Season29 So like an unable phoenix in hot ashes
春だね。
でもコロナのせいで
花見だって飲み会だって
何も出来ないよね。
だけどさ!!
君たちには千刃花があるやないか!!
そんな風に言える男になりたいです。
それと、千刃花ファンクラブ
続々と人数増えてくれて
めっちゃ嬉しい!!
励みになります!!!
みんなありがとう!!
あっ、そうだ。
REN'sJacksonは3/29が誕生日。
そしてこの話数はSE29!!
奇跡だね!!!!
奇跡ついでにこの物語でも
奇跡を見せてあげるよ!!!!!!
では、楽しんで!!
N
前回までの千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜は
煉獄 冥府大監獄にて
10年越しにジュダスは
自身の妹である十鬼槍黒薔薇部隊副隊長
サフィニアと再会する。
しかし、意思疎通が出来ない死人へと
変わり果てた姿に愕然とするも
死闘の末その暴走を止めることが出来た。
それと同時に三刃花隊副隊長代理
ふみ子= 姫詩苑と
共にやって来たKARE8改式 弐號機も
ジジ、リナリア、チョウランの活躍により
ギリギリ破壊する事が出来た。
が、感傷も束の間
もう一体のKARE8改式 弐號機が襲いかかるも
突如、目の前で
真っ二つに切り裂かれてしまった。
そして、土煙が舞うその中で
一同が目にしたのは...。
チョウラン•ジュダス•リナリア•ふみ子•ジジ
「ゴホッゴホッゴホッ」
ふみ子
「え!?ちょっと!!
何であんたがここにいんのよ!!」
ジジ
「チッ...新手かよ...」
N
そこに立っていたのは
なんと、モンティだった。
N
そして、一瞬で
ふみ子
「あっ」
N
ふみ子が消えてしまった。
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N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season29
So like an unable phoenix in hot ashes
----------------------------
ジジ
「ふみ子ぉおおお!!!」
リナリア
「ふみちゃん!!!!」
チョウラン
「ふみ子さぁあああん!!」
ジュダス
「何が...起きてんだ...」
N
整えられたヒゲに逆立つ髪
青いコートと大きなカバン
両手には異彩を放つ短刀を複数本握り
爆風を背に受けながらコツコツと
ブーツを響かせ歩いていた。
しかし、死闘を繰り広げた直後の強襲により
ジジ達の刃汽は底をつきかけていた。
モンティはブリーフケースに耳を当てると
大きなため息をついた。
モンティ
「はぁ。無作為の冷却時間長そうだな。
本当めんどくせぇカバンだな!!
ったくよ!!」
ジジ
((まずい!!
せめて時間を稼がねぇと!!))
ジジ
「おい!!テメェ!!誰だ!!」
リナリア
「止まりなさい!!!
痛い目見るわよ!!」
チョウラン
「そ、そ、そ、そうだ!!
こ、こ、こ、こっちは4人!!
刃術で痛い目みるぞ!!
...って、なんだよこれ!!
僕たちモブみたいなセリフ
言っちゃってるよぉお!!」
ジュダス
「リナリア...サフィニアを頼む。
ここは俺がーーーー」
モンティ
「え!?爆発音で耳がキーンって
なってっから聞こえないんだわ!!
なんて!?!?」
チョウラン
「だから!!!!
よくも僕たちにモブみたいなセリフをー」
リナリア
「違うでしょ!!バカ!!」
ジジ
「動くな!!動いたら容赦しねぇぞ。」
ジュダス
「俺が時間を稼ぐ!!
お前らは逃げろ!!!」
モンティ
「お、ようやく少し耳が聞こえーー」
N
すると、次々とKARE8が
襲来してきた。
リナリア
「嘘でしょ...」
ジュダス
「なんだよ...この数...」
チョウラン
「20体はいますよ!!!」
ジジ
「クソ!!!!!!!」
N
すると、モンティは
余裕の笑みを浮かべながら
周りを見渡した。
モンティ
「はぁ。ラミオラス軍はここ壊す気かよ
おいお前ら。縦一列になって逃げろ。」
ジジ
「誰が従うかよ。」
モンティ
「このままじゃ諸共死ぬぞ?」
リナリア
「敵に黙って従う訳ないでしょ?」
チョウラン
「そ、そうですよ!!!!」
ジュダス
「やべぇぞ!!!KARE8が
こっちに向かってきやがる!!」
モンティ
「まっ。従うわけねーか。
敵だもんな。なら。」
N
すると、モンティはブリーフケースを
開けてタブレットを取り出した。
モンティ
「ぁあ、めんどくせえ。
えーっとKARE8の中枢回路は...と。
チッ!!電波悪りぃな!!!本当!!
あれだけ改善しとけって
散々言ったのによ!!」
リナリア
「まずい!!!
こっちに撃ってくる!!」
ジジ
「走れ!!!!!」
チョウラン
「ぎゃぁぁぁあ!!!」
ジュダス
「クソが!!!」
モンティ
「えーっと。あ、ここかな?
ここだ。あっ違った。」
N
突然、KARE8達が
ミサイルを次々と撃ち込んできた。
ジジ
「あれはやべぇ!!!!!」
リナリア
「みんな伏せて!!!!」
N
ドーーーンッと爆発音が辺りに響き渡る。
ジジ・リナリア・チョウラン・ジュダス
「ガハッッ!!!」
モンティ
「あちゃぁ。
おっ。これだこれ。
マニュアルに変えてっと。ほい。」
N
土煙が舞う中
なんとか爆発を逃れた4人は倒れていた。
ジジ
「グッ...なんなんだアイツ...」
リナリア
「KARE8を...操ってる...」
チョウラン
「僕達...万事休すです...ね。
もう、動けません」
ジュダス
「こんなもん...
死ぬほど乗り越えてきた...
俺は...必ず...ここから出る!!」
モンティ
「KARE8!!」
N
モンティの言葉により
KARE8は横一列に整列すると
モンティはゆっくりと
地に伏せるジジ達に近づいてきた。
モンティ
「一刃花隊副隊長ジジ
六刃花隊副隊長リナリア
同隊副隊長代理チョウラン
三刃花隊副隊長代理ふみ子
そして、謎の青年ジュダス」
ジジ
「ウグッ...俺たちを..始末しに来たの...か」
モンティ
「そうだなぁ。始末をつけに来た。
とでも言おうか。」
ジュダス
「始末...だと?
やれるもんなら...やってみやがれ...」
リナリア
「私達は...千刃花...
ラミオラス帝国には...屈しない!!」
チョウラン
「ぼ、僕は条件により...ます!!」
リナリア
「チョウラン!!!」
チョウラン
「だっ...だって!!生き残る事の方が
ずっと...大事です!!!」
ジジ
「死ぬ為に来てるわけじゃねーんだよ。
生き残るのは...大前提だ。」
ジュダス
「さぁ、どうすん...だ。
いける...か...?ジジ」
ジジ
「答えは...一つだ...」
N
モンティはジジ達の前で立ち止まり
倒れる4人を見下ろした。
モンティ
「数々の死闘、全部見てたぜ。
お前達の実力も全て分かってる。
三看守長 の撃破をはじめ
鬼人化したサフィニア、
KARE8改式 弐號機までも
鞘花でもねぇお前らが
倒してみせた。
フッ。ナーベルク帝国の千刃花ってのは
随分と無茶苦茶しやがる。
ましてや、隊長共は鞘花であるエリカや
副団長であるサラセニア、ジギタリアス
ラミオラスが誇る神滅適合者をも
退けた。まぁほぼ相打ちだがよ。
その上で...見せてやる。
俺とお前達との
圧倒的な能力の差をな。」
ジジ
「どういう意味...だ」
モンティ
「まぁ見てろって。」
N
すると、モンティは
手に持った短刀を5本構えると
前方に投げつけた。
モンティ
「パチン」
『 不意の挟撃 ・切り裂け』
N
短刀が地面に刺さり
モンティが指を鳴らした瞬間
KARE8が次々と
真っ二つに切り裂かれ爆発していく。
その一瞬の出来事にジジ達は
圧倒されていた。
モンティ
「あーうっせぇ!!
