総集篇 The Battle of Sarracenia
総集編!!
連載してると
どうしても場面転換が多いので
一本のストーリーとしては
分かりづらかったと思います。
どういうバトルの流れでどうなったのかとね!
今回はバトルシーンのみを
切り出して再編集したものだと
考えてもらって構いません。
が
連載中には書けなかったことも
描写してますので
見ないと分からない部分もあります。
では、総集編を楽しんで!!
サラセニア▶︎▶︎▶︎N
N
ここは鞘と刃術が誕生したと言われる
伝説の霊峰 天空山。
その上空に浮かぶは
天空寺総本山 原初の都。
そこには楓の間と呼ばれている
巨大な白い壁に沿うように
聖水が流れ落ち
煉獄 冥府大監獄の映像が
鮮明に映し出されていた。
そして、楓の間には
神に最も近い男と言われている菩提と
その臣下沙双がいた。
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N1▶︎▶︎▶︎菩提
N2▶︎▶︎▶︎ 沙双
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沙双
「菩提様。
まだ、いたのですか?」
菩提
「沙双か。
なぁに。面白くてなぁ。
見ろよ。鞘花と神滅適合者の戦いだ。
見ものだろ?」
沙双
「あまり興味ありません。」
菩提
「1視聴者として
楽しめばいいじゃねーか。
こっちは鞘花同士だ」
N
菩提は指をクイッと動かすと
映像が切り替わった。
沙双
「はぁ。
そんな事より仕事をして下さい。」
菩提
「してるじゃねーか。
こうやって観るのも俺の仕事だ。
運命が噛み合う瞬間だからな。」
沙双
「運命...ですか。
惹かれ合う神滅と鞘神
引き寄せ合う鞘花と鞘花
血を血で洗う戦
千年もの間 同じ事の繰り返し。
見てて飽きませんか?」
菩提
「フフッ。別に飽きねーよ。
それぞれの正義を振りかざしてんだ。
浪漫じゃねーか。」
沙双
「少し、肩入れし過ぎでは?」
菩提
「相変わらず堅い女だな。
おっと。面白そうなのが始まるぜ。」
N
そう言って映像を指差すと
更に映像が切り替わり
アキレイとサラセニアが映し出された。
菩提
「運命に抗うのか
身を委ねるのか。それとも...」
沙双▶︎ ▶︎▶︎N2
菩提▶︎▶︎▶︎N1
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N1
作者 REN’sJackson
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
総集篇 The Battle of Sarracenia
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N2
ーーアキレイサイドーー
煉獄 冥府大監獄
右処刑場にて
サラセニア
「会いたかったですよぉぉお!!!
アキレイ!!!!!!!!!!」
アキレイ
「俺には会いたい理由なんてないがな!!!」
N2
サラセニアは腕を払った風圧で火炎を消すと
アキレイと凄まじい攻防を繰り広げていた。
アキレイ(飽きるまで)
「オラ!!!ドリャ!!ォォオ!!」
サラセニア(飽きるまで)
「アイヤ!!ボボボーイ!!ハイッ!!」
N2
アキレイは燃え上がる拳を
サラセニアに叩きこんでいたが
サラセニアは踊る様に避けていた。
サラセニア
「ビリビリ!!ボボボボーイ!!
ンフフッ面倒な炎ですねぇ!!!!」
アキレイ
「悪いが!!喧嘩は昔から!!!
めっぽう強くてな!!」
サラセニア
「ンフフッ!!!!
私めは喧嘩が昔から!!
めっぽう弱くてですね!!!!
よく泣かされ!!ました!!!」
アキレイ
「じゃぁ!!今回も!!泣いてもらうか!!」
サラセニア
「言いましたでしょ?昔の話と!!!!」
サラセニア
「パチン」
アキレイ
「これは!!何のつもーー」
N2
サラセニアが指を鳴らした瞬間
アキレイと共に消えてしまった。
N2
ーー左獄処刑場にてーー
アキレイ
「これは!!!何のつもりだ!!ん?
ここはどこだ...」
N2
そう言ってアキレイはサラセニアの拳を払い
距離を取るとサラセニアは両手を天に向けて
大声で叫んだ。
サラセニア
「ようこそ!!!!
左獄処刑場へ!!!!
熔岩の満ちあふれる床に
逃げ惑う囚人を看守長達が執行する
右処刑場と同じ処刑場です!!!
さぁ、共に!!!祝いましょう!!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!」
N2
突然、歌い踊り出すサラセニアに
アキレイは眉を潜めていた。
アキレイ
「なんだコイツ...」
サラセニア
「ここがあなたの墓場となるのです!!
成金のアキレイ!!!
いや!!!!紅の蛇神ィィ!!」
アキレイ
「よく分からんが
ツバキを巻き込まなくて良さそうだ。
消炭にしてくれる!!!!」
『滅刃 二十•土竜熔岩!!!』
N2
アキレイはサラセニアに向かって
熔岩の砲弾を次々と繰り出すと
サラセニアは左獄処刑場を駆け抜け
鮮やかに避けていく
サラセニア
「さすがは火炎の鞘花...
並の炎熱刃術ではない!!
ですが...ここは私めの舞台!!!
主演はもちろん!!この私!!!
サラセニア•サッチェ•スニッチ!!and
アキレイ•ダグラス•マーティンのWキャスト!!
そうですねぇ...さしずめ...冥府大劇場
"ミュージカル•超芸術家と成金燃者"
なんてのはどうでしょうか!!」
アキレイ
「勝手にやってろ!!!!」
サラセニア
「スパイラル!!!そしてスプラッタ!!!
金しか考えない猿がとある芸術家と出会い
6人の女と恋をするも
金で心を買おうとした猿はなんと!!!
最後は女に手足を奪われるのです!!!
ぁあ!!ステキなストーリー!!!!!
そして、ムーディ!!!」
アキレイ
「全く興味が湧かん。
そんなにベラベラ喋りたいなら
1人で話せ。もちろん地獄でな!!」
『剋刃 二十四•火達磨縛!!』
N2
サラセニアの身体を火炎のロープが
次々と縛り上げて一気に燃え盛った。
サラセニア
「ぉおおおお!!!!!
なんて暖かな炎!!!!!!
まるで神の抱擁!!!!!」
アキレイ
「中級刃術では効かないのは
分かっている。
だが!!!メインはこっちだ!!!!」
『滅刃 四十•鬼火ノ殺弓!!!』
N2
燃え盛る巨大な矢を身動きの取れない
サラセニアに向かって放った。
サラセニア
「流石にコレは!!!!
ビリビリ...ボボボボーイ!!」
N2
サラセニアは力ずくで
火炎のロープを引きちぎった。
アキレイ
「もう遅い!!!」
N2
火炎の矢がサラセニアに到達するも
矢の勢いが止まった。
アキレイ
「何!?受け止めた!?」
サラセニア
「グッ」
N2
サラセニアは両手で矢を握り
後ろへと矢を受け流した。
サラセニア
「グォォォォ!!!!!!!!!!!!!!」
アキレイ
「俺の炎熱系高等刃術を...」
N2
しかしサラセニアの両手は火傷を負い黒くひび割れていた。
サラセニア
「はぁ...はぁ...はぁ...流石です...
千刃花一の攻撃力を誇る
火炎の鞘花ですね。
解放もせず同系統の刃術でこの威力
ツバキやクーワを凌ぐ天井知らずの攻撃力
その攻撃範囲と無限に上がる温度は凄まじい。」
アキレイ
「分かっているなら降参しろ。
お前じゃ俺には勝てん。」
N2
サラセニアは不適に嗤っていた。
サラセニアに
「ンフフフフッ!!!!
聞いていましたか?
今、私めは千刃花一と言ったのです。
ここはどこですか!!??
そう!!ラミオラス帝国!!!!
あなた方の狭い了顕の中での話し。
私はラミオラス帝国 冥王軍副団長!!
そして!!冥王兵器軍ヒドラ所長!!!!
千刃花など取るに足り得ぬ存在ですよ。」
アキレイ
「俺はまだ解放していない。
その調子では解放したら相手にもならんな。」
サラセニア
「ンフフフフッ
そう焦らずに...あなたと会う事は
神のお導き!!!!!!
私めは常に開発した複数の兵器を持ち歩いています。
なぜなら!!
