスをかけた巨大な鳥の様な生き物が
キコキコとやってきた。
サギスケ
「おうおうおう!!
誰だ!?俺様をペンギン野郎って
ほざいたマリガルドは!!!
あん??ぶっ殺されてぇのか!?ぁん??
俺はペンギンじゃねぇ!!!サギだ!!!」
ルビウス
「ペンクイーンだって姓じゃないか」
サギスケ
「団長!!!それは言わない約束でしょ!?」
N
ルビウスは興味なさそうな様子で
本を読み始めた。
マリガルド
「おい!!テメェ!!
何度言ったらわかんだよ!!」
サギスケ
「ジンゴリカイデキナイクエ」
マリガルド
「んのペンギン野郎!!!!!」
ルビウス
「やめろマリガルド。仲間同士の争いはご法度だ。
いいかいサギスケ。城内は乗り物禁止だよ。」
マリガルド
「降りやがれ!!クソペンギン!!」
ルビウス
「ルールは絶対だよ。サギスケ。」
サギスケ
「クエ?」
マリガルド
「ふざけやがって!!」
ルビウス
「三輪車から降りるんだ。
これで3度目だよ。」
サギスケ
「団長!!!バイクはダメだって言うから
自転車に変えたんすよ?
何で三輪車もダメなんすか!!!
俺に飛べって言うんですかい??」
マリガルド
「乗り物の種類じゃねぇんだよ!!!」
ルビウス
「僕の言い方も良くなかった。
改めて細かく言おうか。
三輪車もスケボーもローラースケートも
自身の足で歩く以外の歩法は禁止だ。」
サギスケ
「俺はね!!風を感じたいんすよ!!!
排気ガスで環境汚染したいんすよ!!!
ずっとここにいてストレスやべぇんすよ!!」
マリガルド
「三輪車じゃ環境汚染できねーぞ。」
サギスケ
「テメェ!!スッこんでろ!!
俺の羽ばたきを喰らいてぇのか?あん??」
マリガルド
「羽ばたけねぇお前がどう羽ばたくが
見ててやるよペンギン野郎!!
ほら、飛んでみろーー」
サギスケ
「カッチーン。
団長。ぶっ殺していいすか??
ちょうど髪型にも飽きたんで
イメチェンしようかと思ったんすよ赤髪にね!!
植毛してやるからこっち来いや!!!」
マリガルド
「髪の毛4本しかねぇくせにイメチェンとか
抜かしてんじゃねぇぞゴラ!!!!」
サギスケ
「カッチーン。
団長。マジでやっちゃってくださいよ!!」
ルビウス
「何で僕がやる事になってるんだ。
2人とも落ち付けないのかい?」
マリガルド
「す、すんません。」
サギスケ
「謝ったって許さねぇぇかんな!!」
マリガルド
「お前に謝ってねぇよ!!!」
ルビウス
「無駄なやり取りが嫌いだって
何度も言っているのに。
いい加減にしてくれないかサギスケ。
これから面白いものが見れるんだ。」
サギスケ
「だって団長!!」
ルビウス
「一つ提案しよう。
君が良ければ外で見るといい。
そうすれば静かに眺めることが出来る。」
サギスケ
「ぇぇ!!!嫌っすよ!!!!!
外出たら死ぬじゃないすか!!!!」
ルビウス
「そうか。死にたく無いのか。」
N
ルビウスはパタンッと本を閉じると
サギスケの方を向いた。
ルビウス
「なら、僕の言う事を聞いた方がいいと思うよ。
早く三輪車から降りなさい。
死にたく...ないんだろ?サギスケ」
サギスケ
「ぁあーあ。あんたが大将だよ!!!」
N
そう言ってサギスケは三輪車から降りた。
ルビウス
「さて、マリガルド、サギスケ。
準備はいいかい?」
マリガルド・サギスケ
「うっす!!!」
N
ルビウスは立ち上がり歩くと
カツカツとブーツの音を立てて
部屋の真ん中で立ち止まった。
ルビウス
「始めようか。」
どうだった?
ラミオラス帝国軍の副団長は濃い奴多いね!!
そして!!!やっとルビウスの登場。
こっからは波乱の幕開けです!!!!
また次回も見てくれよな!!!