耳が壊れるわ!!!」
N
ジジ達はあまりの出来事に
驚きを隠せなかった。
チョウラン
「そんな...刃術でも
なかなか倒せないKARE8が...」
リナリア
「一瞬で...待って。その能力」
ジュダス
「真っ二つにしやがっ...た」
ジジ
「あれは...刃術じゃねぇ。」
モンティ
「ほぅ。見て分かるのか?」
リナリア
「もしかして...いいえ。やっぱり」
間
リナリア
「魔術!!!」
ジジ
「そうみてぇだな。ってことは
奴は...魔術師だ」
リナリア
「やっぱりあれは...
刃術なんかじゃなかった。」
チョウラン
「聞いたこと...あります。
スペリオールでは刃術ではなく
魔術を使うと。
そんな...なんでラミオラスに!!」
ジジ
「ここに来て...第三勢力かよ!!!
聖十字スペリオール魔術兵団!!!」
N
聖十字スペリオール魔術兵団とは
大国スペリオールが有する魔術軍隊である。
ナーベルク帝国に千刃花
ラミオラス帝国に十鬼槍
スペリオールに聖十字。
各国々には固有の軍隊を有しており
この戦乱の世を割拠している。
魔術師とは
魔術を行使する者のことを指す。
ジュダス
「待て!!話が読めねぇ!!!
コイツがここにいるって事は
ラミオラス帝国の人間に間違いねぇだろ!
簡単には侵入出来ねぇんだからよ!」
モンティ
「おー驚いてる驚いてる。
しかも聖十字を知ってんのか。
それに魔術の事までな。」
リナリア
「当たり前でしょ。
いつ攻めてくるか分からない勢力について
調べて無い方がおかしいわよ。」
チョウラン
「ど、どうしましょう!!
魔術に対抗するにしても
僕達はもう刃汽が!!」
モンティ
「まず一つ。
魔術師 ってのは
まぁ、あながち間違いはねぇが
俺は聖十字の人間じゃねぇよ。
あと一応、言っとくが
俺はラミオラス帝国兵であり
冥王兵器軍ヒドラの副所長も勤めてる。」
ジジ
「聖十字じゃねぇけど
冥王兵器軍...ヒドラ!?」
チョウラン
「ヒドラの副所長!?!?!?
でも魔術師 ではあるんでしょ!?」
モンティ
「ラミオラス帝国のメンツは
有名人ばかりだが
俺に関しては初めましてだろ?
俺は表舞台には立ってないからな。
目立つのが嫌いなんだよ。
どちらかと言えば軍人というより
技術者だしな。
魔術師 に関しては
そうだな...家柄とでも言おうか。」
リナリア
「ヒドラって言えば
ラミオラスの軍事兵器を作ってる部隊よね。
技術開発局がいつも後手に回るような
兵器ばかり作り出す天才集団よ。
まさか、魔術が関係していたなんて。」
モンティ
「おっと、間違いがあるぜ。
魔術に関しては俺は一切、
ヒドラでは行使してねぇ。
その必要がねぇんだよ。
ソープワイトが生み出した
科学と刃術を掛け合わせた超科学は
狂気的に凄まじく脅威。
サラセニアがデザインするメカも
どれもイかれてやがるが高性能。
どちらも正直、俺が扱う魔術よりも
秀でてるからな。」
ジュダス
「使える能力を使わねぇなんて
信じられねぇな。」
モンティ
「まぁ確かにな。」
チョウラン
「じゃぁ、刃術と同じように
火をつけたり空飛んだり
いろいろ出来るんですね!!」
モンティ
「そこは色々と複雑なんだが
魔術にだって色々あるんだよ。
俺が得意なのは魔術の中でも
魔力を持った物質を生み出す錬金術。」
チョウラン
「ぇえ!!!
じゃぁ、じゃぁ!!!
黄金も銀もダイヤも!!!
作り出せるんですか!?
もし、出来たら...
億万長者も夢じゃない!!!!
うっひょー!!!!!!!」
ジジ
「黙ってろ!!このバカが!!バチン」
チョウラン
「イッテェ!!!
だって理論上出来ますよ!!」
モンティ
「出来なくもない。」
チョウラン
「ほら!!ジジさんのーー」
ジジ
「殺すぞ!!」
チョウラン
「まだ何も言ってないですよ!!」
リナリア
「言わなくてよかったわよチョウラン」
モンティ
「だが、それは禁忌呪文に指定されてんだ。
よほどバカじゃねぇとやらねぇさ。」
チョウラン
「そ、そうなんですか?
へ、へぇ。ふーん。
偽善者丸出しだ!!!
世の中金だぜ!!!
お金が有れば!!
課金アイテムだって無料と同義だ!!
って言ってやりたい!!」
リナリア
「もう言ってるわよ!!」
チョウラン
「え!?」
モンティ
「見たろ?俺の武器。
完成してから一度だって見せたことはねぇ。
これは黄金よりもずっと価値の高いもんだ。
人工魔導具って言ってな
俺が開発したとっておきの武器だ。」
ジジ
「人工魔導具!?!?
聞いたことねーな。」
モンティ
「予め込めた刃術や神術、魔術
そう言った類いを
封じ込めてコントロールする事が出来る。」
リナリア
「まるで...魔導具じゃない。」
チョウラン
「もし、そんなものが沢山あれば...」
ジジ
「厄介なことになる。」
リナリア
「もしかして...魔導具も創れるんじゃ...」
モンティ
「おっと。魔導具は
錬金術じゃ無理だ。
あれは人が創ったものじゃねぇからな。
元々存在していたものだ。
現代の科学や技術では解明できない謎の鉱石。
だからこそ人工魔導具は
画期的かつ強力な代物なんだよ。」
チョウラン
「す、すごい」
モンティ
「俺も苦労してんだぜ?
対して、ソープワイトは
神滅をコントロールするために
研究を始めた。
そして、神滅を抑制する方法を発見し
擬似的に
刃術と科学と
天空山の能力を使って
神滅に最も近く
より扱いやすい魔装兵器を作り上げた。
さらに決して相容れない
鞘の能力をも加えてな。
ソープワイトは恐るべき天才だ。
流石は団長というだけはある。」
ジュダス
「やっぱり...奴は天空山の...」
ジジ
((嘘は言ってなさそうだが...
何故、こうペラペラと喋る。
まぁこっちとしても好都合だがな。))
N
ジジはリナリア達に目配せすると
一同は小さく頷いた。
モンティ
「ちなみに人工魔導具は
代々俺の家に伝わる錬金術の秘術を
俺が再現し、長年かけて
ラミオラス帝国で培った知識を足した結果だ。
対鞘花特殊魔装兵器にだって劣らねぇ。」
N
するとモンティは短刀を取り出し
ジジ達に見せた。
モンティ
「どうだ。カッコイイだろ?