私めは冥王兵器軍ヒドラ所長ですからね!!
今日はその中でも
取っておきの子を見せましょう!!」
アキレイ
「させるかぁあ!!!!」
サラセニア
「ンノンノンノンノンノーン!!
ちなみにまだ役者は揃っていませんよ?」
アキレイ
「なんだと!?」
サラセニア
「さぁ!!!満を辞して登場!!!
この舞台の6人のヒロイン!!!!!!
特とご覧あれぇえ!!!!!!!!」
アキレイ
「何をする気だ!!!」
サラセニア
『KARE8過激団!!!』
N2
サラセニアは内ポケットから
長細い指揮棒を取り出し
6個の黒いカプセルを上に放り投げた。
そして指揮棒を振るうと
1メートルほどの大きさのKARE8が
カプセルを突き破り
機械音を鳴らしながら飛び出した。
更にサラセニアが指揮棒を振るうと
隊列を組みアキレイの前に立ちはだかった。
サラセニア
「ンフフフフッ
私めが改良した特別なKARE8です。
可愛いでしょう?」
アキレイ
「フンッ。小さくなっただけだ。
小型にすれば精度は落ちる!!!」
『滅刃 三十七•灼刺蜂針!!!』
N2
灼熱の無数の針がKARE8過激団へと
襲い掛かる。
サラセニア
「なんと、哀れな...
コレがあのナーベルク帝国を統べる
魔進会社CEOの見識ですか...残念です。
やりなさい...COKARE8!!」
----------------------------
配役追加
N1▶︎▶︎▶︎COKARE8兼任
----------------------------
COKARE8
「ギギガガギギガガ」
アキレイ
「何!?」
N2
サラセニアはクイッと指揮棒を振ると
COKARE8達は
刃術を旋回し避けた。
サラセニア
『陣列• 天死二愛燦燦!!』
COKARE8
『ギッギギギガギッギ』
アキレイ
「かこまれた!!?」
N2
ドドドドドドドッとCOKARE8達による
一斉射撃の銃声が鳴り響いた。
アキレイ
「ただの銃弾なら効かん!!!!」
N2
アキレイは全身を燃え上がらせ
弾丸を弾こうとした。
アキレイ
「ウォォオ!!!!!!
グッ!!!なんだこの威力!!
まさか!!!!!!!
グッッグァアァァア!!!!!!」
N2
怒涛の弾丸を受けたアキレイは
その場で膝をついた。
サラセニアは指揮棒をもう一度振り
COKARE8を自分に引き寄せると
バッと両手を広げた。
サラセニア
「お楽しみは!!ここからですよぉー!!
パチン ショータイムッ!!」
N2
サラセニアが指を鳴らすと
左獄処刑場の照明が暗転した。
そして、サラセニアにスポットライトが当たると
指揮棒を振り回し
COKARE8と共に
明るく歌い踊り出した。
サラセニア
「準備はいーですか?ハイッ
右手は上へ!!左手は腰に!
足を高く上げてステップ♪ハイッ
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ハイッ
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ハイッ
楽しく♪踊ろう!この世界は
地獄さ♪でもいいさ♪殺しちゃえばー♪
そうさ!!燃やしてしまえばいーのさ!
僕の魔法で君をハチのスにしてあげる!!
マシュマロもチョコレートも
みんな燃やしてあげるのさ!!
ぁあ!!なんて悲劇!!
可哀想なサリーちゃん!!
お金しか持たない君には
この素晴らしさがわからないよねぇ!!!!
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ハイッ
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪
ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ ンチャ♪ハイッ」
N2
するとアキレイがゆっくりと立ち上がった。
アキレイ
「下手くそな歌を聴いてる身にもなれ。
まっ、おかげで傷は全部塞げたがな。」
COKARE8
「ギガッギギガガ」
サラセニア
「おかしなこと言いますね。
むしろ、私めが待っていたのですよ。
早々に主役が欠けては
なんの面白味もないですからね?
成金のアキレイ?」
アキレイ
「小さいKARE8に驚いただけだ。
やはり、KARE8は興味深い。
俺の会社でそいつらを
じっくり見させてもらおう」
サラセニア
「ンフフフフッやれるものならやってみなさい。
ナーベルク帝国の科学力など
たかが知れていますよ。」
アキレイ
「今度はこっちから行かせてもらう!!!!」
サラセニア
「ンフフフッ
冥府大劇場
"ミュージカル•超芸術家と成金燃者"
ここに開演を宣言致します。
同時上演..."血塗られた少女"も
お楽しみ下さい。
ビリビリボーイビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!ワチュガナドゥッ ヘッ!!」
アキレイ
「訳のわからん奴だ。
消炭と化せ!!!!」
N2
アキレイは自身の胸に手を当てて
力強く口上を唱えた。
すると、辺りのマグマや岩が燃え上がり
炎に包まれた。
アキレイ
『『天輪 •永久•牙成る心臓
絶えず揺らめく八岐の灯篭
滅せ•滅せ•紅と化せ!!』』
『『紅蓮滅刃•紅大蛇!!』』
サラセニア
「ンフフフッ...鞘の解放ですか...
ンフフフッッンフフフッッ!!!
ようやくこの手で葬れる日が来ました!!
神よぉ!!!!!遂に!!遂に来ました!!
我が神に仇為す
紅の蛇神ィィ!!!!
このサラセニアが殴殺して差し上げます故!!!
COKARE8!!!!!!」
N2
紅大蛇の解放により
マグマが逆巻き
周囲を呑み込んでいく中
サラセニアは指揮棒を振るうと
COKARE8が再び陣形を取った。
COKARE8
「ギギギガガガ!!!ギギギ」
サラセニア
『陣列!!死期•猪鼠獣大行進!!』
アキレイ
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮!!!』
N2
アキレイは真紅の刀身を
小型ミサイルを撃ち込んでくる
COKARE8に向けると
紅大蛇から八頭の炎蛇が召喚され
強烈な咆哮を放った。
アキレイ
「消し飛べぇえええ!!!!!」
サラセニア
「ンフフフッ!!!まだまだまだまだまだぁ!!
そんなものでCOKARE8の大行進は
終わらないですよぉぉお!!!!」
N2
ステップを踏みながら
指揮棒を振るうサラセニアは
撃ち落とされても尚、
リズム良く小型ミサイルを撃ち続けた。
アキレイ
「グッ!!!!」
サラセニア
「ほら!!踊りまーしょーー!!!
陽気に!!!楽しく!!!!
この世界はミュージカル!!!!!!」
アキレイ
「ふざけるなぁぁぁあ!!!!!」
サラセニア
「私は至って真剣ですよ?
芸術を理解出来ないのは
お金に溺れているからではないですか?
成金のアキレイ?」
アキレイ
「何とでも言え!!」
『八岐ノ双璧!!』
N2
16頭の巨大な火炎の大蛇が召喚されると
アキレイを囲うように壁を作り
ミサイルから身を守った。
そして、八岐ノ双璧が
サラセニアに向くとそれぞれの大蛇の目が
赤く光りはじめ咆哮を放った。
アキレイ
「一気に片付ける!!」
『炎蛇大砲• 八岐ノ双撃!!』
サラセニア
「小癪な!!!!!!」
N2
16本もの咆哮が
小型ミサイルを一瞬で消炭にすると
ドーーーーーンっと巨大な爆発が起きた。
アキレイ
「フンッ...やったか...」
COKARE8
「ギッギギッ ギッギギッ
ギッギギッ ギッギギッ」
サラセニア
『防御陣形•不朽名作鉄板歌劇』
アキレイ
「何!?」
N2
COKARE8が
縦に輪を作り大きな光の壁が展開されていた。
アキレイ
「グッ...なんて奴だ...」
N2
煙が晴れるとそこには
ひび割れた障壁と
COKARE8達の姿があった。
サラセニア
「ンフフフッどうですかー?
次々と踊るCOKARE8!!!のステップ!!
そう簡単には破れませんよ。
私めの兵器のほとんどが
鞘花を敵と想定して造られています。
故に想定内ですよ。ンフフフッ」
アキレイ
「それがお前の対鞘花特殊魔装兵器...
ということか...」
サラセニア
「ンノンノンノンノンノーン♪
声紋認証完了していないでしょぉーー?
対鞘花特殊魔装兵器ではないです。
どのみち説明しても成金のアキレイ如き
不届き者には理解出来ませんから
丁寧に説明してやる必要もありません。
そうでしょ?COKARE8?」
COKARE8
「ギギギッ」
アキレイ
「反応した...だと...」
サラセニア
「ンフフフッ
COKARE8はただの鉄の塊ではないですよ?
そうですねぇ。
学習する知能兵器の試作品とでもいいましょうか。」
アキレイ
「知能兵器...だと?」
サラセニア
「KARE8で学習した知識を
共有することによりアップグレードされていきます。」
アキレイ
「まさか!!」
サラセニア
「我が軍が闇雲にKARE8を
放っているわけないでしょ?
情報こそ至高!!!!!
全ては更なる高みの為
はたまた、それが世界の為
そしてそれが、我が神のおぼしめし!!!
愛なのです!!!!!!!」
アキレイ
「殺戮兵器が世界の為だと?
貴様の神はロクな神ではないな。」
サラセニア
「今、何と?」
アキレイ
「貴様の神は大馬鹿者だと言ってるんだ!!」
N2
するとサラセニアの表情が一気に曇り
滲み出る怒りに声を震わせていた。
サラセニア
「邪神が故の蛇神が
我が神を愚弄するとは...
許すまじ許すまじ許すまじ許すまじ
許すまじ許すまじ許すまじ許すまじ
許すまじ許すまじ許すまじ許すまじ」
アキレイ
「貴様ごと灰にしてくれる!!!」
『焔彅ノ劒!!!』
N2
アキレイがそう叫ぶと
紅大蛇の刀身が
赤黒く焼き焦げた大剣へと変化した。
サラセニア
『自動陣形•大愛狂宴ニ死ス!!!』
N2
サラセニアは指揮棒を
バキッとへし折るとCOKARE8達の目が
赤く輝き出した。
COKARE8
「ギギギッギギギッガガガガガ!!!!」
N2
するとCOKARE8達が
一斉に襲いかかってきた。
アキレイは6体のCOKARE8による
バラバラの攻撃を全て焔彅ノ劒でさばいていた。
斬り付けられる度にCOKARE8は
燃え上がるが
すぐさま冷却しミサイルや銃弾の嵐で
反撃してきた。
アキレイ
「グッ!!!なんだコイツら!!!!」
COKARE8
「ギギッギガガガガガ」
サラセニア
「許すまじアキレイ
我が神を侮辱したこと後悔するがいい!!」
アキレイ
「グッ!!さっきから
神だの!!天敵だのと!!言ってるが!!
俺には関係ないことだ!!!!」
サラセニア
「ンフフフ...そうですか...
私はずっと会いたかったんですがねぇ...」
アキレイ
「一体何のことだ!!!!!」
サラセニア
「私が知らないとでも?」
アキレイ
「グッ...邪魔だ!!COKARE8!!」
『炎斬り大蛇•焔刈!!』
COKARE8
「ギギギ!!!」
N2
アキレイはCOKARE8の一体に
焔彅ノ劒の刃の先端をコンッと当てると
その先から圧縮された細長い火炎が吹き出した。
そして、COKARE8を貫いた。
COKARE8
「ガガッガガ...ガガ...ガ」
N2
するとCOKARE8の一体が
シューッと煙を上げて動かなくなった。
サラセニア
「ほぅ...」
アキレイ
「グッ!!段々と動きが速くなっていくのは
勘違いじゃないみたいだな!!!」
COKARE8
「ギギガガ!!!ギギガガ!!」
サラセニア
「1体、されど1体です。
神を侮辱し剰え
私めの可愛いCOKARE8を破壊するとは」
COKARE8
「ギギガガギギ」
サラセニア
「死になさい」
アキレイ
「何をする気だ!!!」
サラセニア
「ンフフフッ...哀れな男ですね。
成金のアキレイ。
まさか、忘れているわけじゃないでしょう?」
アキレイ
「させるかァァァア!!!!」
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮』
サラセニア
「同じ事!!!!」
N2
COKARE8が
防御陣形を展開しサラセニアを守った。
アキレイ
「チッ!!だったら直接斬るまでだ!!」
N2
アキレイはサラセニアに向かって
焔彅ノ劒で斬り掛かった。
アキレイ
「燃えろ!!!!!!」
サラセニア
「フンッ!!!」
アキレイ
「何!?COKARE8で防いだ!?」
N2
サラセニアはCOKARE8を掴み
盾代わりにして攻撃を受け止めた。
COKARE8
「ギギガガ...ガガッ」
N2
ボンッと、爆発し砕け散るCOKARE8
アキレイはその爆発の中
怯むこともなく更に斬り掛かった。
サラセニア
「甘いですよ。」
N2
サラセニアは焔彅ノ劒を
真横から叩き軌道をずらすと
アキレイの顔を渾身の力で殴った。
サラセニア
「ビリビリ...ボーーーーーイ!!!!」
アキレイ
「ウグッ!!!!」
N2
アキレイは足を開いて踏ん張ると
焔彅ノ劒の柄で
サラセニアのこめかみを殴った。
サラセニア
「ガッ!!!
グッ!!今ですよ!!」
COKARE8
「ギギ!!!!!」
N2
すかさず4体のCOKARE8が
ミサイルを撃つも
アキレイは全て叩き落とした。
アキレイ
「行かせるかぁ!!!!!」
サラセニア
「ガッハッ」
アキレイ
「ウォオオオ!!!!」
サラセニア
「ンフフフ!!!!」
COKARE8
「ギギガガ!!!!」
アキレイ
「サラセニアァァァア!!!!」
サラセニア
「ンフフフ!!アキレイ!!!」
N2
アキレイは地面に焔彅ノ劒を刺し
マグマを大爆発させると
吹き出したマグマを操りサラセニアへと向けた。
サラセニア
「グッこれは厄介!!!!」
アキレイ
「火炎の鞘花を舐めるな。
炎であるなら全ては俺の支配下
無論、ここ一帯の熔岩もそれは変わらない。」
サラセニア
「パチン」
N2
サラセニアは次々と瞬間移動で
マグマを避けていく
アキレイ
「逃すか!!!!!」
『這炎蛇喰!!』
「紅大蛇!!サラセニアを追え!!!」
N2
蛇のように地を這う炎が
サラセニアを追尾した。
サラセニア
「マグマと炎の追尾ですか!!!
ンフフフッ!!!!面白いですねぇ!!
邪神にして蛇神!!!
成金のアキレイ!!!」
アキレイ
「余裕が無くなったのか?
顔が焦ってるぞ?」
サラセニア
「ンフフフッまさか!!」
COKARE8
「ギギギガガガガガ」
N2
COKARE8はミサイルを放ち
アキレイを次々と爆破していった。
アキレイ
「こざかしい機械め!!」
サラセニア
「忘れていませんよね?
私にはまだこれがあるってことンフフフ」
アキレイ
「何をだ!!!!」
サラセニア
『『咲け•肉芽 !!』』
N1▶︎▶︎▶︎機械音兼任
機械音
ーー声紋認証 完了ーー
ーーー対鞘花特殊魔装兵器ーーー
ーーー起動しますーーー
サラセニア
『蔓延れ...弔蟲 天獄』
アキレイ
「これは...」
N2
灰色の炎が辺り一面を覆うと
サラセニアの身体に纏わり付いた。
アキレイ
「紅大蛇の炎に勝る炎などない。」
サラセニア
「ンフフフッ
ざわめきが心地よい旋律を奏でます。
そして、今一度、思い出して下さい。
紅の蛇神!!!
懐かしいでしょ?ンフフフッ」
アキレイ
「何のことだか!!!!!!
全て消炭にしてくれる!!!」
サラセニア
「ンフフフッ!!!
喰らい尽くしなさい!!!」
『一ノ蟲•喰玉』
N2
サラセニアは巨大な灰色の玉を作り出し
地面すれすれを勢いよく
アキレイに向かって走らせた。
すると、アキレイは這炎蛇喰を
サラセニアに追わせつつマグマを操り
一ノ蟲•喰玉ごと呑み込んだ。
サラセニア
「ンフフフ。弾けなさいパチン」
N2
サラセニアが指を鳴らすと
一ノ蟲•喰玉は波の様に広がり
ユラユラと灰色の炎が
徐々にマグマを喰らい尽くした。
アキレイ
「マグマを燃やしただと!!??