コイツは"天空ノ刃遮"って言ってな。
魔礎を...ぁあ、お前らで言う刃汽と
刃術を込めた短刀を
点として結んでいって
魔法陣を展開すると色んな技が出せる」
ジジ
「っておい、テメェ!!サラッと
述縛戒放かよ!!」
モンティ
「 述縛戒放?
安心しろ。使うまでもなく
今のお前らに負けるわけねぇだろ?」
チョウラン
「ですよねぇ。僕はすでに
ボロボロですから!!って。
ぇえ!!!!やっぱり
攻撃してくるんですか!!!!??」
ジュダス
「俺らをどうする気だ!!」
モンティ
「安心しろよ。ただの自慢だ。」
チョウラン
「この状況で自慢!?
それに平静を保って話せるなんて...
やっぱり敵ですよ!!!」
ジュダス
「気を抜くなよ...」
モンティ
「はぁ。千刃花って
全員、こんなんなのかよ。」
ジジ
「普通に話す割には
隙が全くねぇのがバレバレなんだよ。」
モンティ
「そろそろ頃合いか。おしっ」
ジジ
「チッ!!やっぱ時間稼ぎか!!
だが俺たちの刃汽も
少しは回復させてもらった!!
逃げ切れるくらいにはな!!
行くぞーーー」
リナリア
「待ってジジ!!!」
ジジ
「なんだリナリア!!」
リナリア
「...モンティ。
あなたはふみちゃんも消した!!
だけどKARE8を倒した!!
一体...目的は何なの!!?」
モンティ
「だから言ったろ?
始末をつけに来たって。」
リナリア
「え?だからそれって」
ジジ
「離れろリナリア!!」
モンティ
「パチン」
『γ強制入居』
N
そしてモンティはブリーフケースを
ブンッッと振るうとリナリアを一瞬で消した。
ジジ
「リナリアァァァァァァア!!!」
モンティ
「いちいち騒ぐなって。パチン」
ジジ
「ふざけやがッッ」
チョウラン
「ジジさん!!!!リナッッ」
モンティ
「パチン。仲良しかよ。」
N
次々とブリーフケースで消し去っていく
モンティを見てジュダスは
サフィニアを抱きしめながら
キッとモンティを 睨 んだ。
ジュダス
「俺は...サフィニアを救えなかった。
だがペチュニアは必ず救う!!
お前に何をーーー」
モンティ
「パチン
おし。完了。
はぁ。KARE8 勢いで
倒しちまったなぁ。
でも実際、冥府大監獄壊されても
面倒だったしなぁー
さてさて、俺も行こうかなっと。」
N
モンティはしばらく歩くと
正門横にある岩壁をグイッと押した。
すると、足元から階段が出現し
そこを下ると目の前には
赤いウサギのジェットコースターが見えた。
モンティ
「 零ーX に今日乗りまくって
吐きそうなんだけど。
初めは参ったなぁ
確認して良かったぜ。
500キロってアホか!!
首が折れるとこだったわ!!
まぁ、ここの入り口は俺しか知らねえから
ここでもいっか。よっと。」
N
そう言ってモンティは
ブリーフケースをパカっと開けると
自らもブリーフケースに吸い込まれていった。
モンティはブリーフケース改め
俺のカバンは別世界の中にいた。
そこは20畳ほどのワンルームの部屋が
1号室から3号室の3部屋存在しており
それぞれ扉で仕切られている。
各部屋には自身のパソコンや
研究資料や開発した機器
医療道具が揃えられ
モンティは集中して作業をしたい時や
サボりたい時によく使っている。
完全防音仕様でもあり
本体であるブリーフケースが
揺れていてもなんら影響はない。
初めて入室する者は個人差はあるが数分間
強制的に吐き気や痺れといった
反作用 がかかる術式が組まれている。
そして何より一番の強みは
このカバンの存在をこの世界で
2人しか知らないという事実である。
モンティ
「さて、アイツらは3号室に
送ったはずだから...っと。ぬぉ!!」
N
モンティは開けた瞬間
何かが飛んできたので
素早く扉を閉めた。
モンティ
「はぁ。反作用だけじゃ足んなかったかぁ。
なんだかんだ強いんだな。あいつら。」
N
モンティはそう言って
恐る恐る扉を開けた。
するとそこには
ジュダスの背中に座ったふみ子が
鬼の形相でモンティを 睨 んでいた。
そして、その後ろにはジジとチョウランが
倒れていた。
ジュダス
「んの...野郎。ドケ!!」
ジジ
「許さねぇぞ...ふみ子!!」
チョウラン
「なんで僕までえぇえ!!」
ふみ子
「黙んな前髪!!!」
ジジ
「グハッ」
チョウラン
「ひぃ!!ジジさんが殴られたぁ!!
あれ?なんかスカッとした!!
ふみ子さん!!是非もう一度グハッッ!!
ぼ、僕のことじゃ...ない...で、す...」
リナリア
「ど、どう言うこと?
ここは何??」
ふみ子
「どうやら...この部屋に入ると
吐き気や痺れを起こすみたいだね。
大丈夫かい?」
リナリア
「...だいぶ動けるようになった。」
ジジ
「動けねぇからって...
覚えておけよふみ子!!」
ふみ子
「あ"ん!?」
チョウラン
「や、やっちゃってください!!
ふみ子さグハッッ!!
い、いや、僕じゃなく...て...」
ふみ子
「ふぅーー。それで?
久しぶりじゃない??
モンティ。いや...」
間
ふみ子
「千刃花 通信刃術
九根 司令 モンティ=ブランゴ=ダンゴ」
ジジ・ジュダス・リナリア・チョウラン
「ッッッ!!?」
ふみ子
「死んだかと思えば...
長い間、ラミオラスに潜入してたとはね。
あんただろ?
千刃花に地図を送って
あたいにメールをよこしたのは。」
モンティ
「まぁな。従ってくれて助かった。
久しぶりじゃねぇか!!ふみ子!!
あ、相変わらず...強引な女だな。」
ふみ子
「ふん。じゃぁ覚えてんだろ?
あたいの腕っ節。
敵か。味方か。どっちだい??
あたいは待ってる間
そこそこ回復出来たんだ。」
モンティ
「忘れてねぇだろ?
俺の術中領域だぜ??
ここは俺のカバンは別世界
良し悪しも全ては俺の気分だ。」
ふみ子
「忘れてんのはあんたさ。
あたいの見立てだと
この部屋だけじゃない。
他にも部屋があるだろ?
科学者と技術者は絶対バレない所に
研究材料や資料を保管するもんさ。
さぁて。
ここをぶっ壊されたく無かったら
正直に吐きな!!!!!」
モンティ
「グッ...相変わらずだなふみ子。
安心しろ。あの日から何も変わってねぇよ。」
ふみ子
「そうかい。」
N
すると、ふみ子は突然立ち上がった。
ジュダス
「グッ!!」
ふみ子
「 ブチュッ
ある時は美少女!!またある時は美女!!
電光石火の 圧倒的暴力 !!
F. L. G!!優雅に参上!!」
モンティ
「迸るパルス!!
この世の 機密警護なんて
俺にかかれば少数派 !!
疾風怒濤の天才ハッカー!!
S. C. Jこと俺参上!!」
間
ふみ子
「よし。それで??
ジニア隊長とは話がついてんだろ?」
モンティ
「一応な。」
ジジ
「待て待て待て待て!!」
チョウラン
「ぇえー!!!何でナチュラルに
話を進めてんの!?!?」
ふみ子・モンティ
「え?」
リナリア
「え?じゃないわよ!ふみちゃん!!