ありえん......900度の高温だぞ...
高温になるにつれて明るくなっていく炎が
灰色のはずがない...まさか!!炎ではない...
これは......」
N2
その時、アキレイは心の内側から
煮えたぎる怒りが込み上げてきた。
サラセニア
「ンフフフッ。
思い出しましたかー??アキレイ??」
アキレイ
「貴様...」
サラセニア
「言ったでしょ?
情報こそ至高!!!!!
私めは観ていましたよ?
反吐が出るほど
ずっと...ずっーーーーっとね。」
アキレイ
「貴様ァァァア!!!!!!」
サラセニア
「そう!!!!彼を通してね。
名前は...確か...そう!!!」
サラセニア
「ワンダビー•パニーラ」
アキレイ
「サラセニアァァァア!!!!!!」
アキレイ
「ォォォォオオオ!!!!!!」
N1
左獄処刑場にて激戦を繰り広げる
サラセニアとアキレイ。
アキレイは滲み出る怒りが更に燃え上がり
サラセニアが繰り出す灰色の蟲と
COKARE8を次々と焼き払っていった。
それを見たサラセニアはCOKARE8を
カプセルの中へと戻すと不適な笑みを
浮かべていた。
サラセニア
「ンフフフッ!!
これ以上、可愛いCOKARE8を
壊されるわけには行きませんからねぇ
それに...あなたが思うよりも
ずーっと貴重な兵器ですから。
そのかわりと言っては何ですが...
これを...お見せしましょう。
弔蟲• 天獄が織り成す
福音ノ聖十二使蟲!!
その奇跡を!!パチン!!」
『ニノ蟲•鎧百足!!』
N1
灰色の蟲が何箇所にも集まると
人の腕ほどのムカデへと変化した。
アキレイ
「消し飛べぇえ!!!!」
サラセニア
「おっと。成金のアキレイ
容易く燃えるとお思いか?
ンフフフッッ!!!やってみなさい!!!」
N1
無数の黒いムカデがアキレイへ向かって
ザワザワと突撃して来た。
アキレイ
「焔彅ノ劒は絶対燃焼の大剣
炎さえも燃やし尽くす。
それに...忘れたわけではあるまい!!!!」
N1
アキレイはマグマを操りムカデを呑み込んだ。
そして、マグマを足場にサラセニアへと近づいていく。
サラセニア
「ンフフフ!!!
マグマ如き熱量など!!!
このニノ蟲•鎧百足の前では
無意味ですよ!!!!」
アキレイ
「グッ!!何!?」
N1
マグマの中からムカデが
続々と空中へと飛び出してきた。
アキレイ
「燃えろ!!!」
N1
アキレイは焔彅ノ劒で
ムカデ達を斬りつけた。
しかし、ガキンッと弾かれてしまった。
アキレイ
「何だと!?」
N1
アキレイは更に斬りつけたが
またもや弾かれてしまった。
アキレイ
「硬い...。」
サラセニア
「ンフフフッ!!!!
やはり斬られなければ
燃えることはないみたいですね!!
まっ、先ほどから見ていれば分かりますが。」
N1
しかしアキレイは襲いかかるムカデを
高速の剣技で弾いていった。
アキレイ
「ォォォォオオオ!!!」
サラセニア
「ンフフフッ一ノ蟲•喰玉が質より量なら
ニノ蟲•鎧百足は
量より質ですよ。
まぁ、質と言ってもあなたからすると
量も多いでしょうが。ンフフフッッ!!」
アキレイ
((グッ!!あまりにも数が多すぎて
サラセニアまで攻撃をする余裕がない。
それにこのムカデ...
斬り裂けぬほどに硬い表皮で覆われている。
だが先程の蟲と比べれば
全てを喰らい尽くすわけでは無さそうだ...。
かと言って噛まれるわけにもいかん!!))
アキレイ
「ォォォォオオオ!!!」
サラセニア
「ンフフフッ...少々、力技だが素晴らしい剣技
流石は火炎の鞘花ですねぇ
なんと、忌々しい邪神!!!!
我が神の大敵!!!!」
アキレイ
「グッ!!!数が多い!!!」
N1
アキレイがムカデを高速で弾いてるのをよそに
サラセニアはその剣撃の音をリズムに踊りだした。
アキレイ
「グッッ!!グッァッ!!
ガッ!!ダリャッ!!」
サラセニア
「アゥ!!ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!」
アキレイ
「グッ!!このままではラチがあかん!!!」
『業火・焔彅ノ八岐刈!!』
「ォォォォオオオ!!!」
N1
焔彅ノ劒から
火炎の斬撃が次々と繰り出され
ムカデを一気に遠くまで吹き飛ばした。
アキレイ
「貴様も吹っ飛べぇ!!!!!!!」
N1
アキレイは斬撃を飛ばしながら
サラセニアに迫っていった。
サラセニア
「脳筋とは正にこの事。
札束で頬をハタいてあげたいですねぇ。
ねぇ?成金のアキレイ!!」
アキレイ
「現金など持たん!!!!!
リナリアが俺に現金を持たせると思うのか!!」
サラセニア
「ということはカードですか。
ンフフフッ
そこは気が合いそうですねぇ!!パチン」
アキレイ
「壁だと!?」
N1
ムカデが集まり
巨大な壁がアキレイの目の前に現れた。
アキレイ
「邪魔だぁあ!!!!!!」
N1
アキレイは空中を爆風に乗り進みながら
炎の斬撃を次々と撃ち込んでいった。
サラセニア
「パンッ
倒れなさい。ニノ蟲•鎧百足」
アキレイ
「グッ!!!」
N1
サラセニアが手を叩くとそのままゆっくり
しなりながらアキレイを包む様に倒れた。
サラセニア
「やっと食事の時間ですねぇ!!!
喰いつくしなさい!!!!!」
『三ノ蟲・獄虫牢』
アキレイ
「なんだと!?」
N1
アキレイはニノ蟲•鎧百足で作られた防壁
三ノ蟲・獄虫牢の中に
閉じ込められてしまった。
そして、その中は完全なる闇だった。
アキレイ
「...何も見えん。紅大蛇。」
N1
ボッと炎を灯すとニノ蟲•鎧百足の目が
無数に光を反射し赤く輝いていた。
アキレイ
「気持ちが悪いな。」
サラセニア
「さぁ、ディナータイムです!パパン」
N1
ガサガサと蠢くムカデが
一斉に襲いかかってきた。
アキレイ
「あまり俺をナメるなよ。」
『八岐ノ双璧!!』
N1
火炎の壁がアキレイを囲う様に聳え立つと
次々とムカデが熱風で吹き飛んでいく。
すると、サラセニアの声だけが壁の中で
突然大きく聞こえてきた。
サラセニア
「まだまだこれからですよぉ!!!!
あなたはここで死ぬのです!!!
成金のアキレイ!!!!
やはり!!こんなに心躍るのなら
ナーギィクントージャを殲滅して
正解でしたねぇ!!!ンフフフッッ!!!」
アキレイ
「この神経を逆撫する声は...」
サラセニア
「ンフフフッ!!!!
聞こえていまーすかー!??
聞こえますかー!?!?」
アキレイ
「黙れ!!!!」
サラセニア
「ンフフフッ
そう言えば懐かしいですねぇ
お覚えていますか?」
アキレイ
「黙れと言っている!!!!」
サラセニア
「ンフフフッ!!成金のアキレイ!!
私めは知っているのです。
全て!!!全て!!!
知っていますよ!!!!!!
命がけの出会い!!!
懸命な治療!!!!!
穏やかな夜!!!
美しい空!!!!!!!!!!
そして...唐突の別れ...
別れ!!!別れぇえええええい!!!
別れれれれれれれれれれレーェイ!!
ンフフフッ!!!
反吐が出るほどファンタッスティック!!!
夢を見る様なロマンス&ブルース!!!
なんと!!!悲劇なボンボヤージュ!!!
まさに愛!!!!そこには確かな!!
愛がありました!!!!!!!」
アキレイ
「貴様だけは!!!!!
絶対に許さん!!!!!
許すはずがない!!!!!!
サラセニアァァァア!!!!!