ちゃんと説明してよ!!」
ふみ子
「今の見て分かんなかった?」
チョウラン
「分かるかよ!!!!!!」
N
そして、再びふみ子はジュダスに座った。
ジュダス
「ガハッ!!てめぇ!!!
いい加減にしろ!!」
ジジ
「説明してくれんだよな?
まず、コイツが千刃花だと!?
俺は知らねぇぞ!!」
チョウラン
「しかも九根!?!?
司令は長い間、未着任で
副司令のアパパパーヤンさんが
毎年、俺が来年なるって言ってたような...」
リナリア
「毎年なれてないじゃないそれ。」
ジジ
「俺は...聞いてねぇぞ。
そもそも司令はクリシャンテが
担ってるんだと思ったが?
まさか、別に司令がいたなんてよ。」
モンティ
「はぁ。言っとくけどなぁ。
お前らが戦いやすいように
第四監獄の冷気を
下げてやったり第三監獄の
回転率を操作したり
サルバドル共和国から手引きしたり
アキレイ達を助けに行ってやったり
色々やってやったんだからな!!!
誰のおかげでみんな生きてる...
ってえぇえ!?!?!?!?
アキレイがいねぇ!!
ラナンキュラスも!!
ツバキも!!!!!!!!」
リナリア
「え!?兄さん達がいたの!?」
モンティ
「アイツら!!!」
ジジ
「おい!!説明しろ!!義忠がいたのか!?」
ふみ子
「え!?ラナンきゅんも!?
血の匂いしかしないから
あたい分からなかった!!!!」
モンティ
「ツバキの奴...3人の中でも
1番傷が軽いって言っても
重症だったはずなのに
他2人を回復して連れ出しやがったか!
ったく!!空間で移動しやがったな!!
あのガキ!!
計画が台無しじゃねぇかよ!!!」
ジュダス
「ちょっと待て。
計画があったのか!?」
モンティ
「俺は色んな権限をラミオラスで持ってる。
だからお前らをこのブリーフケースにいれて
そのまま逃げる算段だったんだ。」
ジジ
「だが、ソープワイトの登場で
番狂わせを食らった。
だからジニアを助けに行った...
いや、違うな...」
ふみ子
「どう言うこと!?
ジニア隊長助けにいったわけじゃないの?」
リナリア
「でも、兄さんもラナンキュラス隊長も
ついていった訳だし
目的は救出と援護だとは思うけど...」
モンティ
「まさか...いや、報告したハズだ。」
ジュダス
「なんの話だ!?!?
っていうかドケ!!ふみ子!!!」
ふみ子
「あ、ごめんねジュダスきゅん!!
血が出てたから圧迫止血しようと思って!!」
ジュダス
「嘘つけ!!!」
N
そう言ってふみ子は
ジュダスから
立ち上がらなかった。
チョウラン
「立ち上がらないのかよ!!!」
リナリア
「ふみちゃん。可哀想だから
ジュダスくん。」
ふみ子
「んもう!!
本当男子って素直じゃ無いんだから!!
最初から好きって言えばいいのに!!」
ジュダス
「言うかよ!!」
チョウラン
「なんてめちゃくちゃなんだ...この人。」
ジジ
「お前らうるせーぞ!!!
おいモンティ。
その報告はジニアから受けてたぜ?
受けてたが義忠は自分の目で
確かめるまでは信じねーんだろうよ。
誤報かもしれねぇからな。
あ、そういや、お前らには隠してたが
本来、俺と義忠は
キキョウ救出以外にも目的があったんだ。」
チョウラン
「ぇえ!!?そうなんですか!?」
ジジ
「ぁあ。第零監獄に
収監されてる義統皇帝の救出任務だ。」
N
その言葉に一同は驚愕した。
ふみ子
「ぇええ!!!!!!
皇帝はナーベルク帝国にいるでしょ!?」
チョウラン
「そ、そうですよ!!!!
何言ってるんですか!!!!」
ジュダス
「なんで、皇帝がラミオラスにいるんだよ。」
リナリア
「...ツバキ隊長をはじめ
兄さん、ラナンキュラス隊長
レンゲイ、ジニア隊長、アナスタシアさん
オルケイディア大隊長、プラムさん
私とジジ、そしてクリシャンテさんも。
今の皇帝が偽物だって考えてるのよ。」
ジュダス
「なんだそれ。
お前らの国めちゃくちゃだな。」
ふみ子
「そうなの!?!?
全然気づかなかった!!!
華四百花が2人もいるじゃない!!」
リナリア
「まだ確証は無いんだけど...
だから綿密に調べてたの。」
モンティ
「俺もジニアに頼まれて
色々調べたがそこに関しては
深く入り込めなかった。
俺もあまりコソコソ嗅ぎ回り過ぎても
足がつくからな。
俺の任務はラミオラス帝国の科学力の
究明、及びスパイだったが
意外に難しくてな。
科学力と技術力はなんとかなったが
スパイ活動はなかなか進まなかった。」
ふみ子
「にしても長すぎやしないかい?」
モンティ
「そうだな。
だが、おかげでラミオラスが
どういう国かは分かった。
決して悪い国なんかじゃねぇ。
治安もナーベルクと対して変わらねぇし
いや、むしろ差別主義のない
実力国家としては良い例だとも思う。
ただ、自国には甘いが他国には
容赦しない。残酷で
抜け目のない恐ろしさがある。
ナーベルクにとっては危険だ。」
ふみ子
「...そうね。戦争だものね。」
モンティ
「ラミオラス軍にだって
良い奴はいる。
そいつらとは対話が出来るかもしれねぇ。
だが、ソープワイトやロージアに関しては
話しが別だ。
アイツらはバケモン過ぎて格が違う。
対話のレベルなんかじゃ
どうにもならねぇよ。」
ジュダス
「それで、これからどうすんだよ。」
モンティ
「そうだな。まずは...」
N
するとモンティは
ベッドに横たわるサフィニア近づいてった。
ジュダス
「おい!!俺の妹に近づくな!!」
モンティ
「...サフィニア。」
ジジ
「なんの真似だ。」
チョウラン
「ちょっ!!急に!!」
リナリア
「モンティ...?」
ふみ子
「あんた昔から...変わってないのね。」
N
モンティはサフィニアの頭を撫でながら
切ない表情を浮かべていた。
ジュダス
「...おい。」
モンティ
「すまねぇ...サフィ。
こんな... 年端も...
いかない女の子に...無茶させちまって
助けて...やれなくて...」
リナリア
「どういう...こと?」
モンティ
「俺は...ペチィとサフィを...
妹みてぇに...可愛がってきた。
あいつら...じゃじゃ馬でよぉ...
すぐ物壊すし...わがままだし...
イタズラばっかするけどよぉ...
いつも...いつも...寂しそうだったんだ。
記憶を無くしてんのに
元気なふりしててよぉ。
それが...見てられなくてなぁ...
たまに...寝言でペチィが言うんだよ。
お兄ちゃんってな。」
ふみ子
「え?」
ジュダス
「記憶を無くしたんじゃ...」
ジジ
「キキョウの事も
覚えて無かったんだろ?
マーベラスの時にはよ。」
チョウラン
「そうです!!
まぁでも、お互い会わなさすぎて
気付かないと思いますけど...
現にキキョウ副隊長も
気づいてませんでしたし。」
リナリア
「そうよね。
この場合、お兄ちゃんっていうのは
モンティの事を言ってたんじゃない?」
モンティ
「そうだな。
初めは俺の事かと思って
気にも止めて無かったが
2人の兄と同姓同名の男が今日現れた。
俺は...その寝言を思い出して
ここに来る前に兄の存在を調べた。」
N
すると、モンティの顔は険しくなっていく。
ジジ
「どうしたモンティ...」
モンティ
「ジュダーー」
ジュダス
「待てよ!!