燃え盛れ!!!紅大蛇!!」
N1
アキレイがそう叫ぶと
八岐ノ双璧は
メラメラと温度を上げていく。
その業火の中で
アキレイは数年前の記憶を思い出していた。
配役変更一覧
----------------------------
N2▶︎▶︎▶︎ワンダビー
----------------------------
アキレイ
「どうした??」
ワンダビー
「空、、、綺麗、、でした。」
アキレイ
「綺麗、、だった、、な。」
ワンダビー
「新し、、い、、亜那魂蛇、、で、、
一緒に、、見に、、、行きたい、、です。」
アキレイ
「もちろんだ!!!
一緒に見に行こう!!!!!」
ワンダビー
「はい、、約束です。」
アキレイ
「約束だ、、」
ワンダビー
「アキレイ様、、、お願いが、、あります。」
アキレイ
「なんだ?」
ワンダビー
「もう一度、、、抱きしめて、、、くれますか?」
アキレイ
「ぁあ、、」
ワンダビー
「あった、、かい、、なぁ
アキ、、レイ、、さ、、ま、、」
アキレイ
「おい、、おい!!!!
ワンダビー!!!ワンダビー!!!!
一緒に、、空を見に行くんだろ!!??
一緒に、、、、空、、、を、、」
----------------------------
N1
そして現在
アキレイ
「グッッッ
グァァァア!!!!!!!!!!」
サラセニア
「ンフフフッ!!!もっと!!!もっと!!!
邪神の断末魔を響かせ!!
フォルテ!!!フォルテッ!!!
フォルテッシモ!!!!!!
フォルフォルフォルフォルテッシモ!!
アンダンテ!!!アンダンテ!!
クレッシェンドォォオ!!!!
クレクレクレクレクレッシェンドォォオ!!
フゥーーーーーー。うるさいですね。」
N1
そう言って
音声を切ったサラセニアは
空中を人差し指でタッチすると
壁の中の映像がブォンと浮かび上がった。
その脇には心拍数や体温などと言ったバイタルが
表示されており、アキレイを観察していた。
サラセニア
「あの中は500℃ですか...
まぁ想定内ですねぇ。
三ノ蟲・獄虫牢はこんなものではやられません。
アキレイはどうでしょうか。
フムフム。体温上昇してますねぇ。
これだけの炎の中でたったこれしきの上昇率。
36.7℃やはり火炎の鞘花は侮れませんね。
心拍数は...128か...血中酸素濃度80%少し低い。
食事が終わるまで暇ですねぇー。
暇ですねぇ。歌いましょうか!!
踊りましょうか!!!」
N1
サラセニアは華麗にステップを踏んで
歌い踊り始めた。
サラセニア
「グリッター♪グリッター♪
輝くお日様♪
飛んでけ跳ねてけ蝋の翼で♪
傲岸不遜の輩は飛び立つ♪
自由に羽ばたく翼を広げて
隣の町から海をも越えたら
さぁ!!!お次は天国さぁ!!
神をも恐れぬ少年はいく
自由をその手にどこまでもいく
我こそ神だと言わんばかりに
グリッター♪グリッター♪
輝くお日様♪
飛んでけ跳ねてけ蝋の翼で♪
傲岸不遜の輩は飛び立つ♪
その身を焦がしてどこまでもいく
翼を溶かしてどこまでもいく
その身を置き去りどこまでもいく
グリッター♪グリッター♪
輝くお日様♪ 輝くお日様♪...ヘイ!!!」
ワンダビー▶︎▶︎▶︎N2
N2
恍惚とした表情で
ふと、サラセニアはモニターをみた。
ピピピピピピーーーっと警報が鳴っていた。
サラセニア
「何ごとですか!!!!
これは!!!!
気温...上昇......600...700....800...900!!!
まさか...これでは!!奴自身も持たない!!
まだ、、上がるのですか!!!!!」
1000!!!!!!なっ、、2000℃!!?
有り得ない!!!有り得ーーーー」
N2
ドーンッと轟音が鳴り響く。
ニノ蟲•鎧百足が形作っていた
三ノ蟲・獄虫牢が
全て溶け霧散していった。
サラセニア
「何です...と...」
N2
そして、巨大な火柱が天井を貫いた。
その下にサラセニアを睨みつける
ボロボロになったアキレイの姿があった。
アキレイ
「貴様だけは...許さん」
N2
サラセニアはとっさに手を前に出して叫んだ。
サラセニア
『四ノ蟲・虫々劣射!!』
N2
弾丸の様にサラセニアの両手の指から
アキレイに向かって蟲が発射された。
サラセニア
「アイヤイヤイヤイヤイヤイヤーーーッ
何!!?!?」
N2
しかし、弾丸はアキレイに届く前に燃え尽きてしまった。
アキレイ
「そんな...蟲コロなんて効かん...」
N2
ゆっくりと近づいていくアキレイの足元は
ジワジワと溶けていた。
サラセニア
『一ノ蟲•喰玉!!』
『ニノ蟲•鎧百足!!』
『四ノ蟲・虫々劣射!!』
N2
次々と技を繰り出すサラセニア。
だが、やはりアキレイには届かなかった。
アキレイ
「無駄だ。
貴様を殺す準備は整っている。」
N2
更に燃え上がるアキレイの姿は神々しく
焔彅ノ劒を携え
圧倒的な刃汽を放っていた。
アキレイ
『炎斬り大蛇•焔刈!!』
サラセニア
「グッ!!また光線ですか!!!!
こんなもの!!!!!」
『五ノ蟲・盾塊虫』
N2
圧縮された炎の光線が
黒く巨大な虫の盾と衝突した。
サラセニア
「この威力...先ほどよりも...!!!
ビリビリ...ボボボボボボボーイ!!
グッ...押し負け...」
アキレイ
「無駄だと...言っている!!!!」
サラセニア
「ん!!コレは!!燃えッ!!!
ギャァァア!!!!!!!!!!」
N2
光線は盾を貫通し
サラセニアの肩を貫いた。
サラセニア
「ガハッッ!!!!
ウグッ成金の...
いや、これが...神の鞘をその身に宿した火炎の鞘花...
アキレイ...
ンフフフッ!!!ンフフフッッ!!!!
まだ私めにはこれがある事を忘れていませんか!?
我々神滅適合者の真の能力ですよぉ!!!!」
アキレイ
「真の...能力だと...!?」
サラセニア
「特と!!!ご覧あれ!!!!!
我が神の大敵!!!
紅大蛇ィィイ!!!!!
神よぉ!!!!!
我が身体に慈愛と尊厳をもたらしたまえ!!!!
『最大輪!!!!!!』
N1▶︎▶︎▶︎機械音兼任
機械音
ーー声紋認証 完了ーー
ーーー対鞘花特殊魔装兵器神滅ーーー
ーーー起動しますーーー
アキレイ
「させるか!!!!!」
N2
アキレイは更に燃え上がると
空気中の水分が蒸発しマグマさえも干上がった。
サラセニア
『六ノ蟲•蠱毒ノ晩餐!!』
アキレイ
『千年焔•八岐ノ蟒蛇!!』
N2
猛烈な刃汽が左獄処刑場を包む。
アキレイの身体は紅蓮の炎に包まれ
次々と吹き荒れる熱風で岩やマグマが蒸発していく。
そして、煉獄 冥府大監獄に
巨大な八岐大蛇が出現し
アキレイはその中に飲み込まれていった。
N2
一方、神滅兵器を解放し
最大輪を発動したサラセニアの周囲は
灰色の竜巻きが巻き起こっていた。
サラセニア
「幼虫から蛹へ!!!
そして!!!蛹から王へ!!!
サラセニア!!オン!!ステージ!!!!!!」
N2
サラセニアがそう叫ぶと
花が咲く様に竜巻きが割れ
その中からサラセニアが異形の姿となって現れた。
N2
竜巻きが割れたと同時に骨の残骸が
左獄処刑場全体の足場へと波の様に広がっていく。
アキレイ
「これが真の能力...
服も変わり触覚も...羽も生えただと...
まさか...これが鬼人化か!?」
サラセニア
「ンノンノンノンノンノーン!!
私めは只今より王となり頂点となる。
まさに私めに相応しい姿!!!
そう!!最大輪!!
そして!!!!舞台は終幕です。」
アキレイ
「ふざけるな。言っただろ。
貴様を殺す準備は整ったと!!!