俺のことなんかどうでもいい!!
さっき...KARE8改式 弐號機が
ペチィって言ってた。
それは...それはどういう事だ!!」
ふみ子
「アッ!!そうよ!!
あたいも確かに聞いた!!!
KARE8改式 弐號機は
意思を持ってる!!!!」
リナリア
「普通のKARE8じゃなかったのは
間違いないわ。
あんな数が沢山いたら
正直...手に負えない。」
ジジ
「副隊長二人でやっとの強さだ。
ラミオラス帝国の技術力は
どうなってやがる。」
チョウラン
「お、終わりですよぉお!!
うじゃうじゃ来ないですよね!?
また襲ってきたら...」
モンティ
「わりぃけど
KARE8改式 弐號機に関しては
俺や所長...いやサラセニアは
関わってない。」
リナリア
「関わってない?
でも、副所長でしょ?」
ジジ
「待てリナリア。
ヒドラが関わってないってことは
誰が関わってんだ?」
モンティ
「あれはソープワイトが
生み出したものだ。
それ以外の情報はサラセニアしか
分からないだろう。」
ふみ子
「そんな...」
ジュダス
「おいテメェ。
何か隠してんじゃねーだろうな」
チョウラン
「か、隠してたら
信用なんて出来ませんよ!?」
モンティ
「隠す??
隠してんのはどっちだよ。」
ジュダス
「なんだと!?」
リナリア
「どういう事?ジュダスくん。」
間
モンティ
「ジュダスはサルバドル共和国で
射殺されてる」
ジジ・リナリア・チョウラン・ふみ子
「!?!?!?」
ジュダス
「...どう言う事...だ」
チョウラン
「ぇえ!?死んでるんですか!?」
ジジ
「おい、まさか...」
リナリア
「じゃあ、今ここにいるのは...」
ふみ子
「ジュダスきゅん!?!?
嘘って言って!!!!」
モンティ
「お前の正体は...なんだ?
答えてもらおうか。」
ジュダス
「何言ってんだよ。
俺は死んでなんかいねぇ!!!
現にここにいるじゃねぇか!!!」
ジジ
「返答次第じゃ、敵として処理する」
リナリア
「待ってよジジ!!
昔の記憶は
しっかりあるんでしょ!?」
チョウラン
「そ、そうですよ!!
さっきの戦いでも
沢山サフィニアとの事
話してましたし!!」
ふみ子
「そうよ!!ジュダスきゅんの熱意は
本物としか思えない!!!!!
モンティ!!ジュダスきゅんが
カッコイイからって
嫉妬してんじゃ無いでしょうね!?」
モンティ
「怪しくねぇか?10年姿を消し
突如冥府大監獄に現れ
自身を兄だと名乗る。
ましてや、死亡履歴がある人間だ。
疑うのは当然だろ。
死んでんだからな。」
ジジ
「おい、ジュダス。まさか...」
ジュダス
「ちがう!!!!
俺はジュダス=ギギ=アルマーニ!!
ペチュニア とサフィニアの兄だ!!
ナーベルクのイリス出身で!!!
3人でずっと暮らしてた!!!」
リナリア
「消えた10年は...何してたの?」
ジュダス
「それは...天空山で...」
チョウラン
「記憶が...曖昧なんです...よね?
天空山へは
どうやって行ったんですか?」
ジジ
「サルバドル共和国で何があった。」
ジュダス
「やめろ」
ふみ子
「どうやって生き返ったの?」
ジュダス
「やめろ」
リナリア
「何で逃げてたの?」
ジュダス
「やめろ」
チョウラン
「天空山で何をしてたんですか?」
ジュダス
「やめろ」
モンティ
「どうやって戻ってきた?」
ジュダス
「やめろ」
ジジ
「答えろ」
ジュダス
「やめろ」
リナリア
「答えて」
ジュダス
「やめろ」
チョウラン
「答えてください」
ジュダス
「やめろ」
ふみ子
「答えて」
ジュダス
「やめろ」
モンティ
「答えろ」
ジュダス
「やめろ」
ジジ
「答えろ」
ジュダス
「やめろ」
リナリア
「答えて」
ジュダス
「やめろ」
チョウラン
「答えてください」
ジュダス
「やめろ」
ふみ子
「答えて」
ジュダス
「やめろ」
モンティ
「答えろ」
ジュダス
「やめろ」
ジジ
「ジュダス」
ジュダス
「やめろ」
リナリア
「ジュダスくん」
ジュダス
「やめろ」
チョウラン
「ジュダスさん」
ジュダス
「やめろ」
ふみ子
「ジュダスきゅん」
ジュダス
「やめろ」
モンティ
「ジュダス」
ジュダス
「やめろぉおおおおおおおお」
N
すると、ジュダスの瞳が 金色 に
輝き出した。
ジジ・リナリア・ふみ子・チョウラン・モンティ
「グッ!!!!!」
ジジ
「何だこれ!!」
リナリア
「眩しい!!!」
チョウラン
「み、見えないですよぉ!!!」
ふみ子
「モンティ!!!」
モンティ
「グッ!!押さえつける!!
お前ら!!!ちったぁ我慢しろよ!!」
チョウラン
「ちょ!!」
モンティ
「パチン」
『α強制執行!!』
ジジ・リナリア・ふみ子・チョウラン
「グァァ!!!」
モンティ
「わりぃな!!個別じゃなくて
部屋ごとにしか 反作用 出来ねーんだわ!」
ジジ
「グッ...いいから!!」
ふみ子
「グッ...ジュダス...キュン!!」
リナリア
「何か...おかしい...」
チョウラン
「僕、動け...な...」
N
すると、更にジュダスの瞳は輝きを増す。
モンティ
「 反作用しねぇだと!?
これは一体!!!」
N
そして、ジュダスの声には間違い無い
だが、深く
更に深く
神々 しい声が反響し
部屋中に響き渡る。
ジュダス
「よぉ。千刃花諸君。
実に見事な戦いだった。」
モンティ
「なんだ、その声!!」
リナリア
「別人...なのかしら」
チョウラン
「どうなってるのぉおお!??
怖っ!!怖すぎるぅうう!!」
ジジ
「うるせぇぞ!!バシンッ 」
チョウラン
「イデッ!!!!
ひどいですよぉお!!
ジジさぁぁん!!」
ふみ子
「あんた...誰だい!?名乗りな!!」
ジュダス
「クックックック。
気の荒い連中だぜ全く。
俺は、菩提= 戀三 。
天空山にある
天空寺 総本山 原初の都の最高位
釈尊だ。」
ジジ
「何!?天空山の頭かよ!!」
ふみ子
「なるほど...それが本当なら...ね」
リナリア
「天空山なんて
実在するのかも疑わしいのに..」
チョウラン
「ひぇーー!!
ずっと目が輝いてる!!」
モンティ
「どっちだ...敵か味方か...」
ジュダス
「そもそも...図が高い」
全員
「ガハッッ」
N
刹那、全員が床に叩きつけられた。
ジジ
「何し...やがる!!」
ふみ子
「身体が...動かない!!」
ジュダス
「あまり時間がねぇ。
ジュダスの身体が持たなくなるからな。
この俺様がお前らの思ってる疑問を
解決してやろうじゃあねぇか。
じゃねぇとジュダスの魂が
いつまで経っても救われねぇからな。」
ふみ子
「ググッ...
ジュダス...キュンは...死んだの?」
ジュダス
「ぁあ。間違いなく。」
モンティ
「何!?...じゃぁ偽物じゃ...」
ジュダス
「いいや。本物だ。俺が蘇らせた。
正確には死と生の境目の中で
こっち側に引き寄せた。」
リナリア
「死んだ人間を蘇らせられるの!?」
ジュダス
「選ばれた数少ない者だけだ。」
チョウラン
「10年の間は...一体何を...」
ジュダス
「拳闘僧侶の修行だ。
天空山での修行を終え
下山させた。」
チョウラン
「な、何のためですか?
え!?ちょ!?ぇええ!!
ジュダスさんの身体
浮いてるんですけど!!」
ジュダス
「何のため?
そんなの決まってんだろ。
本人の意思だからだ。」
ジジ
「本人の意思...だと?
何故、俺達にそんな事を教える。」
ジュダス
「クックック俺が言わなくても分かるだろ?
コイツがどう言う想いだったか
どう言う運命を辿ってきたか。
それを思えば、答えは簡単だ。」
リナリア
「妹達の...ため」
ジュダス
「全ては運命の終末に導かれるがままに。
おっと。そろそろ限界みてぇだ。
そうだジーーーー」
N
突然、光が消え、ジュダスはそのまま
床に倒れてしまった。
モンティ
「グッ...何だったんだ...」
ジジ
「菩提= 戀三 ...釈尊」
リナリア
「...天空山って本当にあったのね...」
チョウラン
「でもこれで...ジュダスさんは」
ふみ子
「ジュダスきゅんは本物ってことね!」
モンティ
「...そうみてぇだな。
よし、俺達は一旦、冥府大監獄を脱出する。」
リナリア
「え!?待ってよ!!
兄さん達がまだ!!」
ジジ
「義忠だってまだいんだろ!!」
ふみ子
「ラナンきゅんを置いていけって
言うの!?!?!?」
チョウラン
「ど、ど、どうするんですか?」
モンティ
「いいか。お前達は副隊長、副隊長代理だ。
俺は司令。権限は隊長と同じだ。
俺の命令に従ってもらう。
それにこれはジニアとオルケイディアで
決めた段取りの一つだ。
最優先事項は冥府大監獄からの脱出
俺なら安全に連れ出せる。」
ジジ
「捕まってる皇帝はどうするんだ!!」
リナリア
「そうよ!」
モンティ
「あれはガセだろう。
千刃花を誘き寄せる為のな。
ツバキは必死すぎて分かってねぇ。
そこはジニアに任せろ。」
ふみ子
「...そう。どうやって逃げるんだい?」
モンティ
「このままジェットコースターで
水門までいく。そこから俺が用意した
潜水艦が1隻だけある。それで海から
ナーベルク帝国にあるイリスへと向かう。
そこでツバキ達と合流したら
ナーベルク帝国の迎えが
来ることになってる。」
チョウラン
「え!?潜水艦って
1隻しかないんですか?
キキョウ副隊長達はどうやって...」
ふみ子
「鞘花なら
どうにでも出来るわよ。」
ジジ
「義忠なら
空間を移動出来る。」
リナリア
「兄さんならマグマを無効化出来るし」
ふみ子
「でしょ?大丈夫よ!!」
モンティ
「よし、まずはサフィニアの横に
ジュダスを運ぶのを手伝ってくれ。」
N
そう言うとふみ子とチョウランが
ジュダスをベッドまで運んだ。
ふみ子
「ジュダスきゅん...ごめんね。」
モンティ
「お前らここで休んでろ。
おっと、他の部屋へは行けないからな。
俺と一緒に入るか入室許可がねぇと
扉は開かねぇ。
医療道具はその引き出しの中
トイレは右手奥だ。
それと、お前らクセェから
シャワー浴びてこい。
トイレの横にあるから。」
リナリア
「え!?私...クサイ!?」
モンティ
「気づいてねぇのかよ!!」
ジジ
「てめぇ!!ふざけんな!!
隣のチョウランがクセェから
ニオッてるだけだっつーの!!」
チョウラン
「えー?!?僕ですか!?!?!?
そんな!!!!クサくないですよ!!
ほら!!!嗅いでみて!!」
ジジ
「誰が嗅ぐか!!!バシン」
チョウラン
「イダッ!!恩人に向かって
何するんですか!!」
ジジ
「誰が恩人だ!!!」
チョウラン
「僕ですよ!!!」
ふみ子
「恩人といえばあたいだろ!?
誰が助けに来てやったんだ!!」
リナリア
「ふみちゃんはKARE8改式 弐號機を
連れてきただけでしょ!!!」
ふみ子
「ちょっと!!!
可愛いからって調子乗らないでよね!!
ぁあ!!その顔交換して!!今すぐ!!」
モンティ
「はぁ。騒がしい奴らだな全く。
ほら、いいから風呂入ってこい。
あ、物は壊すなよ!!」
N
そう言ってモンティは部屋を出て行った。
リナリア
「ふぅーー。なんだか
急に疲れちゃった。」
ふみ子
「そうね。あたいシャワー浴びる。
1週間ぐらい入ってないから。」
チョウラン
「クサイのふみ子さんじゃないですか!
謝ってください!!
僕が疑われたんですよ!!」
ふみ子
「え?」
チョウラン
「え?じゃないですよ!!」
ふみ子
「そんな事言って
見返りとしてシャワー
一緒に浴びろって脅す気でしょ!!」
チョウラン
「そんな事言うか!!」
ジジ
「早く浴びてこいよ。」
ふみ子
「何よ!!ジジ!!
いやらしい目で見ないで!!
このエッチ!!!!!!」
ジジ
「見てねぇよ!!!!」
リナリア
「...ジジ?」
ジジ
「やめろ!!そんな目で見てくんな!」
N
モンティサイド
ーー 零-X 乗降口ーー
遥か下には燃えたぎるマグマ
その上空に浮かぶ線路とジェットコースター
モンティは俺のカバンは別世界から
ある物を取り出した。
モンティ
「さて...
最後の落とし前つけてくるか。」
N
そう言うとモンティは
手に抱えた大きな箱をパカっと開けると
その中身をマグマの底へ投げ入れた。
モンティ
「もう邪魔してくんなよ。」
N
そこに入っていたのは
いびつに黒焦げた
生首だった。
モンティ
「...所長」
----------------------------
N
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
煉獄 冥府大監獄篇
Season29
So like an unable phoenix in hot ashes (完)
----------------------------
配役変更
----------------------------
N▶︎▶︎▶︎サフィニア
リナリア▶︎▶︎▶︎ペチュニア
ふみ子▶︎▶︎▶︎N
----------------------------
N
おまけ
N
ここはナーベルク帝国最北端にある
魚と船の町イリス
以前は漁師町としても造船業としても
とても有名な町だった。
そして、ラミオラス帝国軍が
まず初めに手にかけた町でもある。
当時、苛烈を極めた戦争が続き
帝国の守護を手厚くしたナーベルク帝国軍は
最北端の町を見放していたが
以前、ゲイジュやアイビー、ラナンキュラス
アナスタシアの戦闘を機に
国境を護るための
大きな壁を建設してる真っ最中だった。
モンティ
「おー。ジュダス。ここにいたのか。」
N
ジュダスは以前
自身が住んでいた家の跡地に立っていた。
モンティ
「懐かしいか?」
ジュダス
「ぁあ。」
モンティ
「だろうよ。」
N
その寂しそうな顔を見たモンティは
ポケットからある物を取り出した。
ジュダス
「何だよ...これ。」
モンティ
「音声レコーダーだ。
ほれ、聞いてみろ。」
ジュダス
「...ぁぁ」
N
ポチッとボタンを押すと
懐かしい声が聞こえてきた。
----------------------------
サフィニア
「 ゴホン !!