ウォォォォオ!!!!!!!!!」
N2
燃え盛る千年焔•八岐ノ蟒蛇が
次々とサラセニアに襲い掛かった。
サラセニア
「これが千年万花...
まさに荘厳ですねぇ...だが!!その炎さえも届きません!!パチン
出でよ!!!!
一ノ蟲•喰玉!!
ニノ蟲•鎧百足!!
三ノ蟲・獄虫牢!!
四ノ蟲・虫々劣射!!
五ノ蟲・盾塊虫!!」
N2
ガサゴソと足場に広がる骨の山から
5メートルほどの巨大な虫たちが出現した。
アキレイ
「消炭と化せ!!!
なっ!?燃えないだと!?」
サラセニア
「ンフフフッッンフフフッッ!!
先ほど、三ノ蟲・獄虫牢に
閉じ込めた際にデータは採らせて頂きましたよ?
成金のアキレイ!!!」
アキレイ
「なんだと!?
紅大蛇の刃汽を解析したというのか!!」
サラセニア
「ンフフフッッ。
私めの六ノ蟲•蠱毒ノ晩餐は
相手のデータに基づき具象化するのです。
よって!!!紅大蛇の刃汽から作られた
その炎の抗体を作らさせてもらいました。
故に!!!!!
その炎には耐性があるのですよ!!
さぁ!!!やるのです!!!」
アキレイ
「千年万花を甘く見るな!!
掻き消えろ!!!」
『崩連•蛇腹炎炎!!!』
N2
連なる炎の塊が八頭の大蛇から
一気に吐き出された。
サラセニア
「ンフフフ!!!まだまだまだまだ!!!」
N2
巨大な虫は火炎の玉を避けながら
真っ直ぐアキレイの元へと向かっていった。
アキレイ
「押し切る!!!!
ウォォォォオ!!!!!!!」
N2
アキレイは八岐ノ蟒蛇を
焔彅ノ劒で操りながら
火炎の衝撃で押しのけて行った。
アキレイ
「無限に上がり続ける温度に
冥府大監獄が焼き尽くされるか
お前が焼き尽くされるのが先か
どちらか一つ!!!!!
消えろ!!サラセニア!!!!」
サラセニア
「グッ!!!なんて炎!!!!
このままでは本当に冥府大監獄が
焼き尽くされてしまいますね!!!」
アキレイ
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮!!!!』
サラセニア
「ウグッ!!火炎放射か!!!
どの技も通常時より遥かに威力が増している!!
五ノ蟲・盾塊虫!!守りなさい!!!」
N2
サラセニアが叫ぶと
巨大な虫がゴロゴロと転がり
サラセニアに覆いかぶさった。
アキレイ
「なるほど...今、防いだな?
防いだという事は
貴様は完璧な抗体など手にしていない!!
このまま畳み掛ける!!!!」
N2
アキレイは4体の虫に1頭ずつの火炎を浴びせ
残りを全てサラセニアを守る虫に向けた。
サラセニア
「アガッ...なんて熱量!!!
酸素が...蒸発していく!!!!
ビリビリ...ボボボボーーーイ!!!!」
アキレイ
「虫が丸まって逃げただと!?
グッ!!!待て!!!サラセッッ!!
なん...だと?」
N2
この時、アキレイは自身の目を疑った。
何故なら、千年焔•八岐ノ蟒蛇の中に
侵入してくる者がいたからだ。
アキレイ
「俺だと!?」
N1▶︎▶︎▶︎七ノ蟲•業虫
サラセニア
「ンフフフッッンフフフッッ
言ったでしょう?
データは採らせてもらいましたと。
容姿も骨格も再現度は忠実
でも、唸るようなその声とヘアスタイルは
私めの美意識に反するので変えさせて頂きました。
それにややこしいですからね!
同じ声が反響するのは!!ンフフフッッ」
アキレイ
「ふざけるな!!!!
俺はそんな訳のわからん顔も
髪もしていない!!」
サラセニア
「この芸術的フォルムを
常人たるあなたには理解できないでしょう!!
見せてやりなさい!!!」
『七ノ蟲•業虫!!』
七ノ蟲•業虫!!
「ウォォォォオ!!!!!!」
アキレイ
「何!?...この刃汽!!!!!
まさか!!!!!!ありえん!!!
させるかぁああ!!!!!!!」
N2
アキレイは一頭の大蛇を
七ノ蟲•業虫へと向けた。
サラセニア
「させませんよ。」
アキレイ
「グッ!!!サラセニアァァァア!!!」
N2
サラセニア自身も八岐ノ蟒蛇に侵入し
アキレイに殴りかかった。
アキレイ
「ガッハ!!!
見た目に反して力が増したかサラセニア!!
だが八岐ノ蟒蛇の中は
火炎の鞘花でなければ耐えられん。」
N2
焔彅ノ劒を振りかざし
サラセニアに斬りつけようとしたその瞬間
七ノ蟲•業虫
『千年焔•八岐ノ蟒蛇!!』
アキレイ
「何!?」
サラセニア
「アガッ!!」
N2
突如、ドーーーーンッと
左獄処刑場全体に巨大な爆発が起きた。
アキレイ
「ありえん...紅大蛇以外に
この千年万花が使えるなど...」
サラセニア
「ンフフフッッ
何を驚いているのですか?
何度も言わせないで下さい。
私めの六ノ蟲•蠱毒ノ晩餐は
相手のデータに基づき具象化するのです。
もちろん紅大蛇や千年万花が
例外なわけないでしょー?」
アキレイ
「こんな事が...あるのか...
鞘花の奥義までも...」
七ノ蟲•業虫
「貴様はここで吹っ飛べ。千刃花」
『炎蛇招来•八岐ノ咆哮!!!』
アキレイ
「グッ!!まずい!!!!!」
『八岐ノ双璧!!』
N2
七ノ蟲•業虫による八岐ノ咆哮を
アキレイは16壁の炎で防いだ。
サラセニア
「私達もいますよ?成金のアキレイ。」
N2
防壁の裏側に回り込まれたアキレイは
巨大な5匹の虫と空を飛ぶサラセニアに挟まれた。
サラセニア
「引きずり出します!!!」
N2
八岐ノ蟒蛇の火炎の中を
突入してくるサラセニアと巨大な虫たち。
徐々に衰退していく虫の動きはニブかったが
サラセニアは顔を歪ませながら
アキレイに襲い掛かった。
七ノ蟲•業虫
「サラセニア!!!こっちは任せろ!!」
サラセニア
「生意気...ですよ!!アキレイの分際で!!」
アキレイ
「グッ!!!ややこしい!!!」
サラセニア
「アイヤイヤイヤイヤイヤイヤー!!!!」
アキレイ
「クソッッ!!邪魔だぁ!!虫ケラ共ォオ!!」
『業火・焔彅ノ八岐刈!!』
サラセニア
「また飛ぶ炎の斬撃ですか!!」
七ノ蟲•業虫
『炎斬り大蛇!!』
アキレイ
「偽物の炎にこの防壁は破れん!!
燃え盛れ!!八岐ノ蟒蛇!!!」
N2
八つに分裂した炎の斬撃は
サラセニアと虫たちに直撃し
16壁も立ちはだかる防壁は更に燃え上がった。
サラセニア
「ガハッ!!!」
七ノ蟲•業虫
「もらったぁああ!!」
アキレイ
「何!?グァァァア!!!!」
N2
七ノ蟲•業虫は自身の八岐ノ蟒蛇から離れ
アキレイの八岐ノ蟒蛇の中へと侵入し
アキレイの腕を貫いた。
アキレイ
「ガッッッ」
サラセニア
「喰らい尽くしなさい!!
これが最後の晩餐ですよ!!」
アキレイ
「させる...か!!アガッッッ!!」
N2
その隙を見逃さなかった虫たちは
アキレイに襲い掛かった。
アキレイ
「グッ!!
ウォォォォオ!!!