今日の天気は晴れだよ!!
ティンティンはいっつも眠そうです!
今日はぺチィとティンティンと
ピクニックなんだぁ!
この前の実験頑張ったからだって!
やったねぇ!!!!」
モンティ
「おーい。サフィニアどこいんだ?」
サフィニア
「ティンティンはいっつも優しい!!
でもね!足臭いの!!
アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!
あ!!来ちゃった!!」
モンティ
「ったく!!俺から離れんなって!
ほら、アイスクリーム!!」
サフィニア
「ほら、優しいでしょ!?」
----------------------------
サフィニア
「えーっと今日は雨!!」
ペチュニア
「サフィまた録音してるの?
いい加減モンティに返しなさいな。」
サフィニア
「やーだね!!!!
あっ、今日はお休みです!!
ティンティン何してるかな??
でも確か...」
ペチュニア
「血塗収檻祭よ。」
サフィニア
「そうだ!!
じゃぁティンティンいないかな?」
ペチュニア
「なんか手伝うんじゃない?」
サフィニア
「じゃぁトギリ見張ってたら
ティンティンに会えるね!!」
ペチュニア
「何言ってるの?」
サフィニア
「待ち伏せしよっか!!」
モンティ
「おい!サフィ!!
レコーダー返してもらうぞ!!」
サフィニア
「あ!!ティンティン襲来!!」
モンティ
「もう行かねぇーと間に合わねぇから
ほら!!返して...もらうぞ!!」
サフィニア
「あ!!!!!」
----------------------------
モンティ
「これはとある僧侶の物語...
録音したか?」
サフィニア
「えー!これから
ブッダマンを読んでくれます!!
カッコいいよねぇ!!」
ペチュニア
「サフィ良かったね!!」
モンティ
「ほら、読むぞー。
昔々ある所に
大切な人を探す旅に出た僧侶がいました。
山を越え谷を越えて
世界中を歩き回りましたが
大切な人は見つかりません。
すると、僧侶が突然、悪い人達に
追われてしまいます。
怪我を負った僧侶は
途中で力尽きてしまいます。
その時、眩しい光の中で
声が聞こえました。
目覚めると僧侶は
とてつもない力を手に入れました。
風のように早く走り
大地を割るほど力持ちになりました。
その力を手にした僧侶は
平和のために使おうと決意しました。
大切な人を探す旅の途中
色々な人を助けて
悪者を退治していきました。
それでも...っておい。
聞いてんのか??」
サフィニア
「ねぇ、ぺチィ
僕にもブッタマンみたいに
大切に想ってくれる人いるかな?」
ペチュニア
「...そうね。」
サフィニア
「いたらいいな。」
ペチュニア
「いるよ。きっとね。」
モンティ
「ほら、続きまだあるから
って...え!?もう寝たのかよ。ったく。
はぁ。しっかし、この本を
サフィに読ませてくれって
ペチィに渡されたけど
こんな本見たことねーなぁ。
どこで手に入れてんだ?アイツ」
----------------------------
モンティ
「あ、あーあー。おし聞こえるかな。
えー、今日は経過報告する。
被験体は...っておい!!!やめろって。」
サフィニア
「あっ!!ティンティン!!!」
モンティ
「おい!!やめろその言い方!!
邪魔っすんなって!!っておい!!返せ!!」
サフィニア
「えーっとサフィニアちゃんでーす!!
今日のお空は雪だよ!!!
お姉ちゃんとねぇ!!雪合戦したの!!
そしたらね!!街壊しちゃった!!」
モンティ
「ほら、返せ。」
サフィニア
「あっ!!ティンティンを紹介するね!
ティンティンはねぇ...
いつも怪我したら治してくれたり
お菓子くれたりねー!!
ゲームしてくれるの!!!
後は...遊園地連れて行ってくれたり!!」
モンティ
「バカ!!それは内緒だろうが!!!
ほら、もういいだろ...返せ。」
サフィニア
「まだあるよ!!えーっとねぇ!!
ずーっと彼女いないんだって!!!!」
モンティ
「ほっとけ!!!」
サフィニア
「トギリとばーっか飲み行ってるんだって!!
だから彼女出来ないんだよねー!!
アヒャアヒャアヒャアヒャ!!!!」
モンティ
「おい、サフィ!!おれ仕事中だから
返してくれって!!!!」
サフィニア
「だからね!!
サフィが彼女になってあげる!!」
モンティ
「嫌だよ!!
そもそもロリコンじゃねぇし!!」
サフィニア
「ふーん。本当かな??」
モンティ
「本当だよ!!!
ほら、返せって!!!!」
サフィニア
「嫌だねぇ!!!!」
モンティ
「お、おい!!!」
----------------------------
サフィニア
「今日の天気は満月
...なんだか寂しいな。」
ペチュニア
「どうしたの?急に。」
サフィニア
「街に行くとみんな楽しそう。」
ペチュニア
「...そうね。」
サフィニア
「ペチィは寂しくないの?」
ペチュニア
「サフィがいるからね。」
サフィニア
「嘘つき。」
ペチュニア
「え?」
サフィニア
「知ってるもん。
ペチィたまに泣いてるの。」
ペチュニア
「え!?泣いてないよ!!」
サフィニア
「ペチィ...お兄ちゃんって誰?」
ペチュニア
「な、何言ってるの?」
サフィニア
「お兄ちゃんって言ってる時のぺチィ
いっつも泣いてるもん。」
ペチュニア
「...サフィ。モンティは好き?」
サフィニア
「うーん。足臭く無かったら!!」
ペチュニア
「それは病気だから治らないわよ。」
サフィニア
「そっか!!
アヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
ペチュニア
「それで?」
サフィニア
「うーん。優しいよね!!
あ!!僕わかった!!!!」
ペチュニア
「何が??」
サフィニア
「お兄ちゃんって
ティンティンの事!?
ねぇ、そうでしょー?
でもね、ぺチィ!!
ティンティンは
本当のお兄ちゃんじゃないよ?」
ペチュニア
「分かってるよ!」
サフィニア
「ふーん。お兄ちゃんかぁ。
もし、僕達にお兄ちゃんがいたら
あんな感じなのかな?」
ペチュニア
「もっとカッコよくて
強いと思うけど?」
サフィニア
「ヒーローみたいに?」
ペチュニア
「ヒーロー?
うん。そうだね。
ヒーローみたいにね!」
サフィニア
「ヒーローみたいな...
お兄ちゃんいたら...いいなぁ」
ペチュニア
「...なんでサフィ泣いてるの?」
サフィニア
「え?」
ペチュニア
「泣いてるって。」
サフィニア
「泣いてる?え?
何でだろう...ペチィだって
泣いてるじゃん!!」
ペチュニア
「何でだろう...。
お兄ちゃんに...逢いたいから...かな?」
サフィニア
「でも、僕達にはいないよ?」
ペチュニア
「ねぇ、サフィ。
もし、お兄ちゃんがいたら
...なんて言う?」
サフィニア
「決まってるよ。」
ペチィ・サフィ
「お兄ちゃんだーいすきッ」
サフィニア
「何でだろ...涙が...止まらない」
ペチュニア
「ねぇ...サフィ...」
サフィニア
「ん?」
ペチュニア
「こっち...おいで」
サフィニア
「...うん。」
ペチュニア
「おやすみサフィ」
サフィニア
「おやすみペチィ」
間
サフィニア
「スーーースーーーー」
ペチュニア
「いつかきっと...
迎えに来てくれるから。」
----------------------------
N
そこでポチッと切れてしまった。
ジュダス
「...何だよ...これ...
何だよ!!これ!!!!
ペチュニア !!!!!!!!
サフィニア!!!!!!!!!」
N
ジュダスの泣き声がこだまする。
その悲痛な声にモンティも
涙が止まらなかった。
モンティ
「グフッ...わりぃ。助けてやれなくて」
ジュダス
「お前が!!!お前なら!!!
妹達を!!!!助けてやれたんだろ!
何で!!!何でだ!!!!!
お前は!!千刃花なんだろ!!
どうし...て...」
モンティ
「すまな...い。いくらでも
俺を殴ってくれ」
ジュダス
「この!!野郎!!!」
モンティ
「ガハッ!!!
他のラミオラスの奴らも
ペチュニア 達には同情してた。
だが、十鬼槍であるペチュニア と
サフィニアを逃すのは
リスクが大きい。
今となっちゃ...無理矢理にでも」
ジュダス
「アイツらには...お兄ちゃんがいた!!
この!!俺がアイツらの!!
お兄ちゃんだった!!
中途半端な優しさで!!!
兄貴ヅラしやがって!!!!!」
モンティ
「すまなかっ...た。
すまなかった。ジュダス」
※BGMがある場合鳴り止むまで待つ
配役変更
----------------------------
サフィニア▶︎▶︎▶︎N
ペチュニア ▶︎▶︎▶︎リナリア
N▶︎▶︎▶︎ふみ子
----------------------------
チョウラン
「ゥゥウッ。ジュダスさーん」
ジジ
「馬鹿野郎!!
何でお前が泣いてんだよ!」
チョウラン
「だってぇ!!」
ジジ
「隠れてんのがバレるだろ!」
N
そして2人はしばらく
声をあげて泣いていた。
モンティとジュダスの胸の内
そしてペチュニア とサフィニアの胸の内
両方を聞いていたジジとチョウランは
張り裂けそうな胸の痛みを
グッと堪えていた。
モンティ
「...ジュダス。」
ジュダス
「...何だよ。」
モンティ
「サフィは埋めたのか?」
ジュダス
「...ぁあ。」
モンティ
「そうか。
なぁ、ジュダス...気づいたか?」
ジュダス
「何をだ。」
モンティ
「ペチュニア は全て覚えてる。」
ジュダス
「...ぁあ。」
モンティ
「それでも忘れたフリしてた。」
ジュダス
「...だろうよ。
サフィニアを、守る為にな。」
モンティ
「一度、会ったことあるだろ?
潜入した記録を見た。」
ジュダス
「天空山に行く前にな。」
モンティ
「そうか。ペチュニアは
独自で調べてたみたいだな。」
ジュダス
「ぁあ。」
モンティ
「って事は...
守るもんが無くなった今。
ペチュニア はこっち側の人間だ。」
ジュダス
「ぁあ。」
モンティ
「2人でペチュニア を助け出そう。」
ジュダス
「...ぁあ!!」
モンティ
「それで?いつまで隠れてんの?」
チョウラン
「やべ!!」
ジジ
「バレたか!!」
間
リナリア
「えへへ。バレてた?
だって、ふみちゃんが!!」
ふみ子
「ジュダスきゅん!!ちゅき!!」
チョウラン
「バレてなかったぁあ!!!」
ジジ
「よし、普通に来たことにするぞ」
チョウラン
「了解です!!」
ジュダス
「いやバレてっから!!!」
チョウラン
「ひぃ!!!!」
ジジ
「や、やるじゃねぇか!!」
モンティ
「はぁ。
まぁ、あんだけ騒いでたら
人も来るわな。
とりあえず、俺のカバンは別世界で
話そうか。ナーベルク帝国の迎えが来る前に
捕まっても面白くねぇからな。」
N
そう言ってモンティ達は
次々と吸い込まれていった。
そして同時着でピコンッと
メールが入ってきた。
モンティ
「ん?
何だ...えーっと
オルケイディアとレンゲイの連名だ。」
ジジ
「ん?メール?ここは電波...入るのか?」
モンティ
「俺のカバンは別世界は
Hi-Wi完備だ。
しかもフリーパスのな。」
N
そして、各々のMangoroid に
メールの通知音が次々と鳴り響く。
チョウラン・ふみ子・ジジ・リナリア
「あっ」
モンティ
「ちょっと待っとけ。
今、見えるようにする。」
N
そう言うとモンティは指で
Pinphone を弾くと
地図が空中に映し出された。
モンティ
「ん?待て。添付がまだある。
これは...ボイスメールだ。」
N/機械音
((タッソ平原
ラミオラス帝国による襲撃。
直ちに全隊士帰還せよ。
繰り返す
タッソ平原
ラミオラス帝国による襲撃
直ちに全隊士帰還せよ。))
ジジ
「何!?タッソ平原!?
近くじゃねぇか!!!
モンティ!!外に出せ!!!」
リナリア
「タッソ平原なら
もしかしたら見えるかも!!」
ふみ子
「向こうで何が起こってんだい!」
チョウラン
「全隊士って...よほどですよ!」
モンティ
「パチン」
『 Δ強制退去!!』
N
モンティが指を鳴らした瞬間
全員が強制的に外へと出された。
ふみ子
「チョウラン!!方角は!!」
チョウラン
「あっちです!!」
ジュダス
「こっちに丘がある!!」
ジジ
『剋刃 の三!!』
ジジ・リナリア・チョウラン・ふみ子
『走疾!!!』
N
ジジはジュダスを
ふみ子はモンティを掴んで
小高い丘へと駆け登っていった。
チョウラン
「見てください!!!!」
N
チョウランが指差した遠くの空が
赤黒く染まっていた。
リナリア
「...そんな!!!何が起こっーー」
N
すると空が一瞬輝き
ドーーーーンッッという轟音と共に
爆風がジジ達を襲った。
全員
「グッッッ!!!!」
チョウラン
「なんですかこれ!!」
ジジ
「しらねぇよ!!!!!!」
ふみ子
「何が起こって...る...んだい」
N
爆風が吹き止むと
タッソ平原上空には
巨大なキノコ曇が浮かび上がっていた。
ジュダス
「なんだ...これ」
リナリア
「そんな...ひどい」
ふみ子
「キノコ曇...それってまさか」
チョウラン
「ただの...爆発なんか...じゃない」
モンティ
「膨大なエネルギーが凝縮されて
放たれてるって事だ。」
ジジ
「どうなってやがんだ...」
ジュダス
「これが人のやる事...かよ!!」
リナリア
「何で空から...」
ふみ子
「分からない...」
チョウラン
「違います...空からなんかじゃない!!
あれは!!!!!」
モンティ
「宇宙からだ!!!!」
ずーーーーっと
ずーーーーっと
モンティの秘密を
描きたくてウズウズしてた笑
初登場から何か憎めないモンティ
実は千刃花でしたぁ!!ドドン
それと、あの音声レコーダー
SE22では途切れて終わったけど
その続きは絶対この話数で
聞かせようと言う展開も
考えて当時書いてたのでやっとですよ。
ちなみに、任務で疲れて
そのままベッドで横になったあと
ペチュニア はサフィニアが寝たのを
確認すると髪を解いてあげてます。
はぁ。シン・エヴァ楽しかった。