さばき...きれん!!!!!!」
N2
アキレイは七ノ蟲•業虫の刃を引き抜き
焔彅ノ劒で応戦するも
サラセニア、七ノ蟲•業虫、5匹の虫の猛攻を
ギリギリの中で受けていた。
斬り裂かなければ燃焼できない焔彅ノ劒を
5匹の虫は硬い表皮で弾いていった。
アキレイ
「オラァ!!」
サラセニア
「アイヤァ!!!」
七ノ蟲•業虫
「ドォオァ!!!」
アキレイ
「ウラァ!!」
サラセニア
「アイヤアイヤァ!!!」
七ノ蟲•業虫
「オラァ!!!」
アキレイ
「ゴォッラ!!!!」
サラセニア
「ボボボーイ!!!!!」
七ノ蟲•業虫
「ウォォオ!!!」
アキレイ
「ンヌっ!!!!!」
サラセニア
「ソイヤッ!!!」
七ノ蟲•業虫
「オラオラオラッ!!!」
アキレイ
「アリャ!!!!」
サラセニア
「ホタッ!!!」
七ノ蟲•業虫
「ザダダダダ!!」
アキレイ
「ヌオオオオオオ!」
サラセニア
「ソイヤッサー!!」
七ノ蟲•業虫
「ドドドドォオ!!!」
アキレイ
「グッ!!」
サラセニア
「テイテイテイ!!!」
七ノ蟲•業虫
「テェゴオオオオシ!!!」
アキレイ
「ウラウラウラウラ!!!」
サラセニア
「ピーヤピーヤ!!!!!」
七ノ蟲•業虫
「テイヤァ!!!!!!」
アキレイ
「ギヤットォオオ!」
サラセニア
「ヲワタァアッ!!!」
七ノ蟲•業虫
「消炭と化せ!!!!!!」
サラセニア
「アキレェェエエエエイ!!!」
アキレイ
「ガハッ!!!!!!!」
七ノ蟲•業虫
「ウォォォォオ!!!!
『炎斬り大蛇 焔刈!!』
アキレイ
「ガッッ!!ゴホッゴホッゴホッゴホッ!!」
N2
七ノ蟲•業虫の放った火炎の光線が
アキレイの腹を撃ち抜くと
ドサッとアキレイは膝をついた。
アキレイ
「ガハッ!!まず...い」
サラセニア
「やりなさい!!」
N2
サラセニアの言葉に呼応し
虫たちがアキレイに襲い掛かる。
アキレイ
「ウォォォォオ!!!!!!
舐めるなぁあ!!!!!!!!!」
『纏焼•焔彅ノ八岐刈!!』
七ノ蟲•業虫
「何!?」
N2
アキレイは焔彅ノ劒を
燃え上がらせるとギリギリまで引き寄せて
五体の虫に直接斬撃を浴びせた。
すると、斬り付けられた虫たちは燃え上がり
次々と破裂していった。
サラセニア
「おのれぇええええ!!アキレイ!!!」
アキレイ
「ウグッ...八岐ノ蟒蛇の中で
俺の斬撃を喰らって無事だと思うな!!
何が紅大蛇の抗体だ!!
笑わせるな!!!!!!
所詮は二番煎じの真似事!!
さぁ...来い!!サラセニア!!七ノ蟲•業虫!!
お前ら全員!!!消炭にしてやろう!!」
N2
すると、サラセニアはプスプスと
焼け焦げていく我が身を見て顔を歪ませ
七ノ蟲•業虫に向かって叫んだ。
サラセニア
「グッ!!七ノ蟲•業虫!!
我々もそろそろまずいですよ!!
一度、八岐ノ蟒蛇の中から
離れます!!!!!」
七ノ蟲•業虫
「なんでだ!!このまま押し切る!!!」
サラセニア
「うるさいビリビリボーイ!!ですね!!」
七ノ蟲•業虫
「何をする!!!!」
N2
サラセニアは七ノ蟲•業虫を連れて
八岐ノ蟒蛇の中から消えていった。
アキレイ
((はぁ...はぁ...はぁ...千年万花を
解くわけには...いかない...が...
このまま中にいては俺も...燃え尽きてしまう...
まずい...神滅適合者の力は
鞘花と同等かそれ以上かもしれん。
神の力に...対抗するとは...一体どんな兵器なんだ...
あまりにも強大過ぎる...))
N2
ーーサラセニアサイドーー
アキレイの八岐ノ蟒蛇と
七ノ蟲•業虫の八岐ノ蟒蛇が
攻防を繰り広げている一方で
七ノ蟲•業虫とサラセニアは
息も絶え絶え話していた。
サラセニア
「グッ...流石にこのままではまずいですね...
左獄処刑場の温度は
すでに常人では...生きていけない温度です。
抗体が無ければ死んでしまうほどに強烈...
これほどまでに...千年万花が
強大だとは予想外でした。
それに、八岐ノ蟒蛇の中では
圧倒的にアキレイが有利です...
とにかく奴を引きずり出さねば...」
七ノ蟲•業虫
「俺が行く。お前は休んでいろ。」
サラセニア
「ンフフフッッ...聞いていましたか?
すでに左獄処刑場にいるだけで
命がけなんですよ。
左獄処刑場の空気口も
溶けて塞がってしまっています。
このままでは何をしようとも
まずいですねぇ。
手を打たなければ。」
七ノ蟲•業虫
「俺なら大丈夫だ。
紅大蛇の火炎は効かん。」
サラセニア
「どんなに火炎が意味をなさなくても
酸素が無くなれば死にます。
酸素...。そうです!!第四監獄さえ
開ければ紅蓮地獄の空気を取り入れられますね。
少しはマシになるでしょう。」
七ノ蟲•業虫
「なら俺がいく。」
N2
そう言って七ノ蟲•業虫は走り出した。
サラセニア
「待ちなさい。そっちは右処刑場ですよ。」
七ノ蟲•業虫
「そうか。ならば!!」
サラセニア
「そっちは行き止まりですよ。
モンティに頼んで開けてもらいますから
あなたはアキレイに集中するのです。」
七ノ蟲•業虫
「分かった。」
サラセニア
「...アキレイの方向音痴まで
取り込んでしまいましたか...
この能力はバグまで
コピーしてしまうのが良くないですね。
次回は調整しましょう...」
七ノ蟲•業虫
「サラセニア...奴の刃汽が揺らいだぞ。」
N2
サラセニアは聞く耳を持たず
おもむろにPinphone を取り出した。
サラセニア
「あーー。聞こえますか?モンティ副所長?
第四監獄の扉を
ただちに開けなさい。
このままでは冥府大監獄が
壊れてーーーーあっ」
N2
サラセニアのPinphone は溶けてしまった。
するとすぐに勢い良く風が左獄処刑場を
吹き抜ける。
七ノ蟲•業虫
「なんだこの突風は!!!グッ!!」
N2
更にバチバチと空気中に電気が走った。
サラセニア
「モンティがやってくれました。
第四監獄の極寒の風が
一気に左獄処刑場に流れ込んだようです。
これより左獄処刑場は
少々荒れますよ。」
七ノ蟲•業虫
「なんだと!?」
N2
ーーアキレイサイドーー
アキレイは走馬灯の様に
少年ワンダビーとの過去を思い出していた。
その度に悔しさが滲み、拳が震える。
あの屈託のない笑顔が脳裏から離れなかった。
アキレイ
「ワンダビー。
お前の無念は俺が今日、晴らす!!!
例えこの身が業火に呑まれようとも
サラセニアだけは!!!!
絶対に許さん!!!!!!!
俺に力を貸してくれ!!!!!!
紅大蛇!!!!!
奴らを倒す!!力を!!!!!!
俺に!!!!!!!!」
N2
すると、八岐ノ蟒蛇が咆哮を上げた。
火炎が更に燃え盛りアキレイを包み込むと
アキレイはゆっくり立ち上がった。
アキレイ
「ぁあ。分かってる。
恩に着るぞ。紅大蛇!!
この命!!無駄にはせん!!!!!!!」
『紅蓮•命灯火!!!』
N2
アキレイはそう叫ぶと
自身の傷を治癒の炎で癒し、一気に走り出した。
アキレイ
「行くぞ。紅大蛇!!」
七ノ蟲•業虫
「来るぞ。」
サラセニア
「更に...刃汽が高まり
温度が上がりましたか...しかし!!
勝つのは私めです!!!
あの少年の様に喰らい尽くしてあげますよ!!
成金のアキレレレレレイ!!!」
七ノ蟲•業虫
「燃え盛れ!!!紅大蛇!!
な...何!?!?!?
炎が吸収されていく!?」
サラセニア
「なんだ...これは...
全ての熱がアキレイに集まっていく...
これは一体...」
N2
左獄処刑場の熱気
七ノ蟲•業虫の八岐ノ蟒蛇
熱という熱がアキレイに集まっていく。
七ノ蟲•業虫
『業火・焔彅ノ八岐刈!!』
「何!?炎が!!!!!!」
サラセニア
「何をした...
何をしたのですか!!アキレイ!!」
アキレイ
「ハァーーーーーーーーーーー。」
アキレイ
「千年万花のまま試した事は
一度も無かった。
だが、先のペチュニア との闘いで
はっきりと分かった。
貴様ら相手に加減など無用だとな。」
サラセニア
「これは......」
N2
サラセニアは空中をタップし
データがボワンッと展開された。
データのメモリは赤く振り切り
警告音が左獄処刑場全体に鳴り響いていた。
サラセニア
「こ、こ、この温度...まだ上がるのですか...」
七ノ蟲•業虫
「なんだ?どうした?」
サラセニア
「み、見たことが...ない!!!!
こんなもの!!!!!!
何なんだ!!!!!!!!!
この温度は何なんだ!!!!!!!!」
七ノ蟲•業虫
「見せてみろ!!!!」
N2
七ノ蟲•業虫がデータを見ると
そこにはこう書いてあった。
6000℃
サラセニア
「これはまさに...太陽」
七ノ蟲•業虫
「フン。抗体がある俺達には関係ない!!」
N2
すると、七ノ蟲•業虫は突然走り出した。
サラセニア
「やめなさい!!!!
その抗体はまだ作れていません!!
アキレイに近づいては!!!」
七ノ蟲•業虫
「ウォォォォオ!!!!!!!!
燃え盛れ!!!クレナーーーーー」
N2
七ノ蟲•業虫はドロンッと溶けてしまった。
サラセニア
「...やはり」
アキレイ
「サラセニア。
最後に問おう。
何故、ナーギィクントージャを襲った。」
サラセニア
「ゴクリ...
ンフフフッッ。
我が神の大敵...だからですよ。」
アキレイ
「そんな下らない事で
村を!!無実の人々を!!
無垢な少年を!!!
お前は襲ったのか!!」
サラセニア
「下らないと?
あなたには下らないかもしれない。
しかし!!!私めにはそれが絶対なのです!!
神話の時代!!創造神を殺す為に
他の神を率いて戦ったのは
紛れもなく紅大蛇!!!
運命の終末 を巻き起こす元凶を
信仰するなどもっての他!!!!大罪です!!」
アキレイ
「...狂信者が。
それは...まやかしだ!!!!!」
サラセニア
「私めを...狂信者だと!?
ふざけるなぁあ!!!この悪党がぁあ!!
私めは立派な信徒!!!!!!!
それを!!!それをぉぉおお!!!!
許されない!!
許されない!!!
ゆるゆるゆるゆるゆるゆる許されない!!!」
アキレイ
「紅大蛇は
他の神を率いてもいなければ
創造神を殺したわけでもない!!!!」
サラセニア
「嘘だぁ!!!!!!
それこそ騙されている!!!!
貴様は紅大蛇に騙されている!!!」
アキレイ
「お前らラミオラスが利用している
神滅兵器こそ!!
創造神を殺した神々だ!!!」
サラセニア
「貴様の言葉など信じるはずもない!!
この異教徒が!!!!!!!!
狂信者が!!!!!!!
この大悪党が!!!!!!!!!
ふざけるなぁ!!ふざけるなぁ!!!
異教徒を殺して何が悪い!!!
全ての元凶は紅大蛇から始まったのだ!!!
私めは!!!
あの少年ワンダビーを教えから救ったまで!!
全ては紅大蛇を殺す為!
今日この日の為!!!!!!」
アキレイ
「黙れ!!!!!!!
お前が!!ワンダビーの名を!!!
汚い口から発するな!!
お前は!!あの子の未来を!!!!!
希望を!!!!!夢を!!奪った!!!!!
全てを奪ったんだ!!!!!!!」
サラセニア
「たかだか子供1人の命。
世界の破滅の元凶がぬけぬけと言いますねぇ!!
そんなに逢いたければ!!
この私が送ってあげますよ!!
ワンダビーとやらガキの所まで!!今すぐに!!
これで幕引きです!!!成金のアキレーーーー」
アキレイ
「滅びろ!!!サラセニアァァァア!!!
N2
アキレイは空中へと飛び上がり
自身の千年焔•八岐ノ蟒蛇さえも吸収し
100mを優に超える巨大な炎の剣を
一気にサラセニアへと振り下ろした。
アキレイ
「ウォォォォオ!!!!!!!!!」
サラセニア
「なんだ...その炎は...
なんですか!!!!その炎は!!!
おのれぇええええ!!!!!!
アキレェェエエエエイ!!!」
アキレイ
『焦炎地獄•八岐ノ首斬りぃぃい!!」
N2
斬り付けられた箇所から
ブワッと勢い良く火炎が吹き出し
肉体は更に更にと燃え上がる。
サラセニアは震える身体を抑えながら
最後の力を振り絞り立ち上がろうとしたが
それは叶わなかった。
サラセニア
「ガハッッッ」
N2
開けた視界も消え
焼き焦げた肉体は、もはや力さえ入らず
サラセニアは微笑みながら崩れ落ちていった。
アキレイ
「さらばだ。サラセニア」
アキレイ
((ワンダビー...遂にやった...ぞ...))
N2
左獄処刑場は原形を留めておらず
マグマも干上がり黒くひび割れていた。
アキレイ
((リナリ...ア...))
N2
アキレイは千年万花を解除し
フラフラと第四監獄へと向かって
歩いていった。が
アキレイ
「ガハッッッ!!!!!
なん...だと!?」
N2
赤いワニの口の様な大きな武具が
次々とアキレイの身体を挟んでいく。
アキレイ
「グッ!!アガッ!!ガハッッッ!!!
ク、紅大蛇...グハッッ!!
刃汽...が...も...う...
ウグッグァァァア!!!!!!!!!!!!!」
N2
アキレイの刃汽は切れ
されるがまま喰らい尽くされた。
すると
コツン、コツン、コツンと
足音が響く。
そしてグシャッと
アキレイの血が飛び散った。
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N2
ー千刃花〜帝国特務戦闘部隊〜ー
総集篇 The Battle of Sarracenia (完)
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七ノ蟲•業虫▶︎▶︎▶︎菩提
N2▶︎▶︎▶︎ 沙双
アキレイ▶︎▶︎▶︎N
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N
おまけ
N
映像を眺めながら菩提は
倒れていくサラセニアを見ていた。
菩提
「ほう。」
沙双
「決着...ですね菩提様」
菩提
「決着...ねぇ。」
沙双
「どうかなさいましたか?」
菩提
「いや、何でもねーよ。
さて、次は...どれを観るか...」
N
菩提は
サラセニアとアキレイの映像を再生したまま
指をクルクル回わすとすぐ脇に
これまでの闘いのサムネイルが録画別に出ていた。
菩提
「雷の鞘花か
空間の鞘花か
それとも砂塵の鞘花か
録り溜めてたポセドニア でもいんだがな...
あのオカマうっせーしなー。
おもしれーけどよ。」
沙双
「よくもまぁそんなに見て
飽きませんね。」
菩提
「フフッ。
生きるか死ぬかのやり取りは
いつ観たって楽しいじゃねぇか。」
沙双
「趣味の悪い方ですね。
では、あの方のはどうでしょうか?」
菩提
「ほぉ...。いいじゃねぇか。
次はあいつのを観るか。
ってかよ。お前も結局観たいんじゃねぇかよ。」
沙双
「ウフフ。
お会いできる日が楽しみですからね。」
菩提
「クックック。すぐに会えるさ。
...運命は止まらねぇんだからよ。」
(完)
最後のアキレイのシーンは
本編で書きたかったんですが
サラセニアのシーンが霞むと思って
書けなかった所です。
こうやって総集編でかけて
ラッキー!!と思いました。
他のキャラも出せれば良いなーと
思ったりしてます。
ちなみに沙双は
キャラクターデザイン公募出来たデザインを元に
アレンジして書きました。
応募ありがとうね!